ここは、Morris.の日記です。読書記録(★=20点、☆=5点、これはあくまでMorris.の独断、気紛れ、いい加減です)、オフ宴会の報告、友人知人の動向など、気まぐれに書き付けるつもりです。新着/更新ページの告知もここでやります。下線引いてある部分はリンクしているので、クリックすれば、直行できます。
2001/05/30(水)●雨のLOCAL MOVING●
朝1時間以上早出して、としろう、西根、清水、溝渕君と5人で、先日紅天牛を見かけた姫路の現場から、淡路島緑町実家へのローカル。結構な荷物量で、家具は吊り下ろし、トラック2台に積みきれそうにないと思ったが、としろうの超タイトローディングで何とか詰め込んだまではよかったが、昼前から雨が降り出した。配達先がまた、袋小路の一軒家で、小さい方のトラックがぎりぎり入るくらいの細い道、おまけに雨でぬかるんでタイヤめり込みそうになるし、荷台も濡れて足滑るし、とマイナスオプション重なってしまった。結局作業終えたのが6時過ぎ。倉庫到着は7時半過ぎてた。
昼食は姫路の「八角」でこてこてラーメンを食べる。最近ラーメンのチェーン店の増加は目覚ましいものがある。この「八角」も割と見かけるようになった。将軍通りの店には一度入ったことがあるが、あの時はnaddistの宴会の後で、意識朦朧だったのであまり覚えてないので、初めてみたいなものだ。透明な豚骨+αのスープは、コテコテでもそれほどしつこくないし、麺は細いし、チャーシューもまずまずで、合格点。将軍通店にもう一度行ってみよう。
ぐいぐい酒場に、宮崎さんから、仕事からみで、韓国の妖怪(ヴィジュアル必須)情報を求むとの発言があった。Morris.は「トッケビ」くらいしか思い当たらなかったのだが、あまりめぼしいものが見つからないようだ。Morris.個人的にも知りたいので、どなたか韓国のお化けに関して、知ってることがあれば、掲示板か、メールで教えて下さい。些細なことでもかまいません。
2001/05/29(火)●爆走自転車バンザイ親父●
おばあちゃんの夢。あまりよく知らない人の家に遊びに行き、そこのおばあちゃんと仲良くなる。翌朝何故か部屋にそのおばあちゃんがいて、Morris.は日本茶などいれて世間話に興じる。
朝、JR六甲道に向っていると前方から自転車に仁王立ちになって、バンザイしながら猛スピードで下って来る親父がいた。白髪頭に眼鏡かけ、ピンクのシャツ着て、両手に白い軍手をして、大声で歌っている。器用と言えば器用だが、見てる方はびっくりしてしまう。当人はしごくご機嫌で、桜口交差点をバンザイしたまま左折して消えた。あれは、何だったんだろう。
としろう、清水くんと六甲アイランドでピックアップ。としろうに朝の親父の話をしたら、知っていて、20年前からいつもそんなことをやってると言ってた。職業は新聞配達員で、仕事終ってから、帰るときだったのではないかと。なんでも、その親父は、ふだん自転車に乗るときもハンドルはいっさい握らず腕をふったりして走り回っているらしい。まあ、としろうの話だから100%信頼はおけないが、ともかく今朝現物を見たのだから、この親父の存在だけは間違いない。
昼食は久しぶりに友田町の「赤ちゃん」でカツランチ。やっぱりここは美味しい。
ソウルの杉山さんが、自分のHP「微ニ入ルソウル」の中に、韓国の小ネタニュースを紹介するコーナーができたので、愛読していたのだが、最近「韓国けふのニウス」という名で、メルマガまで発行されたので、さっそく配信申し込んだ。おかげで韓国の三面記事や、興味ふかいネタを読むことが出来る。最近は「忠清南道の中学校で、先生夫婦のヌード写真がホームページに載っているという話」などで盛り上がってた。
矢谷智克部屋の「歌矢ライブ日記」を更新。
2001/05/28(月)●ついにKNTV解約●
矢谷、西根君と泉大津からロンドン向けピックアップ。ややこしい家具が多く、4時半過ぎに作業終了。昼間、伊藤君から鶴橋焼肉の誘い入ったが、遅くなりそうだったし、最近ちょっと疲れ気味で、明日も仕事なのでパス。
昨日の韓国のどじまんも無かったので、とうとう、KNTV解約の葉書を投函した。後悔するかもしれないが、のどじまんに限らず最近のKNTVの番組編成のいいかげんさには業を煮やしたというところ。多分6月いっぱいの契約ということになるだろう。うーーん、来月は最後だからしっかり見るのか、なるべく見ない方がいいのか、迷うところだ。
市内の春待ちファミリーBANDファンから、midiファイルで「ぞうさんだぞー」のオルゴールバージョンが送られてきた。短いがほのぼのとしていい感じだ。
2001/05/27(日)●寿がきやの味噌煮込うどん●
今朝も粉糠雨模様で、先週の仕事の疲れも溜まってるので完全休養日ということにした。昼過ぎ、尾張のきよみさんから宅急便で「寿がきやの味噌煮込うどん」が届く。ぐいぐい酒場で味噌煮込がちょっと話題になったことから、きよみさんが気を遣って送ってくれたものらしい。Morris.は味噌煮込うどんが名古屋名物ということも、寿がきやが名古屋のメーカーだという事も知らなかった。とりあえず、一つ試食してみる。予想より麺が平べったいので、うどんとキシメンのあいの子みたいだった。30個もあるので、社長宅にでも持っていこう。きよみさん、感謝。
イパクサ部屋に日本版2ndアルバム「イ・パクサのポンチャックで身長が5cm伸びた!」の紹介をアップ。
【このバカを見よ!】高橋春男 ★★★☆
毒舌似顔絵で定評のある高橋春男の、辛口人物コラム(似顔絵付)だが、出たのが93年、約3年かかったとあるので、ざっと10年前の芸能ニュースみたいなものということになる。鮮度はのぞむべくもなく、その落差を楽しもうと借りてきたのだが、意外にも面白かった。マスコミでは褒めるより、けなす方が難しいという部分もあるだろうが、高橋はなかなか善戦しているといえるだろう。バカの1位から百位までをバカベスト100として見開きで寸評、通知表風な採点、各人2点ずつの似顔絵(戯画)を配している。類書として思い出したのがナンシー関の一連の芸能コラムだが、彼女自身が80位(消すに消せない消しゴムバカ)で堂々入選させられている。
記事はないが、101位から300位までの人名とキャッチフレーズが列記されているし、一味捻った馬鹿ベスト10も数編載ってるから300人以上を「バカ」でぶったぎっていることになる。そこはそれ、ほんとにこき下ろしてるのから、ほとんど褒め殺しみたいなものまで千差万別、玉石混淆ではあるが、はっきり「バカ、ブス」発言を出来る人というのはやっぱり、すごいと思う。文体を使い分けたり、駄洒落を駆使したり、筆力もかなりあると見受けられるし、キャッチーなバカコピーだけでも充分笑わせるものがあった。
しかし、10年という歳月はやっぱり短くはないようで、ベスト100のなかですでにこの世にいない方も数人見受けられる。その中のひとり、チャールズと別れたばかりの48位(ブリテンバカ)のダイアナを、POPS歌詞とタイトルで茶化したものを抜粋して引用しておく。
お〜ダイアナ 旦那と別れたんだって?
なんてこった アイムソーサッド お〜ダイアナビッグホール
エゲレス一の馬鹿ウーマン 憎みきれないシックスナッシング(ろくでなし)
サドンリー 君があいつと結婚した日 オーマイゴッドと叫んださ
アイムクライング一晩中 バット 君が幸せになるならば
ボクはファーラウェイ ボクは遠くへトラベリン
いまからでもノースロー(おそくない) やり直そうぜワンスモア
お〜ダイアナカンバック ボウのハートはツーホットイエット
ツーダン満塁ピンチはチャンス なんていったらドウユーノー?
お〜ダイアナビッグホール お〜エゲレス一の馬鹿ウーマン
それでも僕はアイラブユー なんていったらドウユーノー?
憎みきれないシックスナッシング イエスタデイをワンスモア
キャッチフレーズだけでもいくつか
・長嶋茂雄(バカの理想像)・村上春樹(バカに詮索されるバカ)・野村監督(華を摘み取るバカ)・大江健三郎(題名だけ面白いバカ)・シドニーシェルダン(買う方もバカ)・筑紫哲也(グダグダグダグダグダグダしゃべるバカ)・紀子様(笑顔の美しい馬鹿)・雅子様(作り笑顔の美しいバカ)
2001/05/26(土)●チビ猫がちびまる子に(?_?)●
市川、西根君と姫路市郊外からスイス向けピックアップ現場。書写山の近くで、緑が多く鳥や虫が多い。鮮やかな赤い羽根のベニカミキリが飛んでいたのでつい、追い掛けてしまった。2cmくらいの小さなカミキリ虫だが、実に美しい。近くの公園では、ポン菓子屋が来ていたので、これも昼休みにしばらく見物した。結構近所のおばちゃんたちが、米や豆持ってやって来ていた。
JR六甲道南に、街路樹として植えられている紅白の八重桜、特に白色の花が美しくて、Morris.は密かに「White
Field」と名づけて愛好していたことは、前にも何度か書いたが、今朝、その枝に青い実がついてるのを発見した。梅の実より大きくて、しかも中央に一筋のくぼみがあり、触るとかすかに産毛が生えているのが認められる。これは紛れもなく「桃」ではないか。ということは、ずっと「諏訪野チビ猫」と思っていたのが、じつは「ちびまる子」だった(ココロはさくら→ももこ)というくらいの、大逆転的勘違いだったことになる。
夜はさりーちゃん宅で持ちよりの飲み会。社長は不在、伊藤君はバンド打ち合わせで欠席、いやまはまだツアー中で、堀姉妹、えっちゃんだけとこじんまりとした集りだったが、持ち寄り料理の量はいつも以上(山のようなコロッケ、山のような刺身、山のようなローストビーフ、山のようなたこ焼き---etc,)で、いやあ食った食った。娘二人を加えると女性6人のなかでMorris.は「緑一点」状態だった。やっちゃんは課題の自画像(スーパーリアリズム)の仕上げにかかっていて、これはなかなか凄かった。ひろこは明日バスケの試合にそなえて?NBAのビデオ観戦。11時半にお開きとなった。
2001/05/25(金)●韓国映画ブームにとどめをさすJSA?●
矢谷君ら5人で昨日の現場。今日は天候にも恵まれて3時半終了。
この部屋のサーバーであるひらちゃんのサイトを久々に覗いたら、何と今月、関西旅行(^○^)と韓国旅行をしてたらしい。韓国はCOMEXの視察?らしいが、関西は神戸、大阪、奈良飛鳥などを周遊したとか。スライドで写真が切り替わるなど、さすがプログラマーというか、素晴らしい。
イヨンエが出演している「JSA 共同警備区域」が明日から関西で公開されるが、トラックでラジオ聞いてたらこの映画の宣伝やっててそれが「韓国映画ブームにとどめをさす作品」なんて言ってたぞ。この「とどめをさす」の使い方には違和感を感じる。
大辞林によると
1.確実に殺すため、倒れた者ののどなどを刺して生き返らないようにする。
2.さらなる一撃を加えて、完全に再起不能にする
3.(---に止めを刺すの形で)---が一番すぐれている。---に限る。
4.急所をついておいて、後から苦情や意義のでないようにする
とあり、件のCMは3番目の意味で使ってるつもりなのだろう。しかし、「韓国映画にとどめをさす」だけなら、映画には色色(アメリカ映画、フランス映画、香港映画等etc)あるが、やっぱり映画は韓国映画に限るという意味になるのだろうが、「韓国映画ブームに」と「とどめをさす作品」とが結びつくと、この映画が韓国映画の息の根を止めるのだと言ってるようにしか聞こえない。Morris.は「シュリ」も「JSA」も、ソウルで字幕無しで見たので、理解不足のためかもしれないが、どちらもあまり好みの映画とは思わなかったが、日本で韓国映画がヒットするということは嬉しい
2001/05/24(木)●ほんまの老麺●
今日も雨模様。矢谷君と二人茨木市水尾のロンドン向け荷物のプレパック。
昼食は玉櫛の「本格手打ち麺 ほんまの老麺屋」と言う店に行く。二日続けて、醤油ベーススープのラーメンだ。昨日の支邦家に比べるとあっさりめで、これはこれで不味くない。手打ちの麺というのがモジャモジャ系で、うーーむ、とうなりつつもそれなりに食える、しかしこの麺は何となく記憶にあるなと、たどり着いたのが、日清チキンラーメンにお湯ぶっかけてうっかり10分ほどほったらかしたあとの麺の感触に似ているのだった。しかしこの麺は麺でそれなりの個性があって、面白い。矢谷君は結構気に入ったみたいで、ひょっとすると明日もここになるかもしれない。問題はここのセットで、何とミニカレーが付いてくる。カレーもそれなりに美味いのだが、ラーメンとカレーを同時に食するのは、相殺効果でしかないと思う。屋号の「ほんまの」というのは、「真正の」という意味だけではなく、店主の苗字が「本間」というのに因っているらしい。
2001/05/23(水)●支邦家の支邦そば●
市川、清水君と3人で、長岡京市からドイツ向け荷物のピックアップ。一日雨が降りっぱなしで荷物積み込みでは全員びしょ濡れ。社宅の1階だったのでベランダから荷物出せたのでまだ良かった。その後、京都今出川まで殘材引き取り。5時過ぎ倉庫着。
昼食はJR向日町駅前の「支邦家」と言う店でラーメン(支邦そば)食べる。醤油+鶏ガラ??スープに、モジャモジャ麺と言う、Morris.の苦手タイプのはずなのに、スープはほのかな甘みとコクがあり、麺も不思議に美味しかった。これで580円は安い。しかもこれに餃子とご飯付で800円だった。
矢谷部屋のsong
bookページに歌詞を3編追加。「にじます」は人気が高い。
【韓国のおばちゃんはえらい!】渡邊真弓 ★★★
特派員の夫に随いて、94年から2年間韓国で暮らし、その間の体験を98年韓国の書店から「韓国オンマ礼讃」として上梓。本書はそれの日本語版として新たに書き下ろされたもの。
結構これに類した本は多く出されているし、あまり韓国に関心も持たず、言葉も全く知らないで生活を始めた主婦が、たかだか2年間、他国で暮らしたくらいでたいしたことはないだろうと、期待せずに読み始めたのだが、これがなかなか面白かった。日本ではイラストの仕事もしていた女性だからだろうか、観察力にすぐれているし、夫婦の関係や、韓国人との関わり合いにしても、実に正直で、大らかなのだ。3歳と4歳の娘を保育園に入れ、心配したり、焦ったり、反省したり、自己満足したり、普通なら書き辛いことも、さらっと表白できる才能があるのだろうな。
韓国語学習にしても、最初は日本に留学した娘に習い、これがだんだん馴れ合いになったので、専門学院に行くまでのすったもんだ、そして教師に対する評定、語学学習へのあらたな目覚めなど、羨ましいくらいの素直な向上心がある。
おばちゃんに混じってのキムチ作りや、恋愛相談、酔いつぶれた夫の尻拭い、近所付き合いの難しさなどのエピソードも、さらりと書かれていて、嫌味がない。本書の元となった本が韓国で好評を得たのも、そういった、彼女の姿勢が好ましいと受け止められたからだろう。と、Morris.にしてはえらく褒めてしまったが、本当は羨ましかったというのが本音なのだろう。
学院の金ジネ先生の言葉が印象的だった。
「ワタナベさんは、文法的な正確さより、感情表現などの形容詞にこだわりがあるのだから、それを今後勉強してゆくといいですよ。所詮、言葉というのは道具です。肝心なのは、その道具を使って相手から何を感じとり、自分が何を表現したいかです。」
2001/05/22(火)●脚長蜂の巣●
今日は朝から雨。ひさしぶりの宿酔で昼までごろごろしていた。
ヒョンミさんから「K-POPSTAR」という雑誌が送られてきた。韓国のMUSIC
LIFEと特約している、つまり韓国アイドルグラフ雑誌で、特集が、神話、チョソンモ、HOT、SES、BABY
VOX、Y2K、ヤンパなどで、Morris.の趣味とは相当違う(ついて行けない)のだが、実はこの雑誌にヒョンミさんが「Korean
food 占い」を寄稿されてて、それのからみで送られてきたというわけだ。干支、生まれ月、血液型を組み合わせて、12種類の韓国料理名のついたパタンに分けて占うというもので、Morris.は1番の「キムチチゲ−人情派」だった。この料理と性格の比喩はなかなか面白い。
1.キムチチゲ−人情派
2.テンジャンチゲ−慎重派
3.チジミ−社交派
4.チャプチェ−あいまい派
5.サムゲタン−がんこ派
6.ナムル−淡白派
7.カムジャタン−わがまま派
8.ピビンパプ−おしゃれ派
9.プルコギ−快楽派
10.サムギョプサル−努力派
11.タッカルビ−芸術派
12.冷麺−冷静派
ここ、数日暑いので窓を開けっ放しにしているのだが、時々部屋に脚長蜂が入って来る。別に何もしなければ刺される事もないだろうとほっておいたのだが、ベッドの頭部分の脚に、巣を作り始めているのを発見。さすがにこれは危險だと取り除いた。しばらく巣の跡を飛び回っていたが、どうやら諦めてくれたみたいだ。
午後、雨の中をバスで中央図書館に行く。
2001/05/21(月)●ぐいぐい酒場●
蒸し暑い一日だった。社長から電話で今年の東灘区民祭りは会場の都合で、フォークコーナー確保できないので春待ちファミリーBANDの参加取り止めとのこと。毎年やってただけにちょっと残念。
夕方から、伊藤君と新在家駅南の「焼肉王国」に行く。安いと言う噂の通り、ビールも焼肉も300円均一で、七輪で焼くので久々に、焼肉屋らしさを味わうことができた。キムチは不味かったが、肉はまあ普通で、Morris.はミノを中心に食いまくった。そのあと、すぐ近くの酒屋カシモトが経営しているマンモス立ち飲み「ぐいぐい酒場」へ。ここは神鋼社員御用達の店で、一部では有名だし、Morris.の掲示板の名前も実はここから借用しているのだが、まだ入ったことが無かった。いやあ、想像以上に広い。平日なのに70名近く入ってて、ざわめいていた。詰め込めばあと100人くらいは入りそうだ。ここの定番とうふの温めた奴は評判らしく、庶民的で美味かった。そのままいっしょに部屋に戻り、ビデオ見ながら焼酎飲み、Morris.は潰れてしまい、目を醒ましたら伊藤君は帰ってしまっていた。
【始祖鳥記】飯島和一 ★★★ 先日「汝ふたたび---」を読んで感心したので、大いに期待して読んだ。たしかに人物描写や構成はしっかりしているし、物語の運びも緩みなく力量を感じさせるのだが、思ったほど楽しめなかったのは何故だろう?
主人公が糸の無い凧を使って大空を飛翔したいと言うデーモンに取りつかれるくだりが、Morris.にはよく理解できなかったためかもしれない。400頁近い大作で、鳥人のエピソードより、塩を扱う問屋と回船業者の、義憤をバネとする活動の方に力点がおかれ過ぎて、全体がまとまりを欠いてるきらいがある。
しかし相変わらず、人間の身体の動きや、複雑な細工を文章に写し取る技量は感嘆に価する。
ただ「目をしばたいて」「腕をこまねいて」という、Morris.が嫌う表記があったのが残念だった。特に「腕をこまねく」と言う語が、繰り返し出て来るのには閉口した。
人は皆同じものを見、おなじものを聞いたとしても、同じ思いを抱くわけではない。いや実は、人それぞれが見たり聞いたりしているものは、すべて異なるものなのだ。ところが世の中には、己の見聞きするものと、同じものを感ずる人がいる。
【韓国歌謡史 1895-1945】朴燦鎬(パクチャンホ)
★★★☆☆ 87年の発行で、たしかMorris.は90年頃一度借りて読んだはずだが、当時韓国にはまりかけたというものの、好きな歌手はイジヨン、キムワンソあたりだったから、本書の扱っている戦前の歌謡史にはほとんど関心が無かったからあまり印象も残っていなかった。改めて読んで、その内容の濃さに感心してしまった。歌謡曲にとどまらず、唱歌、新民謠、童謠、歌曲から、ジャンルを越えた音楽関係の資料を漁り、社会、政治、人間関係までに目配りを聞かせた、社会思想史にもなっている。
本書に出てくる楽曲は900を越え、300曲の歌詞の一部が引用されている。本書自身が高い資料的価値を持つことは確かだ。
個人的には、前から気になっていた「タバンエプルンクム−茶房の青い夢」の成立事情と訳詞が掲載されていたのも嬉しかった。韓国の服部良一とでも言える金海松が愛妻李蘭影のために1939年11月新譜として発表されたものとのこと。
全体を通して、日本帝国による弾圧、統制などが色濃く影を落していて、特に最終章「闇黒期歌謡曲」は、読むのが辛かった。
本書が扱う時代とはずれるが、625(ユギオ、朝鮮戦争)による、分断と越北/連行によって、多くの音楽人も辛酸を舐めたり、行方不明になったりしている。ここらあたりの事情も含めて、本書の続編を望みたい。
2001/05/20(日)●灘区のだんじり祭り●
昼頃六甲道に出たら、ちょうどだんじりが始まっていた。震災後、町の復興を願って始めた行事で、今年で6回目とのこと。Morris.は初めて見ることになる。だんじりと言えばもちろん岸和田で、友人がいることもあって20年来の岸和田だんじりファンとしては、地方(^○^)のちゃちなだんじりなんか見るほどのこともあるまいと、内心馬鹿にしていたのだった。でもやっぱりお祭り好きなので、鉦や太鼓の音を聴くとだんだん楽しくなってくる。最初は八幡、都賀の2台しかいなかったのが、畑中、五毛、上野、篠原のだんじりも次々に到着、都合6台のだんじりが集って気勢を上げるとけっこう賑やかになったし、鏡割りで樽酒ふるまってもらい、いい気分になってしまった。4地区のだんじりには女の子が4人ずつ、提灯や団扇を持って乗り込んでいて、これも岸和田では考えられないことだろうが、中でも上野地区の娘たちは、白地の衣裳に赤と金で縒った鉢巻がりりしくて「ええがな、ええがな」と思ってしまった。と、いうことで、結局、Morris.は上野地区のだんじりについて、水道筋の須佐之男尊神社まで歩いて行った。
夜「知ってるつもり」で三波春夫を取り上げていたのでついつい見入ってしまう。何だかんだ言いながら、やはり国民的歌手といわれるだけの人だったと思う。代表作を「東京五輪音頭」と決め付けて、国立競技場からの中継と言う趣向はちょっと??だった。平岡正明がしたり顔で、インタビューに答えていたのがおかしかった。
【トンデモ一行知識の逆襲】唐沢俊一 ★★★
とにかく無用な知識、それも断片的なもので、面白くて意外性に富むというだけで、集めまくり、それを誰かに知らせたいと言う欲求のままに披露するという、毒にも薬にもならない本なのだが、それを持続している唐沢俊一の熱情??には、感心と言うか、呆れると言うか、参った、と言わざるをえない。
どんなものか、の紹介を兼ねて、Morris.の印象に残ったものを引いておく。
・竹ヤリの正式名称は「引殺(ひっそぎ)槍」である
・サンリオの社名は、社長が山梨県の出身で「山梨の王」になるとの志から「山梨王(サンリオ)」と名づけられた
・徳島市役所では新人研修の一環として阿波踊りの特訓をさせられる
・中国軍関係イベントで演奏される「人民解放軍行進曲」のメロディは「花咲かじいさん」の歌である
・カレーにワカメを入れるとまずい
・ラジオ体操第一は「作業員用」、第二は「事務員用」である
・「了解」を意味する「ラジャー」は中国語(方言)
・猫科の中で唯一、国際保護動物に指定されていない動物は、猫
ちなみに唐沢俊一の「一行知識」ホームページURLは
http://member.nifty.ne.jp/uramono/
2001/05/19(土)●ひさびさのキムヘヨン●
録画してたTVハングル講座見る。カラオケでは、先週から連続でチョソンモの「アシナヨ」を神野美伽が熱唱してた。これはなかなかいい曲だ。新しいレパートリーにしようかと思ったが、NHKで取り上げられたということは持ち歌にする人が多発するにちがいない。
KNTV歌謡コンサートでひさびさにキムヘヨンが出て「ユイルハンサラム」を歌った。ちょっと顔が以前の雰囲気に戻ったような気がする。踊りとフリがいつもより派手で、楽しそうだった。指でピストルの真似する決めのポーズが、かっこいい。
午後灘図書館から、阪急六甲のBOOK 1st.へ。フォレスタの南天荘がすっかりコンビニみたいになってしまったので、界隈で一番ましな本屋がここになってしまった。コンピュータ関係や料理本が割と充実している。しかし部屋から20分以上かかるので、ちょっとつらい。
夜は、さりーちゃん招請の飲み会。ツアー中のいやま抜きのレギュラーメンバー(伊藤君、堀姉妹、えっちゃん)で、Morris.は初めての「キッチン
らんぷ」という店。ちまちました小料理が出て、まずくは無いが上品というか小ぶりで少し物足りない。ビールだってジョッキでなくグラスだし。二次会は「水軍」へ行き飲みなおし、零時近くまで粘る。JR六甲道で、バイト帰りのやっちゃんを全員でお迎え(^○^)して帰宅。
パクサ部屋に日本版CD「ポンチャク大百科」と「2002年宇宙の旅」の2枚の紹介をアップ。
2001/05/18(金)●まぼろしのまごころ●
ちょっと早出して、西根、溝口君と徳島かちどき橋のカナダ向け荷物ピックアップ。ひさしぶりの四国。明石大橋-淡路島-大鳴門橋というコースで、徳島まで2時間ちょい。本当に四国は近くなった。四国とくればうどんなのだが、香川県ではないので、期待できないと思ってたら、溝口君が知り合いからの情報で徳島に「まごころ」という美味しいうどん屋があると言うので、昼飯は絶対この店に行こうと、現場からかなり離れている石井町まで出て探し回ったのだが見つからない。30分以上時間ロスして、結局諦めて入った店のぶっかけうどんははっきり言って×だった。ちょっと口惜しいぞ。7時事務所着。
【とびきりお茶目なイギリス文学史】テランス・ディックス
尾崎寔訳 ★★★ 本を読まなくなった若者のために、イラストを使い、気楽な文体、興味を引きそうなエピソードを添えてイギリス(アメリカも含む)の作家を、総ざらいして紹介したもの。取り上げられるのは、チョーサーからヘミングウェイまで30人。たしかに有名作家勢揃いで、前半は詩人のオンパレードだったりして、昔馴染みにひさしぶりに再会したような気持ちになったりもしたのだが、ルイス・キャロルとポーが入ってないのは大いに不滿だった。
本書の長所としては、引用文には英文が併記してあることなのだが、肝心の引用がいまいち魅力に欠けてるのが情けない。
収録作家をMorris.の個人的好き嫌いで分類すると
1.大好き−−シェイクスピア、エミリーブロンテ、コナンドイル、スティーブンスン
2.好き−−ワージワース、ブラウニング、ディッケンズ、トウェイン、ワイルド、ショー、ウェルズ、
3.ちょっと好き--デフォー、バーンズ、オースティン、シェリー、キーツ、ハーディ、キプリング、DHロレンス、ヘミングウェイ
4.嫌い--コールリッジ、バイロン、テニスン、トルーキン、
5.読んでない−−チョーサー、ポープ、ジョイス、ヴァージニアウルフ、フォークナー、ジョージエリオット
ざっとこんな感じかな。しかし、英米文学に限らず、翻訳ものは長いこと読んでないな。
2001/05/17(木)●素顔のイヨンエ●
朝鮮語講座の夢。講座止めてからずいぶん経つのに、毎週行ってる感じで、部室みたいな部屋に集る。メンバーは、鹿嶋さん信長さん以外は女の先生も含めて誰だか分からない。休み時間に別室を覗くとそこも部室みたいだが、実は研究室で、大学教授らしい紳士が背広着て、床に寝ている。家にいると女房がうるさいので、別にすることもないのだが、研究室にいるとのこと。そんな部室みたいな部屋がずらりと並んでいた。
としろうと二人で、宝塚、大阪、堺と小口の現場。いずれも簡単に終って楽ちんだった。矢谷部屋にライブ日記を新設。パクサ部屋に、5/25の野外ステージ情報をアップ。
ニュースステーションに、韓国女優イヨンエがゲスト出演。久米宏の誘導尋問にも終始優等生的受け答え。しかし美しい。これで映画「JSA」の人気はかなり上がるに違いない。
【夜明けあと】星新一 ★★★☆ ショートショートの達人星新一が、父星一について書いた「人民は弱し官吏は強し」と、祖父小金井良精伝「祖父・小金井良精の記」はどちらも大長編で、著者の力量を改めて認識させてくれた労作だったが、それらの資料として明治時代の新聞や雑誌を渉猟していて、面白い記事が多い事から、それを編年体に、ピックアップして新潮社の「波」に2年余り連載。それを一冊にまとめたもの。政治や大事件より、小ニュース、それもどこか笑いを誘うようなトピックが多い。こういう形式を思いついたのは、アメリカの一齣マンガをテーマ別に集成した「進化した猿たち」がヒントになったという。そういえば、SFマガジンに連載されていたのを思い出した。
明治時代のマスコミのスタンスをうかがうこともできて、興味は尽きなかった。星新一の選択眼って面白い。
・漁業をしている青年、希望すれば水兵に採用する(太政官)明4(1871)
・奈良の若草山を牛の牧場にする計画。外国人から反対意見が出た(新聞雑記)明5(1872)
・一銭銅貨が発行される。新しいために、金色に輝いて、十円金貨とまぎらわしい。夜の料亭でばらまき、芸者たちをさわがせる者が出た(東日)明7(1874)
・京橋で安物のマッチを買った男。タモトに入れると発火。着物が燃え、ヤケドも。商人は気の毒と、一箱を無料で進呈(曙)明9(1876)
・人糞を大鍋で煮て、粉末肥料を製造しようとした男。あまりの臭気に近所から文句が出て、中止させられる(郵便報知)明9(1876)
・山梨で西洋ブドウの栽培がはじまった。名産となるか(朝野)明10(1877)
・進化論が大流行。絵入りの本が出たが、春画まがいのものもある(かなよみ)明11(1878)
・内務省から出る時、一本の傘を盗んだ男、四十日の刑。本社の記者なり(東日)明13(1880)
・北海道を函館、札幌、根室の三県に分け、開拓使は廃止となる明15(1882)
・大阪。造幣局の桜の通り抜けが、はじめて許可される。4月20日
明16(1883)
・立派な家のそばの、貧しい家はみっともない。それらをどこかにまとめる方針を、東京の知事が立てた(朝野)明19(1886)
・神奈川県の海岸の海水浴。男女の場所を区別して、違反者は罰する(東日)明21(1888)
・電話での新年のあいさつ、流行明24(1891)
・社説。坪内逍遥君は、ショークスピアの劇の全部の翻訳をすべきだ(毎日)明28(1895)
・「よくッてよ」の言葉がはやる。山の手の下層から、屋敷町の令嬢へと(早稲田文学)明29(1896)
・小学生の女の子に、歌舞伎役者の写真を持ち歩くのがはやる(読売)明32(1899)
・麹町で少年が殺され、尻の肉を切り取られると言う、怪事件が発生(時事)明35(1902)
・今日までの本年の流行は、エスペラントと浪花節(東朝)明39(1906)
・リボンが大流行。輸入をへらそうと、大急ぎで会社と工場を作る(時事)明40(1907)
・デアボロという遊びが流行。ヨーヨーのようなもの。すぐにすたれた(英学生)明41(1908)
・池田菊苗博士、コンブのうま味を分離。量産開始。翌年より「味の素」の名で発売明41(1908)
・不二家洋菓子店が、横浜で開業。コーヒー、紅茶、洋菓子を出してくれる明43(1910)
・米国の福の神、頭の大きいビリケンの人形が、日本で流行(都)明45(1912)
2001/05/16(水)●風に吹かれて嵯峨野散策●
今日はどこかふらっと出かけようと思い、「駅スパート」で、近畿圏のめぼしいところの交通費を検索した。とりあえずなるべく安く行ける観光名所を探す。JRの基本料金の高さがネックなので、私鉄1社で行けるところと絞ってみた。モリス亭からだと、私鉄と言えば阪神、急しか選択肢はない。阪神は走行距離が短いので、結局阪急の京都方面をチェックしたところ、阪急嵐山だと、片道510円で行ける事が分かった。これは、河原町四条までより90円安い。と、いうわけで、突然嵐山に出かけたのだった。阪急六甲-岡本-十三-桂と乗り換えて終点まで約1時間半。嵐山と言えば何と言っても紅葉の名所で、ちょっと時期外れで、平日だから人も少ないだろうと思ったのだが、それなりに修学旅行や、老夫婦、アベック、若者のグループなどで賑わっていた。
虚空像菩薩の法輪寺、渡月橋を渡って天龍寺-常寂光寺-落柿舎-去来墓-祇王寺からあだし野念仏寺あたりを、ふらふらと歩きまわる。薄曇りだが風が強くMorris.好みの行楽日和だった。嵯峨野の竹林が強風におあられて激しい音を立てていたし、去来の墓には、団栗の花や枯葉が降りしきっていた。今日はとにかく金は使わないということで、拝観料取る寺は入らず、唯一落柿舎だけ150円払ったから、交通費ともで1170円で半日たっぷり楽しめたことになる。
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いろはもみじのプロペラみたいな種子 |
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風情ある藁葺き家屋、実は鮎料理屋 |
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落柿舎にある芭蕉の句碑
「五月雨や色紙へぎたる壁の跡」 |
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落柿舎の台所
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嵯峨野の陶器店の猫。黒白はMorris.好み |
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嵯峨野竹林 |
2001/05/14(月)●まもなく音が出る?●
古い家の夢。不動産屋らしき男といっしょだったので、Morris.はその家を借りようとしたのだと思う。恐ろしいほどの荒れようで天上は複雑に入り組んだ木組みで、神社本殿みたいだった。階段もないのに二階(屋根裏?)に上がらされ、そこに住み着いてる男と言い争いになる。問題もあるが広いので借りようかと思ったが、一緒にいたいやまに相談すると、気持ちガ悪いから止めろと言うので、断ることにした。
このところSTARdigioが、いまいちなのだが、インターネットでチェックしてみた。コルトレーンやサラヴォーン、ピチカートファイブ、キャロルキングにロッドスチュワートなど、そこそこ好きなアーチストの特集はあるのだが、おお!!という目玉がない。
午後、突然山口さんが顔を出した。音源ファイルのやりとりが上手く行かないと言うので立ち寄ってくれたらしい。おかげで、メール貼付のMP3ファイルはデスクトップに保存することができた。これをHPに貼りつければ、とりあえず、音を試聴してもらえることができるはずだ。問題はサイズで、40秒くらいで800KBもある。春待ちファミリーBANDとイパクサのCDを渡してファイルを作ってもらうことにした。せっかくだからと、イパクサのビデオやCDかけまくる。
夜は豆腐チゲ。
2001/05/13(日)●水着姿で熱演●
8時起床。珍しく朝食(プレーンオムレツ、野菜サラダ、ミルクティ、ビスケット(^_^;)摂って、灘図書館へ行き、一旦戻ってから、JRで須磨へ。ステージは駅から1kmほど西側で、ちょうど生活サーカスが演奏してた。のぼるさんと話したが、何でも生活サーカスは、来月開かれるイベントに参加するため独逸ハンブルグに行くらしい。詳しいことは分からないがすごいすごい。
勇造さんや、楽屋の川村さん、中野、立原、谷尻さんなどの顔も見えた。お目当ての大西ゆかりと新世界は、予定より遅れて5時前に出演、踊り子二人を従えて相変わらずののりのりの演奏だったが、途中、衣裳を脱いで、セパレートの水着姿になったのには驚いた。20分足らずと短めの演奏が物足りなかったが、7月にはCDも全国発売するらしいので期待したい。6時半過ぎに元町に出て、林商店でフクロ茸、ココナツミルクなど買う。
久しぶりに浜風にあたって氣持ち良かったが、結構日差しはきつくて、心地よく疲れてしまった。
イパクサ部屋にニュースとトピックページを追加。といっても、パクサオフィシャルHPにの最新情報から適当にピックアップして翻訳するだけ。今後パクサから電話があれば、なるだけ生の情報を聞き出すことにしよう。
2001/05/12(土)●風の歌集●
朝から抜けるような青空、まさに五月晴れ。奥井さんと、西淀川区配達と、茨木市水尾からの引き取りの現場、どちらも、予想外に、あっけなく終る。茨木の現場近くの川(人工の水路)に、大きな真鯉が群を成しているのをみる。あれは多分飼っているのだろう。
3時前に事務所退出、帰って洗濯、掃除済ます。
窓を明けると実に気持ちの良い風が入って来る。風を主題にした歌集『風雅帖』をアップ。
【天使のウインク】橋本治 ★★★☆☆「中央公論」に3年ほど連載された同題の月間時評?を集成したもの。神戸の酒鬼薔薇事件を皮切りに、少年問題、団塊の世代(橋本もMorris.もそう)の諸問題、橋本の少年時代回顧、サッカー論、父性喪失論、価値観の変化、大学トンネル論、人間関係論、差別の問題、映画論等々、さまざまなテーマを取り上げながら、橋本らしい独得な分析と解釈を見せてくれる。
Morris.は前から橋本のファンであり、アンチファンでもある。そもそもレベルが違うことを承知で、馬鹿を言わせてもらうなら、Morris.のやりたいことをさっさと先にやってしまう、すごい奴で、ちょっと嫌な奴だと思ってしまう。そもそもは、ン十年前、大島弓子にはまってて、大学ノートに、しこしこと彼女の作家論、作品論みたいなものを書いていたことがあるのだが、同じ頃に橋本の「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ」2冊本(表紙絵が大島弓子だった、というのも衝撃だった)が上梓され、その中の大島弓子論「ハッピーエンドの女王」に、完全に圧倒されてしまった。Morris.のノートは、その時点で破棄されてしまった。そのくらい、完璧に(戦う前に)負けてしまったという、いわばトラウマ(^○^)を与えてくれた存在でもある。彼の小説はあまり買ってないが、詩や評論、コラムなどは、いつも関心と共感をもって読んでいた。さすがにいいかげん橋本離れしなくてはと、しばらく見てみぬふりをしていたのだが、ひさしぶりに本書を読んで、ああ、やっぱりかなわないな、と思ってしまった。発表した媒体とタイトルのギャップでも分かるように、橋本はマスコミでも、超越した存在になりおおせている。
「ガタカ」という近未来SF映画(遺伝子操作で優秀な人間が中枢に集中する社会で生きる普通の人間の物語)を語りながら、人間の本質的な矛盾を突く。
単一の思想で出来上がってしまった全体主義国家は、その単一な思想に合わせて国民のデザインをしたがるものでもある。しかし、全体主義国家もまた国民の中にある願望を吸収反映することによってできあがるものなんだから、よく考えてみれば自分のデザインをしたがるのは、理想というものを追い求める国民自身なのだ。
自由はある。どこにも強制はない。しかし拒絶はある。それだけ人間的な社会の中に、どうして画一的な「遺伝子としての優秀」が信じられるのか、私には分からない。しかし、人というものは、柔軟な自由の中で、いたって画一的な選択をするものでもあるらしい。
「差別」というものは「区別」というものをどこまでも明確に適応してしまった結果でもあるらしいから、「差別」を嫌う自由な社会では「区別」が内規のようなものになって隱される。隱されても歴とした内規であるものは、いつの間にか風評によって外部に広がり、「常識」として定着する。
2001/05/11(金)●須磨の風●
西根君と高槻の現場。インドネシア向け荷物ピックアップ。3時半終了、後倉庫作業。
明日から二日間須磨海岸で「須磨の風」というフリーコンサートが催される。これにはMorris.のよく知ってるミュージシャンが多数出演する。明日土曜日は、MORGAN'S
BARと島田さんの参加しているBLIND DATE/RED DOGS、日曜は、生活サーカス、光玄、大西ゆかりと新世界。明日は仕事で行けないが、日曜日には出かけることにしよう。
宮崎さんの日記によると、数日前から、風邪でかなり体調を悪くされているようだ。風邪の予防には紅茶がいいとメールしたのだが、かかってしまってからでは、手遅れというもの(^_^;)
naddismの慈さんは、顔面を負傷されたとのこと、原因や傷の程度は分からないが、このため今週の灘だんじり回りの定例行事は中止になったらしい。
ネットを通じて知り合いになったお二人の回復を祈りたい。
今日も「歌謡舞台」はない。もう、KNTVの悪口は書きたくないが。
2001/05/10(木)●韓国がらみのTV番組●
昨夜朝日TVで、変な韓国特集やってて、鶴橋のサパークラブ「フガール」で芸人らチマチョゴリを着て、がチャングを練習したりしてたのでついつい見てしまった。2002年を契機にいろいろ韓国ネタ番組が増えて来ているのは事実のようだ。スマップの草g剛がソウルで、タレントデビューを目指すという「チョナンカン」やら、吉本の藤井たかしが女の子とグループを結成して韓国で売り出そうとしたり、日韓芸能の交流が、冗談みたいなところからでも始まっている気配はいいことだと思う。
今日は一日、通関と倉庫作業。
【汝ふたたび故郷へ帰れず】飯嶋和一 ★★★★
うーーん、久しぶりに熱中させてもらった。数年前に「雷電本紀」というのを読んで感心したことをおぼえているが、三宮図書館には同じ著者の本は他になかったので、ついそのままになっていたのだが、偶然中央図書館で2冊並んでいたので借りてきた。本書は89年発行で88年の文藝賞受賞作とあるので、彼の出世作なのだろう。
トカラ列島の宝島出身のミドル級ボクサーが、東京で挫折し、島に戻りカムバックするという、ストーリーは至って単純で、特異な事件が起きるわけでもないのだが、丹念に書込まれたディテールが素晴らしい。登場人物たちはおおむねクールだし、人間関係も神話のように、俗世から超越している。何よりもボクシングという格闘を描く時の著者の才能、というより「膂力」を感じてしまった。雷電を描いた作品の相撲の描写もそうだったが、ともに門外漢のMorris.に、肉体の臨場感を味あわせてくれるというだけでも、生半な筆力ではないだろう。主人公はもちろん、ジムの老会長、先輩ボクサー、応急処置名人のトレーナー、旧友の息子、カムバックを助けるアマチュアジムのオーナー等など、脇役も、それぞれいい味をだしている。7歳までしかいなかった島に戻った時の島人との交流も感動的だ。タイトルは、逆説的なもののようだ。
すっかりファンになったMorris.なのだが、どうも、この作家も寡作らしい。あまりあせらず、じっくり読んでみたい。
2001/05/09(水)●新しいパクサファン●
昨日はテレサテンの6回忌だったので、Morris.の持ってる唯一のCD(中国語盤)をずっとかけてそのまま寝入ってしまった。
矢谷君と二人で、加古川のインド人と、姫路のタイ向け荷物のピックアップ。どちらも大した量でなかったので、2時ごろ終了。
昼食は加古川の「2国」で、とんこつラーメン大盛り食べたが、麺が太くて多すぎた。ここもスープはそこそこ美味いだけに、この麺(自家製麺)はもったいない。倉庫作業やって7時帰宅。
今年初めてイパクサを知りすっかり夢中になったという、大阪在住の若者からメールをもらい、返事を書いたら、さっそくパクサ部屋見てくれて、感想や質問などの長文の返信メールが来た。質問の中にはちゃんと答えられないものもある。これらを整理して、F&Qページ作るのもいいかもしれない。
伊藤君から携帯メールで、原稿送って来たので、春待ち部屋の中の伊藤時治部屋に「2001年ゴールデンウィーク日記」として、アップしたておいた。
2001/05/08(火)●このページの採点は-259点●
どうもまた、ノレバン1号はごきげんななめらしい。昨日のリアルプレイヤーのダウンロードのダブりが後ひいてるのかもしれない。
山口さんからマックで作った、音源ファイルを貼付メールで送ってもらったのだが、これがまた、ノレバン1号では開けない、つまり鳴らない。QuickTimeで聴けるとかいてあり、これならノレバン1号にも入ってるから大丈夫だろうと思ったのだが、入ってるのはヴューワーと、ビデオ用のものだけのようだ。昨日の今日だけにあらためてソフトをダウンする気にはなれない。
ところで、とどさんが、ホームページのHTMLをチェックしてくれるサイトを紹介してくれたので、ためしにこのページをチェックしたら、なんと採点は、マイナス259点だった。
Morris.は、ネスケに附録でついてるコンポーザーだけで作ってるのだが、どうもこれが、独得な仕様になっているらしい。その他に、Morris.のよく使うフェースマーク、特に「(>_<)」というのは、タグに使われている記号が入ってるので、厳重注意らしい。うーん、困った(>_<)←(^_^;)
午後からバスで中央図書館へ、途中雨が降り出した。6時半帰宅。今夜はタッカルビ。
島田さんから資料郵送されてきたので、島田和夫部屋を更新。
【現代四行詩集 こころの果実】伊藤海彦他 ★★☆☆
9人の詩人の四行詩を、1ダースずつ集めたもので、92年末発行。伊藤海彦、川西健介、岸田衿子、木島始、清岡卓行、高橋順子、田口義弘、谷川俊太郎、花田英三というラインアップの半分くらいしか知らない。何でこんなのを借りてきたかというと、以前ここでもとりあげた詩集「影の変奏」の作者伊藤海彦の名前があったからだ。本書には著者紹介が無いので、あいかわらず、どんな経歴の人か分からない。
四行詩といえば、ペルシャのルバイヤット、漢詩の絶句などを思い出す。近代西洋にも形式としての四行詩はあって、フランス語ではQuatrains(カトラン)と呼ぶらしいが、韻文形式にはすこぶる弱い日本語の場合、四行詩は言葉遊びの器として利用される他は、良くてライトヴァース、はっきり言ってぽえむの世界になりがちだ。日本語で4行というと、ひとつの文を3回改行しただけだったり、4つないしそれ以上の文だったりするわけで、形式として成立しにくい。本当に短いものならそれこそ俳句にしたほうが、決るのではないかと思う。金子光晴が一時期、よくやってたように、4行を一連として、詩編を構成して行くというのなら、可能性はあるだろう。
とはいうものの、もちろん、すぐれた四行詩もあることあるわけで、それらは短いだけに、一層愛唱されるという利点もある。本書に登場する中で、岸田衿子の作品などはMorris.も以前から愛好している。ことばあそびの色が濃い「くるあさごとに」が本書でも最初に載っている。
くるあさごとに 岸田衿子
くるあさごとに
くるくるしごと
くるまはぐるま
くるわばくるえ
この詩を含む四行詩集「ソナチネの木」は傑作といっていいだろう。
谷川俊太郎には、タイトルも「ことばあそびうた」という、これまた大傑作があって大好きなのだが、これには四行詩は少なかった。本書の作品では、蕪村の「いかのぼりきのふの空のありどころ」からインスパイアされた
そんなに高く
おまえは今日も空を探す
凧よ
空はやさしい嘘にすぎないのに(谷川俊太郎)
が目をひいたが、四行詩というより、お馴染みの作品の一節のように思える。
それに比して、清岡卓行がいかにも四行詩らしいのをものしてるのは、意外だった。
ひとりごと -モンスリー公演で 清岡卓行
ねむりたいだけねむりたい
ゆめみたいだけゆめみたい
めざめたいだけめざめたい
えがきたいだけえがきたい
そのほか印象に残ったものをいくつか。
晴海埠頭 花田英三
とにもかくにも海なのだ
七つの海の海なのだ
これ行けば世界の果てに行けるのだ
ここも世界の果てなのだ
花火の
一瞬の凍結
裏返った夏に降る
死者たちの嫉みの驟雨(田口義弘)
この季節は 岸田衿子
この季節は あかるすぎて
文字が読めないから
水の底の小石の数を 数えよう
えのころ草の穂をしらべよう
それで、肝心の??伊藤海彦の作品なのだが、正直言って、いまいちである。あまり器用な方ではなさそうだし、動植物の名前をカタカナ書きしてるのも減点対象となった。
ひなびた墓地のそこここに 蝶が翅をやすめている
アカタテハ ルリタテハ・・・・・クジャクチョウ
遠く去った無数の夏と 今また終るこの夏の
儚さからの 死者のことづて いきづく絵文字(伊藤海彦)
2001/05/07(月)●相性悪い?●
大型連休明けの月曜日、というのも、Morris.には関係なしで、朝からしこしこPCと遊んでいた(^_^;)
知人から教えてもらって音源ファイルを作るソフト(リアルプロデューサ)をダウンロードしたつもりが、すでにダウンしてるリアルプレイヤをダウンしてしまい(25分かかった)、さらに格納場所を変なところにしたせいで、フリーズしてしまい、何とか復旧したのだが、心なしかディスプレイの文字がぼやけて見える気がするぞ(>_<)
兵庫ネットは、10時過ぎにやっと繋がったが、お詫びや説明のメールは届いてない。
午後は、パクサ部屋の、韓国CD紹介文をまた日本語に訳して時間を食ってしまった。
今日は天気予報が外れて、雨は降らなかったけどとても暖かかった。
【クラウド・コレクター 雲をつかむような話】クラフト・エヴィング商會・著
坂本真典・写真 ★★★★☆ クラフト・エヴィング商會というのは、吉田浩美(作品制作)、吉田篤弘(文)二人のユニットらしい。二人が夫婦なのか、兄弟なのか、他人なのかは明かにされていない。本書は幻想的な物語と、幻想的なオブジェの混合物で、両者がそれぞれ水準高いし、美しい。かれらの最初の本「どこかにいってしまったものたち」を書店で見て、そのデザインセンスにはすっかり魅了されたのを覚えている。博物標本みたいなオブジェと、百科全書的イラストと文字擬きによるラベル類、素材やガラス壜などのチョイスも的確で、それだけで評価は大甘にならざるを得ない。
ストーリーも、自分の祖父の架空旅行記という形式を巧みに利用して、タロット、秘数術、言葉遊び、堂々巡り、懐かしさ、忘却の哲学など、実に様式的に編みこまれた布地のような見事さで、感心してしまった。高級な遊び感覚が横溢してるし、それを形にする手の技も、大した物で、このくらい、技術とセンスがあれば、さぞ楽しいだろうなと、羨ましくなる。
イントロは昭和9年の「雲、売ります」の広告で、その広告主が著者の祖父。祖父が残した様々な不思議ものたちの中に、1943年の手帳数冊が残されていた。内容はアゾット国21エリアの旅日記で、と物語りが始まる。この国はユートピアの一種で、実在しないものの懐かしいという、よくありがちで、実は滅多に無いそんな国の話だ。
こういった作品の常で、深さには欠けるが、これだけ雰囲気を感じさせてくれれば、文句はない。写真もたしかにプロらしく、物語とものたちに、拮抗している。物語に合わせて、21種類の酒壜が登場して、それぞれのラベルがみな素晴らしい。もともとMorris.はラベルやレッテルに目が無い方なので、これ、みんな欲しい(^_^;)
意地悪で(やっかみ半分で?)瑕瑾をあげつらえば、タイポグラフィデザインやや弱いような気がする。レイアウト、段組で変化付けたり、フォントも色々変えてるのだが、なんとなく、統一感に欠ける(ちょっと読みにくい)と思ってしまった。
2001/05/06(日)●キリンガーデン尼崎●
9時半にJR尼崎駅すぐ北側のキリンガーデンシティで春待ちファミリーBAND撮影。春待ちの出番は、12時と午後2時からの2回、2回目のステージの後、社長の手作り楽器教室もお開かれ、好評を博した。斉藤さん一家も見に来てくれて、能斗也は人見知りするようになって、始めはびくびくしてたが、2回目のステージでは会場を歩きまわっていた。
ところで、今日もKNTV韓国のどじまんは無かったようだ。朝、留守録しようと番組チェックしたら別のタイトルになっていた。
兵庫ネットはまだ繋がらない。
標語といえば(^_^;)今月の標語に関して、複数の方から疑問/不快のメールをもらってしまった。「ブス」というコトバに異常反応されたのかもしれないが、「ブス」の前にある「:(コロン)」に気付いて欲しかった。いちおう、言葉遊びのつもりなので、そこのところ、よろしく(^_^;)
【お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ】邱永漢+糸居重里
★★☆☆ 二人の対談で、小説家としてよりお金の神樣の異名が有名な邱永漢が、糸井の有名サイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の寄稿者になった縁から生じた本らしい。大部分が、糸居による邱永漢への「ヨイショ」ではないかと、感じてしまった。内容も「金のことをちゃんと考える」とは程遠い抽象論に見えるし、後半部分の、自分のサイトの意味付けと、大量読者(一日35万アクセスだとか)を、いかに有効利用しようかというところに力点が置かれてるようだ。それが悪いとは思わないのだが、彼らとMorris.の価値観は、相当に違っているようだ。
これを機会に久しぶりにイトイ新聞を覗いてみた。確かにコンテンツはてんこ盛で、執筆者も著名人(含邱永漢)多士済々だが、仮にこの1/10でも、毎日読むとすれば、それだけで、ものすごい時間を使わざるを得ないだろう。普通人より閑な時間の多いMorris.でも、自分の部屋いじりと、友人のサイト、掲示板を巡回するだけで手いっぱいな現状からすると、あまりあちこち手を広げる余裕はないと思ってしまうのだが、これは、Morris.の時間の使い方が下手な証拠かもしれない。
2001/05/05(土)●80年代少女漫画家の変貌●
今日も兵庫ネット繋がらないままで、メールのやりとりができずにいる。
イパクサ部屋の整理などやって、ほとんど部屋でごろごろ。
夜は、昌美さん宅で宴会。昨日と全く同じメンバーに堀姉が加わった8名。昌美宅はエレベーター無しの5階で、確かに引っ越し屋泣かせではある。昌美手作りのカレー春巻き、春雨、雑魚山椒握り、堀姉のポテトサラダを始めみんなの持ち寄りもあって、食べ物は溢れるばかり、テレビ見ながら馬鹿話しして、11時半解散。
昌美宅に集英社の漫画雑誌「YOU」があって、何の気なしに背表紙を見たら「陸奥A子」の文字が見えたので慌てて手に取り読んでみる。うーーむ、まさか陸奥A子が、レディズコミックに描いてるとは思わなかった。それに絵柄も内容もそれらしく変貌してて、感慨一入だった。だが、驚いたのはそれだけではない。太刀掛秀子と田渕由美子が、イラストエッセイみたいなのを書いてるのだが、これまた、Morris.が親しんでた頃の絵柄とは全く別人の絵で、しかも両者が区別できないくらいに似ている。このあたりの漫画家にはうるさいいやまと、二人で大騒ぎしてたら、昌美さんに馬鹿にされてしまった。少女漫画とはいちおう縁切り状態だが、本当に久しぶりにこういう世界を見ると、驚くというより、、お互い変わったもんだねという、感慨にふけってしまった。
2001/05/04(金)●イパクサ部屋開設(仮)●
昨夜久しぶりに武雄の熊さんから電話があった。特に用事ではなかったようだが、元気そうな声を聞いて安心した。
途中でほったらかしていたイパクサのプロフィールを訳し終えて、パクサのページを作っていたのだが、独立させるか、韓国部屋の中に入れるか迷う。まだ工事中だらけだし、とりあえず、韓国部屋に置いといて、機会があれば独立させよう。
夜はさりーちゃんの招請。さりーちゃん、やっちゃん、いやま、伊藤君、昌美さん、えっちゃんと7人で「陣太鼓」へ。そのあと全員で新在家のセガカラへ(^_^;)
鶴橋などでの韓国歌謡カラオケでさえこのところごぶさたなのに、一般のカラオケに行くなんて(^_^;)
結局芳恵の「カムフラージュ」なんか歌ってしまった。
1時過ぎに解散で、伊藤君は泊る。メールチェックしようと接続したが繋がらない。また兵庫ネットが、ダウンしたのかもしれない。ここは日祝は担当者いない(>_<)ので、よく休日に停まってしまうことがある。うーん、KNTVだけでなく、プロバイダもそろそろ乗り換え時期かもしれないな。
ということで来週までPCでのメールの送受信できないので、悪しからずm(__)m
【おもしろ比較文化考】ロビン・ギル ★★★ 先日メールもらったロビンの書いた本らしいので借りて来た。7年前の発行で、紹介によると51年生、ハワイ大学の院で日本語学び来日してこの本を書いたらしい。英語(米語)と日本語を通しての比較文化論ということになるだろうが、歯に衣を着せぬ常識破りの論調だが、それなりに面白かった。あまり俳句に及んだ部分はなかったが、ナンセンスライム紹介の章に、自作の川柳として
大雪やむな毛におよぶ猫歩き ロビン
というのを披露していてこれは結構笑えてしまった。
2001/05/03(木)●キムチチゲハイキング●
酔夢。飲むごとに注ぎ足されて、常に盃は酒で充たされている。酌をしているのは若い男(児童だったかも)で、彼は小型の機械(端末?)を持ってその操作に没頭してるのに、酒を飲むと間髪をいれず酌をする。何とかその裏をかこうとするのだが、なせない。酒は水のようで美味い。かなり醉ってしまい席を立とうとするが、それはできない。庭の木の上からこちらを覗いてる気配がする。そいつもどうやらMorris.らしい。ドッペルゲンガーなら、一緒に飲もうと声をかけたら消えてしまった。−−−−延々とこんな状況が続いて行く。
と、いうところで目を醒ましたら、8時45分。大あわてで、部屋を飛び出し、バスで布引へ。今日は学生センターのハイキングで、9時半新神戸の書店前に集合だったのだ。何とか間に合ったが、さすがに韓国時間で、全員揃ったのは10時ちょっと前だった。あんなにあわてるんじゃなかった。以前はよくこの催しに参加していたのだが今回は数年ぶり。飛田さん、信長さん夫婦以外はあまり知ってる顔はいなかった。韓国人留学生や、先生、それに在日の活動家や、親子連れなど総勢22名。年配者も多かったので、実にのんびり、ゆっくりのコースだった。
新神戸から布引の滝を眺めながら、神戸貯水池、市が原、大龍寺を通って、目的地の修法が原(しおがわら)まで、片道約6km、年配者も多かったので、実にのんびり、ゆっくりのコースだった。大池のほとりの絶好の場所を確保して、飛田さん得意の登山用ガスコンロで、キムチチゲ作る。コチュジャンなしで、突然袋入りのキムチチゲスープを出されたのには、驚いたが、これが結構美味い。留学生たちは始め馬鹿にしていたようだが、できあがると、美味い、美味いと食っていた。うどん入れて、辛ラーメンも作って、充分お腹一杯になった。豊中に住んでいる留学生ホンドンユン君や、大邱の嶺南大学のパクホンギュ先生などと、久しぶりに韓国語の会話を楽しんだのだが、当然のことながら語学は、使わないとさび付くことを再認識させられてしまった。
帰り道は、行きよりも楽で4時前には新神戸に戻り、解散。昨日の雨のおかげで布引の雄瀧の水も結構勢いよく落下してたし、季節柄山は新緑に包まれていて、いい気分になれたし、滿足な一日だった。
Morris.部屋のカウンターが30000を超えた。そろそろだなと思っていて、今朝見たら30020くらいだった。ジャスト30000をカウントしたのは宮崎さんだったらしく、ぐいぐい酒場にカウンタをスナップして、貼り付けてくれた。ここにはそれを流用しておく。更新日が5月1日になってるが、実際には5月2日の夜だったと思う。
2001/05/02(水)●ロビン・ギルからのメール●
朝から雨模様。そういえば一昨日が穀雨だった。午後灘図書館と買い物に出た他はほとんど部屋で、HP作業と夜は、肉団子作り、久しぶりの麻婆豆腐。
先日、robin gillという名で、ローマ字のメールが来た。どうやらアメリカ人らしい。ぐいぐい俳壇11月号末尾のMorris.の句
・玄海の海月を案ず海鼠哉
の「玄海」がわからないとの指摘で、地名事典にもでてこないし、もしかしたら幻の海のことだろうかなどと書いてあった。これは、一応「玄界灘」のつもりだった。日本では「玄界灘」と書くが、韓国語では「玄海灘」と書いて「ヒョネタン」と読む。「玄」は「暗い、黒い」の意味があるので、句には、黒い海というイメージも含めたつもりなので、そういうことを、ローマ字で返信したら、今度は、日本語のメールが返って来た。それによるとrobin gill氏は、フロリダ在住で、「古句礼賛」という大部の俳句関係の著書を執筆集だとのこと。その中の季題をいくらか選んで書き下ろし本を作るのだが、その最初の季語が海鼠なので、検索していてMorris.の句にヒットしたらしい。
海鼠の御句ですが、何が何を案じている? という、理屈っぽいことを、一応尋ねた
い。日本人の海鼠に寄せる心に関心あるから。たとえば、Nの立場いや寝場より、浮
くのを怪しめる?それとも、hot air balloonよろしく乗りたい?沢山
の海月あれば、本当の天体の光の邪魔になりかねないし。何か軽い見立ても?Nは動
かない日本人で、Kは韓国人か、世界中に強い中国人?
もともとMorris.の句は、黒柳招波の
・憂きことを海月に語る海鼠哉
に触発されたもので、海鼠を自分に、海月を韓国の友人に擬したという一面を持つ。またMorris.の歌集『嗜好朔語』の末尾の2首
来世には成りたきものの一つ故海鼠噛む時恍惚となる
来世には成りたきものの一つ故海月噛む時朦朧となる
にも触れて、海月と朧月?の関連はよく判るが、海鼠と恍惚の関係がいまいち良く判らないという、疑義まで書いてあった。
今度は、日本語で返信したが、返事は来るかな?
で、灘図書館に行ったとき「ロビンギル」で著者検索かけたら3冊がヒット。灘図書館にある唯一の本「おもしろ比較文化」というを借りる事にした。84年発行の本で見返しの著者紹介によると、1951年フロリダ生まれとあるから、メールの差出人と同一人物の可能性は高い。「ハングル語」(^_^;)も出来るらしい。
2001/05/01(火)●カンパチ 美味いっ!!●
朝5時に迎えに来てもらい、矢谷、西根君らと、ジャカルタからの荷物を愛知の扶桑町まで配達。ゴールデンウイークだから混んでるだろうと早めに出たのだが、そんなことはなくて、8時に現場到着。しかも家具の開梱などもほとんど無くて、11時前には完了、何と午後3時前には神戸に戻ってきた。今日は楽勝だった、と思ってたら、倉庫で、ブラジルからの40フィートコンテナ満載の荷降ろしがあって、これは結構ハードだった。
夜、矢谷君遊びに来る。Morris.部屋中に、ページを立ち上げる相談などしながら、飲む。手土産のカンパチの見事な刺身(淡路産)はめっちゃ美味しかった。
【季刊 本とコンピュータ 15 】2001年冬 ★★★☆
この雑誌は、創刊されたときは4年間だけの雑誌と謳っていたが、状況の変化と要望によって、さらに継続することになったらしい。創刊当時から気にはなって、書店で立ち読みしたり、数回は借りて拾い読みしたのだが、今回は通読してしまった。「対談特集
21世紀、本はどうなる?」という、Morris.の関心あるテーマだったからだ。10組20人の対談が収められているが、冒頭のロバート・ダーントン(米国の歴史学者)と加藤敬事(みすず書房社長)の「「読書革命」以後を生きる」の中で、。読書革命はすでに起きてしまったという前提で、本といものの本質を掘り下げ、出版衰亡史を生きていると実感しながら「快活なペシミスト」でありたいという、加藤の発言が印象に残った。
名和小太郎と高村薫の著作権に関する対談は、期待して読んだのだが、どうも作者側である高村の及び腰とデジタル文化の、コピーという概念への突っ込みが足りないような気がした。
本誌編集長津野海太郎と、編集者坂下裕明のこれからの編集に関する対談は年下の坂下の方が変に保守的というか、頭の固さを感じさせた。坂下は現在平凡社新書に関わってるためか、新書の必要性と擁護に傾いている。インターネット時代で、出版側の唯一の防衛策が、文庫新書のスタンダード化というのは、余りに情けない。
等々、共感したり、反撥を覚えたりしながら、結構楽しめてしまった。
「永く保存したい本が読まれない」という、柏木博のコラムの中から・
書籍も消費する情報としてしか扱われなくなってしまったということだ。
そうした事態は、膨大なネット上の情報の浪費と相同的である。電子情報が悪いというのではない。ネット上に溢れる情報のほとんどがジャンクでしかないということに人々が気づき、読み捨てられる本しか存在しないことの恐怖に人々が気づきはじめるのは、すでに時間の問題なのでははいだろうか、とたかをくくっているのは、かなり楽観的なのだろうか。