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Morris.の日記です。読書記録、宴会散策報告、友人知人の動向他雑多です。新着/更新ページの告知もここでやります。下線引いてある部分はリンクしているので、クリックすれば、直行できます。
Morris. personal calender |
【2006年】 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
【2005年】 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
2006/08/31(木)●さらば夏の光● |
今日で8月も終わり。2006年の夏もいちおう今日までということになる。
さらば夏の光よ闇よ万華鏡
というMorris.のぐい句を思い出した。しかしこの句の前半はよく言えば引用、はっきり言えば剽窃、「光と闇」も常套句、おしまいの万華鏡との取り合わせだけという作品だけど、この時期になるとつい口に上る。
それはともかく、今朝の空は不思議な美しさを湛えていた。一足先に秋を思わせる鱗雲が全体を覆っていたのだが、朝日の周りを取り囲むようにあまり見たことのない形態の雲があった。まるで空に穴が開いてるみたいだ。
矢谷、浅海くんと北野坂高級マンションのスイス向け荷物のピックアップ3日取り現場の初日。家具も高級だし、装飾品のレベルも高く、ちょっとした美術館にいるみたいな気になった。
昼食は坂を下りてYMCA前のうどんの「味加味」へ。この店はジャズストリートで春待ちファミリーBANDが演奏したこともある、ジャズ好きなマスターの店だが、今はうどん屋というより、定食屋&夜は飲み屋も兼業と言う感じで、先月から夜10時から午前3時までの深夜営業始めたらしい。今年始めからお店のブログを作ったそうで、チラシで宣伝してた(^^;) 店の看板犬トトをメインにしたものらしい。 ちらっと覗いてみたが、デジカメが携帯付属のものを使ってるようで、かなりピンボケなのが気になった。しかし、こういった客商売の店ではブログもある程度有効なPR手段となるかもしれない。
阪神-中日第3戦は、打撃戦になり、1点差の8回濱中、鳥谷の連続ホームランで逆に2点リード、9回は藤川で、昨日の同点ホームランのショックが残っていたのか、1点取られ、なお逆転のピンチも何とかしのいで、8-7の薄氷の勝利。この3連戦2勝1分けで、この時点でゲーム差7だから、常識的には優勝の可能性は限りなく低いが、このくらい面白いゲームをやってくれるなら、それだけでMorris.は満足である。
不思議に美しい空 |
味のある仏頭 |
猫の語源は「寝児」からと言う説も(^^;) |
2006/08/30(水)●げんかいだな(>_<)● |
矢谷、浅海君と3人で、先週3日通った大阪高麗橋のフィリピン人の現場。午前中に作業は終了したが、その後ローカルとオフィスの引き取りもあるので、近所の「グリルABC」という店で昼食。古くからある洋食屋といった風情で、矢谷君はビーフカツ、Morris.はハイシライスを頼む。Morris.は初めて入る洋食屋ではハイシライスを頼むことが多い。何かの本で、洋食屋の実力はデミグラスソースで判ると読んだことがあり、デミグラスソースといえばまずハイシライスが安くて判りやすいと思うからだろうか。で、今日のハイシライスは、可もなし不可もなしというところか。たいていの店のハイシライスはどちらかというと不可の場合が多いので、そこそこといえる。矢谷君のビーフカツはすごく美味しかったみたいだ。
午後、ベッドをオーナーの友人宅に運び、ツインビル24Fのオフィスから2M3くらいの荷物をそのままピックアップして、倉庫に戻り梱包。
阪神-中日の2戦目は、0-2の劣勢から同点、3-2と勝ち越して、8回から藤川が登場、8回を何とか押さえ、9回も二死まで持っていきながら、井上にまさかの同点ホームラン(>_<) 結局12回までやって引き分け。これは阪神にとっては負けに等しい。このへんが限界だろうね。
【ウェブ進化論】梅田望夫 ★★★★ 今年出たちくま新書で、Morris.には全く未知の著者だが、実に読みごたえある、教えられるところの多い一冊だった。
著者はMorris.より一回り若いIT技術者で、アメリカのシリコンバレーに住み,ベンチャービジネスを興し、はてなの取締役でもあるとのこと。
序章 チープ革命が社会を変えるという宣言に始まり、ネット世界とリアル世界の「二つの世界」の相互理解は可能か。
第一章 オープンソースとこれからのネット世界の変化は産業革命より重要な転換と位置づけ。
第二章 グーグルが単なる検索エンジンではなく「情報発電所」というべき、革命的存在であることを詳しく紹介。
第三章 ロングテール現象をアマゾンを例に解説、Web 2.0時代の到来と、API公開の意義。
第四章 ブログと総表現社会の到来から、玉石混交のネットコンテンツから自動秩序形成、ブログを知的生産の道具に。
第五章 オープンソース現象をウィキペディアを例にとって解説、著作権問題とのからみ。
第六章 ウェブ進化は世代交代でという結論
各章のタイトルでなく、大まかなトピックのピックアップである。
Morris.としては第四章の、ブログへの言及が一番面白かった。というか、ずっと、ブログというのがよくわからないままだったのが、本書を読んでやっと、大まかにでも理解の糸口を見つけた気がした。
色々引用したい部分も多いのだが、著者のブログ「My Life Between Silicon Valley and Japan」をMorris.のリンクに入れることで引用に代えることにする(^^;)
本書を読んで、Morris.のはてな日記「ノレ番Morris.8090」は、ブログとしての使い方としては最低のやり方だということに気づかされた(>_<)
2006/08/29(火)●猫町(^o^)● |
矢谷君と二人で貝塚のマレーシア向け航空便、国内引取り荷物ピックアップの現場。飯抜きで1時半頃作業終了。
遅めの昼食は、岸和田の名物うどん屋「みやま」で定食。矢谷君はざる、Morris.はきつね、二人とも二玉大盛りでこの味で\580というのは安いっ(^o^) すっかり満足満腹して、3時半に倉庫に戻り作業終える。
小川さんに西灘駅まで送ってもらい、千疋屋に向かう途中、やたら飼い猫のたむろしている小路を発見。先日見かけた「太郎」も混じっているようだ。ざっと7匹はいるぞ。もちろんCatmeramian@Morris.としてはこれを見逃すてはない。雉虎、トラ、三毛、黒などさまざまだが、トラがえらくMorris.に懐っこい。擦り寄ってくるし、寝転んだり、でんぐり返りしたり、大あくびしたりとサービス満点。それにしてもここは、飼い猫の溜まり場ということで、Morris.の好みからはちょっと外れるが、ともかくも猫撮影のスポットであることは間違いない。
いいかげんに切り上げて、表道に出たら、今度は野良の白黒がいた。本当にこのエリアは猫口密度が高い(^o^)。
千疋屋の今日の日替わり定食は、先日も食べたハモと野菜の天麩羅だったので、カレーを頼む。前に撮ってプリントした、カレーと厨房の写真を渡したらおかみさんがえらく喜んでくれた。大将も実は嬉しかったらしく、カレーの注文を倍増させる秘伝(^o^)なんてのを披露してくれた。
食後千疋屋前のスナックのドアのところに、またまたお洒落な雉虎を発見。かなり暗くなってたので、三脚使ってスローシャッターで撮影。
ああ、今日はほんとにMorris.にとって美食と猫の一日だった。
今日から甲子園で阪神-中日三連戦。Morris.は今年のタイガーズは終ったと決めたのだが、今日はえらく阪神好調。8回で9-2と大きくリードしたところで、大雨になり、そのまま試合終了。こういう日もあるわな。
Morris.亭付近は、それから30分後に猛烈な雷雨になった。
みやまのざるうどん二玉 |
みやまのきつねうどん二玉 |
灘南町の小路、猫町(^o^) |
これは「太郎」 |
宍戸錠猫と呼びたい |
トラ猫アーーップ!! |
お茶目なトラ猫 |
こちらは野良の白黒ちょび髭 |
千疋屋前に優雅にたたずむ雉虎 |
2006/08/28(月)●走る魚眼レンズ!?● |
小川さん、溝渕君と3人で、豊中市寺内町のベトナム送りと保管の荷物ピックアップ現場。朝現場に向かう途中、前を銀ピカのタンクトレーラーが走る。Morris.は以前から、この凸面鏡状に写り込む風景が好きで、いつも撮影したいと思いながら、なかなかその機会が無かった。今日は小川さんがきっちり真後ろを走ってくれたので、割りとまともな画像が撮れたと思う。今日のタンクは牛乳を運んでいたようだが、惜しむらくはいまいち磨きが足りなかった(^^;)
現場は服部緑地の近くで、かなりの散らかりよう(>_<) Morris.はほとんど足の踏み場のない台所で孤軍奮闘を余儀なくされた(^^;)。
近くに食堂がなく、Morris.はふらふらと緑地公園まで行った(^^;) 入場料\270と安いが、ゆっくり見るひまはない。また機会を見つけて遊びに行きたい。が、結局食堂は見つからず、現場付近の中途半端なスーパーで、安い弁当を買ったのだが、これがまた、近来稀に見るくらいの不味さだった(>_<) これに比べると最近のコンビニ弁当は本当に美味しくなってるということがよくわかった。おまけにフライものは、えらく衣が厚く、使ってる油も相当ひどい奴だったらしく、午後は胸焼けと軽い吐き気に悩まされてしまった(>_<)
夜は先日、カメラ屋でプリントしたデジカメ画像の数枚を官製葉書の裏に貼り付けて即席絵葉書作り。PC画面で見ると良さそうなものが、プリントするといまいちだったり、その逆もあり、なかなか面白い。
走る魚眼レンズ(^^;) |
服部緑地入口にあった不思議植物 |
絵葉書候補画像たち |
2006/08/27(日)●藤川復活● |
6時半起床。8時にロビーで西根君と待ち合わせて近くのコンビニに寄って、現場に向かう。
今日は神戸から、秋本君と高平さんが来る。飯抜きで、何とか午後1時前に作業終了。
帰り道一宮SAで遅めの昼食。
5時に帰宅して、自転車でマルハチに買出しに出て,7時からTVで阪神-巨人戦見る。杉山が頑張って、8回9回を復活した藤川が押さえて、連敗を5で止めた。
島田和夫部屋スケジュール更新。
久し振りに麻婆豆腐。マルハチで挽肉の安売りしてたので、どっさり買ってきて、過熱して冷凍。うーーん、我ながらこの麻婆豆腐は美味すぎ(^o^)
2006/08/26(土)●名古屋金山あたり● |
3時半起床(^^;)
西根君と名古屋瑞穂区のアメリカ人現場。名古屋からとしろうらがヘルプに来る。二日取りなのでMorris.らは今日は泊まり。
金山駅付近のビジネスホテルに泊まったが、シングルで\7,000以上と言うのは、Morris.の韓国での宿泊費と比較するとベラボーに高いと思った。Morris.なら韓国では、ここの1泊料金で4泊は出来ると思う(^^;)
夜は近くの長浜ラーメン店で、ギョーザ+瓶ビール大=\500のサービスセットとラーメン(+替え玉)という、なかなかリーズナブルなメニュー。西根君はほとんどビール飲まないので、Morris.はほとんど一人でビール2本飲んでしまった。
そのあと一人でJR金山駅あたりを散策。前に来たときは駅の改修工事だったのが、すっかり完成してた。何か韓国の最近の駅と似てる気がした。
駅南口広場で若者があちこちでストリートライブやってたので、缶ビール片手に鑑賞。うーーん、いまいちである(^^;)
11時前にホテルに戻り、TV見ながら寝てしまう。
お洒落な水道取っ手 |
瑠璃タテハ |
古い道標 |
迫力の鬼瓦 |
倒壊してる製材所 |
堀川、住吉橋 |
2006/08/25(金)●ハードな現場(>_<)● |
清水、溝渕君らと箕面のオーストラリア行き現場。急勾配に建てられたマンションで、現場は3Fだが、搬出口は5F。ここにトラックを突っ込んだのだが、かなり傾いてる。荷物を積むのも難しいし積むほどに傾きがきつくなるので、途中で前の道に移動。結構スリルがあった(^^;)
昼食は「天下一品」のチャーハン+ラーメンセット。この店のラーメンはスープの濃厚さがウリだが、京都の本店と比べるとかなりあっさりといった感じがある。でもまあときどき食べたくなる味である。
8人入って、作業終了は6時前。帰り渋滞に巻き込まれて倉庫到着は7時半。荷降ろしと材料積み込み、まだ後続作業あったのだが、 明日は名古屋早出なので、8時に解放して貰う(^^;)
2006/08/24(木)●休みの有効利用● |
昨日の現場の続きの予定だったが、結局梱包できないので今日はこの現場中止になり、Morris.は突然の休みになった。今週は休み無しで週末も名古屋泊まりが入りそうなのでちょうど良かったかもしれない。
仕事がつづいてるので、つい6時起床。
洗濯、朝風呂、掃除すましても8時前。今日は灘図書館に行くことにしたので、その前に最近のデジカメ画像の中から60枚ほど選んでネットで桜口のカメラ屋にプリント注文。
9時に自転車で出て、コーナンに寄り、カメラ屋に寄り、社長宅にこの前の新開地で撮影したビデオをDVDに落としたものを届に行く。
社長は先週6日ほど中国桂林に行ってきたらしい。残念ながらカメラは持っていかなかったとか。Morris.だったらきっと千枚は撮ってるね(^^;)
銀行、灘図書館、Orange Thrifty、口笛文庫と回って12時前に六甲学生青年センターへ。5月に引越してからセンターに顔を出すのは3回目か4回目くらいだと思う。予想以上に地の利が悪いのかもしれない。前はとりあえず、歩いて行けたもんなあ。
鹿嶋さんと四方山話してから、稲田さんと近くの「彩」というカウンタだけの店で昼食。この店は夜は飲み屋らしいが、昼は弁当の出前を中心に定食をやってる。今日は秋刀魚の塩焼きにヒジキ、サラダ、漬物などだが、丁寧に作ってるのがよく分かる味だった。
帰りは阪急の上の道、護国神社、五毛天神、青谷橋のルートで帰宅。このルートもやはり自転車だと坂がきつい。
部屋に戻ったのが2時半だったので、ぶらっと王子動物園へ。平日だが、夏休み中なので、そこそこ客は入ってた。今日は特に重点動物も決めずふらふら。途中でムックさんから電話が入り、夕方遊びに来るとのことだったので、4時前に帰宅して、自転車でマルハチに買出し。
6時ごろムックさんやって来て、例によって、韓国歌謡の練習(^^;)、屋上で団欒して、また部屋で飲んで歌って、9時前に別れる。
いやあ、今日はなかなか充実した休日になった。
ああ、美しい |
キリン アーップ。 |
イマジンを歌うムックさん |
2006/08/23(水)●サーバーも不調??● |
昨日と同じ現場。3日目。でも、客があまり梱包させてくれない。実際に部屋を出るのは月末なので、それまで家具や道具を使いたいということらしい。昼食は近くの「印度屋」で安いカレー。決して美味いとは言い難い。これなら昨日の「かるた」で鶏唐揚げ付きのカレーにしとけば良かった。
帰りは奥井さんに送ってもらったので5時前に帰宅。インターネット接続は、前のスピードに戻ってるようだが、ひらちゃんからメールで、Morris.部屋のサーバーorcalandがシステム不調らしい。そういえばここ数日Morris.部屋のアクセス数が激減してたので、最近のサボリで、みんなが愛想つかしたのかなと思っていた。そうだったのか。しかし先月もまる一日以上繋がらないこともあったし、これが頻繁に起きるとなると、サーバーの引越しも考えなくてはならないかもしれない。
プロ野球セリーグ、阪神の今シーズンは終った模様(>_<)
2006/08/22(火)●Slow Down!?● |
昨日と同じ現場二日目。昼食は昨日散策したとき目を付けてた、の「かるた」という夜は居酒屋みたいな店で定食。鶏の唐揚げと豚肉野菜炒めで、不味くはなかったが期待したほどではなかった。
今日も昼休みは平野橋の下で休憩。ここに住み着いてるらしい三毛猫が近寄ってきたので、デジカメ撮影。かなり痩せてる。
午後3時ごろ、突然雷が鳴ってものすごい豪雨になった。約1時間くらい。これはニュースでも流れたくらいの大雨だったらしい。
5時に事務所を出て水道橋商店街へ。千疋屋開店までちょっと時間があったので、灘市場冷かす。
今日の千疋屋サービス定食は麻婆豆腐だったので、トンカツ定食にする。
何かMorris.亭のインターネット接続速度がまた遅くなったような気がする。GyaOのスピードテストしてみらた、やっぱり0.1Mbpsレベルである。引越した当時のあのSlow Speedである。また突然回復するかもしれないが、なんとなく憂鬱である。
岩屋の野良猫 |
平野橋下の三毛猫 |
なかなか表情豊か |
西灘の向日葵猫 |
灘市場の黒猫 |
千疋屋のトンカツ |
2006/08/21(月)●高麗橋あたり● |
矢谷、西根君と大阪中央区東高麗橋のフィリピン人宅のピックアップ、4日取り現場の初日。何しろ細々とした荷物の多い現場である。
昼食は近くの中華屋で冷麺と焼き飯のセット。可も無し不可もなし。
食後周辺を散歩。現場のすぐ北側に良さげなビルがあったので近くまで行ったら、辻調理師学園だった。なかなか重厚で良い建物だ。天神橋脇から川辺の遊歩道から、水上バスや中之島の公会堂を望む。
そのあと今橋から東横堀川河岸公園。変なモニュメントがあったり、野宿者がいたり、デイゴが咲いてたり、結構楽しめる。平野橋の欄干の鉄片の意匠がなんかえらく気に入ってしまいいろいろ撮ってみた。
5時前に倉庫に戻り、荷物おろして、社内ミーティング。7時半帰宅。残り物で焼き飯作ったらこれがメチャ美味しかった(^o^)
辻調理師学園ビル |
入口を下から見上げる |
土佐堀から望む中央公会堂 |
錆だらけの変なモニュメント |
平野橋欄干のお洒落な意匠 |
横堀川河岸公園のデイゴ |
【男女の仲】山本夏彦 ★★★ 自分の雑誌『室内』のコラム「日常茶飯事」の一番おしまいの単行本ということになる。言うなれば遺作でもあるのだろうが、山本夏彦の場合、ほとんど同じことを繰り返し繰り返し語っていて、その語り口調が絶妙で、何度聞いても飽きないという、いわば、名人落語家みたいなところがある。
2002年10月に逝去、本書の最後の回はその年の10月号に掲載されている。おしまいあたりはさすがに、老齢と死期が近づいていたためか、少々支離滅裂だったり、与太ったり(^^;)しているが、それがまた、5代目志ん生の晩年の語り口を髣髴させる、などというと、夏彦ファンから叱られるかもしれない。
「ラジオ・テレビ」という章から引用しておく。
山本 子供のためによくないというのではない、そもそもいらないもんだって思っていた。やがて僕もそう思うようになった。今から二十年ほど前に、ある細君に聞いてみたことがある。あなたテレビがないときどうしていました? しばらく考えた末、退屈してたって答えた。テレビがない時代に、ないものに退屈はできないよ。でもそれは言って分からせられないんだよ。
テレビが出来てしまったら、それを取上げることはできない。ただあんなもの無用だってことを納得させることはできる。それを納得させます。
−− いくら納得しても、私から取上げることはできないでしょう。
山本 あたり前です。なかった昔に返れないって何度も言ってるでほう。それがテレビくらいならまだいい、原爆だって取上げることはできません。先進諸国が山ほど持っているのに、どうして後進諸国が持っていけないのか問われたら−−答えられないでしょう。
ところが答えられるのです。いかにも私たち先進国は持っている、けれども今それを減らそうと努力しているところだ。だからあらたに核保有国になることを禁じるのだ、こんな理屈に説得力があるかないか。テレビの「週刊こどもニュース」という番組で子供に問わせてみるがいい、返事できまい。返事ができないと予想される質問を子供はしない。子供は何でも知っているのです。
−− 大人と子供の知的レベルは同じだと仰有りたいのですか。
山本 同じだよ。話は一変するが「浅間山山荘事件」あれはスペクタクルでした。赤軍派でも警官でもどっちでもいい、互いに撃ちあって目の前で血だらけになって息絶えるのを見たい。自分は安全地帯にいて、人が死ぬのを見たいんです。ビデオで見ればいいじゃないかと言ってもダメです。リアルタイムで死ぬのを見たいんです。我々人間どもは、こういうイヤな存在なのです。
まあ、ざっとこんな調子である。
Morris.はこれまでに何度も書いたと思うのだが、山本夏彦に対して「かなわん親父であるなあ」という印象を持ちつづけている。「かなわない」というのは敗北宣言でもあるのだが、かなり好きという意味もふくまれてるのだろう(^^;)
1992年にネスコから出された「何用あって月世界へ 山本夏彦名言集」というのがMorris.唯一の蔵書で、これ一冊あればOKという気もする(^^;)
2006/08/20(日)●TV漬日曜日(^^;)● |
6時半起床。考えてみると今週はずっと仕事だったし、来週もぎっしり予定入ってるみたいだから、今日は完全休養日にしとかなくては。
甲子園で高校野球決勝戦あるので、見に行こうかとも思ったのだが、数時間も直射日光浴びるとなるとかなり体力消耗しそうなのであきらめる。
午前中はMBCアーカイブで「歌謡大宴会」見る。ベテラン女性歌手ハチュナが論文通って博士号を取得したとか言ってた。我らがキムヘヨン、チェジニ、パンシリなど元気の良い女性歌手が多数出演、男性ではパクチンドがナムジンナンバーをメドレーで歌った。いや、かなりの「臭さ」である。それにしても韓国のトロット歌手のバックダンサー(兼コーラス)の異常な充実ぶりには、いつも驚かされる。今日は重点的にバックを見ていたのだが、多いときには10人の乱舞。時にはソロダンサーが、歌手以上に張り切って踊りに熱中したりするし、ムード歌謡では数組の社交ダンスだったり、冒頭のハチュナのバックには若い男性4人がほとんどラジオ体操みたいな踊りを披露してた。
午後はTVで苫小牧−早稲田の決勝戦。これが、打撃戦を予想してたのだが、0-0の接戦で、8回に1点ずつ取り、結局延長へ。延長でもおたがいチャンスを迎えながら決定打が出ず、とうとう十五回終了で、明日再試合だと。いやあ、こんな試合なら見に行くべきだったかとも思ったが、4時間近く座ってたら脱水症状でえらかったに違いないから、行かなくて良かったというべきかも。
夕方買い物に行って、キャベツや天カスやお好みソースなど買って、このまえいまいちだったお好み焼き再挑戦したが、やはりいまいちだった(>_<)
夜は女子バレー、日本-ブラジル戦見るも、やっぱり彼我の実力の差は子供と大人で。あっさりストレート負け(>_<) 加奈ちゃんもそれなりに頑張ってたけど、格差が大きすぎて話にならない。8chの中継は相変わらず、ジャニーズ系のグループの応援あったりして鬱陶しいのだが、以前よりは試合中に余計な画面映すことが減ったので見やすくなった。阪神は昨日今日とヤクルトに連勝したらしい。
2006/08/19(土)●チャンポン淀川● |
西根君と二人で明石と神戸の境目付近の上海行き荷物ピックアップ現場。ちょうどお昼に作業終了。
近くの伊川谷の「淀川」に初めて行く事ができた。この店の噂は奥井さんから聞いてたので、前から一度行きたいと思いながら、なかなか行けずにいたのだ。
ほとんど掘っ立て小屋みたいな店構えで、中年夫婦二人で切り盛りしている。県道1号線沿いで、クーラーなど無いので窓は開けっ放し、トイレすらない。。今朝の大雨のおかげで今日はホコリがたたないで良かったと店のおっちゃんが言ってた。思ったよりメニューは多い。でもやっぱりここの目玉であるチャンポンの大盛り頼む。けっこう待たされて出てきたチャンポンは、擂り鉢に山盛り。麺も太めで、スープも程よい甘さと旨さでなかなか美味しかった。関西はチャンポンの美味しい店にめったに当らないので、この店は貴重だろう。でも、Morris.はやっぱり深江の東市場内の漫漫亭のチャンポンの方が好みである。
午後は交野市郷津(こうづ)へシンガポールからの引越し荷物航空便の配達。
6時過ぎに帰宅して、女子バレーワールドカップ? 日本-韓国戦見る。女子バレーフリークだったはずのMorris.なのに、昨日から始まったことを知らずにいた(>_<) 昨日はキューバにストレート勝ちしたらしい。韓国は若手中心の新しいチームでこれからという感じ。日本はMorris.が応援してる加奈ちゃんは出場しているもののいまいち目立たない。今日が二十歳の誕生日という木村沙織がセッターデビューがえらく強調されてた。結果は3−0で日本の連勝。昨日のキューバ戦を見ていないので日本が強くなったかどうかは分からない。
チャンポン淀川 |
淀川の店内メニュー |
如何にものチャンポン |
2006/08/18(金)●大逆転負け● |
昨日と同じ現場。何とか昼過ぎに作業終了して、昼食は「カツ源」というトンカツ専門チェーンの定食。千円というのは仕事の昼食としては高すぎるが、たまには良いか。味はまずまず。
午後は三井倉庫に搬入。台風の影響か、夕方から雨が降ったり止んだり。
今夜の阪神ーヤクルト戦はとんでもない試合だった。一時は9-2と阪神7点もリードしてたのに、7回裏、ダーウィン、江草がボロボロで何と10-11に逆転されるという信じられない逆転、9回表に何とか同点にしたものの、その裏ウィリアムズの連続4四球(@
@)で11-12の敗戦。今シーズンの阪神を象徴するようなひどい試合だった(>_<)
今夜はありあわせの材料でお好み焼き作って見たのだけど、Morris.亭にはお好み焼きソースが無かった(>_<) プリンセスソースとケンコーマヨネーズにケチャップかけて食べた。味は中の下といったところ(^^;)
なんか良い風情(桂付近) |
なかなか懐いてくれない(;_;) |
残り物お好み焼き |
2006/08/17(木)●ソウル家ママ 大ブレーク(^^;).● |
今日も早出で、西根、溝渕君と向市に近い京都西京区の上海行き荷物と保管荷物二日取り初日の現場。
昼食は今日もコンビニ弁当(>_<) セブンイレブンの弁当はそれなりに評価しているのだが、やっぱりMorris.にとって昼食はデイリービッグイベント(^o^)だから、とりあえず食堂でまとまな食事をしたいものである。
午後から小川さんらがヘルプに入ってくれたので作業は順調に進んだ。
4時過ぎ、現場を出たが、お盆渋滞で倉庫に着いたのは6時過ぎ。小川さんに阪神西灘駅まで送ってもらい、昨日まで盆休みだった千疋屋に向かう。途中、おばさんが飼い猫を連れて歩いてるのに出会う。Morris.好みの雉トラである。頼んで数枚デジカメに撮ったが出来はいまいちである。飼い主がいっしょだと、つい遠慮してしまう。
千疋屋の今日のサービスメニューは海老&野菜天麩羅と素麺入り味噌汁。
7時帰宅。ぐいぐい酒場に巻田さんが、「魔法のレストラン」で今里のtソウル家のママが出演するとの書き込み。あわててTVつけたら、ちょうどタイミング良く、すぐにママの出番。ママはこれまでも関西のグルメ番組に何度も出てるのだが、今日のは生い立ちから料理実演までなかなか充実した取り上げ方で、ざっと15分くらいは出ずっぱり。パジョン、ホバッジョン、サムゲタンもしっかり作って、お笑い二人のアシスタントは全く無視してのワンマンショー。そういえば長いことソウル家行ってないなあ。
今朝の摩耶埠頭の空 |
飼い猫雉トラ名前は「太郎」 |
TV出演のソウル家ママ |
2006/08/16(水)●昆虫写真家?Morris.● |
ちょっと早出して、清水、溝渕君と、大津の保管荷物ピックアップ現場。立命館大学のキャンパスの東に広がる新興住宅地で、やたら虫が多い。
昆虫少年だったMorris.はついつい昔を思い出して、虫の姿を追っかけ回す。
昼休みは近くの牟礼山自然歩道を散策。ここがまた虫だらけ(^o^) しっかりデジカメで写しまくった。
台風11号の影響か、夕方からすごい風だ。屋上で1時間ほどぼーっと空を見ていた。
今夜は日本-イエメンのサッカーがあった。どうもこのところサッカーへの関心も薄れがちだが、ともかく、テレビつけて見てた。日本はチャンスは多く作るのに、ゴールができない。後半にやっと1点、ロスタイムで1点取って2-0で勝ったものの、どうも熱中できない。
阪神は延長10回裏、濱中のサヨナラヒットで連勝。でも、中日も勝ってるのでゲーム差は縮まらない。
まだ眠たいトラ猫 |
Morris.はこのての目に弱い |
熊ん蜂 |
オオスカシバ |
チャバネセセリ |
牟礼山自然歩道せせらぎの道 |
蛇の目蝶 |
蛾の名前は難しい |
紅蜆 |
鬼ヤンマ |
カマキリの子供 |
埋め草(^^;) |
高橋から見下ろす |
風を受け止めるMorris. |
今日の屋上 |
2006/08/15(火)●敗戦/終戦/光復記念日● |
昨夜は夙川に出て、中江君と会う。駅近くの「侘助」という蕎麦会席の洒落た店でおごってもらう(^^;)
靴脱いで、椅子席に案内されたのがちょっと気に食わなかった。タコやら穴子やら焼茄子やらそれぞれ上品で美味しかったが、Morris.はこういう店に行くと、つい値段が気になって落ち着かない。やっぱり安くて美味いが一番やあ(^^;)
その後ダイエーで酒やアテ買って、中江君の部屋へ。途中面白そうな骨董店があり、閉店していたのだが、ショーウィンドに飾られていたガラスのジョッキに目を惹かれた。素朴な女性の絵が描かれていて、その表情がなんとも言えない。しばらく見惚れてしまった。
中江君の新しい住まいは5階建てアパートの一階の角部屋で、先月末の引越しの手伝いしたときに、いちおう見たのだが、和室二つに、台所、トイレと風呂は別だし、何と板張り三角形の部屋?が二つもある。押し入れも広くて天袋もついてる。まして家具などほとんどないから、よけい広く見える。やっぱりちょっと羨ましいぞ。
9時半頃部屋を出る。近くに素盞嗚神社という小ぶりの神社があり、これもなかなか良さげだった。
8時起床。今日は終戦記念日。正確には敗戦記念日というべきではなかろうか。韓国では今日は光復節である。米英仏などからすると、戦勝記念日だろうしね(^^;)
今回の高校野球はほとんど見てなかったのだが、今日の第一試合、苫小牧と青森の試合は物凄かった。1-7と大量リードされた苫小牧が8回で8-8の同点に持ち込み、9回表青森が1点いれてリードしたものの、9回裏苫小牧はホームランを含む攻撃で10-9の大逆転勝ち。3年連続優勝もゆめではないところまで持ってきた。
昼前に自転車で六甲道に行き、銀行で9月の韓国行きフェリー料金を振り込み。灘図書館に寄って午後1時帰宅。今日はかなり気温上がってるようだ。扇風機からはほとんど熱風が吹いてくる。それでもMorris.は割と平気である。
夜にムックさんがバイクでわざわざフェリー料金持って来てくれた。いつでも良かったのに、義理堅いところがある(^^;)
Morris.好みのジョッキ |
広さを強調した中江君新居 |
素盞嗚神社 |
【方法叙説】松浦寿輝 ★★★ Morris.にとっては全く未知の作家だが、1954年生れの詩人、小説家で、東大教授で、芥川賞作家とのことだから、根っからのエリートみたいだね。
本書は自作の創作過程を、30ほどの断章を連ねることで、開陳したものだが、けれん味あふれる文体と、「知的窓口の広さと深さ」には、圧倒されながらも、ちょっと引っかかるものも感じてしまった。著者が影響を受けたと書いている、ロラン・バルトの諸作の模倣に見えたからかもしれない。
タイトルはもちろんデカルトからの借用だが、小林秀雄がこれを「わたしのやりかた」と訳したことにヒントを得たらしい。
ともかく文体見本をひとつ。
文章を書くこと、すなわち思考に言葉を与えることとは、ナルシズムの自閉性をそぎ落とし、思考に多少なりと社会化された客観性を帯びさせてゆく過程にほかならず、だとすれば、ひとたび発想されながら結局は書かれることなく終った文章には、辛うじて馴致することにさえ失敗した[わたしのやりかた]の、もっとも強度の高い状態が露出しているはずではないか。
ね、なかなかのもんでしょ。
アネクドート(逸話)、それはゴシップとはまったく別ものである。他人を想像的に引きずり下ろして嗤(わら)い対象と化し、みずからの怨念や劣等感をひとときなりと忘れることを人々に許してくれるさもしい言説の娯楽がゴシップである。一方、アネクドートとは食べ物の味を引き立てる香辛料のように、言説自体とは異質なマテリアルから成り立っているがそれが内に紛れこんでいることで言説全体の意味作用の磁場がいっそう強くまた豊かになるといった、微量の物語の断片のことであり、それを舌先で探り当てるとき感知されるかすかな苦味とか甘味が、世界をわたしにとっていささかなりと耐えやすくしてくれるようだ。だとすれば、先ほど挙げてみた[わたしのやりかた]の特徴的な志向ないし嗜癖のリストにもう一つ、アネクドートへの偏愛という項目を付け加えてもいいかもしれない。
こういった、ゴシップの定義などは、面白い。そして、より重要なアネクドートの定義も。
だが、アネクドートとはいったい何か。それは小説そのものではないし、その萌芽や断片でもない。技術者なり建築家なり映画監督なり、直接的な自己表現をめざしたわけではない職業人たちの仕事をめぐる客観的叙述の中に、いっさいのディテール抜きで、またいかなる文学的想像力の広がりをも欠いたかたちで、不意に現われる、一行とか二行とかのそっけない報告のことだ。古臭い伝記批評も浪花節的な人生論(私の人生観…考へるヒント…)も嫌悪しながら書いてきたにもかかわらず、エッフェルやマレーの場合であれ、ヴァレリーや吉岡実の場合であれ、わたしの批評的欲望にどこかしらアネクドートの魅惑によって方向付けられてきた部分があることは否定できない。
日本の伝統的定型詩への皮肉めいた言説もある。
ひとたび波が立ち、きれいな同心円状の波紋が幾つも重なり合い干渉し合いながら広がってゆくということが起こってしまった今になってみれば、すべてはそうあるほかなかったとでもいった確乎として運命的な揺るぎなさの印象が生まれることになる。これらは何と、すべて[計算されうる]ものかという驚き…。詩のフォルムとはそうしたものにほかなるまい。もしそうした偶然と必然の戯れを忍耐強く待つということをする気がなければ、五音七音に刳り貫かれた型に小麦粉を流しこみ、餡子をくるんで表裏ほどよく焼き上げるといった鯛焼き職人みたいな[やりかた]もあるけれど、これはまあ共同体の娯楽ゲームの一種だから詩とは少々違った話だろう。
うむむむ(^^;) 「歌を忘れた歌人」「俳人ならぬ廃人」になりはてたMorris.では、あるが、これには反論したくもなる。「共同体の娯楽ゲームの一種」というのは、桑原武夫の第二芸術論の二番煎じ、いやそれ以下の妄言だろう。
映画論などもかなり書いてる著者らしいが、その映画への暴論?もあった。
映画好きというものは、結局は何でもいいのだ。とにかくスクリーンに[何か]が映って、それが動いていさえすればいいのである。要は、イメージに、ということはすなわち映写機=スクリーンという投射の装置の助けを借りて拡張・拡大され、世界大にまで延長された自分自身の想像界にすっぽりとくるみこまれてあることだ。三百六十度のぐるりいちめんの光の耀(かがよ)いに囲繞され、「この現世に剥き出しに投げ出されてあること」のよるべなさからほんの束の間癒されることなのだ。スクリーンに瞳を投げるとは、「水!」への祈願だったのであり、今でもなおそうなのだ。死ぬまでそうだろうと思う。
当人がそう思うのは勝手だけどね、とでも言うしかないか。
わたしが様々な言語態を試してみたかったのは、畢竟、単数であることを絶えず厭悪してきたからであり、そこにはたぶんバルトのテクスト実践から受け取った教訓が大きく働いているかもしれない。一なるものへと鈍化し収斂しかけると、ただちにその統一性混濁させてくれるものを喚び入れたくなり、そんなふうにして詩から散文へ、映画から文学へ、またその逆へという具合に滑走してきたのである。白川静のような力強い人生への憧れがなかったわけではないけれど、生涯を賭して一つの巨大な問題に取り組み、それを徹底的に解き明かそうという生のかたちを模倣することがどうしてもできなかったのは、単なる飽きっぽさのゆえか、弱さのゆえか。バルトに触れながら「独身者の弱さ」を肯定的に喜寿する文章をわたしは早い時期に書いたが、「弱さ」というこの一語をまた[わたしのやりかた]の一つとして挙げることができるだろう。
どうも著者は自信家であるとともにナルシストでもあるようだ。いろいろ興味深い部分や、面白い部分もあったし、理解に苦しむところも含めて、どうもMorris.との相性は良いとはいえなさそうだ。
2006/08/14(月)●海驢の日● |
8時起床。朝風呂(水風呂だけど)入ってから、またまた王子動物園へ。今日はアシカを重点的に見るつもり。王子公園のアシカはカリフォルニアアシカという種類らしい。アシカは英語でSea Lion、中国語では海驢、韓国語ではパダピョボム(海の豹)、日本語のアシカは、「海の鹿」から来たと思われるから、4ヶ国語で4つの別の動物に海をかぶせられていることになる。ちょっと面白い(^^;)
はじめ地下のガラス張り水槽で撮影したが、ガラス越しというのはやっぱり物足りないので外に出て水面に顔を出すところを狙い撃ち、ぢゃなくて狙い撮りしたのだが、とにかくよく動くので撮り難いことこの上ない。それでも何とか数枚写して、ハンター邸へ。この前も入ったのだがやっぱりつい入ってしまう。2階の鏡付家具の有る部屋に、小さな女の子が入って来たのでついシャッターを切ってしまった(^^;) これはなかなか良いスナップになったと思う。
ハンター邸前の庭の池には睡蓮が咲いてた。またトンボが多く飛んでいて、早くも真っ赤なアキアカネの姿も見える。ギンヤンマが睡蓮の葉の裏に産卵してたり、イトトンボもいたが、これらもなかなかデジカメに収めるのはむずかしい。
そのまま資料館屋上の庭園散策。カンカン照りでかなり気温も上がってたと思う。ほとんど人気も無い。暑さに強くなってほんとに良かったと思う(^^;)
資料館の図書室で休憩を兼ねて写真集を見る。海野和男が昭和56年(1981)に共立出版から出した「昆虫の宇宙」という写真集を初めて見る。いやあ、これも凄かった。マクロを撮るのに魚眼レンズ使ったり、昆虫の飛翔と、飛行機、ヘリコプタの比較など面白かったし、四半世紀以上前の写真集なのに、今見ても遜色ないのがすばらしい。
結局今日も1時過ぎまで動物園にいたことになる。帰宅して素麺食べてごろごろ(^^;)
夜は夙川の香介新宅に遊びに行く予定。
ガラス越しのアシカ |
タイミングが難しい |
座ってると普通に撮れる |
屋上庭園から望むハンター邸 |
魚眼によるハンター邸全景 |
池に映ったハンター邸 |
鏡の国のアリス? |
今日の一等賞(^^;) |
えらいギャップである(>_<) |
睡蓮接写 |
アキアカネ |
イトトンボ |
ギンヤンマ(>_<) |
睡蓮平凡なショット |
ぞうさんだぞお |
2006/08/13(日)●準備着々(^o^)● |
8時起床。掃除、洗濯、シャワー浴びて、マルハチに買い物。11時過ぎにムックさんが来る。とりあえず、オクラ+長芋とビールで乾杯。
9月の韓国行きの打ち合わせ。往路は船で釜山ということに決定。帰りは現地で適当に考えよう。
素麺食べて、屋上に上がったが、今日は晴れて照り返しが強くあまり長くは居られなかった(>_<) 部屋に戻り家庭内ノレバン大会(^^;) 今日は韓国ものと洋楽半々。これもなかなか楽しかった。「いいちこ20℃のアールグレイ紅茶割の進化型(冷凍庫でいいちこをシャーベット風に凍らせたもの)」がムックさんに大受け。たしかに夏向きで美味しい。
6時過ぎに一緒に三宮に出て、リードマンでムックさんが韓国に持って行くための小型ギター受けとり。ほんとに小さくて軽い。これにピックアップ組み込んで、電池式携帯アンプ(腰に付ける)で完全装備(^o^) 楽しみであるな。
李朝園で乾杯して別れる。
阪神は中日に3連敗した模様(>_<)
今日の屋上は暑かった(>_<) |
熱唱するムックさん |
これが韓国に持って行くミニギター |
2006/08/12(土)●中日マジック40(>_<)● |
高平さんらと、西宮の某領事館官舎への引越し荷物配達。
昼食は近くの「一力」といううどん屋で「牛スジぶっかけうどん」。これが意外なくらいに美味しかった。帰り道「みんなの喫茶店」の前通ったら、解体工事中だった。何か悲しい。
3時前に作業終了。帰宅して、自転車で大安亭に買出しに。
阪神-中日は、目も当てられぬ一方的なボロ負けゲームで、1-11の大敗。これで中日に優勝マジック40が出るわ、今日から藤川登録末梢になってるわで、今シーズンの阪神は終わりだね(>_<)
「一力」の牛スジぶっかけうどん |
解体中の元「みんなの喫茶店」(;_;) |
いいちこアールグレイ割進化型 |
2006/08/11(金)●灼熱の埠頭作業● |
今日は一日倉庫作業。
午前中は木製ヴァンの解体や、昨日琵琶湖畔の現場から持ち帰った処分家具の解体など。
午後は奥井さんと神戸埠頭第4突堤で積み込み作業。中天の太陽が照りつける炎天下で、たぶん40℃くらいになってたと思う。数年前のMorris.ならそれだけで、げんなりなってたと思うが、最近のMorris.は暑さ不感症状態だから、割りと平気で作業してた。積み込んだ後、書類が手間取って待たされる間、埠頭のロープ止め金具に座って、海を見てた(^o^) 海の色は青より黒に近い色だが、それでも海を見るのは楽しい。結構色んな船が通る。白いお洒落な観光船や、タグボートに引かれる艀、沖釣にでる釣船、警備艇など、退屈しない。
その後は、積み込みや材料出しなどやって、思ったより早めに帰宅できた。
KBSアーカイブで歌謡舞台を見る。何か野外での特集番組だったらしく、歌謡舞台には珍しく現役のトロット歌手が多数出演して自分の持ち歌を歌ってた。女性歌手陣は、ハチュナ、チャンユンジョン、ヒョンスク、イジャヨン、チェユナ、トウッティ、ムンヒオク、キムヨンイム、チェジニ等、男性歌手はソルンド、ヒョンチョルあたり。キムヘヨンやパクチュヒが出てないのがちょっと残念だったが、それなりに見応えあった。
6時に自転車で水道筋に出て、千疋屋で夕食。明日12日から16日までお盆休みとのこと。今日のサービス定食はキャベツの味噌汁とキス,野菜の天麩羅。これにクリームコロッケをつけてもらう。キスの天麩羅は口に入れるととろける感じ、クリームコロッケなんか、口に入れる前からとろけて、お・い・し・いっ(^o^) キャベツの味噌汁はMorris.もときどき作ってたのだが、千疋屋のはめちゃくちゃ具沢山。目の前で大将がキャベツ刻むし、隣でちゃかちゃかと盛り付けするのを見てるだけでも楽しい。それで、Morris.の定位置はカウンタの入口よりだ。
食後マルハチで買い物して7時半帰宅。阪神-中日戦、ラジオつけた途端に中日の得点シーン(>_<) あっという間に3点取られて、追いかける阪神は2点取って1点差まで迫ったがそのまま試合終了。ああ、これで、今年の阪神優勝の芽は9割かた無くなった気がする。
摩耶埠頭第4突堤から |
たぶんこれは観光船 |
艀2艘を牽いていくタグボート |
【数え方の日本史】三保忠夫 ★★☆ 最近やけに、助数詞に関する本が目に付く、Morris.ももともとこの物の数え方に関しては興味をもってたので、ブームみたいになってることも歓迎している。
本書の裏表紙のの惹句
一匹、一双、一振…、日本人は物をどう数えてきたのか、中国の史書や正倉院文書に源流を探り、数え方の作法、方言など、日本独特の表現法を育んだ歴史を現代までたどる.数の世界を分りやすく説いた"数え方事典”
に、だまされて読んだのだが、この文は、看板に偽りあり過ぎだと思ってしまったよ(>_<)
著者はきっと真面目な研究者ではあるのだろう。助数詞の研究を地道に続けていて、吉川弘文館から啓蒙書として助数詞の本を依頼されて、つい、「わかりやすく、親しまれる」ように書こうとしたのではなかろうか。それが裏目に出た、というか、そもそも、そういう文章は似合わない人だったらしい(^^;) 冒頭から砂川しげひさの4コマ漫画を引用してのサービスも完全に暴投気味だし、そのあとスーパーのレシートを例にとっての例証も冷笑するしかない(^^;)出来具合。
続けて奈良時代、平安時代、そして大部分は近世の助数詞の羅列になるのだが、何となく退屈極まりない。そのまま、明治、大正、昭和、平成にわたる助数詞に関しては数ページでお茶を濁している。
こういう本を「数え方事典」などと銘売って出すというのは、良くないと思う。
2006/08/10(木)●琵琶湖畔にて● |
ちょっと早出して5人で大津のシンガポール向け荷物ピックアップの現場。びわ湖競艇場のすぐ横のマンション。当然琵琶湖に面している。明日は琵琶湖花火大会らしい。
いやあ、やっぱり琵琶湖は大きいぞ。沖にヨットの白帆が浮かんで、たしかに「海」に見える。琵琶湖に注ぐ不動川には、ブルーギルや鯉がのんびり泳いでたし、琵琶湖の波打ち際にはアヒルが数羽賑やかに鳴きながら周遊していた。
昼はすぐ前の王将に行ったのだが、どうもこの店は時代に合わなくなってるのではないかと思った。手抜きというか、やる気がないというか、天津飯なんか白飯にできそこないの卵焼きが乗ってるみたいだし、唐揚げはパサパサ、餃子は相変わらずで後で胸焼け必定(^^;)
隣の琵琶湖観光ホテル紅葉の敷地内に「木下美術館」というのがあったので、覗いて見たのだが、これがまた悲しいくらいの内容の無さだった(>_<)
帰り名神がえらい渋滞で、倉庫到着は6時半。コンテナ詰めなどして帰宅は8時近かった。阪神-横浜戦はもつれてる上に5回ファールを見落としたアンパイアの判定に、矢野が激怒して退場。これで逆転されるも、再逆転した阪神。でも、結局ちぐはぐな攻守で6-10で負けてしまった。それにしても、最近審判の判定ミスが目に余る。Morris.個人的にはビデオ導入には反対なのだが、審判側の判定能力は、ファンや選手を納得させるだけの水準を維持して欲しい。
やっぱり、広い琵琶湖 |
まるで海みたい |
琵琶湖のアヒル |
2006/08/09(水)●台風期待外れ(^^;)● |
3時半起床(@ @) 4時半出発で矢谷君ら4人で豊橋のオランダ人の現場。
台風7号が東海関東直撃か?という状況だったのでちょっとビビってたのだが、結果的に台風は本州からそれていったので影響なし(^o^)。いくら台風フリークのMorris.でも仕事の現場では台風はご遠慮願いたいのでありがたかった。
豊橋はこの8月1日で市制百周年になったらしい。はっきり言って田舎である(^^;)
現場は古い日本家屋を改造したものでなかなか面白かった。名古屋に赴任したとしろうもヘルプに入ったので久し振りに会えて嬉しかった。日本猫を飼っていて名前はスミーゴ?デジカメで撮影したのはいうまでもないが、どうも落ち着きがなくて写しにくい。
ちょうどお昼に作業完了(^o^)
帰り道上郷のPAで昼食。イカ天きしめんは、それなりに美味しかった。このPAの休憩所に野良n子猫がいた。
4時半に倉庫着。 6時過ぎ帰宅。
阪神は珍しく井山の好投で勝ち。サッカー、オシム監督の緒戦日本-トリニダードトバコ戦をマルチ観戦。サントスの2点を守りきって日本の勝利だったが、いまいちすっきりしない。阪神は5連勝(^o^)
島田和夫部屋スケジュール更新。
午前4時の摩耶埠頭の赤い月 |
豊橋現場の猫 |
上郷PAの野良猫 |
2006/08/08(火)●嵐の前の● |
昨日と同じメンバーで同じ現場。まあ、順調に作業は進み午後2時半に作業終了。
昼食は「すぎうら」という、おばんざい屋でのランチ。ホッケ、トンカツ、とろろそば、漬物など品数多くを取り合わせたメニューでそこそこ美味しかった。
4時過ぎに倉庫着、コンテナに荷物詰めして、5時に退勤。千疋屋はまだ開店してなかったので、ちょっと北側を散歩したら、大きな亀が街路を歩いているのを発見。つい数日前王子動物園で見た陸亀にちがいない。もしかして動物園からの脱走かと思ったが、これはペットとして飼っているとのことだった(@
@)
千疋屋の今日の定食はゴーヤチャンプルで、これは先月食べたので、今日は前から一度食べておきたかった、ビーフカレー+ポテトサラダを頼む。うーーーーーん、お・い・し・い(^o^) 決してエスニックとかでなく、日本のカレーの基本を押さえつつ、コクと食感を満足させるという意味では絶品といっていいだろう。ずっと以前石屋川のMorris.亭でけんちゃんが作ったカレーに似ているような気がする。ひょっとしたらけんちゃんカレーの隠し味だったコンビーフがここでも威力を発揮してるようだ。
タイ風7号が接近してるとのこと、Morris.は人後に落ちぬ台風フリークなので、何となく落ち着かない。とりあえず、ビールと携帯ラジオと、デジカメ,持って屋上へ上がる。阪神は横浜にリードしてるし、この7時前後の屋上からの空の眺めは素晴らしかった。まさにスペクタクルという感じ。Morris.が個人的に気に入ってる神鋼のツイン煙突上の煙に似た浮遊れ蜘蛛などは、まるで水彩精密写生みたいな画像になった。
BGMで聞いてた野球の方は、何とか阪神主導のゲームで勝利。これで4連勝(^o^)
定番フレーム(^^;) |
逆光の美(^^;) |
摩耶埠頭ボート上のゴイサギ |
陸亀 |
千疋屋のカレー |
屋上午後7時 |
屋上午後7時20分 |
屋上から南方 |
まるで水彩画みたい |
2006/08/07(月)●40℃●
5時半起床。矢谷君,小川さんと3人で京都烏丸のフランス行き荷物ピックアップ。二日取り初日現場。日本贔屓の外人らしく、和室があって、ベッドも畳マット、和箪笥が10棹以上あった(^^;) 最近巷では助数詞がちょっとしたブームらしく「ものの数え方」といったタイトルの本がやたら目に付く。Morris.もこういうの嫌いじゃないから、先日も一冊借りてきたが、この「棹」というのは、箪笥のほかに、「竿に付けた旗」「羊羹」「竿に干した洗濯物」「竿金」などを数えるのに用いると大辞林にあった。「竿金」というのは「竹筒に金銀を溶かしていれ、棒状にしたもの。必要に応じて切って貨幣にした。竹流し」とのこと。こういうのは、まあ、使うことは先ず無さそうだが、羊羹を一棹、ニ棹で数えると言うのは知らなかった。こちらは覚えておいても損はなさそうだ。
昼食は近くの上海家庭料理店で酢豚ランチ食ったが可もなし不可もなしだった。ベランダのプランタなど梱包してるとき柱にあった寒暖計を見たら40℃を指していた。直接日光が当っていたわけではないから、たぶん実際ベランダはそのくらいあったのだと思う。いくら最近暑さに強くなったMorris.でも、これはなかなかの労働環境だと思ってしまったよ(^^;)
6時前に倉庫着。事務所でのミーティングに付き合わされて8時前帰宅。
某所の日記見たら、ムックさん財布落としたらしい(>_<) カードに免許証、現金までということで、かなり落ち込んでる模様。まあ、カードは即届け出済ましたらしいが、本当にあれは落ち込むよな(経験者談(^^;))→ 2000年10月のMorris.の韓国旅行紀の10月16日あたりを見て欲しい。システム手帖+現金日本円で7万円+免許証+母の写真を、落としてしまった(>_<)Morris.の悲しい過去が切々と記録されているはずだ(^^;)
【書林逍遥】久世光彦 ★★☆☆ [小説現代]2004年1月号から06年3月号まで連載されたものである。06年3月に急逝した久世の遺作と言ってもいいYだろう。まあ、あちこちの雑誌に連載してた久世だから他にも遺作はあるかもしれないけどね。
2ダースの「好きな本」への感想&オマージュである。
・お伽草紙/太宰治・人間椅子/江戸川乱歩・柴田錬三郎/うろつき夜太・おはん/宇野千代・半七捕物帳・人情馬鹿物語/川口松太郎・潮騒/三島由紀夫・雪夫人絵図/舟橋聖一・おとうと/幸田文・奉教人の死/芥川龍之介・天の夕顔/中河與一・片腕/川端康成・吾輩は猫である/夏目漱石・されど われらが日々…/柴田翔・夕暮れまで/吉行淳之介・乳房/伊集院静・吉村昭/少女架刑・明治断頭台/山田風太郎・村のエトランジェ/小沼丹・戦艦大和ノ最期/吉田満・あ・うん/向田邦子・黒髪/近松秋江・海潮音/上田敏・秋風秋雨人を愁殺す/武田泰淳
Morris.の好きな作家もいるが、作品はMorris.の好みとは違うものが多い。何となく全体的に自己の性的思い出を前面に出しての回顧録めいてるのがちょっと気持ち悪かった。
山田風太郎を語ったおしまいにある
風太郎という人は、あまり文章の上手くない人だが、風太郎にしてみれば、そんなことは些細で、どうでもいいことなのかもしれない。
という一文には、どうしても異議申し立てせざるを得ない。つまり、久世は文章を見る視覚が異常に狭かったのだと思う。
2006/08/06(日)●ペンギン● |
8時起床。一昨日見忘れてたペンギン館見に行くことにする。年間パスがある、とこうやってちょこちょことポイント絞って見ることができるのが嬉しい。
9時開館と同時に入園。王子動物園にはフンボルトペンギンとキングペンギンの2種類しかいなかった。Morris.としては一番大きな皇帝ペンギンを見たかったな。でも動物資料館ホールからガラス越しにフンボルトペンギンが泳ぐ姿を見るのは楽しい。また、この資料館だけでも一日楽しめそうなくらい充実している。動物関係の書籍を集めてる図書室もすごい充実ぶりだった。哺乳類、鳥類、爬虫類はもちろん、昆虫や植物関係の本も揃っている。王子動物園50周年の記念雑誌には、戦前の諏訪公園にあった動物園の前身の写真から、戦後昭和25年の開園、歴代の人気動物、施設の拡充など興味深い記事が目白押しである。95年の神戸地震直後の記録は特に力が入っていて、Morris.もついつい熱中して読んでしまった。
ほんの1時間くらいのつもりだったのに結局3時間近くいたことになる。出口で動物園に関するアンケートに答えさせられた。えらく質問事項が多くて閉口したが、好きな動物を2つ挙げるという項目があって、とりあえず「山猫」と「ラマ」と答えておいた(^^;)
今日から始まった甲子園の高校野球などぼんやり見る。第三試合、今年選抜優勝の横浜と大阪の桐蔭の試合はなかなか見応えがあったが、後半桐蔭が畳み掛けるような攻撃で、大差をつけた。横浜も9回に粘りを見せたが、結果は11-6で桐蔭の勝ち。
フンボルトペンギンたち |
泳ぐフンボルトペンギン |
潜航中のフンボルトペンギン |
こちらはキングペンギン |
カバや |
カバの骨格標本 |
【遮断】古処誠二 ★★★☆ 久し振りの古処の新作(と、いっても2005年12月刊)である。沖縄戦を舞台とする戦争ものだ。防衛隊に徴用された当時10代だった島の男が60年後、老人ホームで癌の手術を控えて、当時のことを回想するのだが、そのきっかけが戦争中深く係わった女性の子どもからの手紙で、これが回想の合い間に途切れ途切れに開陳され、実に効果的である。
例によって、沖縄戦の模様や、軍人の行動、考え方など実にリアルで、Morris.よりずっと若い著者がどうしてこのような視点を持てるのかが不思議である。そして抑制されながら、緊密な文体も相変わらずで、小説を読む喜びを与えてくれる。
伏線も多く、ミステリアスなところもあるが、圧巻は、半身不随になりながら主人公と女性を支配する少尉の、異常なくらいの皇軍兵士ぶりだろう。日本軍人の象徴とでもいうべきこの少尉に、嫌悪感を感じながらも、善悪の彼岸みたいなものを感じさせられた。
日本軍と富士山の比喩を中心とした、主人公と少尉の会話部分はとりわけ印象的である。
「だがな、名高く美しい山は登ってみるとつらいものだ」
「寒くて息苦しいと聞いたことがあります」
「そんなことは問題じゃない。富士山は本当は美しくない。それがつらいのだ」
弁ヶ岳がまたたく。まるで電球でも飾り付けられたように雨の夜を輝いていた。
「登ってみると、ただの休火山だった。黒いだけの山だ。無骨な岩がゴロゴロしていてな、登れば登るほど草木の緑は消えていく。他の登山者が歩を進めるたびに汚い砂塵が舞い上がる。富士山は、遠目に見ているから美しいのだと俺は悟った」
「大げさですね」
「この世の真理だからだ。何ごとも踏み込んでみると幻滅させられる」
華々しい皇軍に憧れない男子はいない。軍服姿の兵隊たちは、りりしい顔で写真におさまる。真市自身、皇軍の無様に気づいたのは去年のことであり、それは島で兵隊と同居し始めたからだった。そして防衛召集されたからだった。
そこは、横車を押せと命じる将校と、横車を押せと鞭をふるう下士官と、横車を押そうと悲鳴を上げる兵がせめぎ合う場所だった。全滅する部隊が相次いでも、敵に勝つという前提がくつがえることはなく、やがて横車の車体は壊れ始めた。押せないはずがないのだから押し続けろと叱咤が続き、押せないのは車の方向がおかしいからではなく、力が足りないからだと叫ばれる。壊れそうだと告げる者は矯正される。誰もがおかしいと感じていながらおかしくないと言い張る世界だった。
「富士山には登るべきではなかった。もう何度も登っているという常連もいたが、あいつらはきっと後に退けなくなったから登り続けてるんだ」
美しい山に登った話をし、その素晴らしさを誰かに語って聞かせた者は、そんなに美しい山ならまた登りたいはずだという声に応じねばならなくなるのだと少尉は言った。
「馬鹿な話だろ」
「中には本当に好きで登っている人もいるでしょう」
「少なくとも俺は登るべきではなかった」
「後悔してもおそいでしょう」
「そうだ。だから俺は、富士山は美しいと言い張るつもりだ。わざわざ登って馬鹿を見たとは誰にも言わせない」
「迷惑です。そんな話」
弁ヶ岳を横目に、真市は込み上げた涙を瞬きで払った。弁ヶ岳の戦闘はますます美しさを増し、ときおり砲弾の炸裂光がまぶされる。あがる爆煙は、光に照らされながらゆっくりと巨大化していった。
「だがな、富士山も良いところはある。あの山は下界を美しく見せるのだ。人の芥に満ちた下界をだ」
滑稽だろ。
そう言って少尉は鼻で笑った。
自嘲だった。
志の高い男たちは、わざわざ軍に志願して苦労を重ねて上を目指す。あげくの果てに帰郷を夢みる。「誰もが結局、下界に戻りたがるのだ」と重ねられた言葉に、真市は自嘲を返した。
「馬鹿馬鹿しいですね」
「馬鹿を見て初めて馬鹿馬鹿しいと気づくのだ」
しかしそれは、おそらく大切なことなのだろう。おぼろにだが真市にも理解できる。美しい富士山が実は汚いと知っていれば、自分の立たされた場所を呪わずに暮らしていける。それこそが幸せな生き方に違いなかった。かつてハワイに憧れた自分は、少尉と大同小異だった。
8月15日も近づくこの時期に、こういった本を読むと言うのもめぐり合わせだろう。沖縄は行ったことがないが、日本人が戦時中、この島を本土の楯として使い、現在も米軍基地の島として、楯にしたままであるということを、いま一度考える必要がある。
「親が先に死んだのだ。それだけでお前は幸せだ。少しはそう思いこむ努力をしろ」
「死ぬのは軍人の役目のはずです。勘違いして欲しくない」
「軍人は国を守るために死ぬのだ。お前も勘違いするな」
「沖縄は日本だ」
「本土より大切でない」
はっきりと言うだけ、この少尉はまだ対処しやすい。もし友軍が本土を守るためにお前らは死ねと明言していたら、ここまでの犠牲はなかった。今なお友軍に命を預けている青壮年や、弾雨の中で食糧や弾薬を運ぶ年寄りや子供は、もっと早くこのような少尉に会うべきだったのだろう。
2006/08/05(土)●新開地夏祭り● |
8時起床。朝風呂つかって10時半に部屋を出て新開地へ。今日は新開地夏祭りで、春待ちファミリーBAND出演するのでビデオ撮影。Morgan's
Barは九州ツアー中なので、秋本、井山君抜きの6人だった。12時からアートビレッジ前、2時から新開地アーケード内での2ステージ。アートビレッジ前のステージが特に良かった気がする。社長がのこぎりえらく巧くなってたし、ハーモニカ口の中に入れての熱演など、絶好調だった。井山君のアコーディオンが無いぶん、松尾君のヴァイオリンも頑張ってたし、やっぱり春待ちファミリーBANDは素晴らしいと再確認。その後、千秋さんらのブルーバーズバンド見たり、ブラジルのカポエラチームに社長がノコギリで混じって参加してたので、Morris.も玉子マラカスで参加したりした。それからソルティドッグという、ジャズバンドがなかなか良かった。トロンボーン、クラリネット、スネアハイハット、、ギター、キーボードの5人組なのだが、トロンボーンはMorris.と同年輩くらいのおじさんで、あとの4人はすべて妙齢の女性なのだった。羨ましいったらありゃしない(^^;) 演る曲は「テネシーワルツ」とか「ムーンリバー」とか「聖者の行進」とかのスタンダードナンバーでアレンジも程よく分かりやすいもので、何かすごく気に入ってしまった。
今夜は神戸港花火大会があるので、見物に行こうかどうか迷ったのだが、6時ごろ神戸駅に戻ったら、すごい人,人、人で、めげてしまった。しばらく駅構内で、浴衣美人鑑賞して(^^;)帰宅。
今日からロードの阪神、ホームゲームながら松山の坊っちゃん球場での広島戦。安藤不調でリードされたものの広島投手陣の四球量産もあって、点の取り合い。終ってみれば11-7の圧勝だった(^o^)
アートビレッジ前「ぞうさんだぞー」 |
新開地本通り「ワシントン」 |
ブルーバーズスペシャルパンド |
カポエラチームに乱入ノコギリ社長 |
ソルティドッグ |
お洒落なボルゾイ犬 |
2006/08/04(金)●動物園デビュー(^o^)● |
8時起床。昨夜から読んでた古処誠二の残りをベッドで読み終える。
10時半起き出す。
ホームワークの続きで、情報電話帳3冊の表紙をスキャナーで取り込む。Morris.亭のスキャナーはhigashi4号でなく、ノレバン98号にしか繋がってないので、結構ややこしいことになる。それはいいとして、いまいちスキャンの結果がよろしくない。何度かやり直したが適当に妥協。
今日は暑さが厳しく大阪では35℃を超えるとニュースで言ってた。たしかに暑いようだが、数年前から突然暑さが苦にならなくなったMorris.なので、昼から歩いて5分の王子動物園に行くことにした。引越してからずっと行かねば行かねばと思いながら、ついつい時期を逸してしまってたのだ。
Morris.は特に動物園フリークというわけではないし、どちらかと言うと植物園や水族館の方が好きかもしれない。でもこんだけ近場に動物園があるからには「遠くの親戚より近くの他人(^o^)」であるし、動物嫌いなわけじゃない。そして、王子動物園は\3,000で年間パスポートがあるという情報をほおぼおさんから教えてもらってたので、これは絶対利用しなくてはと思ってたのだ。王子動物園の入場料は大人\600だから、5回行ってちゃらになる。月一回行っても半額以下になる計算だ。しかも今日買ったら期限は来年の8月3日までと思ったのだが、なんと来年8月一杯有効だと。つまり買った月の一年後の月末まで使えるわけで、これは月初に買えば13ヶ月使えるということである。何かこういう太っ腹なところは嬉しい。購入した日はそのまま入場できて、あとはこのカードに自分の写真を貼り付けることになっている。このへんも実にいい感じである。
夏休みではあるが、平日で、めちゃくちゃ暑いということもあって客はまばら。休日は混み合うだろうパンダ館も10人いるかいないかって感じで、撮影も思いのまま。っても、王子動物園はガラス張りの展示スペースが多いのでデジカメはちょっと使い辛い。
そんなことはあまり気にせず、ふらふらと回遊する。
ハンター邸も4月,8月、10月の館内公開時期に合ってたので中に入ることが出来た(^o^) 初めてではないのだが、まあこの神戸異人館と言うのはそれなりに好きである。階段踊り場のステンドグラスや如何にものバスタブなどデジカメに収める。
後はもう足の向くまま、ふらふらと徘徊である。リンクス(山猫)はcatmeramianのMorris.としては見逃せないし、爬虫類館のおどろおどろしさもたまらんし、「リスと小鳥の森」はMorris.の憩いのスペースでもある。うーーん、やっぱり楽しいなあ。
Morris.部屋の中に「王子動物園ページ」を新設しようか、と思ったりしてしまったよ。
今夜は阪神のゲームないのでゆったりできる(^^;)
月の輪Morris.(^^;) |
とりあえずパンダ |
山猫は見逃せない |
暑さで死んだ?雀 |
旧ハンター邸 |
ハンター邸の湯船 |
階段踊り場のステンドグラス |
犀もぐったり |
鰐もぐったり |
白熊落ち着かず |
山羊は平気? |
ぐったりラマ |
2006/08/03(木)●HOME WORK● |
8時起床。事務所からメールで、今週はヒマで来週からぼちぼち仕事入るとのこと。今日は、前からなおざりになってた、会社のHPのコンテンツ作り作業を部屋でやることにした。と、いっても、中国関連の情報電話帳の簡単な内容紹介。まずは3冊分の目次をワープロで打ち込むだけで、昼過ぎてしまった。塩鯖焼いて味噌汁作って昼飯。
午後からは作業の続き、中国関連サイトを検索してリンク集作ろうとしたのだが、あまりに多すぎて、やりかたを考え直すことにした。気分転換を兼ねて、3時過ぎに自転車で元町まで行き、阪神理容で散髪。散髪終えて地上に出たところで、以前センターにいた中野さんに会う。彼女は辻料理学園済まして、今は三宮の有機農業関連施設に週2回ほど出てるらしい。それ以外はまたきっと宮沢賢治関連本や、童話の原稿書いてるんだろう。たまにMorris.部屋も覗いてくれてるとのことで、引越し前後のMorris.のうろたえぶりを心配されてたとのこと。たしかにあれは今思うと見苦しかったなあ(^^;)
三宮図書館に寄り、帰り道大安亭で買い物して6時帰宅。
阪神-巨人3試合目。今日は絶対負けてはいられない。下柳が巨人打線をいなしてるうちに阪神は4点とって何とかなりそうな気配。結局5-1で快勝(^o^)
「ノレ番Morris.8090」を更新。最近ちょっと中毒になってる「ヨンピョンアガシ」という、中国朝鮮族の女性歌手?のテープ。ポルカ系ポンチャックメドレーである。
夜は野球聞きながら、このまえ香介にもらった韓国の薬酒「サンサチュン」というのを飲んでみる。サンサジャが山査子(サンザシ)だから、そんなのが入ってるのかもしれない。アルコール14%だから日本酒やワインと同じくらいか。フルーティで酸味があって不味くはないが、沢山飲めるものではなさそうだ。といいながら、下の読書控え打ちながら飲んでしまった。冷凍庫でぎんぎんに冷やしてるから、どちらかというと酒より清涼飲料水みたいな感じだ。シャーベット状になってるのがなかなか乙である。
平凡な昼食(^^;) |
真夏の太陽を隠し切れない雲 |
韓国の薬酒「サンサチュン」 |
【韓国大衆歌謡史】イヨンミ(李英美) ★★★☆ 先月の読書記録が落ち込んだ第一の原因はこの本にある。320p程度の本だが、当然すべて韓国語だから、読むのにえらく時間がかかったわけだ。
前に韓国語ジャーナルでこの本のことを知り、その頃韓国に行ったムックさんに買ってきてもらったのだが、なかなか読み出せなくて、やっと先日読み終えた。読み終えたといっても、ほとんど辞書なしで読んだから理解の不充分なところや誤読もあるかもしれない。それでも、Morris.が今一番関心を持ってる韓国歌謡の歴史だし、知ってる歌や歌手名がぞろぞろ出てくるから、そのおかげで読み通すことができたのだろう。
著者は1961年ソウル生れの女性評論家で,専門は演劇関係らしいが、本書では、楽譜も多数引用して音楽理論も盛り込み、歌詞の内容に関してもしっかりした解説を施している。何よりも韓国歌謡の黎明期から90年代までを時間軸を追ってきちんと整理解説してあったので、Morris.の韓国歌謡理解に大きく裨益した。と思う。とりあえず、裏表紙の本書の紹介文を引いておく。
本書は1920年代から1990年代末の現在までの、韓国大衆歌謡に関する、最初の通時的な著述であり、大衆歌謡界裏話や体験談、歌詞中に顕われる単語の社会的事件の強引な連結、外来様式や形式、技法、導入の記録、個々の作家主義的創作者や特定様式の系譜調査などのお約束から逸脱したりと、やや型破りなところのある大衆歌謡史の著作である。
ある時期の大衆的人気を享受する大衆歌謡が、それを選択した当時の大衆庶民の社会心理、欲望と適応するところに焦点を合わせて書かれたこの研究書は、トロット、イージーリスニング、フォーク、ロックなどの様式を、単に形式的特性ということだけで弁別するのではなく、社会に対するそれぞれの態度の違いを明らかにするよう分析している。
読者は、ナミンス、イミジャ、チョヨンピル、キムミンギ、ソテジなど、身近に感じられる名前に出会う喜びを確認しながら、彼らがどうしてあんなにも、あの時代の大衆たちを熱狂させたか、そしてそれがどういう意味を持っていたのかを、真剣に見直す楽しみを持たれることになるだろう。
いやはや、たったこれだけを訳するのにたっぷり1時間かかってしまったぞ(>_<) でも、だいたい本書の内容と姿勢が分かってもらえたと思う。とにかく真面目、とにかく真剣、とにかく大衆文化研究書なのである(^^;)
本書は8章に分たれている。煩をいとわず、各章のタイトルと小目次を写しておく。先に白状しておくと、Morris.は第一章と第八章は、ほとんど斜め読みで済ませてしまった(^^;)
第一章 韓国大衆歌謡史を始めるにあたって
1.書誌研究比較
2.韓国大衆歌謡の一般的特性
3.作品、様式、受容者
・作品と受容者・受容者の世界の作品・作家の作家意識
第二章 流行唱歌と大衆歌謡の始まり
1.伝統の断絶と唱歌の登場
・自然発生的近代性不充分な発展と断絶・親外勢的開化志向の唱歌・流行唱歌の特性
2.大衆歌謡の誕生
・流行唱歌の音盤化と大衆歌謡の誕生・形成期の大衆歌謡の特性
第三章 日帝時代 トロットと新民謡の両立
1.トロットの文法と世界認識
・トロット様式の成立・日帝時代トロット歌謡の世界認識と情緒
2.新民謡とトロット二頭立馬車が意味するもの
・新民謡様式成立とトロットの駆け引き・新民謡の世界認識と態度
第四章 1940年代後半と1950年代、トロットの再生産と新しい様式の混沌
1.題材の変化とトロット再生産
・トロットの維持と新民謡の衰退・戦争、分断の悲しみとトロット再生産・微細な変化と兆し
2.米国文化の流入と大衆歌謡の変化
・快報以前米国文化の流入・1950年代米国大衆音楽流入の意味・誇示的異国趣味と米国大衆音楽の痕跡・大衆の欲望と都市の享楽
第五章 1960年代、イージーリスニングの定着とイミジャのエレジー
1.イージーリスニング定着
・1960年代イージーリスニングの大衆音楽史的性格・1960年代イージーリスニングの音楽的特性・都市の楽しみと庶民の希望・イージーリスニングの抑制された悲劇性
2.トロットの変化と維持
・トロット安定感と緩み・近代化の落伍者と引き裂かれた痛み
第六章 1970年代、青年文化の光と影
1.青年文化 フォークソング
・フォークソング台頭と社会的脈絡・西洋音楽定着の新しい進展・自由と純粋と観照
2.1970年前半期、ロックとイージーリスニング、そしてトロット
・柔らかいロックとシンジュンヒョン・イージーリスニングとトロットの維持
3.マリファナ事件と1970年代後半の変化
・マリファナ事件とフォークの挫折そして変質・トロットの復活とロック歌手の投降・大学歌謡祭とロック第二世代キャンパスバンド
第七章 1980年代、チョヨンピルとバラッドの時代
1.スーパースター、チョヨンピルとロックの新しい全盛期
・大衆歌謡界の天下統一、チョヨンピル・主流の別の歌手たち・ロック大衆化時代の人間観と世界認識
2.トロット、ダンスミュージック、バラッドの鼎立とバラッドの隆盛
・後半期の主流ポップバラッド・ダンスミュージックとトロット
3.アンダーグランドの本格化と民衆歌謡の大衆歌謡圏への進出
・アンダーグランド・民衆歌謡の大衆歌謡圏進出
第八章 1990年代、ソテジとポストソテジ
1.1990年代新世代大衆歌謡の新しい版図
・1990年代の火斗、新世代・ダンスミュージックとアンダーグランドの構図の中のソテジ
2.1990年代大衆歌謡の世界認識と態度
・孤立した個人の自我探求・引き裂かれたメチャクチャな世間・トロットとフォークの命運
3.ソテジの引退とポストソテジ
ふーっ(>_<)目次だけでもまた1時間以上かかってしまったぞ。目次見ただけで、著者の本気さとやる気はわかってもらえると思う。
本当は各章ごとのMorris.の感想など書くつもりだったが、そんなことやってたら膨大な量になってしまうし、引用など始めたらどれだけ時間がかかるかしれやしない。とにかく韓国歌謡は、実に目まぐるしく変化していて、日本の影響もかなり大きい。アメリカの影響も大きいし、韓国の伝統音楽とは完全に別物になってる観もあるのだが、それでも韓国独自の歌の心みたいなものはたしかにあると思う。エピソードや、興味深かった部分は、また「ノレ番Morris.8090」で、取り上げることにしよう。(ホントカナ??)
Morris.が本書で唯一残念だったのは、ポンチャックディスコメドレーと、イパクサ、キムヘヨンの名前が出てこなかったことだ。その代わりに、チュヒョンミ登場の部分にポンチャックメドレーと関連する記事があったので、これを援用して、おしまいにする。
トロットの流れは1984年「サンサンパーティ」というトロットメドレー音盤の主人公チュヒョンミの登場でまた新しい変化を見せた。同じテンポで長時間流れるダンス用音楽として発生したトロットメドレーは、聴きなれた歌を、すごく単純化した一律的機械的な編曲で続けるため、違う曲もほぼ同一な感じだし、速度も一定しているので、休み無く同じ調子の歌を聴いてることになる。ここで重要なことは歌一曲一曲でなく、もともとそれぞれの歌が持っている切実な感動を完全にとっぱらってしまったということである。この休みなしに一定なリズムで歌が流れていくというのが、いっそ重要な点である。主に運転手を中心にして仕事をしながら歌を聴ける層に普及していった。
これは確実にイパクサのポンチャックディスコメドレーのルーツだな。
2006/08/02(水)●歴史データベース● |
昨夜は、疲れが尾を引いてて、楽屋までの坂道登ることを思うと、ちょっとしんどいかと思ったが、長いことMorgan's Bar見てないから、無理してでも出かけることにした。そして、無理してでも行った甲斐はあった(^o^)
今回はベースのぶんちゃんも東京から駆けつけて、翌日岡山、その後九州という10日間くらいのツアーの初日で、いつもにまして熱の入った演奏。秋本君の歌にも一層磨きがかかり、円熟味を増したという感じだし、井山君のピアノと踊り(^o^)は何かに憑かれたようだし、ぶんちゃんは余裕のベース捌き、さらにウクレレの弾き語りまで披露してくれたし、やっぱりこの3人が揃うことでMorgan's
Barの良さが増幅するみたいだ。
楽屋自体行くのが久し振りで、マスター夫婦とも久し振り。客もそこそこの入りで、堀姉妹、さいちゃん、奈緒ちゃん、NAMIさん、みほちゃん、谷さんなどの常連組ともおひさのおめもじで嬉しかった。10時半過ぎに演奏終って、しばらく杯交わして歓談したい気持ちもあったが、さすがに疲れてたのでそそくさと帰宅。でも充実の2時間だった。
8時起床。先週までの仕事過剰はどうなったのか、突然また暇になった気配である。ところで、このところ、読書控えが全く無かったが、本読んでなかったわけではない。読むのにてこずる本が続いたのと、読んでも、それをメモするヒマと元気に欠けていたのだった。
昼過ぎ自転車で六甲道に出て、銀行寄って、灘図書館へ。「芸術新潮」今月号はまるまる1冊韓国観光特集。期待して見たのだが、どうもポイントがずれ(ぼけ)てる感じ。写真もうーむ、と納得するものはほとんど無かったし、テーマが多すぎる上に関連性が杜撰だ。もう少しテーマを絞ってほしかった。
帰り水道筋のタコ焼きタナカに寄って、5時帰宅。
1654年8月2日(旧暦承応3年6月20日)は江戸、玉川上水が完成。幕府は大工事を請け負った庄右衛門・清右衛門兄弟に200石の扶持と玉川の姓を与えて賞した。いわゆる「玉川兄弟」の謂れだね。
また1802年の8月2日は、ナポレオン・ポナパルトが、人民投票で初代の終身統領となった日でもある。
なんで、こんなこと書き出してるかというと、いわゆる「今日は何の日」的なサイトを探してたとき「歴史データベース」に出会い、その中の「この日のできごと」を利用してみたのだった。このサイトは慶応の中西正和教授が編集データ入力してたもので、当の中西教授は200年11月14日に亡くなっている。したがって、このサイトには2000年までのデータしかない。6万6千件くらいのデータが収めてあるらしいから、ざっと一日あたり180件のデータが表示される。かなり偏ってるところもあるが、日本の古い歴史事実も西暦に変換して示される(旧暦の年号月日も併記)ので使いやすいし、歴史の些事が面白い。一般の「今日は何の日」より深い気がする。日記のネタ切れのときに活用できそうだ(^^;) 何よりも中心人物が亡くなって後もサイトが機能し続けているというのが素晴らしい。
今日のできごとで、一番古い記録は「、紀元前216年8月2日にハンニバル率いるカルタゴ軍5万が、南イタリアのカンナエーロでローマ軍8万を破る。」だし、1221年の今日、後鳥羽上皇が隠岐に流されてるし、1515年の今日、和人に対して蜂起したアイヌの首長ショヤコウシ兄弟が、蛎崎光広によって徳山館で騙し討ちにされてるし、1611年の今日加藤清正が死んでるし、1842年の今日、歌舞伎の看板スターで妾を3人持ち豪華な自邸を持つ7代目市川団十郎が奢侈により江戸を追放されてる。1876年にはワイルド・ビル・ヒコック(Wild
Bill Hickok)(Hickok,James Butler)が背後から撃たれて死ぬ。39歳(誕生:1837/05/27)。アメリカの軍人でピストルの名手。カラミティー・ジェーンが怒って加害者を追い詰めて肉切り包丁で胸を切り裂こうとして他人に止められる。なんていう、西部劇の名場面みたいな記録もある。といったふうでなかなか楽しめるぞ。
昨日は巨人のイスンヨプに2ラン2本打たれて井川サヨナラ負けだったらしい(>_<)
と、思ったら、なんと今日も6回のイスンヨプの2ランが出て、結局そのまま負けてしまった。昨日のイスンヨプのホームランは日韓あわせて400号目という記録だったそうな。韓国人選手だから応援したい気持ちもあるのだが、どうせ打つのなら、中日戦で打つようにお願いしたい。
井山君 |
秋本君 |
ぶんちゃん(クール長崎) |
【新リア王 上下】高村薫 ★★★ 前作『晴子情歌』の続編、というか、前作は予告編だったのではないかと思わせるようなリキの入った長編(上下で771p)である。青森県の代議士福澤栄と、栄が晴子に生ませた息子彰之との4日間の対話という形式で、政治哲学と宗教(彰之は禅宗の仏家)哲学のかなり突っ込んだ薀蓄、論争みたいなものが詰め込まれた上に、87年の福澤家を中心とする政争、秘書の自殺の真相の解明というミステリーも加味されている。
はっきり言って、Morris.には理解できない部分が多すぎたし、はじめの200pくらいなんか、退屈でさえあった。やっと面白くなってきたのは上巻の後半あたりからで、その後も話が錯綜したり、飛んだりで、読むのに難儀したが、下巻の後半からの急展開は、思わず一気に読まされてしまった。
著者一流のしつこいほどのディテール描写が本作でも遺憾なく発揮されていて、たしかにその筆力、活写に魅力があることは否めないのだが、どうも、Morris.は馴染めない。トリビアリズムではないかと思うこともあるくらいだ。そのくせ、途中で投げ出すことも出来ず、読んでしまうというのは、彼女の全作品に共通する読中感である。ようするにMorris.は彼女のファンではないのだろう。それなのに無視できないだけのものを書いてるとういことは認めざるを得ない。一種のアンビバレンス状態に陥ってしまう。
永田町を中心とする政界での描写の中には、実在の政治家の名前が頻出するし、当時の事件もそのまま物語りの中に織り込まれていて、時代を髣髴させる部分には、感心したりもした。
しかし著者は結局この作品で何を書こうとしたのか、Morris.には良くわからない。わかろうとする気力も能力もないというのが正直なところだろう。壮大な駄作だと思う。
【王道楽土の戦争 戦後60年篇】吉田司 ★★★★ 三里塚闘争、水俣病闘争に深く係わった著者のことはほとんど知らずにいた。
本書一読して感嘆するしかなかった。
満州経営ノウハウが戦後の日本の経済成長のルーツであり、バブルを産み、バブル崩壊後、日本は経済戦争の限界を感じて、再び軍事国家、管理国家の道を歩みはじめているという、実に明解な論理で、戦前戦後の日本論を展開。目からウロコの思いを何度もさせられてしまった。
同じ時期に読んだ高村薫の「新リア王」と時代的、内容的に異様にシンクロしながら、印象度では圧倒的に本書だった。こちらも2冊セットで「王道楽土の戦争 戦前戦中篇」もあるらしい。これも早急に読まねば。
吉田の文体も突然タメ口になったり、独白調だったり、戯文になったりと自由自在だし、何と言っても引用の洪水(自著の引用も多)とその的確さと引用への切り返し方の見事さは例をみない。
戦後の始まりを、日米開戦時におくという視座だけでも、すごい。つまりマンハッタン計画が開戦によって現実味を帯び、開発が急ピッチで進んだためにヒロシマ、ナガサキに間に合ったのだ、という持って行き方なのだ。
田中角栄の列島改造は、日本の八百万の神々殲滅作戦だったとか、石原慎太郎、三島由紀夫に共通する戦時体制への憧憬、美輪明宏の象徴的意味、団塊世代=経済軍隊、バブル後の管理体制への警鐘などなど、興味尽きないとともに、ほぼ同じ時代を生きてきながら、なんと多くのことが見えないままに生きていたことか、と、茫然自失の感さえ覚えてしまったくらい、Morris.にとっては中身の濃い一冊だった。
2006/08/01(火)●シンジュンヒョン&Morgan's Bar● |
8時半起床。かなりしんどいが、宿酔ではなさそう。朝風呂に入る。
あぢゃぢゃ、デジカメが行方不明である(>_<) まめだに忘れたのかもしれないと、ムックさんにメール入れたら、彼が持ってて、昼前にバイクでわざわざ持ってきてくれた。感謝m(__)m
午後KBSアーカイブでコンサート7080見たら、韓国ロックの親玉シンジュンヒョンの特集というか、最後のステージというのをやってた。すっかり爺さんになったシンジュンヒョンは、とてもミュージシャンとは思えない(^^;) 後輩歌手が彼の歌を歌い、おしまいに当人が5,6曲歌う。ギターはまあ聴けるが、あまり声は出ていなかった。でも、代表曲「美人」や「珈琲一杯」などを歌う姿を見ることが出来ただけでも嬉しかった。キムワンソンの「リドゥムソゲクチュムル」まで歌ったのにはびっくりした。そういえばこの曲もシンジュンヒョン作品だったんだ。
今夜は楽屋でMorgan's Barのライブがあるので、ひさしぶりに見に行くつもり。
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