ここは、Morris.の日記です。読書記録(★=20点、☆=5点、これはあくまでMorris.の独断、気紛れ、いい加減です)、オフ宴会の報告、友人知人の動向など、気まぐれに書き付けるつもりです。新着/更新ページの告知もここでやります。下線引いてある部分はリンクしているので、クリックすれば、直行できます。
2000/10/30(月)●お気に入りMD作り●
いやあ、昨夜(今朝だ(^。^))のサッカーは、1-0で、日本がサウジに逃げ切って、堂々の優勝、韓国も3位に食い込んだようで、目出度い、目出度い。で、優勝決まったところでMorris.は爆睡してしまいました。
ちょっとしたきっかけから、Morris.手持ちのCDの中から韓国女性歌手のお気に入り曲をMDにまとめる作業にかかる。以前紙メディア「サンボ通信」(1998年1月号)の巻頭歌集で「韓歌(からうた)」と題して、やはり韓国女性歌手の曲25曲を選び、歌に仕立てたことがある。今回はこれを外して選んだのだが、懐かしいのやら、好きな歌手のものなど出てくるとつい、他の曲まで聴き直したりして、えらく時間ばかりかかってしまった。どうやらこうやら、1枚18曲にまとめたら、Morris.らしく新旧ジャンルごちゃ混ぜになってしまった。せっかくだから、ラインアップを披露しておこう。
1.「愛溢れるこの夜−サランイカドゥッカンイバム」パンミギョン
2.「風に吹かれ雨に濡れても−パラメフンドゥルリゴ
ピエジョジョド」チェジニ
3.「誰かいないか?−ヌグオプソ」ハンヨンエ
4.「振り返るな−トリキジマ」イウナ
5.「車−スレ」チャンドク
6.「POISON」オムジョンファ
7.「来る秋に恋せむ−オルカウレサランハルコヤ」パンミ
8.「悲しいアンニョン−スルプンアンニョン」イジヨン
9.「何時も其処に−オンジェナクジャリエ」シンヒョボム
10.「サムド川−サムドチョン」イサンウン
11.「私は幸せに−ナンヘンボッケ」イソラ
12.「どんな恋しさ−オットンクリウム」イウンミ
13.「父−アボジ」キムヘヨン
14.「私は私−ナヌンナ」ジュジュクラブ
15.「断弦−タンニョン」キムスヒ
16.「私にはあなただけ−ナエゲンタンシンバッケ」ケウンスク
17.「その時その人−クッテクサラム」シムスボン
18.「19の純情−ヨラホペスンジョン」イミジャ
一人一曲に限定したしMorris.の手持ちCDという制約もあるし、曲順と好きな順とはもちろん無関係。遺漏も多い。
夕方生協に買い物に出たら、向いの庭(さら地)に、でっかい夕顔の花みたいなのが木に咲いてぶら下がっていた。部屋に帰って事典で調べたら「ダツラ-datura」とあった。ナス科の木本で、別名「キダチチョウセンアサガオ」というらしい。それにしても大きい、30cmくらいはありそうだ。ちょっと異様でもある。
2000/10/29(日)●家庭内ノレバン100連発●
昨日の徹夜からすっかり生活が夜型になってしまったらしく、昨夜も夜更かししてしまい、起床は11時。朝食はトーストにベーコンエッグ。
1時から韓国のどじまん見る。これにインスパイアされた訳でもないのだが、韓国歌謡ノレバンCDROM最新版(ウリチプノレバンver.7)をノレバン1号にインストールしてチェック。仕様自体は前のものと変わらないが、曲数は大幅に増加している。歌謡曲だけでも500曲近く増えている。しかしメインは、若者向けなので、Morris.のレパートリーになりそうなのは、ソンデグヮンの「ネパクチャ」、ソルンドの「サランエツイスト」「サンバエヨイン」くらいか(^_^;)
このCDROMには、アルバム機能があり、自分の選曲を6パターン記録できる。他に既成のアルバム4パターンがプリセットされていて、その中の最新ヒット曲を見たら2曲しか歌えなかった(>_<)
でも後の3パターンでは、ほぼ半分は歌えることが判明、つい調子に乗って、これらの曲を延々流して、歌いまくった。少なくとも100曲は超えたと思う。ええかげんに、しなさい、ゴメンチャイ(;_;)状態である。
夕食は豆腐の味噌汁に、山芋のザク切り、キムチ。
夜はヒアカムでフクイーズのライブ。今日のゲストは Foot Mania (南”Moo”武雄g.
サイトンvo. ケイスケba. 前田 YOUZOH dr)。のりのり速弾きの南君のバンドで、今日も南君のリードと、前田君のドラム主導で元氣なロックを披露してくれた。
11時帰宅して風呂に入る。6chで、東京に出来たパルコの「東大門市場」と、本場ソウルの東大門市場を取り上げていたのでついつい見入ってしまう。BGMでイパクサが流れたのが嬉しかった。
いよいよサッカー決勝戦が、1:45から4chで実況中継されるので、待ち構えているのだが、同じチャンネルで、同志社−立命のラグビーやってるので、前座として(^_^;)見るも、同志社のワンサイドゲームになってしまった。
2000/10/28(土)●雨ニモ負ケズお好み焼き●
いやあ、ひさしぶりに徹夜してしまった。特に理由はないんだけど、CD(チャンサイク3連発他)聴いたり、本読んだり、紅茶飲んだり(これで眠れなかったのに違いない)愚図愚図と起きて、気が付いたら5時過ぎてて、外ではスズメが騒いでて、窓を開けたら本当に久しぶり昧爽なんて言葉を思い出してしまったよ。「昧」は暗い「爽」は明るいで、あかつき、夜明け方の意なんだけど、こんなふうに対立する漢字二つでできてる熟語はかなり多い。漢詩における対句みたいだから、対語と命名しておこう(^_^;)
で、結局8時過ぎに寝てしまい、目が覚めたら正午過ぎてて、外は雨が降っていた。今日の雨は大降りではないが、やっぱり時雨って感じでもない。
昨日稻田さんの部屋で、電話割り引きサービスの一覧表が出てて、その中の「けんたくん」とか言うのが、無料で申し込めるというので、116番に電話したら、すごく混んでて3分以上待たされて(まさかこれ有料じゃないんだろうな??
)やっとつながって、手続きは済ましたのだが、Morris.の場合、すでに別の割り引きサービス(市内通話、昼間5分、深夜7分、10円)というのを受けてるから、実質メリットはないようだ。
今夜は、新たに近所にお好み焼き屋ができたというので、新店チェック切り込み隊長さりーちゃんらと一緒に、出撃の予定。
結局社長を除く社長一家、伊藤君、堀姉妹、えっちゃん、と8人で「あすか」という店に行く。ここは広島風だが、大阪風も出す。全体に柔らか目で味はまずまず。でもMorris.以外のみんな、特にひろことさりーちゃんは絶賛だった。ここでかなり粘って、4人でショットバー「Mr.ボージャングル」へ行き、モスコミュールなど飲んで11時帰宅。
例の甘茶で二階堂割って飲んでみたが、いまいちだった(^_^;)
【バックパッカーズタウン カオサン探検】 新井克弥
★★★★ バンコクのカオサンの名前くらいは知ってたし、題名からして、一般観光よりちょっとディープなバンコクの旅の案内書かと思って手に取ったらとんだ間違いだったが、これは嬉しい誤算。
大学で「社会メディア論」の講師をしてる著者の5年にわたる、フィールドワークを中心に、インタビュー、ネット、自HPによるアンケート、質疑応答なども加味して、総括的かつ詳細にまとめられた興味ある定点観測レポートだった。カオサンの変貌と意味合い、それに連動する日本人の海外旅行者(主に個人旅行者)の思考体系の類型化と変化、テーマパークとしてのカオサン、租界としてのカオサン、カオサンのシステム分析など、バックパッカー志向はありながら、ついに実体験を経験しえなかったMorris.は、やや複雑な感慨をもって本書を読んだ。バックパッカーの生態と、限界、ポスト・バックパッカーと呼ばれ電脳旅行者などなど刺激唆的な項目が多く、久しぶりに読み応えがあり、面白くてためになる(^○^)本だった。昨夜徹夜したのはこれを読んでたからだ。「日本焼肉物語/宮塚利雄」以来の拾い物だ。
中核は「第三章バンコク安宿街の栄枯盛衰」と「第五章いまどきのバックパッカー」だろう。
安宿街といえば、Morris.などはジュライ、楽宮あたりしか頭になかったが、それが今や没落??し、カオサンの独走になるまでの、動向と必然が三章でダイナミックに分析されている。また、一口にバックパッカーと言っても、そのディープさ、行動形態による違い、また時代による変化によって、さまざまだが、五章ではそんなバックパッカーを、・オールドバックパッカー(ピュアバックパッカー、ディープバックパッカー)・熟年パッカー・年少パッカー・家族パッカー・女性パッカー・没主体性旅行者・無気力組・無知無防備ボッタクレ組・ビンボーゲーム志向者---etc.と、それぞれを簡潔にスケッチしながら、醒めた批評もしていて、Morris.にはこれが一番面白かった。たとえば次のような分析。
で、実際にカオサンに来てみたら、そこには同じ穴の狢が存在した。彼らも自分と同様、日本社会からスピンアウトされていて、社会との関わりを持ち得ていない。だがここ、カオサン・ドミトリーではそういった傷口こそが、仲間に加わる資格となる。旅、カオサン、自分が日本人であること、スピンアウト、この四つが共通のメディアとなり、日本ではこれまでなかなか得られなかったコミュニケーションの可能性が開けるからだ。つまり時空間を旅、そしてカオサンと限定することで、傷口をなめ合う仲間を簡単に見つけられるというわけだ。
あとはカオサン・ドミトリーという小社会の中で慰め合い、癒し合いの日々が始まる。ぼんやりと何をするのでもなく、とりとめもなく話をしながら一日を過ごす。傷ついたところには一切触れないのが暗默の了解であり、それゆえ、触れそうになれば巧妙に回避する癖がついている。それが結果として「やさしい」という態度になる。言い換えれば、このやさしさは相手に対するというより、むしろ自分がこれ以上傷つけられたくない、だから「あなたを傷つけるようなことはしない、その代わり私を傷つけないでくれ」という間接的なメッセージなのだ。でも、日本での孤立化した生活は耐えられない。構って欲しくない。だからそばにいて何もしない、あるいは時には一緒に飲んだり、食べたり、遊んだりすることで仲間の一人であることを確保し、孤独を回避するというやり方をとる。カオサン・ドミトリー、実は日本社会からスピンアウトされた若者のアジール、日本で受けた心の傷からの避難、癒しの場となっているのではないか。
筆者は阪神大震災のボランティアにも、カオサンと同様のアジールが現出したとも注記している。
ディズニーランドとカオサンをともにテーマパークとして捉え比較した部分は、発想としては秀逸だが、やや、図式的になり過ぎた感がある。
しかし、全体を通じて、実に綿密かつ洞察に富み、一貫して客観的立場で、このつかみ所無さそうな、タイの特種地帯、特殊事情を分析しているのは称賛に値する。
点としての、タイ旅行ガイドブックではないが、もっと普遍的な旅(にとどまらず、社会への対応)の本質を考えるときのガイドブックになるのではないか、とまで持ち上げたいくらい感心した。個人的には、Morris.唯一のタイ旅行で泊った「台北大旅社」の客室のモノクロ写真が掲載されていたのを見て、何かじーーんとなってしまったよ。
2000/10/27(金)●甘茶でニューブレンド?●
昨夜(今朝?)のサッカーは、ビーフンを食べながら見ていた。中国は結構しぶとくて、これまでの試合みたいには簡単に勝たせてくれない。後半逆転で3-2で日本が競り勝った。日本チームの最近の積極的な攻撃ぶりが頼もしい。韓国がサウジに負けてしまったので、Morris.が希望してた日韓優勝戦は消えた。
昨日谷尻さんからもらった甘茶を飲んでみる。これはウリ科のアマチャヅルの葉を蒸して揉み乾燥したものだから、正確にはお茶ではない。袋から出してみたら、紅茶よりうんと大きい。そのまま口に含むと、おっ、結構甘い。用法が書いてないので、とりあえず急須に入れて熱湯を注いでみる。これがまた、かなり濃く出てしまう。飲むとやっぱり甘い。Morris.は甘茶というものは、子供の頃すぐ近くの広n宸ニいう禅宗の寺で、花祭りに誕生仏にかけた甘茶を、一升瓶に入れてもらい、飲んだ記憶があるばかりだ。今年の始め頃に、麦焼酎「二階堂」とキリンの「午後の紅茶」割りを、Morris.ブレンドと名づけて毎日飲んで、他人にも勧めたのだが、午後ティー以外の製品ではいまいちピンとこなかった。その時ふと思い出したのが、午後ティーの甘さが、遠い昔に飲んだ甘茶の味に似ているんじゃないかということだった。ところが、午後ティーがリニューアルするごとに甘茶の味が薄れてしまい、夏頃から本格的に紅茶好みになったこともあり、午後ティーを買うこともなくなってしまった。で、ほとんど40年ぶりに飲んだ甘茶なのだが、本当に甘い。不味くは無いが、いつもいつも飲むものではない。一度水出しして、二階堂で割ってみようと考えてみる。ひょっとすると真の「Morris.ブレンド」が誕生するかもしれない。
夜は、日本シリーズ見るもさっぱり面白くない。
【編集者諸君!】嵐山光三郎 ★★☆ この前読んだ「文人悪食」があまりに面白かったので、ついついこれも借りてみたのだが、いまいちだった。「本の雑誌」「週刊現代」他に連載のコラムをまとめたもので、中では「本の雑誌」連載のものだけはまだ見るものがあった。編集者から作家、エッセイストに商売替えした事情や、編集者時代に代筆したことの暴露など、あまり行儀がよくないなと思ってしまった。この人は自分のことを書くと面白くなくなる傾向があるようだ。
2000/10/26(木)●見舞い・ライブ・深夜のサッカー●
今日から冷え込むということだったが、それほどではない。
午後センターに行き、稻田さんと労災病院に鹿嶋さんの見舞いに行く。今月初めに胃の手術をして、約1ヶ月入院してたのだ。稻田さんの話だと11月初めには退院かと聞いていたのだが、經過が良くて、明日には退院とのこと。思ったより元気そうで、この分ならセンター復帰も近いかもしれない。後で飛田さんも見舞いに来て、散々だべって、飛田さんの車でセンターに戻り、中野さんも交えてまたお茶飲んでだべり、紅茶のティーバッグまで土産に貰う。飛田さんは明後日からまた韓国に行くらしい。仕事がらみだがそれなりに楽しんでくるようだ、羨ましい。
J-Mallで食糧買って一旦帰宅。
今夜は楽屋でMORGAN'S BARのライブがあるので、そろそろ出かけようとしているところに、吉美ちゃんから電話。朝鮮語講座先生宅の電話照会だったが、宙づりになっている「ウリチプパンチャン」の話してたら、かなり時間をとってしまった。でも楽屋に着いたらちょうど演奏始まるところだった。
客の入りもまずまず、今日は中休み無しで2時間ぶっ通し、家族と母親も来てたせいか、秋本は最初から飛ばしていた。新曲もあり、途中、今日が誕生日の堀さんのために、Happpy
Birthdayのサービスもあり、アンコールもやって、滿足のライブだった。MORGAN'S
BARは明日から九州ツアー、その後松本ライブなどもあり、忙しそうだ。
谷尻さんから、甘茶もらう。以前Morris.が、甘茶飲みたいなんて言ってたのを覚えていて、明石に売ってる店があると教えてもらったが、買って来てもらえるなんて、感謝m(__)m
今夜のサッカー、日本-中国戰は午前1時40分からの放送らしい。えらく遅いが、11時からだったら間に合ってないところだった。
島田さんから11月以降のスケジュール送られて来たので、島田和夫部屋を更新。
【17歳のバタフライナイフ】 別役実、宮崎学 ★★★月間「論座」に連載された二人の対談「犯罪季評」に、いくらか追加したもので、酒鬼薔薇事件、毒入りカレー事件、幼稚園児お受験殺人事件、バスジャック事件、警察内部犯罪等など、ここ数年の顕著な事件をネタに、二人が犯罪の変化から、現代社会の問題点を剔抉するというもの。かねがね、別役の犯罪論は見るべきものがあると思っていたし、宮崎学は好きなので、結構期待して読んだが、まずまず期待は裏切られなかった。
二人の共通認識として最近の「犯罪の堕落」があるようだ。社会構造、通念が変わったことによって、犯罪もそれに付随して変わっているのだが、それが二人には憂うべき変化と見えるらしい。犯罪は社会を映す鏡であり、現在の犯罪から現代社会を捉え直すという方法は有効なのだが、それを踏まえて今後の展望となると、お寒いことばかりで、何となく暗澹となってしまう。
本書は、三一書房労働組合発行となっている。これは、対談してる二人とも、三一書房労働闘争の支援者であるためということだ。あの三一書房で、そんな問題が生じていることさえ知らずにいた。新聞、雑誌をほとんど読まないMorris.ではあるがちょっと恥ずかしい。
別役 バブルが崩壊してどこかに軟着陸する予定だったのが、軟着陸しないで浮遊したんだと思うよ。僕は、中高年の自殺というのが、これからもっと増えそうな予感がする。これほど時代の崩壊感が強まって、自信を失っていると可能性はきわめて高い。若い人の死はどこか哲学的なところがあるけど、中高年の自殺はただグズグズと崩れていく感じです。
宮崎 僕は、老人の犯罪、それも団塊の世代がらみの犯罪が増えると思います。この世代は、若いころからこの世の春を謳歌して悪いことばかりやってきたんだから、当然報いを受けますよ。これから属すべき共同体がなくなって、社会に馴染めなくなったことから起こる犯罪が増えるようにおもいます
宮崎 例の神戸の酒鬼薔薇事件の中学生は、ちょうど中学二年なんですね。今の中学二年生というのは、「ふるいにかけられる=選別される」年齢です。僕らのときでいえば、大学卒業の頃なんです。ものすごくスピードが速くなっている。大学卒業のとき、ふるいにかけられて「ああ、俺はダメダ」、この時期が今はなんと中学二年生なんですね。そのときに判断を求められ、多くはマイナスの烙印を押されてしまう。そのスピードの速さに、精神的についていけなくなってしまっている。僕はそういう人たちが大量に生まれてきていると思うんですよ。
別役 そこで成熟していないから、逆に大学生が幼い、幼児的要素を持っている。東京の池袋、山口県の下関で、同時に通り魔事件が起こったんですが、あの二人なんかも、なんとなく外側に向けて,害を働くというよりも自分自身を傷つける。その行為が幼児的、閉鎖的なんです。甘えて、こういうことになったのは、お母さんが悪いんだと言い訳しながら、やっている。外国の無差別殺人事件は、あきらかに外界に対して、害を行っている.二十代前後、あるいは三十代の人たちが、外へ、世界へ向って働きかけることがなくなってきている。むしろ中学生あたりが、突発的にやる事件のほうが、外に向っている。
別役 あそこ(東京警視庁)は聖域なんですか。
宮崎 ようするに、記者クラブを完全に取り込んでいるか取り込んでいないか、ということだと思います。記者クラブで、記者が特ダネを取るというのは、警官の不祥事とバーターなんです。常に、「この不祥事は知っているけれどだまっていますよ。そのかわり特ダネを教えてください」という関係。それがあまりにも盛んすぎるんじゃないですか。組み込まれちゃっているんです。そういう意味での風通しの悪さ、本来、社会的に機能しなければいけないメディアが、完全に取り込まれちゃっている。一家意識が強く、利権を追求することの出来る法的根拠を持っている。そうなってきますと、非常に大きな腐敗の巣窟みたいなものが、一方にあるんだと思っていたほうがいい。
2000/10/25(水)●住所録整理難航●
いやあ、昨夜のサッカー、日本、強かった。開始直後にイラクに先攻されて、あらら、と思ったら、あっという間に同点、さらに逆転、このすばやい反撃が昨日の試合の眼目だった。その後、2点上げて結局4-1の快勝。明日の中国に是非勝って、韓国との優勝戦と、願いたいものだ。
今日も一日雨。懸案の住所録の整理に手を付けた。無くしたシステム手帳に綴じていた住所録は、もちろんパソコンからのプリントアウトだったのだが、変更や追加は、そのつど、手書きでメモしていて、パソコンの更新を怠っていたのだった。新しい名刺の幾つかも、手帳に入れたままだったし、ということで、今日は、年賀状や名刺引っ張り出すわ、個人メールの中から住所や電話番号知らせているもの見付けたりして大童だった。バックアップと同じで、無くしてから慌てても、たいていが手遅れになる。それでも、日本のものはまだいい。韓国の住所録はキューハチのハングルワープロソフトで作ったものをずっと使ってて、プリントアウトは1枚しかないものを、無くしたものだから、名刺のある数人かと、電子辞書の中にメモしていた分以外の大半を本当に失ってしまったことになる。嗚呼。
今夜は冷蔵庫の残りもの整理を兼ねて中華風雑炊作る。うまいけど、平凡すぎる。
KNTV「開かれた音楽会」、キムデジュン大統領ノーベル平和賞受賞記念企画。よくわからないが、喜びの歌の合唱に始まり、キムスチョル、ヤンヒウンといった懐かしいところが出て来たが、二人とも、見事に太ってる(^_^;)
その後、なぎら健壱に似たオペラ歌手やら、民族舞踊やら、チョヨンナムにおしまいはイミジャにペチ・キムまで出て来たが、今一つ面白みに欠ける。開かれてなくてもいいから、もちょっと、楽しい音楽会を企画して欲しい。要するにこの番組を作る側は、構成というものを忘れているのではないか?
韓国旅日記 一日目のおしまいに、ソウルの杉山さんのメールを引用して貼り付けておいた。旅の初日のMorris.の「空白の数時間」の模様が、手に取るようによくわかる(^_^;)
あらためて情けない。
【ジャズ・アネクドーツ】ビル・クロウ 村上春樹訳
★★★☆☆ 著者は5,60年代に演奏した白人のベーシストだが、多くのジャズメンとの付き合いの中での、エピソードをまとめた本を何冊か出していて、本書は91年のジャズ系雑誌読者投票で優秀賞に選ばれたものとのこと。元来ジャズミュージシャンには逸話がつきもので、いかにもジャズらしく、これにアドリブが効いたり、アレンジされたりして、その場その場でさまざまな形を取って現れることも多い。ジャズファンならずとも、ジャズ界の雰囲気を擬似的に楽しめるという意味で、この手の本は人気が高い。Morris.はアートテイタムの章があったので借りて来たのだが、その他のミュージシャンのものも、どれも面白かった。中には薬がらみのかなり悲惨な話も含まれているが、伝説的ミュージシャンの伝説を作り上げる一助となっているのもこれらの逸話なのかもしれない。ジャズ本の挿絵といえば、ほとんど独壇場といっていい、和田誠の裝幀、挿画も相変わらずのことながら素晴らしい。ジャズ喫茶を経営したこともあるだけあって、村上春樹の訳もこなれている。
ちょっと長いが、ある奏者がサッチモに挑戦したときのエピソードを。
(挑戦者が聴衆を沸かせて、満足気に演奏を終えた後)
それから叫びと拍手が唐突にやんだ。向いのステージに、純白のスーツに身を包んだルイがさっと飛び上がったのだ。照明が彼のトランペットに不思議な感じに反射していて、それはただの楽器みたいには見えなかった。彼はまるで虹の束だか、陽光のかたまりだか、そういうこの世のものではない何かを抱えているみたいに見えた。あとになってわかったことだが、そんなルイの姿に神秘に近いものを感じ取ったのは、何も私一人だけではなかった。その光景を私は今でも目の前に思い浮かべることができる。曲の名前は忘れてしまった。しかしその最初の一音だけは絶対に忘れられない。彼は焼けつくように飛翔する、アルティッシモの見事なばかりの高音を吹き、その場にいあわせたミュージシャンみんなが茫然とするくらい長くそれをキープした。絶対音感を持っているベニー・カーターは言った。「まいったな、あれはハイFだぞ!」やがてルイは一連のカデンツァをこなしてから、最初の曲にかかった。--中略--
その夜ルイは、いつまでも演奏をやめようとはしなかった。そしてどのクライマックスも、先行するクライマックスを凌駕していた。休憩を取るたびに嵐のような拍手が沸き起こった。女性が雲霞のようにステージに押し寄せてルイにサインを求めた。彼女たちはプログラムからウイスキーの瓶まで、目につくものならなんでも持ってきて、それにサインしてくれと言った。なんとひとりの女性ははいているパンツを脱いで、それにサインしてくれと頼んだ!
笑い話としてよく出来てる奴を
ホワイトハウスで開かれたデュークエリントンの誕生パーティで、ニクソン大統領はとくべつな温かみをこめて、キャブ・キャロウェイの手をしっかりと握りしめた。キャブは大統領が自分のファンなのだろうと思った。それからニクソンは言った。「ミスタ・エリントン、あなたにここに来ていただけて、私はとても嬉しい。誕生日おめでとうございます。パットも私も貴方の音楽の大ファンなのです」
キャブはにっこり微笑み、礼を言い、そのまま中に進んだ。
2000/10/24(火)●明石「玉子焼」対決●
韓国で無くした手帳の中には、免許証まで入っていた。免許証といっても原付なのだが、日常生活の中でこれくらい便利な身分証明書はないので、バイク処分した今でもいちおう役立つものなので、明石まで再交付に出かけることにした。幸いというか、来月初めで期限切れるものだったので、更新と再交付同時に出来ることになった。灘区役所まで歩いていき、住民票とりJR灘駅から明石に向う。今日発行の
Kobe Walkerに明石特集記事があったので買い、電車の中で読んで、今日は一つ美味しい玉子焼きを食べようと思いついた。
正午ちょっと前に明石に着き、駅から近い「松竹」へ。ここは記事によると「地元の人を中心に絶大な支持を誇る店」と書いてある。期待できそうだ。蛸と玉子が普通の2倍入ってるという、特別玉子焼きを注文。もしかしたらこれがいけなかったのかもしれない。たしかに美味いのだが、ちょっともっちゃりしてる。かつおだしはちゃんとしているし、刻んだ三つ葉との調和もいいが、つい、Morris.は1/3は、ソース付けて食べてしまった。
バスで、免許再交付所まで行き、面白くもない2時間をやり過ごして、3時過ぎ駅まで戻り、次はどこへ行こうと記事の中から「たこ助」に決定。こちらは「売り切れ必至のカリスマ」というのに惹かれたのだが、いやいや、名物に美味いものあり玉子焼、と言いたくなるほどの逸品だった。ここのは、とにかく軟らかさが絶妙。これ以上軟らかくてはもうとろけてしまうだろう。だしは昆布で、薬味無しだが、そんなもの要らないと納得させる。うーーーん、もう、今日はこれで滿足だぁ。他「たこ珍」「いづも」「たこ磯」などは今後行ってみたい店だ。蛸ぶつ切りでも有名な「きむら屋」は記事で紹介されていなかった。評判落ちたのだろうか?
あ、ところで、まさかと思うけど、知らない人がいるといけないので補足しておくけど、「玉子焼」は、軟らかくて、だしで食べる明石風たこ焼きのことだからね(^_^;)
その後、魚の棚を冷やかして神戸駅に戻り、高架下をぷらぷら三宮まで歩いた。安売りのオバタが50mほど東側(前のマルイチの場所)に移転していた。電気器具などが増えているが、値段は相変わらずだ。
6時ごろ帰宅。
今夜はサッカー、日本−イラク戦が楽しみだ。
【作家の値うち】福田和也 ★★☆☆
日本のエンターテインメント、純文学それぞれ50人をとりあげ、その作品個々を採点し、コメントもつけるという、なかなか思い切った試みで、こういう事をやる勇気には感心するし、9ヶ月に700冊(それも小説ばかり)読んだという事実にも脱帽する(呆れる部分もある)しかない。さらにそれを100点満点で採点するというのだから、常人にはできそうにない。そして、やっぱり、ちゃんとできていなかったようだ。それはある意味でしかたないよね。好きな作家の本だけ読むのなら、飽食だとしても、快楽の一種だが、嫌いなもの、相性悪いものまで飲み込むように読まされるのでは、苦行とさえ言える。加えて採点の拠り所を奈辺に置くかも至難の技だし、一年近くを通して、同じ価値判断をキープできるかという問題もある。そんなこんなを一切無視して、読みまくって、その時点での恣意的な採点ならMorris.の読書控えと同じようなものだが、この著者の場合、偏見に加えて一種の党派性みたいなものが見え透いている。つまり、どうも、Morris.との相性が良くない(^_^;)
ちなみに著者が90点以上を付けた作品17点中、3点(「楡家の人々/北杜夫」「哲学者の密室/笠井潔」「あ・じゃぱん/矢作俊彦)しか読んでない。Morris.一押しの奥泉光の評価も作品によって評価が逆転したりしている。これは、これでいいのよ、だって、読者はそれぞれ好き嫌いあって、点数だって、読み手のコンディションや、前後の読書などによって変わるんだから。ただし、船戸与一への、酷評というより、誹謗は目に余る。酒見賢一の名が無いというのも、Morris.には信じられないし、石原慎太郎の「わが人生の時の時」に96点というのは、Morris.読んでないといいながら、なんだかなあ、である。
コメントもあまりに短いこともあり、それほど当てにはならないし、点数もそういうわけで、競馬新聞の予想ほども参考にはならないが、とにかくこういう無謀な試みは、やることには反対しない。
Morris.の読書控に対しても、同様な不満を持ってる方が何人かいるかもしれないな。
2000/10/23(月)●日本のパクサファンクラブ?●
朝から一日中雨。夕方若い韓国人から電話がある。10月から東京で日本語を勉強しているのだが、イパクサンのファンクラブ会員で、日本のファンクラブの連絡先を教えて欲しいというものだった。Morris.の電話番号はイジョンビンさんに聞いたらしい。考えてみると、日本でイパクサのファンクラブなんてあるのだろうか?
Morris.の場合、ファンというより個人的な友達みたいな感じだし、ファンクラブを組織するなんてのは苦手だものなあ。クラブでなくても、パクサの部屋を立ち上げるのは出来るかもしれない。一度検討してみよう。
ソウルの杉山さんから、メールで、11日の夜、ソウルで潰れたMorris.の模様のレポートが送られて来た。いやあ、想像を上回る状況だったようだ。杉山さんの文章も面白いので、旅日記の補足として使っていいかどうか打診しているところ。
夜は日本シリーズ3戦を見るともなく見ていたが全然面白くない。夕食は、ぴりから蒟蒻とキュウリの即席キムチ、中華スープ。
【面目ないが】寒川猫持 ★★☆☆ バツイチで目医者で猫好きの著者の歌集「猫とみれんと」は堀さんに教えられて、読み、その飄々とした歌いぶりには好感を持った。そんな読者も多かったと見え、その後新聞のエッセーなども連載していた。本書は毎日新聞連載のコラムを中心に集めた物で、たいていタイトル代わりに自作の歌を配して、近況や、感想などを思いつくままに綴ったものである。もともと俳句をやってたことや、文章は山本夏彦の弟子をもって任じているなど、初めて知った。Morris.はいちおう歌人を標榜しながら、突然ぐいぐい俳人になってしまったので、俳句の方を興味を持って瞥見したのだが、Morris.の好みとは違っているようだった。この人は、やっぱり歌の方が面白い。
・寒きもの背筋を走りぬけるとき何があってもふりむくなかれ
・辛抱をする木に花が咲くという花は咲けども山吹の
嗚呼
・われ死なば猫と一緒に葬れと目下のところ頼む人なし
・中年を定義しようかさみしくも自ら恋を諦めるころ
・手も足もちゃんとあるのに口だけでもの食う猫の可愛ゆてならぬ
・天國の扉を叩くわたくしの横には神よわたしの猫を
・あじさいの作道をゆく少年よ花青ければ青き悲しみ
しかし本書に引用された歌もいいものはたいてい、前歌集からの再録で、コラムの方はあまりうまくない。日記的要素が強いこともあるのだろうが、変に阿ったり、身贔屓、愚痴が生で出ている部分は鼻白んでしまう。
2000/10/22(日)●naddist中の手昭和ラビリンスツアー●
朝起きたら、ぶんたさんは先に帰ってて、司さんもすぐ帰って行った。
しばらくごろごろして、12時からNHK、1時からKNTVののどじまん見る。おお、ひさびさにキムスヒがゲスト出演してる。歌ったのが新曲「ジョンヨル
エッ コッ=情熱の花」え?これは、今回買ってきたCDには入ってないぞ。しかも前奏は例の「エリーゼのために」のメロディ。ザ・ビーナッツの同名曲ではないかと思ったら、歌は全く別の曲だった。凝ってるといえば凝ってるし、いちおうラテン系のアレンジだから、ひょっとするとハンナちゃんの情報にあった、ニューアルバムはまだ出てなかったのかも知れない。
今日はnaddism主催の例会、題して「中の手昭和ラビリンスツアー」。午後3時に阪急王子公園に集合。ここから福住通、天城通、畑原通、赤坂通、一帯の路地や古い建物を見ながら散策するという企画。主催の慈さんの解説よろしく、普段の散歩とは一味違う視点で秋の山の手歩きを楽しんだ。阪急より北側のこの一帯は、地震の被害も少なく比較的昔の建物が残っているし、お邸も多い。Morris.の好きな文化住宅もまだ健在である。次に引越す時はこのあたりも狙い目かもしれない。
打ち上げは、鉄板焼き「ペレ」の2階。参加者は、慈夫妻、中尾さん、澤崎さん、佐藤さん、女性は中川さん、二川さん、吉沢さん、米田さん、青柳さん、高木さんと総勢12人。Morris.は韓国で無くしたスタンプカード再発行してもらう。来月は探検系企画、12月には芋合戦など、楽しい企画が予定されてる。Morris.は前回の例(目が覚めたら岩屋駅だった)があるので、やや自重してビールだけにしたので、別状無く9時過ぎに帰宅することが出来た。
2000/10/21(日)●さんちゃん & パイザさんおめでとう!!●
韓国日記ほとんど徹夜で仕上げ、手直しやら、にまた手間取り、昼過ぎに寝てしまい、目が覚めたら午後6時。大あわてで着替えて、三宮に出る。今日は、さんちゃんとパイザさんの結婚式で、7時から北野「CROSS」で開かれるパーティに出ることになっていたのだった。新郎新婦ともに、インターネットでHP開いてる同士なので、司会の〒SAMさん、受付の山崎さんを始め、出席者の半分くらいは、顔馴染みだったり、発言を読んでたりしてるので、なんかオフ会みたいな感じがした。ざっと思い出すところでは、ファピョンさん、ちゃんみさん、司さん、ぶんたさん、キョンジャさん、夏海さん、スンミさん、えりこさん、かんちゃん、ハスキーさん、白井さん等など。
ポーアイで行われた披露宴から、新郎新婦が到着したのは7時半過ぎ。さんちゃんは、赤いチマチョゴリで、艶やかだった。会場が暗くて、Morris.のデジカメではちゃんと写りそうになかったので、ぶんたさんに頼んで後でメールの添付ファイルとして送ってもらった。ここでは披露宴のときの写真を使わせてもらう。
ふたりとも、疲れてるはずなのに、笑みを絶やさず、終始出席者に気を遣ってるようだった。14ページもある、さんちゃん手書きの漫画「The
beginning of one's love」が全員に配布されたが、二人の生い立ちから、出会い、結婚にこぎつけるまでが、ユーモラスに展開されている力作で、素晴らしい引き出物だった。国際結婚ということで両家とも、両親が大反対だったそうで、これを乗り越えてゴールインした、二人の愛情のパワーを称えたい。。
とにかく、さんちゃん、パイザさん
結婚おめでとう!! いつまでも、お幸せに!!
パーティの会場で、初めて知り合ったかんちゃんは、さんちゃんの部屋などで、名前だけは知っていたのだが、やっぱりチマチョゴリ着てて、それがまた余りに似合ってるので、つい、Morris.はぶんたさんに頼んで、彼女とのツーショットを写してもらった。
パーティがお開きになった後、三ノ宮の「笑わ屋」で三次会。ここは〒SAMさんの後輩がやっている創作料理の店で、なかなか感じが良かった。ここで、深夜まで思い出話の花を咲かせ、終電に乗る。司さんとぶんたさんはモリス亭泊まり。夜中にイパクサのテープ見たり、飲んだりして、結局3時過ぎまで起きてたようだ。
2000/10/20(金)●「韓国旅の絵日記」アップ●
昨夜は、韓国日記の写真整理してるところに、突然斉藤一家がやってきた。斉藤さんも最近ちょっと仕事忙しくなって来たとか。能斗也もしっかり歩くようになってる。ぺコちゃんのスケボーチョロQが、すごく気に入ったみたいでずーっと、これで遊んでいた。ビール土産に持って来てくれたのに、車で来てるからと、紅茶出したのだが、津吉が運転できるのだから、斉藤さんにはビール出すべきだったな、と後で反省。
今日は8時に起きて、また旅行日記の整理したのだが、画像が70点以上にもなったので、なかなか進まない。最新の機器なら、すぱすぱと処理できるのかも知れないが、Morris.の環境だとすごく、手間ひま掛かってしまう。
夕方にやっと何とか出来上がった。しかし、画像を入れると、全部で1.5MB近くになってしまう。Morris.の環境だと、全部開くのに10分近くもかかってしまう(@_@)
と、いうわけで、今回は、画像無しのテキスト版も一緒にアップすることにした。テキスト版といってもtxtファイルではない。
今日は一日雨。午後灘図書館に行く。夜、伊藤君遊びに来る。陶人のスペシャルパックお土産に持ってきてくれたので、これをあてに飲む。
2000/10/19(木)●帰朝報告とCDレヴュー●
昨日の夕方、予定通り神戸に戻ってきた。流石に疲れてたらしく、ハンナちゃんに電話して(名刺でtel.わかった、)洗濯と風呂済ました後荷物の整理もそこそこに熟睡してしまった。「帰朝報告」と書くと、まるで朝鮮に帰って来たみたいだな(^_^;)
8時起床。荷物の整理して、デジカメの写真をノレバン1号に移す。1週間にしては驚くほどたくさん撮った。大半はスカだけど、この中から旅日記に使うものを選んで、編集して、となると結構大変な作業になるな。ちびくろのおかげで、日記本文はほとんど出来上がってるというのはすごいと思う。今までは手帳のメモをもとに、帰ってから作文してたことを思うとえらい違いだ。今回は手帳無くしたから、ひょっとしたら日記無しになるところだったから、一層そう思う。
イパクサから電話。やっぱり連絡なしに帰ってしまったので心配させてしまったみたいだ。
9時過ぎに部屋を出て、桜口交番で、免許証紛失届け。さくら銀行でキャッシュカード紛失届けと再発行手続き。免許証は来月初めが更新の時期だったから、何とか1日で済ませられればいいのだが。
J-Mallで、食糧買い出しして、部屋に戻り、ガイヤーン下拵えと、秘伝の肉団子作り、昼ご飯は、味噌汁と、葱出し卷き。今夜は昨日食べた、豆腐チゲに挑戦、って、スンドゥブは手に入らないので、絹ごしで代用だから、前と変わりはしないだろう。
今回入手したCDは4枚だけだが、これがまた、揃いも揃って、気に入るものばかり。今日は一日これを聞きまくってる。
●E-PAK-SA「SPACE FANTASY」これが噂の、テクノポンチャックアルバム。もちろんMorris.は、ジャケットにサイン入れてもらった。タイトル曲は、以前日本で出した、明和電機とのコンピュレーション、マキシシングルの「オレは宇宙のファンタジー」の韓国語版。たしかに日本語版より、乗りがいい。これなら若者に支持されてるのもわかるような気がする。これは、sexy
versionとpretty versionの2テイクが収められているが、Morris.は冒頭のsexy
versionがいいと思う。その他は日本版CDからのリミックスが中心だが、全体的にDJ入れたり、効果音加えたりして、テクノ色を強めている。日本の曲を韓国語でテクノポンチャクにアレンジしてるのは、韓国人には新鮮に映るかもしれない。
ジャケットのおしまいに、special thanks to-- と題して、SONYスタッフや、電気グルーブの名に並んで、なんとMorris.の名前(本名)まで書いてある。ほかにウリ丸さん百濟大王の本名も見える。うーーん、嬉しいなあ。イパクサ、義理堅いぞ。
●キム・スヒ「Amor」交通事故起したという噂の後、のどじまんのゲストで歌った「断弦」にしびれてしまったので、この曲の入ったアルバムは、今回の旅の必須アイテムでもあった。ちゃんみさんからも頼まれたので、2枚買って来た。一曲目が「ベサメ・ムーチョ」というのには意表を突かれたが、相変わらずMorris.好みのハスキーボイスで、心地よい。お目当ての「断弦」は、これはもう掛け値無しの名曲。歌詞はキムスヒ自身が手がけたものらしい。すばらしい。他の曲もどれもキムスヒ、テイストに溢れた好アルバムだ。今は亡きキム・ヒョンシクの「ネサラン ネギョテ」のカバーも、好きな曲だけに嬉しかった。
●チャン・サイク「ホホハダ」すっかり、はまってしまった歌手チャン・サイク。2枚のCDを送ってくれたハンナちゃんによると、彼のアルバムは現在この2枚しかないとのことだったし、教保文庫のCDコーナーにも2枚しかなかったので、そうだと思っていたら、後日セウン電子街のCDショップで、4種類並んでるのを見付けた。もう一枚はラジオドラマ「イム・コクチョン(林巨正)」の主題歌集というので、買わずにしまったが、今となって思うとやっぱりあれも買っとくべきだったかな。それはそれとして、この「ホホハダ」は前作の「キチム」と同類のアルバムで、やはり、オリジナルと、古い曲のカバー半々だ。音樂監督がキムカンソクに変わってるため、ちょっと雰囲気が違うような気もするが、彼の歌声はあいかわらず、毅く、伸びやかで、スケールの大きさも今まで通り。イミジャの「トンペクアガシ」、パクシンジャの「ダンサーの純情」などMorris.もよく知ってる歌を換骨奪胎して、自分の作品にしてしまう力量には感嘆するしかない。
●チョ・ヨンナム「ASIA'S HIT SONG」Morris.が大晦日の韓国のどじまんで歌ったのが、彼の「ファゲチャント」で、この曲が入ってたので買った。Morris.はCDもテープも持たない歌でエントリーしたことになる(^_^;) あらためてこの曲を聞くと、新民謠みたいな感じで、素朴で、明るい、いい歌だ。歌詞の内容が、全羅道と慶尚道の確執を忘れて楽しく市を開こうというもので、のどじまんで人気賞もらったのも、この曲を選択したのが大きかったような気がする。作戦勝ちだね(^_^;) 他にも「釜山港へ帰れ」を英語歌詞で歌ったり、アリランも入ってたりで、予想以上に楽しめた。チョ・ヨンナムはベテラン歌手で、KNTVでもバラエティ番組の司会として見かけるし、大衆人気は高いようだ。
福井くんから、アコースティック・フォレスト今月と来月ののゲストスケジュール、先月のライブレポートが届いたので、フクイーズ部屋に更新。
【謹告】10月11日(水)から18日(水)までの日記は、韓国旅の絵日記として、別ページにアップしました。そちらをごらんください。ただし、画像が多くてやたら重いので、テキスト版もアップしています。文章だけ読まれる方はこちらを利用してください。
2000/10/11(水)●今日から韓国●
今日から1週間ほど韓国に行ってきます。神戸に戻るのは18日。そのあいだMorris.部屋の更新はお休みです。
ぐいぐい酒場(掲示板)は、向こうからも見ることは出来るかもしれません。
2000/10/10(火)●十三夜●
流石に3夜連続の深酒でMorris.はほぼ死に体(^_^;)
ジャズストリートのビデオをVHSに落としながら、読書。夕方バスで中央図書館に図書返却。今日は閉館だったので返却ポストに入れるのだが、あの落下型の返却システムは、本を大切にするという精神から、完全にかけはなれている。もう少し本が傷まないような工夫をしてもらいたい。旅行の準備、といっても今回は1週間と短いのでなるべく荷物を減らして身軽な旅にしたい。
今夜は十三夜(旧暦9月13日)、後の月、栗名月、豆名月ともいう。仲秋の名月とこの日を合わせて「秋二日」とよぶ。満月でなく幾分欠けてる月を貴ぶところなど、なかなかに風流なところだ。当然Morris.は月見て一杯を実践している。
【文人悪食】嵐山光三郎 ★★★★
漱石、鴎外、から太宰、三島まで37人の詩人、小説家などを作品と実生活両面から、料理、嗜好をものさしとして、分析、批評した小論集。単なる作家のエピソード集にとどまらず、作品に全身投入した入魂の作家論となっていながら、面白く読める好エッセイとなっているところは、なみなみならぬ技量を感じさせる。もともとが編集者なだけに、達意にして、曖昧さを排除してる文章は読みやすい。取り上げられた作家の謦咳にも接する機会も多かったらしく、又聞きや、傍証でない、生の記録としても意味深い。中でも池波正太郎、檀一雄、深沢七郎は、担当編集者で、かなり付き合いが深いだけに、特に念入りに論じてあり、また料理もともにした回数が多いので資料としての価値も高い。すべて物故した作家というのも、編集者としての心配りだろう。
37編もあれば、当然むらはあるし、著者の好悪がもろに出過ぎているものもあるが、全体として非常に水準が高い。
谷崎、賢治、朔太郎、壇、子規、露伴、かの子などが強く印象に残っている。
【蚤のサーカス】藤田雅矢 ★★★☆
95年ファンタジー大賞を受賞した「糞袋」を読んで、感心した作者の2作目(1998)というので、借りてきたのだが、前作に勝るとも劣らないファンタジックな作品だった。蚤のサーカスという、目の付け所自体が、非凡だし、70年代のバーチャルな別世界の空気を上手く表現しているし、昆虫採集マニアが多数登場して、蘊蓄を披露する上に、主要登場人物の名がことごとく虫の名前を援用してるなど、やはり虫好きのMorris.には、それだけでも本書に肩入れしたくなる。途中で、さまざまな虫類を食べるところは、前作のスカトロ風味を踏襲してるが、実践はごめんこうむりたい。
行方不明になった主人公の父が、蚤のサーカスの団長になり、息子を拉致して、団長を継がせようとするが、本当は蚤が人間の肉体を借りて生き延びるという設定は、人間が遺伝子の乗り物に過ぎないという説に似ているようでもあるが、SFでなく、メルヘンとしてみればあまり気にならない。しかし、この作者も寡作だが、また、ゆっくり、次の作を楽しみに待ちたい。
2000/10/09(月)●通り雨●
やや宿酔。10時前に部屋を出てJR六甲道から社長と一所に、尼崎キリンガーデンへ。「秋のファミリーフェスタ」に春待ちファミリーBANDが出演したのだが、1回目は、前にやったウルトラマンショーで客が引いて、がらがら状態。どうなることかと思ったが、社長が客席へ移動して数人の子供を掴んでそれなりに盛り上げていた。その後手作り楽器教室をやってる最中に雨が降り出した。いったん上がったものの2回目の出番の前にまた雨が強くなり、とにかく豪雨といっていいくらいの雨で、残念ながら、結局2回目は演奏中止、社長の手作り楽器教室だけになってしまった。
Morris.は中休みに、ビールの美味しい飲み方講習会というのに参加して、エプロンももらったから、来た甲斐はあったような気もするが、野外イベントは天気には勝てない(>_<)。
終ってから、伊藤君、佐藤と、三宮に出てミュンヘンでしこたま飲む。佐藤は8時の船で四国にわたり、Morris.と井藤君は部屋に戻り、ジャズストリートのテープVHSにダビングしながら見る。でも途中で伊藤君は寝てしまった。
2000/10/08(日)●伝統衣装●
8時起床。伊藤君は早起きしていた。昼から、北野へ向う。ジャズストリート2日目。北野夢工房〜NHKふれあいパーク〜OPA1Fアベニューというメニュー。今日は3会場とも広く、客も多かったので、やりやすかったようだ。OPAには尾茂田由美がそっくりの子供(ひでき、3歳)連れて来ていた。
演奏後神仙閣の山口さん(NHK)の結婚式場に飛入りで2曲演奏。新郎新婦が韓国の伝統婚礼衣装着ていたのでびっくり。新婦は在日の方とのこと。それにしても美しかった。
打ち上げは樓外樓。メンバー以外では、さりーちゃん、香介、堀姉妹、奈緒ちゃん、秋月、谷尻、佐藤らが参加。ここで解散してMorris.は4,5人で、鴨川さんの店「Duckey」で、ジンフィズなど、ガバガバ飲んで、へろへろになって帰宅。
2000/10/07(土)●JAZZ STREET & JUG STREET●
神戸ジャズストリート1日目、午後1時の「アルバートロス」2時の「味加味」4時の「ケントス」と3ステージをこなす。いずれもそれほど大きくない店だけにほとんど満席、中には諦めて帰った客もいたようだ。夕方2時間の空き時間にHANDS冷やかしに行ったら、偶然さんちゃんとパイザさんに会う。
7時から元町SHAGGYで、小谷君の肝入りで「神戸ジャグストリート」ライブ。関東から参加の「豚メガネ」、「ジタパック」、福井のひろさん、BEANS
& RICE、勝木、神田他の「ノーブレイク」そして春待ちファミリーBAND、MORGAN'S
BAR入り乱れてのセッションになり、異常に盛り上がった。特に豚眼がねのてっちゃんのうたう「大阪環状線ブルース」は、面白かった。
11時半のJRで六甲道に戻り、いやま、伊藤、堀姉妹と近くの創作料理屋で飲み1時半過ぎ帰宅。伊藤君は泊り。
2000/10/06(金)●神戸も結構搖れた●
昨夜は梅田に出て、奈緒ちゃんと「ロッキー」という居酒屋で飲む。この店では毎日ビンゴゲームやっててMorris.は見事2番目にビンゴ!!になり、向こう一年間友好一割引きカードもらい、昨日の勘定2千円引いてもらった。そもそもが安い店なので、えらく安くあがった。
今夜6時45分から5分間、春待ちファミリーBANDがNHK総合TVに生出演する予定。明日からのジャズストリート紹介を兼ねてのもの。番組名は「ニュースパーク関西
兵庫ウィーク 秋あざやか 海・山・KOBE」というやたら長いのだが、春待ちの出番は5分間だけ。でも久しぶりだからMorris.も6時前くらいに行ってみようと思ってる。
午後1時半に部屋がぐらっとした。「地震だあ!!」と思ったが、わしらこのくらいでは大したことはない、震度3か4くらいだなと見当がつく。台所で鍋の蓋が床に落ちたくらい。でも、これだけ搖れたのは、95年の震災以来である。TVつけたら、境港で震度6とのこと。それ以来、NHKは、ずっと地震関連ニュース流しっぱなしだ。今のところそれほど大きな被害は無いようだ。でも、この調子だと今夜のバンドの出演は、無くなるかもしれない(@_@)
と、いうことで、結局Morris.はNHKの現場には行かず、部屋で録画しながら、TVの一視聴者を決め込んでいた。番組は15譜遅れで始まり、無事春待ちファミリーBANDの出番もあって、「ワシントン」と「夢で逢う」を演奏した。MORGAN'S
BARの二人も北海道から戻って参加。それは良かったのだが、録画したVHSテープから、春待ちの部分だけをダビングしておこうと、もう一台のVCRに入れて、さて動かそうとしたら、動かない(>_<)
テープは装着されているのに、playにならない、早送りも蒔き戻しも反応しない、何よりも困るのがrejectできないことだ(>_<)
ご存知と思うが、ビデオテープはカセットと違って、装着すると内部でリールに複雑にセットされてるので、しろうとの手には負えない。このVCRはいい加減時代物だし、そろそろ買い替えの時期ではあったのだが、テープ飲み込んだままお陀仏というのは、往生際悪すぎだ。まあ、今日の放送は誰かが録画してると思うので、後で尋ねてみよう。いちおう画面をデジカメで写してたので、その画像とレポートをバンド日記部屋にアップしておく。こんなことならやっぱり行けばよかった。
【小公子】 原作・バーネット 千葉省三 ★★★☆☆
昭和26年発行の講談社版世界名作前全集(6)である。去年つの笛の百均階段で買って、その時もすぐ読んだのだが、今日もふと手にとって、ぱらぱらと眺めてるうちに読み始め、1時間ちょいで、読み通してしまった。小公子は子供の頃からそれこそ何回読んだかわからないくらい読んでるし、筋なんか完全に覚えているのに繰り返し読んで、なおかつ面白いというのはどうしたことだろう。Morris.はつたない語学力にも拘わらず、原語でも読んだし、明治25年のの若松賤子訳も3回はよんでるから、本書が原作の半分以下にダイジェストされていることもわかるし、なかば千葉省三の翻案に近いとも思う。しかし、これはこれで充分に完成している。ひょっとすると、去年の読書控えにも書いたかもしれない。函裏面の毛筆の署名によると、元の持ち主は高橋美津子という方だったらしい。
26年の時点ではこのシリーズは10冊しか出ていないがそのラインアップと訳者(翻案家)の充実ぶりは瞠目に価する。さすが、講談社といったところか。
1.)「ああ無情」 原作・ユーゴー 池田宣政
2.)「宝島」 原作・スチブンソン 高垣眸
3.)「巌窟王」 原作・デュマ 野村愛正
4.)「乞食王子」原作・マークト・ウェーン 大田黒克彦
5.)「鉄仮面」 原作・ボアゴベー 江戸川乱歩
6.)「小公子」 原作・バーネット 千葉省三
7.)「小公女」 原作・バーネット 水島あやめ
8.)「トム・ソウヤーの冒険」 原作・マークト・ウェーン
佐々木邦
9.)「アンクル・トム物語」 原作・ストウ夫人 北川千代
10.)「ロビンソン漂流記」 原作・デフォー 南洋一郎
2000/10/05(木)●ぐいぐい俳壇9月号●
このところ実存モリス亭の定番になってるもののひとつが「幸麺(こうめん)」である。これは、近所のディスカウントショップ「ジャパン」が、タイの工場で作らせてるらしい。袋の文字もすべて日本語だから、初めから日本人向けに作ってあるのだが、タイというところに引かされて試しに二つほど買って帰り食べてみたら、うむ、なかなかいける。
だいたいMorris.は、インスタントラーメンのもじゃもじゃ麺は好きでない(韓国の「辛ラーメン」は例外)ので、買い置きはマルタイの棒ラーメンしかないのだが、この幸麺は、日本の一般のものよりは麺が細いのがいい。ピリ辛の鶏ガラスープも合格点。なんといってもびっくりするのは、値段で、一袋24円!!
さっそくMorris.は次の日に一箱(30個入)720円で買ってきた。日本のよりはちょっと小ぶりなので、小腹の減った時にはこれだけでもいいし、Morris.のことだから、いろいろトッピングしたりアレンジを楽しんでいる。秘伝の肉団子との相性もいいし、キムチでもいける。これまでで一番豪華だったのは東坡肉載せだったかな。
Morris.の掲示板「ぐいぐい酒場 モリス亭」(現在は仮店舗で営業中)で、最近、ほぼ毎日のように俳句をひねっている。題して「ぐいぐい俳句」。きっかけはソウルの杉山さんが、Morris.の読書控えに引用されていた夏目漱石の初期の句を見て「これは言うなればぐいぐい俳句だ」と喝破されたことによる。このネーミングに刺激されて、試しに4句でっちあげた。名前から想像されるとおり、あまり考えずにぐいぐいと捻り倒す作風である。
Morris.はいちおう、歌人を標榜していたのだが、ここ2年以上一首たりと作ってない。ということは、これからは俳人Morris.を標榜するか。(前から廃人ぢゃないか、という声は無視して)
で、先月作った分で1ページ作ってみた。題して「ぐいぐい俳壇9月号」。お暇な方はどうぞ冷やかしていってください。ご意見、御感想など頂けるとなお嬉しいです。
【写楽 その隠れた真相】田中穣 ★★☆
写楽に関するこのての本をどれほど読んだことになるだろう。小説仕立てのものまで入れると20冊近くになるのではないか。それくらい写楽関係、特にその秘密を探るという類書は多いし、出るたびに読みたくなるのも、写楽の作品のインパクトの強さと、制作期間の短さと、登場前後が全くの空白状態という異常な状況なのだから、様々な臆説、推理、想像力を刺激してやまないものがあるからだろう。
とりたてて賑やかなのが写楽別人説で、擬せられた人物の数も十指に余る。本書もその類の写楽=歌麿説である。最近の傾向として、最初に自分の本命以外の説を順々に紹介しながら、欠点を指摘し、おしまいに自説を開陳するという、まことに安易な編み方をしたものが多く、本書もまたご同様である。著者は読売新聞の美術記者から美術評伝家になったらしいが、それにしては文章が回りくどい。それは措くとしても、写楽=歌麿説の証拠や、論証は、ほとんど説得力を欠く。写楽本というと、どうしても写楽の謎解きを書かねばならぬという、強迫観念に捕らえられるのかもしれないが、この程度の薄弱な仮設なら、意味がない。もっともMorris.は、謎は謎としてある方が望ましいという考えなのだが、それなのにこのての本を読んでしまうのは、謎が暴かれていないかと、ドキドキ、ハラハラするスリルを楽しむためなのかもしれない。本書は、そういう意味でも全然スリリングではなかった。写楽とその別人説を知らない初心者のための入門書としてなら使えないでもない。
本筋とは、ずれるが、日本語の「ありがとう」の語源が、ポルトガル語の「obrigado(オブリガード)」だという、噴飯ものの、とんでもない珍説を大真面目で取り上げてるのは、見識がないというより、ほとんど馬鹿だね。
ポルトガル語でいう「ありがとう」のオブリガードの「オブリ」を、室町時代の日本人は日常会話の上で「obri」のbとrを続けてうまく発音することが出来なかった。「オブリ」を「あり」ですまし、「ガード」を「がとう」とつづけて、「ありがとう」という美しいやまと言葉を発明した。
室町時代なら「有り難し」の形だったはずだし、この言葉は、源氏物語に出ている。ありがとうは「有難う」と綴る。もしポルトガルト語の転なら「美しいやまと言葉」であるはずがない。当然外来語ではないか(^○^)
2000/10/04(水)●Morris.部屋20000アクセス●
朝、Morris.部屋覗いたら、カウンタが20003になっていた(^○^) 開設(1998/11/05)から2年足らずで、2万アクセスと言うのは、予想を遥かに越える。このうちMorris.のカウントが何千くらい占めるのか疑問だが、ともかくも嬉しい。
昨夜深夜零時からKNTV「韓国POPミュージック」を見る。前に「歌謡本部」をやってた時間帯だ。若い男女が司会で、紹介しながらビデオクリップ流したり、ゲストを呼んでインタビューしたりという、安上がりの番組なのだが、司会のスンウンという女子高生の能天気ぶりと、会話に日本語字幕が付くので、結構勉強にもなるし、結構面白かった。今回のゲストは、テクノ歌手チェジョンアンで、「無情」はMorris.も知っていた。2ndアルバムから「Tess」のビデオも流れたが、これはどうということはない。ただアルバムに「パボガッツンミソ−馬鹿みたいな微笑」のカバーを入れたと聞いて、ちょっとびっくり。チョガプキョンのこの曲は89年の最高傑作(Morris.公認(^_^;))だった。これだけでも聞いて見たくなった。ところでこの番組、原題は、HOTLINE
EXPRESSといって、 スカイパーフェクTVエム・ネットでやってる番組の使い回しらしい。どっちにしろMorris.はスカイは受信できないので、不満はない。
めったに朝食はとらないMorris.だが、今朝は食パンがあったので、朝の紅茶にトースト、ベーコンエッグに小松菜添えて、ビジネスホテルの洋風朝食メニューみたいになってしまった。
天気もいいし、最近運動不足で身体なまってるので、洗濯済ましたら自転車で散歩に出ることにしよう。
結局、学生センターに行ってしまった。JR六甲道から阪急六甲、さらにセンターまでの上り坂は、自転車ではきつい(>_<)
稻田さんにMORGAN'S BARの2ndアルバム買ってもらい、後、飛田さん、中野さんらとお茶飲みながらしばらくだべる。飛田さんにhotmailの使い方教えてもらい、どうせならと、登録までしてもらった。韓国旅行の時に利用できるかもしれないと思ってのこと。他に日本語のサイトを瞬時に韓国語に変換するサイトを教えてもらい、センターのページが見事にハングルになるのを見て、おーっ!!と、感動したが、Morris.の部屋は、文字化けしたり、漢字だけが旧漢字になったりで、変換できなかった。どうもネスケとの相性が良くないようだ。
灘図書館に寄り、6時過ぎ帰宅。夜は19chで、よくわからないサッカー見る。日本選抜チームと、日本チームの外人選手選抜チーム(ワールドドリームチーム)の対戦で、予想通り面白くないので8時にKNTV「開かれた音樂会」にチャンネル変えたのだが、これがまた「ロマンのためのコンサート」という知らない番組。チョヨンノクが司会でリアや、知らない女性フォークデュオが歌った後に、チョンユナが出て来て90年の「ノルルサランハコトーあなたを愛しても」を歌ったのにはビックリ。さらに続いて、イーグルズの「ホテルカリフォルニア」。韓国のバンドがこぴーしてるにしてはえらい上手いな、と思ってよく見ると、観客も皆アメリカ人ばかり。つまりこれはビデオだったんだが、延々5分以上ビデオ流して終了するという番組作りには唖然としてしまった。
【起きて、立って、服を着ること】正木ゆう子 ★★★☆☆ 俳論集と断ってあるが、雑誌や結社の機関紙に連載したり、単発に発表した小文の集成で、こういう本はMorris.は、セレクション的読み方をして、気に入る句があればピックアップして、それでよしとすることが多いのだが、本書は、あまり採る句はなくて、その代わりに実作のヒントになりそうな部分に、目を引かれた。つい最近、掲示板のなかで、「ぐいぐい俳句」と称して、毎日4句をでっち上げることにしているので、方法論に目が行ってしまったのだろう。これまでMorris.は「俳句入門」といった類の本は読んだことない。
われわれの句に緊張が失われるとき、計らいのない句は只事に陥り、計らいのある句は類型にはまる。常に緊張を保っていてさえ、謎にまでゆきつくのは千にひとつ。しかしむずかしくともそういう句を詠みたいし、読みたいものだ。
山地春眠子「二物衝撃(配合)の実践的メモ」
1.)配合されるふたつの要素が互いに独立しており、それぞれが、物体に裏づけられた明確なイメージを盛っていること。
2.)ふたつの要素の間は切れていなけらばならない。従って、両者をよけいな言葉でつないだり、意味で関連付けてはならない。
各務支考の「七名八体説」という連歌における付合の仕方の種類。
「七名」=有心(うしん)、向付(むかいづけ)、起情(きじょう)、会釈(あしらい)、拍子、色立(いろだて)、遁句(にげく)
「八体」=其人、其場、時節、時分、天相、時宣、観想、面影
これらの方法を無意識のうちに組み合わせつつ、われわれは一句を成しているのである。
そこからはみ出す方法として江戸時代に発明された「空撓(そらだめ)」という概念を紹介している。これは二つのイメージの間に断絶(飛躍)があって、常識的には両方を結合できない方法で、山路氏の文章をよむかぎりでは、氏はこの方法に俳句の未来の可能性を見ているようである。
俳句の本質とは何かというと、上田(五千石)氏はことあるごとに<取合せ><切れ>であると書いていた。しかもその<切れ>とは「次元を変えること」と言っていることに注目したい。
上田氏はそこに俳句の本質と未来をみていたのだろう。俳句が構造的に盛っているこの「切れによって次元を越える」という装置こそ、私たちを捕らえて離さない俳句の魅力である。それを私たちはまだ十分に生かしきっていないのではないだろうか。
なんだか孫引きが多くなってしまったな。これは俳句とは無関係だが、本書のタイトルともなっている一文の中に「粘度を捏ねるような」という表現があり、いたく感じ入ってしまった。「粘土」の誤植という確率が高いのだが、Morris.は「粘度を捏ねる」の、初めて知った粘着力の強さに引き付けられたのだった(^_^;)
2000/10/03(火)●ぐいぐい酒場 仮店舗●
ししゃも文庫の鈴さんからメールの返事が来て、ダウンしたサーバーとは連絡不能で、掲示板の全面復旧は全く不明とのこと。しばらくの間、仮の掲示板を使うようにとの指示があった。
Morris.はまめに掲示板のログはダウンロードしてるから、実害はないけど、ししゃもさんの方は大変みたいだ。
とりあえず、ぐいぐい酒場 仮店舗のアドレスは
以下の通り。常連の方はこちらをブックマーク(お気に入り)に登録しておいてください。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~shishamo/cgi-bin/bunko1/bbs.cgi?room=morris
壁紙は前と同じ物があったので、全体の雰囲気はそれほど変わらない。アイコンが無いのが淋しいが、いかにも「仮店舗」らしさを醸し出しているということにしておこう(^_^;)
昼前三宮図書館に行ったら、途中で偶然、昌美(堀妹)さんに会う。彼女はすぐ近くのオフィス勤務だとのこと。歩いて元町阪神理容で散髮、ハーバーランドのHISで、チケットの手配。またぷらぷらと本屋、古本屋、焼物屋など冷やかしてから帰宅。
今夜は皿うどん(といっても、麺は揚げてある奴)。
【写生の物語】吉本隆明 ★☆ 内容が和歌、短歌論らしいので借りてきたのだが、はっきり言って、全く面白くなかった。引用歌の評価がMorris.とはかみ合わないし、批評もピンボケで、なってない。この人は歌がわからない人なんだと思う。こんなのを連載させた「短歌研究」も、見識がないというしかない。
歌人ではないが、中原中也と立原道造の歌を論じた章の冒頭に近い部分。
この詩人たち(中原と立原のこと)は、たぶん古典としてゆるぎない声価をもっている。その根拠はすぐに共通して幾つか挙げられる。ひとつは二詩人とも広い意味での自然詩人だということだ。そしてこのばあいの自然詩人というのは、草花や天然の現象を主題にした詩を書いた(書いたにはちがいないが)というよりも、自然を対象とするときに詩的凝縮を遂げるモチーフで自然に向ったと言ってもいい。主題が自然であったという意味は従属的でしかない。もうひとつの根拠は二詩人とも「私」小説という概念と同じ意味で「私」詩人だったということだ。この場合も私生活を主題としたというのは従属的な意味しかない。
まだ延々と続くが、とりあえず、最近読んだ中で、とびきりの「悪文」だね、これは。今後、歌や詩などの分野に出張るのは止めるか、いっそもう一度日本語を勉強して出直して欲しいくらいのものだ。
奥付けの著者略歴を見ると
吉本隆明 よしもとたかあき 1924年(大正13年)東京生まれ。詩人、評論家。東京工大電気化学科卒。--中略--最近ではテレビやファッション等を論じ新しい読者も獲得している。あらゆる党派性を拒否し、屹立する、戦後最大の思想家。
いやはや、恐れ入った(^_^;) まあ、これは本人が書いたのではないだろうが、公の出版物でよくやるよなあ。
東京ではどうか知らないが、関西で吉本といえばお笑いと決まってる、ひょっとして、先のキャッチコピーも彼一流のギャグなのかもしれない(^○^)
2000/10/02(月)●「てくてく新聞」健在●
Morris.の掲示板が相変わらず繋がらないので、これを紹介してくれたつのみさんに、メールで相談したら、彼女の息子の掲示板も同様にストップしたままとのこと。で、ししゃもさんのアドレス教えてもらい、そこの掲示板見たら、やはり、29日の夜にサーバーの一つがダウンして、複数の掲示板が使えなくなったらしい。かなり深刻そうだった。復旧できるかどうか今のところ不明だが、とりあえず状況が確認できたことで、ほっとした。もしかしたらMorris.の側のトラブルかもしれないと思っていたから。まあ、ぐいぐい酒場のログは保存してるから、現在不通ということを除けば、Morris.の被害はほとんど無い。でもししゃもさんのところは、かなりパニクっているみたいだ。バックアップあればいいんだけどね。
ふくはらさんから「てくてく新聞」124,125号と手紙が届く。久しぶりに彼女の芸術的とも言える手書き文字見ることができて、すごく懐かしかった。彼女は昨年末に地上げにあい(>_<)近くに引越したとのこと。Morris.の年賀状(@_@)から引用があって、ぐいぐい酒場のアドレスも書いてもらったのに。複雑な心境になってしまった。それにしても、125号も出してるのは、えらいなあ。サンボ通信は40号でへしゃった(表向きは休刊だけど)もんな。
もう、いいよな、と思いつつ、ついつい聴いてしまう431chの「レア音源幻の名曲」。今週はvol.10だ。
・三杯の珈琲(恵レイシー)・二人ぼっちになりたいの(渡るり子)・めぐり逢えても(海道はじめ)・エブリシングス・オール・ライト(ケン・サンダーズ)・雨の降る日は天気が悪い(渥美清)・アイ・ラブ・ユー(渚まゆみ)・どんとやれ(勝新太郎)・うしろ姿(矢吹健)・恋人さがし(水木炎)・島の乙女(林和也)・ロンリー・ボーイ(サトー・ノト)・ボクシング小唄(ファイティング原田)・青い渡り鳥(KIDS)・やったるで(金田星雄)・君が欲しい(風間ひろしとメロディークイーン)・血と命(安藤昇)・田園(井上宗孝とシャープ・ファイブ)・コンドルは飛んでいく(トリオ・ロス・チカノス)
前回に比べるとインパクトは弱い。ケンサンダーズは本当に下手だし、勝新も矢吹もやや抑え目、渥美清はいい声なんだけどタイトルがあんまり、コンドルはすごい日本語歌詞。安藤昇ってたしか組長だったよな、でも下手。ファイティング原田が今回では一番かなあ。結構これが下手うま。
パニエでスルメイカ2杯250円だったので、今夜のメニューは、オジンオポックン(イカと小松菜の炒め煮)。キムチもどっさり入れてみた。
【虚構まみれ】奥泉光 ★★★☆ 現代日本作家中、Morris.いち押しの奥泉光の、エッセイ、書評、日記、後書き雑文などをまとめたもの。98年に出てるのだが、Morris.は中央図書館の検索システムで本書のタイトルだけ見て、小説の棚になかったので貸出中と思っていたためずいぶん読むのが遅れてしまった。当然内容からして、これは、随筆の棚にあったわけだ。ある程度の略歴などは小説の奥付で承知していたが、本書の幾つかのエッセイで、かなり詳しく知ることができた。小説は書き手と読み手との交感によってしか成り立たないという自覚のもと、かなりスタイルを意識した出発(デビューは遅い)から、常に新しい境地の作品を作り上げる、姿勢に、プロの矜持を感じた。読書傾向もいくらかMorris.と重なる部分もあり、長編が好きというのも同じところには親しみをもった。自作の略解は、その評価がMorrisと正反対のものもあったりして面白かったし、交友関係や、朗読会、演奏会などのレポートからも意外な一面をうかがうことができた。小説を書き始めた頃、料理に凝ってしまい、その時の一番のバイブルが文庫版「壇流クッキング」だった、というくだりには思わず笑ってしまった。Morris.もずいぶんこれには恩恵をこうむったものだ。
しかし、当人も言ってる通り、彼の本領は小説にある。面白い小説を読みたい。だから、早く新作を出して欲しいものだ。
肝心なのはスタイルである。独創的なスタイルを持ちたいとは思うけれど、独創的なスタイルは他のスタイルとの連続性なしに生れるとは思えず、すでにあるスタイルの枠の中で「自由」な表現が求められたときに枠そのものを変質させる形で実現するものに違いない。そうして実現した新しいスタイルは、普遍性を持ち、であるが故に、また誰かの表現活動に枠組みを提供しうる。
要するに、スタイルを選びとるところからしか、表現活動ははじめられないのである。(スタイルについて)
「東洋的ニヒリズム」と「西洋的ファンダメンタリズム」。この両極は、結局のところ、「人間」が「自然」の一部でありながら、同時に「人間」が「自然」を対象化しうるという、根本的な矛盾の表現にすぎない。人間は六千五百万年は生きられないが、六千五百万年をわずか数分で想うことができるのであった。(六千五百万年)
ぼくが制服を廃止した方がよいと思うのは、実は生徒たち本人が反対するからである。つまり生徒が私服を嫌がる理由は、毎日何を着ていくか考えるのが面倒臭い、服に金がかかる、服裝によって差別が生じる、目立ちたくない、といったところだと推察されるが、これらをひとことでいってしまえば、要するに「自由」であることにともなう労力を厭うていると考えられる。
なにより服装を自由化すると差別が生じるというのは間違いである。たしかに差は生じるだろう。貧富の差、センスの違いは生じるだろう。けれどもそれは差別ではない。差別とは大多数の者が少数者を苛めることなのであって、これはむしろ「平等」の陰画である。差別をなくすには、「みんなが同じだ」ではなく、「人間はひとりひとり異なる」とする方向しか原理的にありえない。(「日本」への違和感)
「美しい日本語」などというものは悪しきイデオロギーであると、僕は断じて憚らぬ者であるから、当然ながら名文云々といった発想とは日頃無縁である。好きな文章なら勿論幾つもあるが、これぞ文章の理想なりと、勢い込んで紹介できるようなものはひとつもない。だいたい好みにしても一定の基準があるわけではない。簡潔にして要領を得た手際に感心することもあれば、燦くが如き暗喩の豪華さに魅了される事もある。一方では枯淡の味わいに惚れ、他方では絢爛たる美文に憧れもする。流れるような調子が好ましくもあれば、翻訳調の生硬さがひどく気分のよい場合もある。(不可解な欲望)
20000/10/01(日)●西宮ふくし縁日●
昨夜は、満園君、聖子&さきちゃん母子、伊藤君、奈緒ちゃんと一緒に本山の「ごんざ」で飲み会。名目は伊藤君就職祝と満園君海外旅行壮行(1ヶ月ほど東南アジア、印度、ネパール周遊)。魚がメインの店らしく、鮮度も悪くなかったが、一品の量が少ない。Morris.はスジの土手焼き、クラゲなどの方が性に合った。それと混んでるせいか、ビール注文してもなかなか持ってこないのはプーだ。すぐ近所の「甲南ハイボール」にはしごして、12時前に帰宅。
今日から10月。この月になると真っ先に思い出さずにいられないのが、晶子の次の歌。
●十月は思ふ男の定まれる後の如くにのどかなるかな 与謝野晶子「春泥集」
今日でシドニーオリンピックも終る。本当に今回は良くTV観戦した。最終種目マラソンは、ちょうど午後開かれる西宮松原神社ふくし縁日での春待ちファミリーBAND演奏と重なるため、見ることができないのがちょっと残念。高橋が優勝した女子マラソンも見損なったし、どうもマラソンとは縁がないようだ。。
MORGAN'S BARが北海道ツアー中ということもあって、今日のメンバーは4人だけ。それでも晴天に恵まれて、客も多く、たっぷり1時間演奏を楽しんだようだ。このレポートはバンド日記に更新。
3時ごろ帰宅したらちょうど、マラソン中間点くらいだった。結局ヱチオピアが金、銅、ケニアが銀とアフリカ勢がメダル独占した。流れで、男子バレーから閉会式まで見てしまった。閉会式は予想通り芸能ショーみたいで、熱心に見る程のものではなかった。
東京のうり丸さんから電話。Tシャツのお礼だった。新しいイパクサのCDにはキムヘヨンの「ソウルテジョン」「カンクンナムジャ」もカヴァーされているとのこと。これは必ず手に入れたい。
ぐいぐい酒場は、いまだにアクセス不能(>_<) どうしたもんだろう。「移転」を考えねばならないのだろうか?
ししゃも文庫さんに連絡できないのが一番の問題点だ。
【遊部−あそべ 上・下】梓澤要 ★★★☆ 図書館に行くたび「あ」の棚を覗いては彼女の新作を心待ちにしているMorris.だが、中央図書館の新着棚に本書が上下2冊並んでいるのを見つけたときは嬉しかった。Morris.の癖として上下に分かれてる本は、いっぺんに借りないと気が済まない。だから迷わず2冊を手に取ったのだが、貸出の手続きするまでタイトルを「遊郭」だと思い込んでいた(^_^;) 「遊部」というのはもともと天皇の葬祭に関わる部(職業集団)で天平代に東大寺の正倉院を警護が主な仕事になったがその後消滅したといわれる。本書では戦国時代を舞台に、松永正秀、信長、光秀、秀吉の覇権争いと、境の商人茶人、公卿などのからみあいの中に、遊部の末裔を配して、著者得意の、歴史の流れの中に空想の羽を思い切り広げた物語を現出している。前作の短編集がやや不滿だったMorris.は、本書がかなりの長編であることに期待を大にしていたのだが、期待を裏切ることなく、最初から最後まで楽しむことができた。不満もない訳ではない。魅力的な登場人物は何人も出てくるのだが、主人公を張れるキャラクタがいない。肝心の遊部の位置の不安定さ、戦いや、有事の場面の淡白さ、テーマが散漫になっている、などだが、それでも本書を、読まされてしまうのは、著者の丁寧な時代描写、細部の語り口の上手さ、資料の的確な用い方などで、Morris.がかねがね望んでいる歴史小説の理想に近いスタイルには、贔屓せざるを得ない。出雲の阿国を遊部の出として、その踊りが、遊部の本来の踊りを超越していく部分は、また別の作品に結実させて欲しい。本作では、隆達節や、今様などの小唄があちこちに散りばめられているのも、小唄好みのMorris.には嬉しかった。
思ひ出すとは、忘るゝか、おもひださすや、忘れねば。 閑吟集85