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Morris.の日記です。読書記録、宴会散策報告、友人知人の動向他雑多です。新着/更新ページの告知もここでやります。下線引いてある部分はリンクしているので、クリックすれば、直行できます。
Morris. personal calender |
【2006年】 3月 2月 1月
【2005年】 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
2006/04/30(日)●タカダワタル的● |
8時起床。ベッドを買いたい、ぢゃなくて解体(^^;) ベッドといってもMorris.のは、パイプ組み立ての簡易ハイベッドなので簡単。
大家から電話で解約手続きと、台所と風呂の掃除の件で電話あり。昼過ぎに不動産屋などと3人で部屋に来て、専門の清掃業者を入れるのでその費用負担とのこと。Morris.なりに掃除したのだが、油汚れは素人には手に余るようだ。前回引越し時のべらぼうな価格ではなかったが、それでも今は、すこしでも余分な出費は抑えたいところなので、痛い(>_<)
灘図書館に行き、すぐ帰宅して阪神-ヤクルトのデイゲーム見る。2-1の僅差を何とか守りきって連勝。赤星はおしまいにいい守備をしてちょっとポイントを取り戻したようだ。
そろそろこのPCも梱包にかかるべきだろう。
Yahoo連絡の遅れと連休にかかることが重なって、ネット接続再開は早くて5月8日。まあ、5月10日くらいをめどにしておきたい。
それまではMorris.部屋更新はもちろん、ぐいぐい酒場の書き込みもまずできないと思う。掲示板は携帯でもみることはできるが携帯からの書き込みは面倒である。メールも送受信は困難になる。ネットカフェなどから利用することは可能だが、まず使うことはないだろう。
夜は巻田さんから借りている「タカダワタル的」見る。Morris.亭最後の夜に見るにはじつにぴったり、というか、何かしんみりとしてしまった。
2003年の作品だから、本当に冥土の土産みたいなものだ(^^;) 金子光晴の「愛情69」を歌ってるのは初めてだったが、続けて山之口貘の「生活の柄」だった。やっぱりこの歌が一番好きだ。Morris.の十八番キムドヒャンの「パボチョロムサラックニョ」に通ずるものがある。というより、ひょっとしてこの二つの曲は、原曲が同じなのではないだろうか。
【暗い国境線】逢阪剛 ★★★ イベリアシリーズ第4弾ということで、期待して借りてきた。日本、英国、ドイツ、米国などのスパイが暗躍するスペインで、主人公ホクトと相愛のイギリス女性ヴァージニアが、イギリスが仕組んだ偽装情報に翻弄される。
連合軍の攻撃地点を巡るだましあいだが、歴史を知ってる側からすると、答えはわかっているわけだし、謀略戦も裏の裏の裏の裏---を読みあうと、結局は堂堂巡りみたいになって、興味も失せる。あいかわらず、それぞれの登場人物の書き分け、次々に起こる大小事件、正義感と祖国への愛を貫こうとしながら、男女の愛に流れる主人公の弱さと是認。500pほどの長編だが、ラストも単なる小休止で、このシリーズはまだまだ延々と続けていくぞという著者の意欲?ばかりが感じられる終わり方。面白いシリーズが継続することに異存はないが、それぞれの巻である程度完結したストーリーを提供して貰いたいものだ。これまでの4冊の中では一番低い水準のような気がする。
架空の人物(死体)をこしらえて極秘文書を持たせて敵の情報機関をたぶらかす、という、手のこんだやり方は、初めから信憑性に欠けると思う。次作に期待しよう。
2006/04/29(土)●民団新聞● |
午前中は小林、西根君と昨日の住吉の現場、食器棚と冷蔵庫吊り下げして、昼前に作業終了。午後は夙川の矢谷君のインドネシア向けピックアップ現場にヘルプ。海外便、保管、実家ローカルの3点セットで、結構荷物も多く、作業終了が4時。このあと三田の実家まで50個ほどの荷物を配達。
阪神は今日はデイゲームで、シーツの3ランで先行しながら7回青木の3ランで同点にされる。でも、その裏満塁で金本がピッチャーゴロだったのにヤクルト守備ミスで2点もらう。このラッキーな得点が効いて、7-3で阪神の勝ち。まだ勝ち運が残ってる。
今日届いた4/26付民団新聞の裏面にそらさんの記事が載ってた。この前の芦屋マダンのとき、民団の記者が取材に来てて、そのときしっかりインタビューしてたらしい。この記事民団新聞のサイトでも見ることができるので、アドレスをコピーしてそらさんの掲示板に書き込みしたのだが、れいによって「内容に問題があります」という表示が出て、はねられてしまった(>_<) 何が悪いんだろう。「民団新聞」の語は他の書き込みにもあるから問題なさそうなのに。もしかしてアドレスがひっかかるのだろうか。そらさんにも直接話したのだが、自動検閲みたいなあの掲示板のシステムは腹が立つ、というか、嫌な感じである。
2006/04/28(金)●どうした赤星● |
矢谷、西根君と住吉の韓国向け荷物のピックアップの初日。韓国人の旦那は不在で奥さんは日本人だったので韓国語話す機会はなかった。
昼食は楓林のラーメン。確かに、芦屋店との味の違いは歴然。
甲子園での阪神−ヤクルト戦。前半は井川好投で2-0のリード、ところが7回に動転にされ、8回にはワイルドピッチで逆転(>_<)された直後、ラロッカに3ラン打たれておしまい。井川後半に崩れるケースが多いな。
しかしMorris.は今日の敗因というか、一番×だったのは赤星の走塁だと思う。今シーズンは盗塁の出足が悪く、なかなか盗塁ができないという焦りが盗塁失敗につながるという悪循環。7回に四球で出て、藤本送りバント。これで2塁に行った赤星は心中穏かでなかったのか、シーツが四球選んだのに、3盗を試みてあえなくタッチアウト(>_<) これで完全にムードをぶちこわしてしまったと思う。打率は3割を軽く超えて好調なのだが、やっぱり赤星の足はタイガーズのムードメーカーだものね。
2006/04/27(木)●あなざー(^^;)● |
7時起床。ベッドでごろごろ。9時半に元町の不動産に電話してやっと担当者から、部屋の鍵もらえることになった.10時過ぎ部屋出て、郵便局、銀行よってから鍵を受け取り、JRで灘駅に行き、転居先の部屋のチェック。階段4階というのは理解していたが、部屋が思った以上に狭い。これでは荷物全部運んだらえらいことになりそうだ、ということで、倉庫に電話して、机やイスなど5点ほど処分引取りを頼む。オーガストが着てくれることになった。水道筋商店街から歩いて帰宅。30分ちょっとかかる。帰り道家の前に紅白のアメリカ花水木植えてる家がありなかなか美しかった。花びらが不思議に捻れて、それが何ともいえない美をかもし出す。
桎梏の捻れてふ美や花水木
ぐいぐい俳句なんてやってたころの作である。先の説明そのままぢゃ。まさに勢いで作ってたんだな。
4時ごろオーガスタが来てどんどん処分品運び降ろしてくれる。そのまま同乗して倉庫で机など細かくつぶしてゴミ箱へ。TVなど引き取りに出すと今はえらく高く取られるので、助かった。嫌な顔ひとつせず助けてくれたオーガスタに感謝m(__)m
吉美ちゃんからメールで「マンガ嫌韓流」への批判本『嫌韓流 ここがでたらめ』に彼女も寄稿してるとのこと。これにはかせたにさんも原稿を寄せてるから、Morris.の親しい人二人が執筆して、5/20にはシンポジウムで初顔合わせするらしい。シンポジウムおもしろそうだが、うはら祭り(旧東灘何でも祭り)と重なってしまう。
29日引越し予定が都合により5月1日に延期したので、ちょっと手持ち無沙汰、というか、大部分荷物梱包してるし、今日は机など処分してしまったので、ちょっと異次元で暮らしてるような気分がする。ノレバン98号も梱包したが、このhigashi3号は、ぎりぎりまでネットにつないでおきたいので稼動してるが、移動したら、しばらくMorris.部屋更新はお休みである。ちょうど連休と重なるので、普段よりかなり工事等が遅れるらしい。CDやMD全て先に梱包してしまったので、ケースに入ったままの古いカセットテープを聴いている。最近はさすがにテープ聴く機会はめったにないが、とくにこの押入れの中のケースなんて数年ぶりに開けてみた。韓国ものは梱包済ましたので、こちらは邦楽洋楽である。あかつきてるこ、ディックミネ、浅川マキ、ダイアストレーツ、メンフィスジャグバンド----古い時代が甦ってくる。中に「あなざー 柏原芳恵」というMorris.のセレクションテープがあった。過去に芳恵のシングルヒット25曲を主題にした歌集『スィングルズ』を作った頃に、シングル以外で好みの曲を集めたもので、本当にひっさしぶりに聴き直したら、やっぱり好みは変わってないらしく(例外は「六月の花嫁」)て、ついついエンドレスになってた(^^;)。
・何でもない何でもない・レディ直前・夢見てセクシー・鐘が鳴る・ロマンチックに I love you・南風に乗って・風車・あたい・恋のDデイ・ショック隠して大人する・春ごころ・夏のたった今。もっとタイトに I love you・エトランゼ・優しい女・雪・戯れの恋のままに・片想い・六月の花嫁・明日天気になれ・バス通り・渚便り・黄昏通り
こんなの披露してもわかる人なんてほとんどいないだろう。中島みゆきナンバーが複数あるのがいくらか知名度高いくらいかな。当然「スィングルズ」のセレクションテープもあったはずだが見当たらない。でもLPはとっくに処分したMorris.としてはこっちの方が貴重である。
阪神-横浜。初回に村田の満塁弾食らってかなりきついゲーム展開。じわじわと1点差に追い詰め、8回には無死満塁から、ちょこちょこと3点取って引っくり返し、終ってみれば12-5の楽勝モード(^o^) これで横浜6連勝。相性良すぎる横浜銀行様々である。ありがとぉっ!!
アメリカ花水木 下から見上げる |
複雑な色の薔薇 |
空っぽの本棚に癒される?! |
2006/04/26(水)●山桜● |
5時起床。西根君、オーガスタ3人で、鈴鹿のアメリカ向け荷物のピックアップ+三重郡川越町へのデリバリ。これはかなり遅くなりそう、と思ったのだが、デリバリ先が実家一時保管だったので開梱なしで、思ったより早めに帰ることができた。
名阪の山は、山桜、山躑躅満開状態で、まさに「山笑ふ」という季語がぴったりだった。山桜は新芽の紅色が花びらとグラデーションみたいになって、実に美しい。惜しむらくは、このところずっと黄砂が空を覆っているため、空気がどんよりしてることだ。すっきりした空気の中で見たい風景だった。
阪神は下柳が出だしぴりっとせずはらはらしたが、あっさり逆転、横浜に5連勝(^o^)
島田和夫部屋スケジュール更新。
センター「求める会」稲田さんが試験的にブログ始めたというのはだいぶ前に聞いてて、先々週くらいから覗けるようになってたのだが、タイトルがついたのでリンクに追加。タイトルは「忘れっぽいoryzaの備忘録」。内容的には有機農業、環境問題、エコロジーがメインだが、趣味のサッカー、映画、音楽、読書などに関する、ユニークな書き込みがあると期待している。稲田さんはMorris.のコンピュータのお師匠さんでもあるが、PC買い替えが遅れて、先般新機導入にあわせて通信もやっとADSL接続になったので、ブログもやる気になったらしい。
それにしても、ここ最近のブログを中心とする日記サイトの増加はすごい勢いである。又聞きだが、日本だけで約800万のブログやネット日記があるらしい。神戸の人口が平成18年3月1日現在15268244人(ネット検索で調べたさ(^^;) 「神戸の統計トップページ」)だから、ざっと神戸市の人口の5倍以上の人が日記ないしブログを作ってるということになる。Morris.部屋を立ち上げた98年当時、日本でHP立ち上げて日記書いてた人の数はわからないが800万とは二桁くらい違ってたのではないだろうか。
2006/04/25(火)●捨てたつもりが● |
7時起床。
i朝の紅茶たっぷり飲んで、風呂掃除(>_<) ああ、こういうのが嫌だな。とにかく6年分の汚れそのままだもんな。カビなんかスプレー使っても綺麗にならない。おまけに水圧弱くてシャワーの水が天上まで届かないときている。2時間近くかかって、もう諦める。
そのあと洗濯機と底の掃除。これはまあ汚れているとはいえたかが知れてる。食器棚も小さめのものだから大したことはないが、台所はまだちょこちょこ使うので後回し。しかしガスコンロ回りの油汚れは復旧不可能ぢゃ(>_<)
本は極力処分したつもりでいたのだが、数日前から箱に入れていったらすでに15箱になってる(>_<)。みっちり入れたら重くなりすぎるので、他の軽めのものとあわせて詰めてるにしても、10箱以上になるとは。うーーむ4箱分くらいは処分したつもりだから、そのままなら20箱くらいあったのだろうか。読書の9割以上は図書館使って、極力本は増やさずに来たつもりなのに、それでも6年の間にはそれなりに増えていたらしい。
おかげで空箱が足りなくなった。明日いくらか持って還らなくては。午後もノレバン98号やビデオデッキなど梱包。だんだん箱数が増えてくる。
夕方灘図書館に寄ったら矢谷君がいた。
今日も松岡正剛の「千夜千冊」を覗く。「北原白秋」を見ることにしたら、これがまた大当たり(^^;)だった。で、正剛は昨年あたり胃癌の手術をしたらしい。それから一年目に書かれたのがこの白秋だが、いつにもまして正剛節絶好調。しかも童謡への執着ぶりを得意のフラジリティ論をたっぷり披瀝して、正剛にとっての白秋は童謡に尽きるかと思わせておいて、眼目の詩集「思ひ出」論を堂々と展開する。流石だなと感心したところで、時間差攻撃的にMorris.最愛の歌集「桐の花」との出会いと分析を行う。序破急そのもののお見事な手並みにMorris.は風呂に入りそこなうところだったよ(^^;) おしまいに、知る人も少なかろうともったいをつけて引用された短章は、Morris.は偶然知っていたが、確かにあまりひと目にふれないながら、なかなかの作なので、孫引きしておこう。
他ト我 北原白秋
二人デ居タレド マダ淋シ。
一人ニナツタラナホ淋シ。
シンジツ二人ハ 遣瀬(やるせ)ナシ。
シンジツ一人ハ 堪ヘガタシ。
今夜の阪神-横浜戦は静岡草薙球場。3回表、慣れない球場に風のいたずらもあって、面白いくらいにエラーが続き、阪神労せず2点先取、さらに金本適時打、濱中3ランで6-0と言うことなし。
この後も阪神打線好調で、矢野の1号、濱中のもう一本もあって10-2の快勝。ああ草薙球場は2年ぶりらしいが、もうすこしこの球場での試合増やして欲しいくらいである。
2006/04/24(月)●テジナの実力● |
7時起床。
imbcのアーカイブの過去番組見たら、テジナショッショッショーならぬ、テジナ特集番組やってた。彼はデビューの後、一時アメリカに住んでたことがあるらしい。Morris.も嫌いな方ではないが、何とこの番組にゲスト歌手としてイミジャが出演したのには驚いた。イミジャはテジナの奥さんとも親しいらしく、電話で奥さんと昔話したり、20数年前アメリカで撮影した、テジナの息子とのスナップ写真まで紹介した。そして、この息子こそ最近歌手デビューしたイルにほかならない。
右の画像、左から司会のイムペクチョン、息子のイル、イミジャ、テジナ。右下丸枠女性がテジナの奥さんイオッキョン(ヒット曲オッキョンイのモデル)である。
つまりこの番組は、実はテジナが息子を宣伝するためにこういう番組を作らせたのではないかと勘繰れなくもない。KBSラジオでは毎日のレギュラー番組持ってるし、韓国歌謡界、マスコミの世界ではかなり顔がきくということの証拠かもしれない。息子と一緒に「ポギハジマ」歌ったり、息子のデビュー曲の一節をわざと下手ッピーに歌ったりと、親馬鹿ぶりを発揮していた。息子も声質はちょっと親父に似てなくもないが、Morris.向きではないな。
午後から事務所、元町と回って阪神理容で散髪。夕方帰宅。
松岡正剛の「千夜千冊」のページひさしぶりに覗いたら千百冊になってる。すごいな、と思ったが、どうやらこれで、いちおう終了らしい。しかも、これを加筆増補して、各巻千頁近い7冊の単行本に仕上げたというニュースに、なるほどと納得した。
初めてこれを見つけたのは「虹色のトロツキー」で検索したときだったが、すっかり降参してしまった。ほぼ4年で千冊というのは、冊数だけならMorris.の読書録(7年で千冊)だってそこそこ頑張ってるといえそうだが、その質量のギャップときたら、比較することすら馬鹿げている(^^;)
さらに千夜千冊の場合、著者の重複はないし、とにかくその切り口の鮮やかさ、作品との関わりの深さ、ユニークさ、選択眼の確かさ、さすがあの「遊」を企画しただけのことはある。そういえば「遊」の9巻、10巻2冊組のの「工作舎と協力スタッフによる二十世紀までの重要思想カタログ」2冊137名は凄かった。「千夜千冊」はこれに直接繋がる企画だったような気がする。
【安楽病棟】帚木蓬生 ★★★★ 帚木作品はたいてい見かけたら即読むのにこれはなぜか敬遠していた。老い、痴呆、安楽死といったテーマがすぐ思い浮かび、避けていたのにちがいない。
しかし、これは傑作だった。
福岡の私立病院の痴呆病棟を舞台に、さまざまな痴呆老人と、新人看護婦、医師らが非日常的日常を送るさまを、仔細に描きながら、人間が避けられない老いと死、生命の尊厳など重い主題を、専門家の視点も駆使しながら460pの長編に仕上げている。
前半で、病棟に入る老人たちそれぞれの生涯の物語が語られて、それぞれが一つの短編作品のようだ。そして中盤から語り手を兼ねる新人看護婦のみずみずしくもヒューマニスティックな看護ぶりと、見様によっては地獄めいた痴呆老人たちの日常、病棟内の人間関係、看護婦、主任、介護士、患者の親族たちの患者への対応ぶり、そのあと、主題となる安楽死の考察、看護婦が敬愛する医師の高説と隠された治療行為。最後に(途中から気づかされるが)明らかにされる医師への告発。ストーリーなんかなくても、充分読ませる描写の連続だった。
オランダの安楽死事情を紹介しながら、現在の安楽死に対する一般的解説は、わかりやすく、それでいて驚かされてしまった。
先生の講演で、[積極的安楽死]と[医師の幇助による自殺]という言葉を初めて知りました。これまで安楽死というものは、どちらかというとあくまでも患者さんの意志で行われるとばかり思っていました。実情はそうではないのですね。安楽死といっても、患者さんの意志に基づくのが[自発的(ボランタリ)]で、そうでないのが[非自発的(アンボランタリ)]、また治療を中断して死に至らしめるのが[受動的(パッシヴ)]。医師の手で致死量の薬剤を投与するのが[積極的(アクティヴ)]というように、さまざまに分類されるのも驚きでした。
現在オランダでは[安楽死]という用語をあまり使わず、[生命終結行為(ライフ・ターミネイティング)]という表現をするのですね。安楽死という漠然とした言葉よりは、より一層実際の行為を定義していて、妙な言い方ですが[良心的]です。その対象となるのは、重篤な障害をもった新生児、長期の昏睡患者、そして重篤な痴呆患者です。この最後の痴呆患者に対しては、[生命終結行為]の代わりに[生命短縮行為(ライム・ショートニング)]という用語を当てています。何故なら、先生の説明によると、積極的に生命を終結させるのではなく、患者の要請にもよらずに生命を縮めるからだというのです。
また痴呆患者、障害患者を看護する中で、看護婦が気づいたこととして、視覚障害者と聴覚障害者の一般的社会対応の型の違いとその原因を推察する部分は非常に示唆的かつ興味深かった。
今年の初めでしたか、一時期、目の不自由な患者さんが入院していました。そのときわたしが思ったのは、同じ感覚器官でも目と耳では全く性格が違うということでした。見ると聞くですから、役目が異なるのは当然ですが、そうではなく、もともとの性質がちがうのです。
ひとことで言えば、目は疑い深く、耳は慎み深いのです。その目の不自由な患者さんは、静かに話しかけるとすぐにこころを開いてくれ、手はかかりますが、こちらの気持ちもまっすぐ伝わっていく印象がありました。ちょうど同じ頃ですが、ショートステイで、全く耳が聞こえない患者さんが入院してきました。もちろん目は見えます。ところがこの患者さんの場合、何事も曲解してしまうのです。看護婦が他の患者さんの世話をしているのを見て、自分だけ相手にされていないと腹を立てます。わたしたちが詰所で話をしているのを眺めて、自分の悪口を言っていたと怒ります。
どうやら目は、本来疑い深くできているようです。目は唯一脳が頭蓋骨の外に飛び出している箇所だと、大学時代に習った記憶がありますが、目の役目は何よりも危険の察知だったに違いありません。身の危険をいち早くとらえるために、わざわざ脳が外に出たと考えればいいわけです。そのため、小さな変化でも危険だと感知する傾向が、初めから備わっているわけです。前方の樹々の葉が揺れるのを見たとき、目はまず敵がこちらを窺っていると結論するのです。一陣の風が吹き渡ったのだとは決して考えません。
これに対して耳のほうは、もちろん目と同じく警戒の役目を担ってはいますが、目ほどにはびくびくしていません。それよりも、仲間の声を聞きつけたり、求愛の鳴き声を聞き分けることに重きがおかれているのです。いうなれば、目は生まれつき疑い深く設定されているのに対して、耳は親しさを感知するようになっているのです。
むむむ、これが帚木のオリジナル説だとしたら素晴らしい観察眼だと思う。Morris.のばやい、目は昔から近眼だったのが、最近は老眼が進んでるし、耳も遠くなってるような気がする。ということは、この理論とはあまり関係なくなるのかな。
その他「初老は医学的に40歳から」などという発言など、いろいろ考えさせられるところも多かったが、患者の一人である婆さんが自宅近くの石地蔵の赤い帽子とちゃんちゃんこを縫って、それを着せ替えに行くのに、患者や看護婦らが同行し、婆さん宅に立ち寄っておにぎりをいただくシーンや、大連あたりの当番兵だったじいさんの「おてもやん」の踊りの場面、お茶会で痴呆老人たちが突然一期一会のときを持つなど、感動的なエピソード満載で、帚木の物語りの巧さも存分に発揮されている。
それだけに、ラストのとってつけたような看護婦から医師への手紙はもったいないと思った。
安楽死への著者の婉曲な発言は、現役の医師でもあることからしてやむをえないが、基本的には安楽死には反対のようである。たしかにめちゃくちゃ難しい問題だし、その難しいということがわかるというだけでも読む意味がある一冊だと思う。
2006/04/23(日)●Rainy Blue● |
8時起床。雨模様である。何となく気分までBLUEになってしまった。これではいかんとたっぷりのミルクティ作って電話やガスや電気の停止と開始申し込みなどの作業。同じ灘区内だが、管轄が違うので部屋の電話番号は変わってしまう。インターネット接続は、Yahooサイトで変更のページがあって、そこを見たら、移動の10日ほど前に申し込んでおけば即日移転先で接続可能と書いてあった。もう少し早めに動くべきだった。まあ、数日ネット休むのも良いかもしれない。他、郵便局と区役所も早いめに移動届け出しに行かねばならない。
昼からは雨も上がって青空になったので、灘図書館覗く。これからは灘図書館も歩くには遠い距離になる。まあ、自転車なら、三宮図書館も灘図書館も同じくらいというわけでいっそ便利かもしれない。ずっと前は王子動物園横の関学チャペルが王子図書館だったのになあ。
今日も煙草屋隣(というか兼業)の古本屋に処分本出す。日曜日だから勝手に店の前に捨てるのと同じである。売れそうな本は無いのでこれでいいのだ。
近所の家の前の花壇に白いチューリップが咲いていて、花びらの縁がまるでレースみたいにチリチリになってておもしろかったのでデジカメに撮ってたら家の主人が出てきて怪訝な顔したので、珍しいし可愛いですねといったら、相好をくずした。
今夜こそはの阪神-巨人戦。今岡の3ランで楽勝ペースだが油断は出来ない。途中何度も得点機を逃し、後半4-2、8回に金本の2点タイムリーで勝利を確実にした。ふーっ。
【韓国が危ない】 豊田有恒 ★★ SF作家でもあり、アニメの原作者でもあり、70年代からの親韓ウォッチャーとして、それなりに知名度のある著者だが、最近は「いい加減にしろ韓国」など嫌韓ムード一辺倒のようだが、今は島根県立大学の教授になってるらしい。本書はPHP新書という媒体からしておおよその傾向はわかるのだが、保守色の強い論調である。
内容はノムヒョン大統領が反日、反米、親北朝鮮政策に傾き、このままでは、北朝鮮のゲリラ部隊に侵攻されてしまうのではないかという、かなりキワ物っぽいものである。
もちろん北朝鮮寄りというわけではなく、日本側に不利な動向を心配するが為の苦言、進言らしいのだが、どこか思いつき、無責任な発言が多いような気がする。
金大中と金正日会談に象徴される韓国の太陽政策が形骸化してるのに韓国世論が、何となく北朝鮮への警戒感を無くしたままだし、ノムヒョン政権の中枢に多くの社会主義者(北朝鮮のスパイとさえ言ってる)が潜り込んでいる、いや、ノムヒョン自身が北朝鮮よりの社会主義者である、というのが著者の一番言いたいことらしい。
たしかに、Morris.が韓国にはまった88年頃は、韓国人の中には南北統一という言葉に本気が感じられたのに、例の南北会談頃から統一への意欲が減退した気がする。両国の経済力の差異がはっきりしたためでもあろうが、それと韓国人が北朝鮮へ警戒心をなくしてるというのがシンクロするのかどうかよくわからない。
南北の軍事力の比較にかなり熱が入ってるが、北朝鮮の核開発に関しては、思い切り恣意的な風聞をつなぎ合わせて、実用の段階ではないとほぼ断定してるあたりも疑問である。
ただ、北朝鮮はともかく、韓国のあまりにワンパタンの反日の姿勢にはMorris.もときどきいいかげんにしてくれといいたくなることはあるな。
日本では「マンガ嫌韓流」というのが一部で話題を呼んでるようだ。Morris.は本屋でぱらぱらと立ち読みしただけだが、かなり杜撰な内容のようだが、どうも韓国人の反日に類似する匂いを感じてしまった。
【母と息子の囚人狂時代】見沢知廉 ★★★☆ 「天皇ごっこ」がかなり衝撃的内容だったので見沢の他の作品も読んでみようと思ったが、彼は2005年9月にマンションから飛び降り自殺していたらしい。
本書は出獄後に書いた「囚人狂時代」の舞台裏で、小説というよりレポートに近い。内容は当然刑務所での生活だが、彼を支えた母親の信じられないほどの献身ぶりに心を打たれざるをえない。いや、正直、驚いたというのが正直なところである。
長期囚としての過酷な状況報告の描写も体験者/表現者だけに迫るものがあるし、心身への耐えられない攻撃の中を反抗的に生き延びる見沢の意思の強さも尋常ではないが、その母の辛抱強さ、生活苦と病気を抱えながら暗号めいた通信のやり取り、判読不明に近い秘密原稿の清書、世間の冷たい目に負けなかった精神力などは、まさに神話めいたものを感じた。
けして、感動とか羨望とか美談とかでなく、その逆の恐怖、地獄、阿鼻叫喚という感想が先に立つのだが、刑務所がこういったものを生み出したという意味では、花輪和一の傑作「刑務所の中」を思い出さずにはいられない。しかし両者の印象のあまりの違いに改めてびっくりする。
罪状と拘留期間と状況の差が大きいのはもちろんだが、結果的に刑務所は見沢を自死(釈放後とはいえ)に追い込み、花輪は新しい境地を会得したということになる。
「天皇ごっこ」でも描かれていた、主人公が昭和天皇の死による恩赦を期待するあまり、天皇心酔者になるというのがフィクションでなかったことがわかったし、キャンディズ(特に伊藤蘭)フリークで、差し入れに彼女のグラビアを希望し、取り上げられると異常に執着するあたりが、ちょっとおぞましかった。(自分を見てるみたいで(^^;))
【調律の帝国】見沢知廉 ★★☆☆ 94年発表されたフィクション、とは言っても、つまりは獄中記の焼きなおしであることは言うまでもない。「天皇ごっこ」「母と息子の囚人狂時代」につづいて3作目となるとさすがに、もういい、と言いたくなるのは、読者のわがままかもしれない。見沢はこの後10年間生きたことになるから、また違うテーマの作品があったり、活動もあったに違いないのだが、もう、これでMorris.は見沢作品は封印することにする。
2006/04/22(土)●センター古本市好況● |
8時起床。
KBCのアーカイブ第二放送朝の番組「ヘンボッカンアチム 幸せな朝」は、ソンデグヮンがゲストで楽しそうに男女のアナウンサーと話しながらヒット曲をじゃんじゃんかけてた。続けてテジナショッショッショーのベスト40発表。今週も一位はヒョンスクで、2位に我らがキムヘヨンの「オッチャナ」とユンジョンちゃんの「コンカクチ」が並んでいた。
ぼちぼち荷物の片づけにとりかかろうと、まずは本の整理、押入れやP-ケースにしまっていた本の大部分を処分することにする。本当は六甲学生青年センターの古本市に持っていけば良いのだが、車の無い身としてはセンターへの道はあまりに遠い。近所の小さな古本屋に処分ということで出す。結局ダンボール箱2つくらい持っていったら、2千円になった(^^;)
韓国語の料理の本や辞書など20冊ほどは別に分けて、これはセンターに持って行くことにする。自転車の荷台に乗っけるにはこれくらいが限度である。
今年の古本市は盛況ですでに200万円以上の売り上げになってるようだと、飛田さんはホクホク顔だった。たしかに客も多い気がする。今年で9年目になるから定着したということだろうか。入口に「古本市」の旗を立ててるのがかなり客引きにもなってるのかもしれない。
稲田さんに会うのも久しぶりで、この前の木村充揮ライブエアチェックを貰う。また、信長さんからペコチャングッズ(缶と筆箱と鈴)の差し入れがあった(^^;) ありがとうm(__)m
阪神は今夜も駄目トラで巨人に連敗。通算5連敗ぢゃ(>_<)
【悪役レスラーは笑う】 森達也 ★★☆☆ グレート東郷という悪役レスラーの名前くらいは聞いたことがあるが、試合をTVで見た記憶は無い。何といってもプロレス=力道山の時代をリアルタイムで過ごしたMorris.なのだが、田舎育ちゆえテレビ普及も都市部よりはかなり遅れてて、町内に1軒か2軒にしかTVがなく、それでもプロレスのある日はその家に大勢が集まって力道山の活躍に夢中になっていたはずだ。しかしMorris.の場合、単に回りの熱に感染していただけで、それよりはまだラジオ中継で西鉄ライオンズの実況を聞いてたことのほうが印象に残っている。
日系米人レスラーとして、戦後アメリカで日本色を強調して米人の日本への憎悪のはけ口的役割を演じていたようだが、日本プロレスとの縁も深く、1959年に初来日して力道山とタッグを組んだり実戦も行ったが、プロモーター的役割で重要な存在だった。しかし金に汚い、平気で裏切るなど関係者にはすこぶる評判が悪い。彼を高く買っていた力道山の死後、日本プロレス界から追放され、表舞台からは消えたようだが、アメリカでは富豪としての余生を過ごしたらしい。
著者がグレート東郷に関心を持ったのは、そのあまりの評判の悪さと、謎の多い彼の生き方に興味を持ったためとあるが、もともとプロレスへの関心は強くいわゆる「活字プロレス」=試合を見るより専門誌などで試合結果や裏話を読むことに熱中するマニアで、雑誌でグレート東郷に関するコラムや記事を見つけて、TVドキュメントにしようと思いながらなかなか果せず、岩波新書に書き下ろすことになったものらしい。
すでに関係者の大部分が鬼籍に入ってるなか、少ない生き残りレスラーやスポーツ記者などを訪ねて当時の裏事情を明らかにしていくのだが、肝心のグレート東郷の核心に触れるものはみつからない。
彼の出自にしてからが、熊本出身、沖縄出身、母が中国人、さらには韓国人の血が混ざっているのではないかという曖昧さ。結局本書はグレート東郷を探しきれないまま中途半端で投げ出された感じがする。その代わりというか、ちょうど同じ時期にスタートした日本のプロレスとテレビ放送の黎明期の、力道山が韓国訪問したとき中日スポーツが彼が在日であることを報道して大騒ぎになったことや、やはり韓国人レスラー大木金太郎が力道山に桔梗はトラジのことだと教えられたといったエピソードのほうが興味深かった。ルーテーズ、ブラッシー、ブッチャー、グレートアントニオなんて名前を聞くと、やっぱりあの頃のプロレスブームが思い出される。
著者は深夜TV枠で「放送禁止歌」番組や、オーム真理教のドキュメント映画「A」などを撮ってる人ということで、グレート東郷への視点も彼の国籍や社会的な意味合いを掘り下げた作業にしたかったらしいが、結果として不完全燃焼に終っているようだ。
2006/04/21(金)●良い試合だったけど(>_<)● |
昼まで寝ていた。完全に宿酔である(>_<)
何もしたくない。というわけでごろごろごろごろしてた。
夜は阪神−巨人の今シーズン初戦。井川、上原の投げ合い、息詰まる投手戦。1点リードされたものの8回に同点。延長戦にもつれ込み11回表に1点勝越したものの、その裏イスンヨプの2ランホームランでサヨナラ負け。見応え(聞き応え)のある好ゲームだったけど、負けてはすっきりしない。とうとう勝率5割を割ってしまった。
【インヒズオウンサイト】小田嶋隆 ★★★ 「ネット巌窟王の電脳日記ワールド」と副題にあるとおり、彼のインターネット日記の抜粋である。98年8月から2005年までの6万行ほどの書き込みの1/10くらいに圧縮したとある。400p近い本だから、全部収録したら4,000pかあ。
このMorris.日乘も開始が98年11月だから、ちょうど本書と期間が重なる。量的にはちゃんと調べてないのでわからないが、ほぼ同じくらいあるかもしれない。内容の差は明らかだろうけどね(^^;)
浴室で体調170cmもあるイグアナを飼ってるとか、家族構成など、彼の個人的なことを初めて知ったりもできたが、やはり彼のユニークな(偏屈、シニカル)パソコン論、社会論、サッカー観、テレビマスコミ観など、自由に書いてるところに面白さを感じた。
それにしても、どうして私は原稿料を貰える方の原稿を後回しにして、こんな一文にもならないHPの更新に労力を割いているのだろうか。わかっている。責任を伴わないからだ。結局、責任を伴わない原稿であるこのページの運営は私にとって娯楽なのだ。仮にこのHPが1アクセスあたり10円でも稼ぎ出すということになれば、それなりの責任が生じる。
そうなると、きっと私にとって更新作業は重荷になる。読んでいる側にだって、タダで読んでいるからこそ、面白がっている部分があるはずだ。無料の読み物であれば、面白いと思える一節を見つけた時に得をしたような気分になれる。つまり、無料原稿の読者は得点法で読んでくれるわけだ。
ところが、その彼らとて、金を払って読むということになると、にわかに厳しい減点法の判定基準を持ち出してくるにちがいない。冗長な描写にはうんざりするだろうし、ひとりよがりの表現には鼻白むだろう。それどころか、自分の考えと違う主張が展開されていれば、腹を立てるかもしれない。
なるほど無料というのは、書く側にとっても、読む側にとっても素晴らしいことであるようだ。
インターネットがもっと普及すれば、ライティングの主流は、ボランティアということになるかもしれない。たぶん、そうなるべきなのだ。(1999/08/12)
プロのライターならではの、ややレトリカルな意見の展開だが、結局こうやって単行本になってるのだから、やっぱり金になる文章になったというオチがつくな。
2006/04/20(木)●社長宅で痛飲● |
矢谷君と池田市のアメリカ向け荷物のピックアップ。行きがけにダンボール箱材料配達を頼む。
昼はスシロー。回転寿司と言うのも久し振りだが、仕事中の昼食にはあまり合わない気がする。
夜、社長に頼んで、春待ちファミリーBANDの古いVHSテープ3箱を預かってもらうことにする。そのまま社長宅に行き、小宴会。松雄君が来て、しばらくして彼の息子ゆうや君も参加。鯛の粗煮やら酢の物、不思議な玉子&トマト料理(社長は中華と言うのだが、みんなは違うという)などいただく。酒は焼酎から、メルシャンの「タイガーズウイスキー?」なんてのが出てきてひさびさに痛飲してしまったよ。
家族団欒っぽい |
中華には見えない |
タイガーズウイスキー |
2006/04/19(水)●シーソーゲーム● |
7時半起床。今日もついつい例の「文芸ジャンキー」サイトを見て回る。マンガコーナーではMorris.のことだから、少女マンガトップ100を見たが、これは個人リストでなく、ネットを通じて700人のファンのポイント集計らしい、客観的と言えなくもないが意外性は少ない。
それに比べると傑作マンガトップ100(セリフ付)はすべてにカジポンさんの解説も付いてるし、2位に何と庄司陽子の「生徒諸君」が入っててこの解説がまた熱い。1位が手塚の火の鳥で、3位のカムイ伝に挟まれたこの典型的学園マンガというところが編者のユニークさが窺われる。Morris.もこの作品はリアルタイムで愛読してただけに懐かしいような嬉しいような恥ずかしいような思いにとらわれる。
彼のセレクションの半分くらいしかMorris.は読んでない。Morris.は数年前からマンガ読みとしては現役降りてるのと、少年漫画、アクション系とは無縁だからこういうことになるのだろう。
今日の阪神-中日戦、前半0-0、その後取ったり取られたりで3-3で均衡保ったまま延長戦に。お約束通り(>_<)中日にサヨナラ負けである。どーもいかん。
ノレ番8090更新。チャンユンジョンちゃんの新曲「コンカクチ 豆の莢」である。
【美しい国のスパイ】水木楊 ★★★ 未見の作家だがタイトルに釣られて借りてきた。95年に出た近未来スパイ政治小説らしい。舞台が10年後くらい、ということは、ちょうど今の時代を舞台に10年前に書かれたもので、どうしても著者の近未来予測が当ってるかどうかが気になってしまう。
アメリカの諜報機関ラングレーのエージェントが主人公で、アメリカに都合よい日本政界の操作を計る。最初はミニアメリカ的経済開発政策を取る政党に肩入れするが、後に方向転換してゼロ成長の超回帰的日本を目指す政党に鞍替えしたつもりが、実は利用されていたというネタバレを書いてしまうと身もふたもないが、ストーリーより、日本の政治シーンのシミュレーションを楽しむのと、主人公と日本女性の交際、プロダクション化した派閥とタレントになった政治家、裏で仕切る黒い組織、なかなか細かい描写あり、駆け引きあり、マスコミ操作ありで面白く読めたのだが、当然のことながら同時多発テロもアメリカのイラク侵攻も「無い」ままの現在が舞台というだけで違和感を覚えざるを得ない。
ポケットベルがしつこく生き延びていたり、情報先端を行く登場人物たちが「パソコン通信」で連絡を取り合うなど、アラに見えてしまう。
村上龍の「半島を出よ」も似たようなシチュエーションがあったが、本書の方がズレが大きいように感じた。
著者は日経新聞のアメリカ特派員などを経てかなり出世した人らしいが、こういったリスクの大きい作品(近未来もの)を好んで書いてるらしい。勇気があるというべきか。それでも、バブルの後、再び経済力持って、大東亜共栄圏の再来を目指しながら、結局は泥沼に沈んでいく日本という予測は、時期を別にすれば外れてはいないようだった。まあ、悲観的な予測というのはよくあたるのだろう(^^;)
2010年頃、政権を奪取した政党の「美しい国」政策理念というのがものすごい。
マクロ経済部会では、新規の設備投資を抑制したゼロ成長を打ち出し、循環型の落ち着いた経済を導くべきと説く。
資本・貿易部会では、そうした循環型経済を維持するために必要な輸入量を確保すべく、日本の貿易港を新潟、名古屋、長崎のみに限定、厳しい為替制限を設ける。
人口部会では、最終的に日本の人口を八千万人程度に減らす目標を立て、海外移住を奨励するとともに、児童手当ての廃止などによって育児コストを高める。
「中央集権部会」では、固定資産税、住民税などの地方税を廃止、すべて国税としたうえ、自治体に補助金を分配することとし、食糧・エネルギーは配給制度とする。
田園ルネッサンス部会では、全ての成人に対して年間一定時間農作業、林業、畜産業いずれかの労働を義務付け、食糧を自給化する。一切の開発を禁止する。
「情報特殊部会」では、官僚に対する情報公開義務を廃止。情報ネットワークを国有化し、海外からの不必要な情報流入を抑制するとともに出入国の管理を厳しくする。また電子報道機関法を活用して全てのメディアの検閲体制を強める。新聞、テレビ、出版は各分野一社に集約していく。
教育部会では、全ての教科書から進歩思想を排除する。学生のみならず成人にも質素な国民服の着用を要請する。
防衛部会では、海外からの核兵器による恫喝を排除するため、現在のTMD(広角ミサイル防衛)システムを維持する。国民皆兵製を取り、一朝時ある事態に備える。
以上の目的を円滑に実現するため、調整部会では、政府出資による特殊法人を極力多く設立し、各種特殊法人一元管理する「日本特殊法人管理事業団」を新設する。
著者は心情的にこの政策へのシンパシーを表明しているようだ。フィクションとは言え、それはないだろうと突っ込まずにはいられない。
2006/04/18(火)●文芸ジャンキー(@ @)● |
7時半起床。かせたにさんのブログに「愛国心は悪党どもの最後の隠れ蓑」という言葉があったので、誰のことばだろうとネットで検索をかけたら、とんでもないサイトに出会ってしまった。「文芸ジャンキーパラダイス」で、管理人カジポン・マルコ・残月は「東京鎌倉有名人お墓お散歩ブック」という本も出している。有名人のお墓巡りのマニアで、日本だけでなく世界中の有名人の墓を参り回り、足掛け18年50カ国。参った墓の著名人は700人を超えている。それを「ベスト700」というランキングで紹介するあたり、完全にビョウキである。さらにそれぞれの墓参りの模様と墓の画像をおしげもなく大公開、ルポ風の解説にも熱が入ってるし、これらの偉人の名言を集めた「101匹名言大行進」正・続編も見応えあり過ぎ、他にも日本の仏像のヴィジュアルをとことんパロった(しかも真剣、しかも目利き(@ @))写真舘はまさにおおーーーっ!!と叫んでしまいそうな秀逸な画像目白押し、毎日更新の「最新文芸時評」ありの「人類恩人カレンダー」(今日死んだ偉人生れた偉人)あり、お絵描きツールを使った掲示板あり、Morris.はまるで知らない漫画「ジョジョ」の完全オタク部屋、洋画邦画ベストランキング、洋楽邦楽ランキング、クラシックランキング、世界の名画50選。絵本ランキング、漫画ランキングなどなど、それぞれ独立させてもかなり巨大なサイトになりそうなものがどかどかと詰め込み状態。量もすごいが質も高い/濃い。よくまあこんなサイトを一人で作り上げたものである。芸術おたくで文学おたくで文化おたく。すっかり圧倒されてしまった。
映画ベスト1000ランクにすべて解説付けたコーナーだけで、Morris.の読書録といい勝負なのに、ここには続けて監督ベスト50、男優ベスト70、女優ベスト40まである。芸術全方位型で徹底してる。
とりあえず「百一匹名言大行進」をプリントアウトして読む。いやあ実に読み応えがあるし、それぞれへのコメントも実に達者である。このセレクションも見事で、編者の好みが垣間見えるが、中にサイバラの「ぼくんち」の台詞や、映画の台詞、身近な友人の言葉まで取り混ぜてあり、Morris.好みとシンクロする部分も多い。「魂の救命ボート」と副題されているとおり、単なる名言集ではなく、人生で躓いたり、悩んだり、絶望したりしたときに読むと助けになるような名言のセレクションで、名言による「人生処方詩集」ともいえる。このページはブックマーク必須である。
最初に調べようとしたフレーズは、イギリスの辞書学者サミュエル・ジョンソンの言葉だった。
Patriotism is the last refuge of the scoundrel. Samuel Johnson(1709-1784)
昼前から三宮に出て不動産回り。賃貸ネットで安い物件セレクトしてるときヒットした安物専門の店を探して訪ねたのだが、Morris.の希望に添うものはなかなか見当たらない。それでも2件ほどセレクトして車で連れて行ってもらう。1軒目は先日花まつりの東極楽寺のすぐそばだったが、ひと目見てパス。次に春日野道のアパート。ここも狭いが、勉強堂のすぐ近くで大安亭も利用できるから、ここにしようかと思い、店に戻って手付金置いて店でたところで電話が入り、すでに予約はいってたとのこと。それはないよな、と、思い手付金返してもらったがこの店はこれでパス。今日はもうこれでやめとこうかと思いながら、元町の妖しげな不動産の店へ。表の貼り紙に旅館を改造したアパートというのがあってこれに興味を覚えたから。他に数件候補を絞って、まず元町商店街の中にあるそのホテルマンションへ。たしかにいかにもホテルの面影があって、面白かったが、キッチンが無いに等しいので、Morris.は住めない(@
@) 三宮の北方の物件や王子公園あたりを回る。気に入った物件は無いのだが、贅沢言える状況でもないので、王子公園南の汚いアパートで手を打つことにした。現在のMorris.亭よりかなり手狭だし、階段4階というのがネックである。安いのが取り柄ではあるが、その分敷金や手数料、保険など加わるとMorris.に取ってはかなりの出費。しばらくは雌伏生活をせまられそうである。いちおう5月1日から入居のつもりだが月末には引越ししなくてはならないし、荷物の整理/処分を本気で始めるべきだろう。
阪神はいいところなしで中日に0-3のシャットアウト負け。相変わらず中日には弱い。
おすまし猫 |
紫蜆蝶 |
瀕死の雀 |
2006/04/17(月)●97年のヘヨンインタビュー● |
9時起床。今日は快晴である。でもちょっと寒い。そのままベッドの中でぐずぐずと読書。
昼、業務スーパーで、一袋5個入りの「キムチラーメン」が目に付いた。Morris.は農心の「辛ラーメン」党なので他のものは無視してたのだが、これはかせたにさんのブログにあった「三養食品」の製品らしいので試しに買ってみることにした。三養食品は1963年に韓国で最初にインスタントラーメンを製造した会社で、袋にも「元祖」と書いてある。それにしても安い。5袋セットで280円くらいだ。三養食品サイトみたらちゃんと製品紹介があって、このキムチラーメンの小売希望価格550ウォンとある。最近のレートだと日本円で70円くらいになるのではなかろうか。それが日本で60円以下で売られているというのは驚きである。業務スーパー、やるもんである。外側の大袋には日本語表記があるが中の個別袋は完全にハングル表記で、現地商品そのままのようだ。
その後、古いフロッピ-ディスクの整理してたら、うり丸さんからもらった97年の韓国旅行時のフロッピーが出てきて、その中に、ナイトクラブで歌うキムヘヨンの画像と、音声ファイルがあった。これは当時、キムヘヨンファンクラブ会長のうり丸さんと副会長?のMorris.が、ヘヨン嬢に日本のファンのためにメッセージを頼み、カセットレコーダで録音したものをwavファイルに落としたものだ。30秒くらいの短かさなので、mp3ファイルでサイトに上げておくことにした。内容はこんな感じ。
アニョンハセヨ キムヘヨンです。日本のファンのみなさんと直接お会いできなくて胸が痛いです。
今ここに、カジュオシ(Morris.のこと)とカンガジシ(うり丸さんのこと)がおいでですが それ以外のファンの皆さんはいらっしゃらないですものね。
是非、あたしもできるだけ早く日本に行って、ファンのみなさんといっしょに会える時間を作らなくてはという気持ちになりました。
皆さん健康に注意して、これからも歌手キムヘヨンのことを愛して、応援よろしくお願いしますね。ありがとう。(パチパチパチ カムサミダ )
かなり意訳が入ってるが、おしまいの拍手とカムサミダはMorris.の声である。懐かしいなあ。あの頃ヘヨンさんは日本進出をかなり本気で考えてて、東京で日本のファンと会ったりもしたはずだが、結局デビューには至らなかった。残念でもあるが、今の韓国での活躍ぶりをみるとこれで良かった気もする。
三養食品「大関嶺 キムチラーメン」 |
うり丸&キムヘヨン 97/12/17 |
ヘヨンさん、決めのポーズ |
【虫屋の見る夢】田中研 ★★★★ Morris.が感動した前作「虫屋の虫めがね」から4年ぶりに出たケンさんの昆虫エッセイ第二弾である。期待通りの楽しい本だった。今回は挿絵も全て本人が手がけているが、画力もますます上達してるし、何よりも対象への愛情が溢れている。
自分のことを「ケンさん」と書いてるのも、ネットでのMorris.のパタンに似てるので親近感を覚える。
ケンさんのユーモアと、ひたむきな蝶や蛾への傾倒ぶりと愛情の深さは相変わらずで、日本の虫のコラムニストとしては奥本大三郎に次ぐ、いやMorris.の好みとしては奥本を超える書き手ではないかと思う。専門家ではあるが、研究家ではなく、あくまで在野の虫屋であるという立場がいいのかもしれない。
キアゲハの幼虫を飼育するのにスーパーでパセリを買って、餌にした時の記録。
最初の何日かは、むさぼるように食べていた幼虫たちであったが、そのうちようすがおかしくなり、ほとんどがあの世へ行ってしまったのである。羽化までこぎつけた幼虫も、非常に小さかった。これはなぜであるか、いろいろ考えたが、薬の成分がパセリにしみこんでいるからであるということ以外に原因はないであろう。人間は体が大きいから、買ったパセリを食べても健康でいられるとsちえも、それはキアゲハの幼虫が食べると死ぬパセリなのである。人間が、大して頭のいい生物でないことが、これでわかる。(キアゲハとパセリ)
確かに農薬は小さな幼虫には劇薬になるのだろう。
世間で「蝶」と「蛾」の評価、愛憎が極端なことを嘆いて、「蛾」の美しさ、面白さを強調する部分ではMorris.も大いに共感した。蝶と蛾はほとんど種的にも区別はないし、蛾の美しさがわからない人は可哀想だとすら思う。
名前を知るということは、存在認識の確実な第一歩である。名を知らぬものは、心のなかに存在しないのとおなじことである。対象の名を知ってはじめて、その対象がくっきりと精神の片隅にとらえられて、一定の場所をあたえられることは、他人と知り合いになる段階をかんがえればすぐわかる。名前を知らぬひとは、いつまでたっても無名の集団のひとりにすぎない。
ケンさんは、人々がもっと生物の名前を知ればよいと思うが、もちろん、これは自戒の念をこめたうえでのことである。野外に出て目につく植物の名と特徴をすべて知っており、昆虫類の種名がぜんぶわかったら、世界はもっとこまかい隅々まで、その鮮明な形をあらわすであろうに。日本産のすべての蝶の名を知っていたところで、どうということはない。しかし蛾となると、蝶の種類数の比ではなく数千種もおり、鱗翅目のなかで蛾の一部が蝶になったのだなどと気やすめをかんがえたところで、どうにもならない。ましてや、一般のひとは蝶でも十種類の名を言えるのがせいぜいであって、蛾の名ときたら毒蛾とイラ蛾くらいしか知らないのではあるまいか。だから、ウスバツバメもホタル蛾もミノウスバも……となるのだが、とにもかくにも、人間が名をつけるまえから、あらゆる生物はいて生きつづけていいる。(ほたる蛾・うすばつばめ・みのうすば)
「唯名論者」を標榜していたこともあるMorris.としては上の発言には満腔の賛意を表明したい。これに加えて、最近の動植物名のカタカナ表記への発言も、プッシュしておきたい。
ケンさんは、自分の標本箱に入ってる日本産の蝶や蛾のラベルは、種名をひらがなで書いている。そのほうがこの国の昆虫の名らしくてケンさんは気に入っている。いちいち図鑑や専門書のまねをする必要はない。
カタカナにはどうしてああも色気や情緒がないのであるか。大むかしはべつとして、本来、カタカナはまだ日本語になってないことばや、強調して目立たせる語を書くためであった。外国の固有名詞は日本語になっていないどころか、どうひねくっても外国語そのものであるか、じょーじ・ぶっしゅ大統領とか、あらびああのろれんすとか、ぽーる・まっかーとにー、などと表記すると、読むほうの顔の筋肉が痙攣をおこす。ドヒャーとか、ヒネクレもの、などは後者の例である。
なにが悲しゅうて、われわれは日本の虫の名をカタカナで書かにゃならんのか。おおかた本にそう書いてあるからであろう。ケンさんはこういうことは納得するまでかんがえる血を体内にもっている。カタカナ書きに賛成できる理由はケンさんには、ひとつしかない。それは文章中にひらがなで生物の名を書くと、前後のひらがなといっしょになって読みにくくなるという点である。(紅・瑠璃・大和・燕)
ケンさん、そこまで言うのなら、どうして漢字名復活と、はっきり言挙げしてくれないんだい? この章のタイトルを見れば、必然的にそうなるはずなのにい。
今となっては、Morris.も、何でもかんでも漢字で書けというつもりはない。(なくなった(^^;))。でも、漢字で書いたらたちどころにイメージが喚起される名が多いことは子どもにもわかるはずだし、無用な誤解を避ける功徳も大きいと思うぞ。
前作もそうだったが、偕成社は本書を、低学年の子どもから老眼の進んだ世代まで幅広く対象にしようと考えてか、極力漢字を少なく、活字も大きめでゆったり読みやすいレイアウトになっていて、非常に好感を覚えたが、それと生物名漢字表記とは矛盾しないと思う。
紋白蝶、大水青、天狗蝶、碁石蜆、褄黒豹紋-------漢字名の美しさと合理性を見直すべきではないか。いくらかでも共感を持たれた方は、参考になるかどうかはわからないが、Morris.の歌集『異端蝶』や『鞘詩目』、『雑季鳥』などをご覧いただきたい。(自己宣伝ぢゃ(^^;)
2006/04/16(日)●極楽寺花まつり● |
9時起床。おお、やっと今日は青空が覗いている(^^;)
昨夜は6chの深夜番組で韓国映画「黒水仙」を見てたのでかなり夜更かししてしまった。字幕でも二ヶ国語放送でもなく、日本語完全吹替え版だったので、見るの止めようかと思ったのだが、アンソンギがかなり重要な役で出演してるらしいので、見ることにした。結果として観て良かった(^o^) ひさしぶりにアンソンギらしさの出た役柄だったし、やはりとんでもない演技力と圧倒的存在感の持主であることを思い知らされた。
事の起こりは朝鮮戦争の時代、コードネーム黒水仙の女スパイ(イミヨン)を慕う使用人の息子(アンソンギ)は思想犯として50年間獄につながれ、半世紀ぶりに釈放された直後に殺人事件が続く。イジョンジェ扮する刑事が事件に隠された謎を解き明かしていくのだが、作品の要はアンソンギと女性の相互犠牲的愛の深さの神話で、フィナーレのデッドエンドが悲しくも美しすぎだった。ストーリーには不自然なところも多く、ヒロインがいまいち魅力に欠ける(スパイとしてもあまりにも非力)ところが残念だが、アンソンギフリークだったMorris.としては、久々の彼のツボにはまった姿を見ることが出来ただけでも満足である。
昼から三宮に出て、東極楽寺へ。去年から始まった「花まつり音楽会」の催しで、島田さんとみっちゃんが参加するというので去年出かけたらなかなか良かったので今年も行く気になった。東京から佐藤GWAM博、佐久間順平、松田幸一をゲストに招き、70年フォーク色の強いステージを繰り広げてくれた。島田さんはダンボールドラム、みっちゃんはスチールギターと、バンジョーで参加。それぞれの持ち味を十二分に発揮していた。
今回はふうちゃん(西村房子)の描く紙芝居も同時公開された。紙芝居といっても、淺川マキの「赤い橋」と、高田渡の「ブラザー軒」をテーマにしたもので、ギターと歌が入り、語りは木村佐和子さんだった。これもなかなか斬新なもので良かった。
広島に連勝して、このまま3連勝するかと思った阪神、今日は1点差で涙を飲む。巨人がえらく好調で7連勝してるだけに阪神も3連勝して欲しいところだったが2勝1敗なら文句は言えない。
新日曜美術館で藤田嗣治の特集やってた。そろそろ東京で展示会始まるからそれに合わせてのものだが、解説が立花隆というのはいただけない。取り上げた作品も「芸術新潮」をなぞっただけのもののようで新味はなかった。でもやはり一度本物を見ておきたい画家である。6月頃の京都での展示会は足を運ぼう。
【韓国ことわざシリーズ】ちょっとだけ更新。
花まつりスペシャルフォーククインテット(パノラマ写真(^^;)) |
花まつりの主役 |
紙芝居の読み手佐和子さん |
真剣なまなざしの島田さん |
何かおめでたい柄の椿 |
二宮神社の枝垂桜 |
び、びっくり(@ @) |
【天皇ごっこ】見沢知廉 ★★★☆?? Morris.はうかつにも本書の存在すら知らずにいた。新左翼活動家から新右翼民族派に鞍替えして82年英国大使館ゲリラ、スパイ粛清事件で逮捕され12年間懲役生活。その中で書いた「天皇ごっこ」が94年新日本文学賞佳作。
「天皇ごっこ」は4倍ほどに加筆されて95年に単行本化される。Morris.が今回読んだのはこれを更に改訂した99年の文庫版である。
刑務所、右翼、左翼、精神病院、北朝鮮を主な舞台/テーマにして5章に分たれているが、著者の分身である田村のパラノイアックな思想表明が、さまざま登場人物の口を借りて形を変えながら変奏されてる思想小説ということになるだろう。
「ブタ野郎どもめ……テロで世の中は変わらない? きれいごとだ! 浅沼を殺らなきゃ社会党は政権を取ったろう。嶋中事件や本島や赤報隊がなきゃ、マスコミはイギリスみたいに皇室をセックスジョークにしてるだろうよ! 右翼がいくら屁理屈こねまわして地道に頑張っても、新聞もテレビも絵にならねえからと相手にしやしねえ。マスコミが、右翼右翼とおだてんのも、企業の総務がびびるのも別に右翼のオツムが怖いからじゃねえ……暴力……テロル!……その幻覚に怯えて金も敬語も出んだよ…… そいつを、またおもいしらせてやる。」
在日朝鮮人右翼の若者の台詞だが、これもきっと見沢自身のストレートな思いなのだろう。そしてこれは一面の真理を衝いている。
三里塚闘争の場面での戸川反対同盟委員長のアジ演説も、裏返しの著者の本音だろう。
「アジア人民を侵略し、南京で大虐殺し、朝鮮人や慰安婦を強制連行し、沖縄人民は、虐殺されるにまかせ、アイヌ人民を抑圧蹂躙し、部落大衆を差別弾圧した反動と反革命の元凶、全抑圧人民、否、全人民、全アジア人民の究極の敵、天皇を絞首台へ!」
そして圧巻のTの偏執的言説の嵐(@ @)
要は、ハイテク革命は第二の産業革命で、今はプラス面が出ているものの90年代後半にはマイナス面が出て、産業革命がラッダイトから革命へといたったようにこのハイテク革命も上部構造と生産関係が矛盾し必ず破綻が来る。それもハイテク王国日本がひどい。そこでボルシェヴィキやNSDAP(ナチス)のような綿密な計画と世界観を持った前衛ジャコバン党が現われて、没落したホワイトカラー、工員、農民、小商人などの弱者や、優良な官と軍、学と政財界、宗教と組んで権力を奪取する。国家を更に超ハイテク国家に仕立て、かつてイギリスが世界の工場だったように、日本が世界のハイテク工場になり、第三世界有色人種と組んでゲオポリティックスを遂行し、世界革命をする。世界維新の長州に日本がなり、薩摩は新生した中国哉アジア。今、やけくそで反米を闘うイスラム、キューバ、リビア、北朝鮮。ベトナムは水戸や土佐で、米露が幕府だ。ECやオセアニアが列藩同盟の役を演じ、日本は世界を統一する。すべての大国を分解し世界を民族に還元し科学と軍事を一ヶ所に集め、他は牧歌的な老荘的ユートピアを創るという。
「(革命は)今の状態じゃあ、できませんね。これも大学いってますからね。けれど、例えばホルムズ海峡に何隻かのタンカーを沈めれば、日本経済はパニックですよ。今のこの平穏はきわめて脆弱なんです。ほんの一揺れすれば、フランス革命でジャコバンが女装の陰謀をしたように婦人たちをヒステリーに扇動したり、市場を占拠して食糧をストップしたりしたように、社会の倒壊も簡単だ。市場の代わりに今なら、オンライン・システムを破壊すればすべてが麻痺する。それでマスコミを占拠して、あたかもすべての国民が立ちあがったかのようにテレビや活字の魔術で神経戦を展開して大衆を街頭に出す。出たらアジテーターが扇動する。警察庁と防衛庁のキャリアを人質にして治安部隊を動けなくする。あとは民社共産ぐらいの勢力があれば、ムッソリーニになれますね。」
「鉄は国家なり、の時代は終りました。もはやハイテクが国家であり軍事です。日本はその最先端にいます。これで再軍備すればたちまち米中に急迫する。しかしそれだけじゃ足りない。日本の権力を奪取したら、国家や議会、政治屋など非効率で無駄なものを一掃する。教育機関を一変させ、ゼロ歳から英才教育を義務教育化する。大学の95%は理工系にする。全国を筑波都市化する。税制でハイテク企業を徹底的に伸ばす。それと国家が宇宙、軍事、化学の大プロジェクトをくむ。非ハイテク産業は関税などで淘汰する。民族の徹底合理化だ。非機能的な一切の機構を排除する。コンピュートピアを実現してしまう。バイオ、核、オプト、LSI、宇宙の最先端研究の頭脳を世界から集中する。いや、胎児から義務教育化して青少年の90%を科学者にし、残りをグリーンベレー的な特殊部隊やモサド以上の諜報機関員にする。陸軍なんかほとんどいらない。世界一の宇宙軍とNBC軍を建設する。20年で他国と日本人のIQ差を40から50にまで高めあげる。チンパンジーと人間並みの差をつける。そして、人間量をもつ第三世界の非白人カラードと軍事同盟し、米露の核をSDIや電子戦や粒子放射で無力化して、BC兵器に万能のワクチンを開発し、すべてのICMB、SLBM、戦略爆撃への抑止力をそなえ、白人の大量殺戮兵器を無力化し、そこの第三世界同盟の大量兵士が白兵戦で怒涛のごとく流れ込むんです。-----
おしまいになるにつれて、どんどん無茶苦茶になってるが、ともかくもこういった調子でTの大マジメ法螺説教が続いていく第4章は本書の中核をなしていると思う。
そして、95年、出所直後の北朝鮮行き実体験を下敷きにした第5章には「特にこの章はフィクションであり、実在の国、団体、人物とは一切関係が無い」という、見え透いたウソの注を付してのレポートだが、金日成、金正日の世襲独裁者=天皇制であり、北朝鮮の統制国家こそ右翼の理想郷であるという逆説めいたパロディっぽい結論は、実はMorris.の前からの思いでもあったりする。
「いいかい、あいつはな、この国に幻の天皇制を見たんだよ。ニ・二六事件の将校や血盟団、朝日平吾や甘粕、中野や三島が夢見て、あてどなく繰り返してきた"天皇ごっこ"という名の血のゲーム、その彼らが成しえなかった夢幻と理想、それを近藤はこの国に見たんだよ。まあ、偶然じゃないだろうね。古い古いアジアの原型、そこへのロマン溢れた先祖返りなんだろうなあ。老賢人、親の中の親にして、万能の族長、神秘的な力を持つ、神の代理人、最も仁慈溢れ、全てを理解し、かつ武装の統率者……その、古い古いアジアの族長社会への先祖返りなんじゃないかなあ。この面倒な現代文明を捨てて、老荘的な牧歌的アナーキズムのへ帰りたいという、原始的な本能の表現じゃないのかな。なんで三島はどの知性が天皇へ回帰したのかって人は言うけれど、赤軍派ほどの知性がなぜ金日成の牧歌に回帰したのかって問うけれど、共産主義や国家主義も超えてさ、理解や理屈を超越したところに、最も素朴なものが待っていたんじゃないかなあ……」
これが結論かい(^^;)とチャチャをいれたくもなるが、本書にはまだまだ引用したくなる個所が目白押し、というか、著者自身が、過去の自作や参考文献などからパッチワークよろしく貼り付けて作り上げた作品でもあるようだ。
Morris.は本書を理解でなく、評価できずにいる。刺激は受けたし面白かったと思うのだが、どうも手放しで誉めるべきでもなさそうだし。批判するには力不足を認めざるを得ない。困った作品である。
2006/04/15(土)●春の長雨● |
8時起床。今日も雨模様。この時期にしては異常なくらいぐずついた天気が続く。
朝風呂つかい、簡単に部屋掃除して、久し振りに11時からKBSアーカイブHappyFMのテジナ・ショッショッショー(^^;)を聴く。土曜日はトロットBEST40の発表だが、1ヶ月半ぶりなのに曲目ほとんど変わり映えしないあたりがトロットのいいところかもしれない。ユンジョンちゃんの新曲「コンカクチ」は20位。うーーん、これまでの勢いと比べるとやや低調な気もする。トゥティの300ウォンは8位に後退して1位はヒョンスクだった。テジナの新曲「アジュンマ--おばちゃん」が2位というのがこの番組だからなのかどうか知らないが、かなり戦略的な歌だと思う(^^;)。
昼から灘図書館に行き、センターにも脚を延ばそうと思いながら、雨に負けてパス。図書館では中学生風の男の子がカウンタで貸し出し手続きをやっていた。「トライやる・ウィーク」という名の中学生体験学習の一環だが、今日の子はほとんどやる気なしだった。あれなら要らないね。
3時に帰宅して、かせたにさんのブログで紹介してあった韓国ラーメンの変わり調理法に朝鮮、ぢゃなかった挑戦、ね(^^;)。何でも「安城湯麺」を主食にしている男がいて、彼のお決まりの食べ方らしい。麺だけをゆがいてお湯を切り、それに粉末スープをまぶすというもの。Morris.は「辛ラーメン」を主食にしてるから(^^;)これを使ってやるっきゃない。調理とも言えないが、ともかく造ってみた。それだけではあんまりだから、目玉焼きとチョガッキムチ&ペチュキムチと韓国海苔をトッピング。か、辛いっ!!普通はお湯に溶けてるから辛みが緩和されてるのだが、これだと直接舌に来るから「激辛ラーメン」というか「激辛麺」になってしまった。今日もちょっとひんやりしてるのに、Morris.は汗だくになってしまった。不味くはないが、やっぱり「辛ラーメン」は普通の作り方の方が無難だろう。
Morris.のブログ「ノレ番Morris.8090」を更新。内容は1920年代のヒット曲「死の讃美」である。これもすぐ歌える仕組みになっている(^^;)
2006/04/14(金)●祝・井川千奪三振\(^o^)/● |
昨日と同じ現場の開梱作業。昼もまた「小麦の実り」で同じぶっかけ定食大盛り。前の兄ちゃんがトッピングの筍のてんぷらがサービスになってるというので喜んでいただいたが、これはきっちり\100がついていた。サービスでなく、サービスメニューだった(^^;)らしい。まあ、美味しかったから良いか。
午後3時ごろ作業は完了、紙ゴミ捨てに行って5時前に倉庫に戻り、定時に帰宅。どうやら季節労働者Morris.(^^;)の今季のピークは終わったような気がする。
昨日からこの「Morris.日乘」に新しいカウンタがついてるが、これはtopページの「すごいカウンタ」と同じ提供元のFC2カウンタである。実は「すごいカウンタ」でこれまでアクセス解析とか見ることが出来たのに、サービス終了になったのか、突然見られなくなってしまい、新しいFC2カウンタに移行ということになったのかもしれない。前からのカウンタは死んでるわけではないようなので、そのままにしているが、とりあえず、新しいカウンタの手続きをしたので、こちらでしばらく試しに使ってみることにしたのだ。デザインも多数の中から選べるので、前のものより良さそうなので、両方に貼ったらカウントは連動するので、結局、トップは従来のカウンタ、こちら日乘は新FC2カウンタで様子を見ることにする。
今日は雨こそほとんど降らなかったが、5日以上すっきりしない天候が続いている。おまけに今夜はえらく冷え込んでいる。まわりにも風邪が流行ってる気配である。気をつけよう。
今夜の阪神-広島戦は井川が久し振りに会心のピッチングで見事な完封勝利。しかも千脱三振というおめでたい記録も達成してまさに井川デーとなった。7回で後二つにこぎつけたから楽勝かと思ったら、結局9回一死であと2個になり、難しいかもと思わせといて、最終打者で完封勝利と記録を同時達成という「千」両役者を演じた井川だった。とにかく井川、おめでとう\(^o^)/
これで中日戦の苦い連敗を吹き飛ばしてくれた。特別にTVから切り取った井川画像3点セットを貼り付けておく。
記録達成の瞬間 |
記念の花束をもらって嬉しそう |
インタビューでのクローズアップ |
【昭和歌謡大全集】村上龍 ★★ この前読んだ「半島を出よ」があまりに面白かったので、同じ登場人物が出てたという本作を読むことにしたのだったが、期待はずれだった。6人の規格外れの男たちと、やはりズレまくってるおばさんたちとの命をかけたゲーム的攻防というのがいちおうの筋なのだろうが、著者の「遊び」がMorris.には全く伝わって来ず、読み終えるのにえらく苦労した。やっぱり村上龍との相性は良いとは言えないみたいだ(^^;)
おしまいに4人の仲間を殺されて残った二人が、FAE(Fuel Air Explosive--燃料気化爆弾)を手作りして、おばさん連の住む広い地域を殲滅させるというところだけはちょっと刺激を受けた。といってもストーリー的にではなく、「貧者の核兵器」という異名をもつその爆弾への興味だけで、サイト検索したら連続爆発写真のあるページをはじめ数百のサイトがヒットした。
本書の発表は93年となってるから、アメリカによるイラク攻撃をパロったものではありえないが、現時点で読んだMorris.は、ついついそう思ってしまった。
2006/04/13(木)●巻尺はチュルチャ● |
西根君ら6人で昨日の六甲アイランド現場の搬出と、岡本への搬入。
昼食は十二間通りの「小麦の実り」でぶっかけ定食うどん大盛り。いやあこれは質量ともに満足。
現場の奥さんは、あまり日本語があやつれないので、Morris.の韓国語がえらく受けた。仕事の合間に色々話してる途中にチュルチャを貸して欲しいといわれたのだが、これがわからない。手まねなどで、巻尺のことだとわかったが、日本語ではなんというか聞き返されて「まきじゃく」と教えたが、普通「メジャー」としか言わないよな(^^;) チュルは紐でチャは「尺」のことらしい。「紐尺」ということで、巻尺に似ている。
5時まで開梱して、倉庫に戻りゴミおろしたり明日の用意。40m3くらいの荷物ということで、やっぱりかなり疲れた。今日からセンターの朝鮮語講座新学期開講だったのだが、予習も出来てないし、時間もかなり遅れそうだということで、ついついサボってしまった(>_<)先月も2回続けて欠席してるし、もうそろそろ限界なのかもしれない。
今日も阪神は情けない試合展開。0-3でリードされてたのを相手のエラーがらみで5-3と引っくり返したのも束の間、あっさり同点にされ、1点リードされ、9回にまた点を重ねられて、終わってみれば5-9の惨敗。うーーむ、この連敗は痛いっ(>_<) というより、あまりにも不甲斐ないぞ、阪神。「駄目トラ」復活か?(>_<) 巷では阪急が阪神株を買い占めて、将来は「阪急タイガーズ」の可能性もなんていう、とんでもない噂が流れたりしてる。
2006/04/12(水)●晴れ後曇り後涙雨(>_<)● |
3日連続の雨。西根君らと六甲アイランド高層マンションの韓国人のローカル現場。今日は梱包のみ。明日は朝から搬出、午後から搬入ということになる。
それにしても綺麗に片づけが出来てる部屋だった。
昼食はふれあい向洋で野菜天麩羅ランチ。午後から晴れてきた。
阪神-中日、甲子園の幕開け試合。3回で5-0と左うちわで楽勝ゲームと思いきや、6回に突然下柳崩れて5-4と1点差になり、中継ぎ藤川も打たれて同点になってしまった(^^;)8回には能見がアレックスにホームラン打たれて5-6と逆転されてしまい、終わって見れば5-7で口惜しい敗戦。
島田和夫部屋、スケジュール更新。
2006/04/11(火)●韓国海苔は最高(^o^)● |
溝口君、オーガスタらと芦屋のインドネシア人宅のピックアップ現場。今日も朝から雨。朝からトラック2台分荷物搬出したあと、Morris.は台所に入ったのだが、これが、かなり汚い(>_<) 床は油でベトベトだし、ゴキブリは走り回ってる。隣で息子は1時間半くらい大声で電話し続け、そのうちの半分くらいは哄笑してた。
昼は夙川の希望軒レトロ店で豚骨ラーメン。向かいの元祖店は行ったことがあるが、こちらは初めて。いかにも昭和中期風を再現した凝ったレイアウトで、床はいかにもの三和土、壁には本物の古い琺瑯看板などがわんさか貼ってあり、雰囲気を出していた。味は可もなし不可もなしといったところか。
作業は順調に進み、ほぼ定時に帰ることが出来た。
オーガスタから韓国産のチョンガクキムチと缶入りの韓国海苔もらう。嫁さんの父が仕事の関係で韓国に行ったり、相手会社からもらったりするのが余ってるとのことだが、ありがたい。感謝m(__)m
チョンガクキムチは小さ目の大根を丸のまま漬けたキムチ。ウサン(宇山)という会社の海苔はこれはもうめちゃめちゃ美味しかった。竹塩味なんて書いてある。上品に小さめに切ってあり、Morris.は缶入りの海苔なんて買ったことがないのだが、やはりこれはかなり高級品なのだろう。味見するつもりが止まらなくなり、気が付いたら1/3くらい食べていた(^^;)
【デザインの国イギリス】山田眞實 ★★★☆ 著者は47年生れと書いてあるからMorris.とほぼ同年代である。副題に「[用と美]の[モノ]づくり」さらに「ウエッジウッドとモリスの系譜」とあったので、読む気になった。もちろんモリスに関心があったのだ。
Morris.のモリス好きは言うまでもないと思うが、日本でのモリス人気はいまいちという気がする。そこがまたMorris.の気に入ってるところでもあるのだが、ある程度ちゃんとした評価はして欲しいというのも本音である。
本書は97年に出されているが、95年がジョサイア・ウェッジウッドz(1730-95)の没後二百年、96年がウィリアム・モリス(1834-96)の没後百年にあたるので、それを記念する意味もあったようだが、二人がほぼ百年の時間差を生きたということはちょっと意外な気がした。ジョサイア・ウェッジウッドは名前からわかるように、英国陶器ブランドの開祖みたいな人で、現在もこのブランドの人気は大したものだし、モリスといえば、壁紙のデザインが生き延びてるとは言ってもかなりマイナーだし、ケルムスコット版の見事な出版物はほとんど重要文化財みたいな扱われ方だから、Morris.はウェッジウッドの方が近い過去の人物のように思っていたのだった。モリスより百年も先に死んでたとは思いもよらなかった。それ以前に、ウェッジウッドという人物のことは何一つ知らなかったというのが正直なところだ。18世紀のウェッジウッド、19世紀のモリス。その間にイギリスの産業革命があったことが重要である。
ウェッジウッド社設立は1759年、今から250年も前に「デザイン・マネジメント」を実践、成功させたという意味で、ジョサイア・ウェッジウッドを評価すべきだというのが著者の意見である。
ウェッジウッドの業績は,高級品である「装飾陶器」の分野におけるものと、「日用陶器」におけるものに大別される。極めて個性的で華麗な装飾陶器によって「ウェッジウッド」の名前をイギリス国内のみならず、ヨーロッパ全土に浸透させ、その知名度を利用して自社の日用食器を一般庶民の家庭に普及させた彼の経営戦略の独自性と卓越性は、今日なお高く評価されよう。
品質の高さを維持しながら、デザインに細心の注意を払って、近代的な経営法で大量生産を行った。このウェッジウッドの業績は、産業革命の黎明期にいち早く大量生産システムのモデルを創造したという意味でより高く評価されるべきである。このよきモデルをもち得たイギリスの産業社会であったが、19世紀に入り「商業主義」が産業社会全体を支配するようになるにしたがって、大量生産品のデザインは売らんがための俗悪なものとなり、その品質も悪化の一途をたどり始めた。
この「商業主義」のアンチテーゼとして登場したのがモリスを中心とする、アーツアンドクラフト運動ということになる。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパ大陸諸国でモリスの影響のもとに展開される様々なデザイン運動は、ついにはウォルター・グロピウスの率いるバウハウス運動に至る。さらに国際的に展開するバウハウス運動は、「機能主義」に基づく最良のデザインとは何かという問題を追及する気運を大いに盛り上げた。19世紀後半にモリスが繰り広げたアーツアンドクラフト運動は、これら一連のデザイン活動の原点であり母胎とも言える。ただモリスの運動が他のデザイン運動と異なる点は、明確な反工業化の旗印を掲げたことである。そして、この反工業化思想は、当時のヴィクトリア朝社会に対する痛烈なひはんとして生れたものだということを忘れてはならない。
つまり、モリスの「反工業化」がモリスの運動を結果的に成功させなかったと言いたいんだろうな。モリスが理想として手本としたゴシック建築や写本に代表される「中世」への憧憬が、結局はアナクロニズムであり、イギリスのデザイン工業化の足を引っ張ったとも言える。
また「商業主義」によって瀕死の状況に追い込まれている装飾芸術の救済にも、モリスは渾身の努力を惜しまなかった。機械で産み出される粗悪かつ醜悪な日用品に対して怒りをおぼえたモリスが、デザイナーとして、実作者として、アーツアンドクラフト運動の指導者として費やした、膨大なエネルギーと時間を思わずにはいられない。自然と芸術を破壊してやまない「商業主義」は、人間生活そのものを脅かす。生の充足感も得られないで機械と時間の奴隷となって働かざるをえない労働者の現状をみて、モリスが感じた憤りは、そのままユートピア創造へのエネルギーとなったと考えられる。
モリスが19世紀後半のヴィクトリア朝社会の諸悪に対して抱いた怒りは、百年後の日本に生きる我々自身の怒りでもある。近代主義、商業主義、自然破壊、人間関係の希薄化、複雑化する社会構造、ハイテクノロジー時代の到来など、つまり近代文明そのものに対するモリスの深い問題意識は、今、我々自身のものでもある。
言ってることは間違ってないと思うが、もう少しどうにかならんかいな、という文章ではあるなあ(^^;) 現在の日本の状況へのシフトもやや性急かつ粗雑な感を拭えない。
民衆の芸術の喪失は、労働の喜びの喪失でもある。ぜひともしなければならない日々の労働の中で、すなわち日常生活に必要な品々を造り出す仕事の中で、その品々に「美」と信じるものを付加する−−−これこそモリスが求める労働の喜びである。「労働とはする価値のあるべきもの」であり、「労働はそれ自体に喜びを伴うべきである」と考えるモリスにとって、当時の労働者の現実は我慢できないものであった。ゆえに、せめて身の回りのガラクタを排除して「生活の簡素化」を図れ、と警告する。つまり、労働の喜びの中から生み出され「用」と「美」を兼ね備える生活必需品以外は身辺に置くな、というのである。「簡素で、たしなみのある生活」が民衆の生活様式となったとき、はじめて民衆の芸術である「小芸術」は復興し、人々に「造る喜び」と「使う喜び」をもたらすことになる、とモリスは考えたのである。
「必要かつ美しいもの以外は身の回りに置くな」という、このモリスの警告は、ものすごく魅力的なのだが、実行するのもものすごく難しそうだ(^^;)
それでも、Morris.は出来るだけこのテーゼに沿いたいものだと切望してる。でも、きっとできそうにない。こういった矛盾めいたモリスが好きなのだ。
しかし、結局、モリスの社会主義の実践運動は、工場労働者や社会に対する根本的な救済を実現できなかった。また、彼が紹介の活動を通して到達したのは、新しい工業デザインではなく、極めて質の高い工業芸術であり、結果的には特権階級のための手工芸品であった。
疎外された労働と、その労働が生み出す醜悪で粗悪な製品を、手づくりという生産形式への後退によって解決しようとしたモリスの試みが、大きな成功をおさめえなかったことは当然であろう。アーツアンドクラフト運動が、工業デザイン運動の発展に対してブレーキをかける働きをしたことも、事実である。
モリスはつまるところ、理想主義者であり、夢想家であったという、結論に終着しそうな文章だが、Morris.はモリスのそういうところが好きなのだと繰り返しておきたい。モリスの手づくり志向は、日本の民藝運動に通ずるものがあると思ったが、本書でも、ハーバート・リードのモリス評を引用しながら、そのことについて言及があった。
リードはモリスをウェッジウッドと比較して、「モリスの姿勢はウェッジウッドの姿勢の裏返しである」と述べている。すなわち、ウェッジウッドは美術というものが産業として採算のとれるものであると考える「産業人」であり、一方モリスは工業を美術とは両立しないものとして捉え、工業を改革するか廃止することが必要であると考える「芸術家」であった。またウェッジウッドの態度はモリスに比べてずっと単純で、モリスの態度はその中に秀れた倫理的見解を含んでおり、それだけ複雑化していると指摘する。
今日、日本をはじめ欧米諸国でみられる民芸運動は、各国で事情は異なるであろうが、機械生産に対して「手づくり」を尊重するという基本的な態度はモリスの思想の延長上にあるといえよう。しかし「手づくり」は良質になればなるほど、大衆のものでなくなっていくという皮肉な運命をもっている。これはモリスの思想そのものがもつ矛盾であり、アーツアンドクラフト運動の限界でもあったが、モリスは社会主義的な社会改革によってこの矛盾あるいは限界を克服しようとした。かたやリードは、後述するように「手づくり」の限界を認め、それに代わって「工業製品」に新しい価値を見いだそうとしたのである。
リードの優位性を匂わせる形で本書はまとめに入ってるが、それでもMorris.のモリスへの愛着は変わらない。
本書を読んで、また、改めて小野二郎のMorris.関連の本、就中愛すべき名著「紅茶を受け皿で」を再読したくなった。
最後に、本書のタイトルは、いただけない、ということを指摘しておきたい。何じゃ、これは?である。副題見てやっとわかるのでは情けない。直裁に「ウェッジウッドとモリス」でいいんじゃないかと思って、表紙を見たら、こっそり淡い文字でWedgwood & William Morrisと印刷してあった(^^;) わかってるなら、日本語タイトルもそうしておいて欲しかった。
2006/04/10(月)●軍艦アパート● |
7時起床。朝から雨である。今日も休みなのでかまわない(^^;)
昼前に社長宅にCD取りに行く。考えてみるとこのところ社長とも長いこと会ってなかった。久し振りにゆっくり話でも出来るかと思ったのだが、すごい声で、体調もいまいち良くなさそうだったので、早々にひきあげる。
STARdigioの407chは今週も筒美京平特集第二弾である。トータル8時間の特集か。流石だなあ。今週は南沙織、太田裕美がそれぞれ1時間残りは女性歌手オンパレードといった構成。まあ特にエアチェックすることもなかろう。
ムックさんからメールで、昨日大阪日本橋の軍艦アパート探訪に行ってきたという報告。このアパートのことは建築マップで見たときから気にはなってたが、まだ行ったことが無い。正式名称は「下寺町・北日東町・南日東町アパート」という、昭和6年から8年にかけて建てられた大阪市営住宅である。築70年を超えるだけにかなりガタがきてるのは間違いなく、前から建て替えの噂があったが、本当に秒読み段階に入ってるようだ。Morris.も一度はおめもじしておきたい。こんなことなら昨日ムックさんに頼んで同行すべきだったかもしれないが、こういうところは一人で行くのがいいかもしれない。
ネットで検索してたら、軍艦アパートのスライドショーのページが見つかった。何と130点もの画像が収められている。それぞれの写真も素晴らしいものが目白押し。しばらくぼーっと見入ってた(^^;)
午後は治井務君のCD「どんな色にしよう」を聴く。半年ほど前に作られたもので、「I
want you」「オールナイトロング」「そのままでいいさ」「どんな色にしよう」「サンセットロード」「Streets of 六甲」「エンディング」の7曲。1曲目のディランナンバーとと6曲目以外は治井君のオリジナル、6曲目は、春待ちファミリーBANDの2ndCDにも入ってるラルフ・マクテルの曲だが、みっちゃんの日本語詞を治井君がアレンジして、またひと味違ったテイストになってる。
全体を通じてシンプルなアコースティックフォークで、1曲目にハープで参加してる光玄の歌い方に似てると思った。以前のやや軽い感じの歌い方からかなり渋めになったようだ。もちろん彼独自のスタイルというか「治井ぶし」みたいなものを持っていることはいうまでもない。
ジャケットもシンプルで、表紙には知人が描いたクロッキーがさりげなく使われて好感を持ったが、挨拶や歌詞ページのレイアウトが変に窮屈な感じがした。レイアウトもそうだが、それ以上にカタカナがすべて半角カタカナになってるのが良くないと思う。インターネットサイトでも、ときどきこの半角カタカナを多用する人がいる。以前半角カタカナは文字化けの原因になるということで嫌われていたが、もともと文字バイト節約のために便宜的に作られたものだから、最近のメモリインフレ状況では必要ないものといえそうだ。強いて利点を挙げれば、画面スペースの節約になるということだろうが、やっぱり見難い(醜い)という感じは否めない。アルファベットは半角、カタカナは全角を使って欲しいものだ。特に歌詞は「詩」作品でもあるのだから、絶対全角にして欲しいと思った。
治井君は高校生のころからフォークソング歌いつづけてきて30年になる。そういえば、先日NHKでライブスペシャルやってた憂歌団ヴォーカル木村充揮も「30周年」を冠していた。30年くらい前のフォーク、ロック、ブルース世代も、みないい年になってしまったんだな。このCDに関心ある方は治井君までメールで問合せてください。
一月以上ほったらかし状態になってたMorris.のブログ(はてな日記)ノレ番Morris.8090を久し振りに更新。今回は1920年代の超オールドウエーブ「ヒマンガ 希望歌」を取り上げてみた。これを読んだら、韓国歌謡カラオケレパートリーを即一曲増やせることうけあいである。
【おかあさん「ぼけ」た?】末永史 ★★★☆ 何でこんなのを借りてきたのか、Morris.の「ぼけ」具合が気になってたためか、それもあるかもしれないが、著者の名前にすごく懐かしさを感じたからである。彼女は漫画家で、20年以上前の作品にはかなり強烈な印象があったような気がする(^^;)Morris.だった。
東京在住だが仙台の実家の父親がガンで亡くなり、そのあと母親(79歳)に認知症の傾向が出てきたことから、それへの対応を漫画エッセイみたいにまとめたものらしい。遠距離介護という難しい立場ながら、実践的かつ具体的な「ぼけ」への対応ぶりが描かれている。彼女は父親の遠距離介護ぶりをクロワッサンに連載するなど、この方面では結果的にエキスパートになったらしく、クリニックで精神保健福祉士として医療活動をおこなってるらしい。
母親も刺繍の先生をやってる積極的なタイプなのだが、80歳直前にして何もかもが面倒くさくなりかけている状態で、いわば「ぼけ」予備軍。
筆者が母の「ぼけ」に気づくまでと気づいてからに分けて、ぼけの徴候、特徴、ぼけの進行を遅らせる方法や対応などをコラム風に書き綴っているが、今のMorris.にも役立ちそうなことや、目から鱗の知らなかったことがあちこちに書かれていた。
たとえば、
・認知症、すこし前まで痴呆症と呼ばれていたが、それは脳の老化による衰えではなく、脳の病気だという。
気づくのは、早いほうがいいのはもちろんだが、遅くても、そこからできることはたくさんある。
そうか痴呆症は老化とはまた別のもので、進行を遅らせることは可能なのか。とか、
・整理整頓が出来なくなる
・綺麗好きだったのにかまわなくなる
・状況の変化についていけない
・ちょっとしたことで突然怒り出す
・得意料理の味付けが変わる
・ずるずるTVを見つづける
・地名や人名を忘れるようになった
・新しいものへの順応を嫌う
・集中力が減少
といった、ぼけの徴候を羅列されると、あれもこれもわが身にあてはまりそうで、ひっくり返りそうになった(@
@)
そして、対応編のいくつかのアイデアはMorris.も実践せねばと思ってしまったさ(^^;)
・メモ用にはホワイトボードを
・カレンダーや手帖を秘書がわりに
・暮らしまわりをシンプルにする
・思い出す訓練をする。(覚える訓練とは別物)
特に最後の「思い出す訓練」というのは、盲点を突かれた気がした。そういえば、思い出せなくなるのは当たり前と諦めてた。これからは思い出す訓練もしなくては(^^;)。
本書はぼけの解説書というより、初歩の初歩案内みたいなものだが、ぼけのことは本当にぼける前に考えておかなければどうしようもないということを教えてくれた、というだけでも感謝したい。
2006/04/09(日)●祝・金本大記録達成\(^o^)/● |
10時半起床(^o^)ひさびさの寝坊ができた。天気も良さそうだ。
ともかく今日はゆっくり静養につとめよう。昼食は前にアシナガさんにもらった半生麺シリーズの「花もよう ひやむぎ」をいただくことにした。桜の葉が入っている季節商品らしいので、桜満開の今日この頃が食べ時だと思ったのだ。こちらは二人前がワンパックになってるが、ひやむぎなら二人前くらいならなんてことはなかろう。で、パックを開けてびっくりした。麺が長ぁーーーーいっ(@
@) 一丈麺という名前の由来がそもそも長い麺ということは聞いていたのだが、前に食べた味噌煮込みうどんやきしめんは普通サイズだった。このひやむぎはざっと1mくらいありそうだ。袋の裏には「長い半生麺をお好みの長さに手で切っていれ」と書いてあるが、せっかくだからそのままゆがく。桜の葉だから色がついても緑になりそうなものだが、気分を出すためか着色料でピンク色をしている。氷水に浮かべていただくことにしたが、さすがにこの長さだと食べにくい。韓国冷麺よろしく、はさみで切るはめになった。ほんのり桜の香りがしたような気がした。ことし初のひやむきである。なかなか乙なものだった。
昼過ぎに灘図書館に行き、いったん部屋に戻り、3時半頃元町に出る。上屋劇場西隣に数ヶ月前にオープンした「TEN×TEN」で久し振りにライブをするという千秋君からの葉書をもらってたのでこれを見に行くことにした。
「TEN×TEN」はつい最近オープンしたばかりの倉庫を活用したクリエーティブスペースらしい。
今日のライブはオープンスペースで、以前新開地の聚楽舘で映画の看板描きしていた山中一郎さんの個展に合わせて新開地にあったブルーバーズのハウスバンド?が雰囲気に合った演奏をするというもので、淡路島の治井務君や大阪の美穂蘭さんとのジョイント。壁面には有名映画俳優の似顔絵がずらりと並び、ステージ真後ろには実物大「風とともに去りぬ」の手描き看板がどーーんと置かれてすごいインパクトがあった。
新開地祭りでたまに千秋さんの演奏も見たが、こうやってライブをするのは10年ぶり以上になるだろう。今日はエルエール田中さんなど5人編成で、千秋さんはスネアを叩きながら歌った。先日テープでもらった「ブイの向こう」と「運河の町」を初めて生で聴けたのも嬉しかったし、下町のミュージシャン時代の代表曲「この町のうた」をオリジナルメンバー治井君を加えて歌ってくれたのは懐かしかった。アンコールは「新開地音頭」で賑やかに終了。うーーん、このスペースはこれからいろいろ利用できるかもしれない。治井君からはファーストCDをいただいた。これについてはじっくり聴いてからまた紹介しよう。
今夜は夜桜見物でもしようと思いながら、海辺に出る。海岸の夜桜なんかあればいいと思った。
散るさくら海あおければ海に散る 高屋窓秋
を追体験しようと目論んだわけだが、あいにく神戸港には桜は無かった。それでも、大型客船が停泊していたし、いかにも絵葉書めいた港町風景の中をふらふら歩くのは悪くない。懲りずにまたパノラマ用に撮影。構図的には割りと上手くいったようだが、空の濃度のばらつきがあり過ぎだ。これは一枚ずつ修正すれば解決できるのだろうが、そこまでやる婚期、ぢゃなかった根気はない(^^;)
ひさしぶりにVillage Vanguardを冷かす。相変わらず個性的な品揃えで刺激をもらった。大判の日本アングラ演劇ポスター集などは本気で欲しいっ、と思ったくらい良かった。宇野亜喜良、横尾忠則、林静一、平野甲賀、及川正通、金子国義等々などまさに綺羅星のように輝くポスターの乱舞に目眩を覚えた。日本のグラフィックワークのベストかもしれない。
帰り道に住宅前の桜を下から撮影する。ちょうど朧月夜で、4秒くらいのスローシャッターにしたら、まあまあの出来になった。
今日は、阪神−横浜戦はデイゲームで、ちょうどライブと重なってTV観戦は諦めたのだが、阪神は見事横浜に3連勝して、金本の904試合連続降るイニング出場の世界新記録更新に花を添えたようだ。やったね、金本、いよっ、世界一!! おめでとう\(^o^)/
ほんとに長い一丈麺ひやむぎ |
できあがり、ほんのりさくら色 |
「TEN×TEN」入口 |
映画看板画家山中一夫氏 |
倉庫のイメージが残ってる |
千秋さんのムードにぴったり |
治井君も深みをましてる |
オリエンタルホテル&巨大客船 |
朧月夜桜 |
神戸港パノラマ風景 |
2006/04/08(土)●真っ白い太陽● |
昨日と同じ現場。巻田さんから大阪城の花見の誘いを受けたのだが、仕事が入ってパスしたMorris.だった。今日は花祭りだし、桜も満開で、絶好の花見日和だろうと思ったのだが、昼前から晴れてるのに何となく空が薄墨色になってきた。春霞、花霞かとも思ったがどうも様子が違う。ラジオのニュースで、黄砂ということを知った。
遅めの昼食も昨日と同じ蕎麦屋「紀玄」で親子丼。これが何とも丁寧で玉子も鶏も出汁も実に按配よく調理されていて感服。
2時過ぎに荷物積み終え、西淀川区に冷蔵庫を配達してから、鷹取駅のコンテナヤードで5tコン詰め作業。
黄砂はどんどん濃度を増す一方で、コンテナ会社事務所の窓から北側を望むと、晴れてるのにほとんど夕暮れみたいな不思議な風景が広がっていた。川沿いの桜並木も薄墨色に包まれてるし、何といっても太陽が真っ白(@
@)である。これはちょっと感動ものだった。
黄砂降る季節は終日窓を閉じ印度鬱金の岸辺を想ふ 歌集『香料箪笥』
明日,明後日は仕事無しである。10日ぶりの休みとみんなに言いふらしたが、数えてみたら9日ぶりだった。それにしてもMorris.の労働常態からすると超過剰労働であることは間違いない。これもほんの一時だろうけど。ともかくもひさびさの連休、何はともあれ静養(>_<)ということになるんだろう。
仕事とネットTVにかまけてご無沙汰気味だったSTARdigioのプログラムチェックしたら、407chで4時間ぶっ通しで筒美京平特集なんてのをやってる。
1.弘田三枝子&モア編
2.GS編
3.いしだあゆみ編
4.平山三紀編
の4部構成である。あわててチャンネル回したら弘田三枝子の「ダンシング・セブンティーン」がかかってた。これはGSオックスのレパートリーだが、弘田三枝子が歌うと、うーーん、かっちょいい、というか、シビれる(^^;)というか、とにかく昭和POPSの濃縮ジュースみたいだった。これは是非つかちゃんに歌ってもらいたい一曲である。
そして、そしてMorris.が一番聴きたいと思ってた平山三紀の特集。これはMD不調を誤魔化してでも何としてもエアチェックしなくては。これだからSTARdigioは油断がならない。
晴れてるのに夕暮れみたい |
レトロにかすむ花町(^^;) |
これぞ「花見」かも |
【黄色い蜃気楼】船戸与一 ★★★☆☆ 89年から92年頃「小説推理」に連載された二つの中篇(たぶん)を加筆修正合成して92年に単行本としたものらしいが、Morris.はつい読み逃していたらしい。
アフリカ、カラハリ砂漠に墜落した旅客機から助かった数人の乗客の中に、娘の命を救うために機密書類を持った主人公(元自衛隊員)がいて、イギリス人スチュワーデス、二人の日本女性観光客とともに灼熱の砂漠を脱出しようとする。これに主人公を追う日本人とアメリカの謀略組織の手先、南アフリカの白人と黒人のゲリラ部隊、バイク乗りの女性殺し屋、復讐に燃えるプッシュマンなどが次々に登場する冒険活劇である。アパルトヘイト問題や、社会批評めいた文言もないではないが、本書は完全にエンターテインメントに徹してるという意味で、楽しめる一冊であると思う。
最初の飛行機事故からしてご都合主義のてんこ盛りである。しかし、それを何とか一つの物語に仕立て上げる船戸の手腕はなかなかのものである。面白ければいいのさ(^^;)
追う側と追われる側の二つのストーリーを章ごとに入れ替え、途中にまた別の物語や事件をレイアウト変えて挟み込み、それでも抵抗なく読み進めさせながら、それぞれが最後にきっちり平仄合わせるようになってる、というあたりに船戸の力技を堪能できる。
2006/04/07(金)●みつがらす● |
奥井さん西根君と、奈良市富雄の二日取り現場の初日。ここの地名「三碓 」というのが読めない。地図を見たら「みつがらす」と書いてある。何か三羽の烏に関する伝説でもあるのだろうかと思ったが、後でネットで検索したら「碓」という字は「うす」と読み、「みづからうす(水韓臼)=水車」に由来するらしい。それにしても検索でヒットしたページの内容の充実振りに惹かれてHOMEをのぞいたらこれがまたとんでもないサイトだった。奈良在住のOL、マママさんの旅行と写真中心にしたページ「とんでもとらべる」で、世の中凄い人がいるものだとあらためて感心した。
ミャンマーを中心に世界各国を歴訪してはそのつど千枚くらい写真撮ってるらしい。日本国内の旅も同様で、門司港駅ページなんかみたら懐かしさで涙ちょちょぎれそうになった。フランチャイズの奈良市内の有名無名の寺社古墳などの探訪の濃さなどは本当に「とんでもない」ものがある。ここでもMorris.は不退寺の連翹ページに迷い込んでまたまた溺れそうになってしまった。今日の現場三碓の添御県坐神社(そうのみあがたにいますじんじゃ)と隣のお寺根聖院にある町名の由来になった石の話なども興味津々。このサイトはリンク(ブックマーク(^^;))に入れておかねば。
昼食は現場隣の蕎麦、うどん「紀玄」で「福助うどん」というのを食べる。何と三玉入りである。しかし特に無理なくあっさり平らげてしまった。食後に花見を兼ねて散策したが、こんな由緒のありそうなところで、この時期なのに、桜が少ない。富雄変電所前にちんけな桜があったくらい。近所の露地にいた白黒猫を撮影したがすぐ逃げられてしまった。しかし先のHPに紹介されていた神社は実はこの変電所から東に100mくらいのところにあったらしい(>_<) 惜しいっ。
4時半まで作業して6時前に倉庫に戻り、速攻で帰宅したら6時半。こんなに早く帰ったのは久し振りぢゃ(^^;)
阪神は今日から横浜戦。井川好投、金本のホームランなどで1-0だったのに、エラーがらみで逆転されてしまった。でも8回裏に林、藤本、金本の連続タイムリーで5-2と再逆転\(^o^)/9回は久保田がぴしゃりと抑えて、気持ちの良い勝ち方だった。
福ちゃんうどん 三玉入り(^^;) |
三碓の無愛想な猫 |
三碓の美容室駐車場看板 |
2006/04/06(木)●疲れる試合(^^;)● |
矢谷君と堺のアメリカ向け航空便のピックアップ。仕向け地がアメリカとカナダの2ヶ所で、規定量をオーバーしそうだったので、ちょっと手間取り作業終了は1時くらいだった。堺東駅前商店街を通って「つんつる」というセルフうどんの店ですだちおろしぶっかけ食べる。太めでこしのある麺で結構おいしかった。
午後は城東区で布団を引き取って倉庫に戻り7時まで作業して帰宅。最近では早い方だ。
阪神−広島はオクスプリングが好投で7回まで無得点に抑え2-0で勝ってたが代わった能見が連打され不運もあって藤川に交代。ところがあっさり同点にされてしまった。9回裏も絶体絶命だったが何とか切り抜け延長戦にもつれ込み、結局12回引き分け。勝てる試合だったが、負けなくて良かったともいえる。仕事でくたくたになって帰って、野球応援もまた疲れる内容だったなあ。
マレーシアのみかちゃんのブログ「Khabar Baik! さとう家」の日記が面白くなっている。マレーシアの日本人とのつきあいやら、子どもの病気騒ぎ、とんでもないアンチック家具購入、と思ってたら、何とみかちゃんご懐妊(^^;)らしい。
出産予定は10月だが、何と、神戸の妹もほとんど同じ時期に出産予定とか。とりあえず、おめでとう\(^o^)/
【悲歌−古賀政男の人生とメロディ】佐高信 ★★★ 戦前「酒は涙かため息か」「影を慕いて」でデビュー、戦後も演歌作曲家の大御所として君臨した古賀政男の評伝なのだが、「東京スポーツ」に連載された原題は「悲歌韓流--古賀政男の失郷」だった。これからもわかるように、古賀が多感な少年時代を朝鮮で過ごしたことと朝鮮音楽との関連、、韓国の作曲家で日本でも活躍した韓国人作曲家孫牧人のことなどに触れてあったのに関心を覚えた。
古賀の過剰な多感さ、男色趣味、わがまま、菅原都々子養子事件などにも忌憚なく触れているが、これは彼の没後だからこそ書けた事だろう。
また古賀のライバル作曲家、江口夜詩、船村徹、作詞家、歌手などとのからみも突っ込んで書いてある。
一時「日本の演歌の源流は韓国にある」というキャンペーンめいた動きがあったが、そのときまず取り上げられたのが「古賀メロディ」で、朝鮮で一時暮らしていた古賀が韓国歌謡に影響されて生れたという節がまことしやかに論じられたものだが、さすがにこれに関しては本書でも否定されている。
「カスバの女」の作曲家久我山明とは、韓国人作曲家孫牧人の別名で。孫は戦前「他郷暮らし」「木浦の涙」などのヒット曲を書いている。姜信子が96年に孫にインタビューしたときの回答が先ほどの演歌の源流への正解のように思える。
「日本はだいたい二拍子が基本、韓国は三拍子でね。でも、それは伝統音楽の話。歌謡曲と伝統音楽は違うんですよ。もともとの韓国の音楽があり、日本の音楽がある。それぞれ百年くらい前に西洋の音楽と出会った。歌謡曲というのは、その出会いから生まれたんです。日本の支配が始まると、たくさんの日本人が韓国に住むようになったから、日本の歌謡曲も韓国でたくさん流れました。でもね、流れ込んで来たのは日本の音楽だけじゃない。世界音楽が韓国にも流れ込んできたんです。世界の音楽に出会うことで、歌謡曲という新しい音楽は創られたんですよ。それは日本も韓国も同じです」
「連絡船の唄」の作曲家金海松と孫牧人の因縁話も興味深かった。戦時中に日本を巡業していた孫のところに、日本の警察に追われていた金が助けを求めに逃げ込み、孫は朝鮮への切符を買って金を逃がした。その後朝鮮に戻った孫は警察に捕まる。拷問と刑務所生活を送ることになったが、これは孫の人気を妬んだ金が密告したためだったらしい。日本の敗戦で開放された孫は、土下座して誤る金を張り倒した。
孫作曲の「木浦の涙」を歌ってスターとなった李蘭影は、こんな金海松と結婚し、のちにキム・シスターズやキム・ブラザーズとして活躍する子どもをもうけた。
しかし、金は朝鮮戦争当時、親日容疑と韓国駐在の米軍慰問などの罪名で北朝鮮に連行されていく途中、爆死する。その事実を、一緒に連行され、脱出して助かった人が確認していたが、李はそれを信じなかった。夫は必ず帰ってくると思って待ちつづけたのである。
ここにも日本の植民地支配と朝鮮戦争に翻弄された半島の悲劇があった。
2006/04/05(水)●名古屋周遊(ウソ)● |
5時起きで雨の中矢谷君と名古屋方面巡回現場(^^;) 流石に腰が痛いし、太腿も張ってる。
トラックの助手席で眠りを貪る。気がついたら愛知県で、一宮SAで朝食休み。北側に広がる田園の中に50本ほどの枯木の林があり、その一部に白い花が点々と点描のように貼りついて、まるでイルミネーションのようで美しかった。
今日は名古屋ではStonesの公演がある。それとはまるで無関係に、仕事で名古屋というのは、ちょっと悲しいところがある。勇造さんや福井君らは観戦するはずだ。
最初の現場は日進市の家具搬入。大型のソファーやベッドで、へろへろ状態のMorris.には結構しんどかった。昼食は日進市岩崎町の「鶴亀堂」という博多ラーメン。名古屋方面ではめずらしくまともな博多ラーメンが出てきたのでちょっとびっくりした。めったに行く現場ではないが覚えておこう。岩崎城というお城の見えるあたりというのが目印である。
その後知多市の現場で航空便のピックアップ。荷物を名古屋倉庫に降ろして、西区の奥井さんらの現場のヘルプ。作業終了は5時過ぎ。帰りのトラックの中で阪神−広島の中継を聞く。初回4点とって、その後も着々と点を重ね、阪神楽勝ペース。
8時に神戸倉庫着。ゴミ降ろして明日の材料積んで、結局今日も帰宅は9時過ぎ。野球はとっくに終わってた。
ぐいぐい酒場が、5月26日予定の朝までノレバン企画で盛り上がってる。もともとMorris.とイルボンさんとMAQさんと3人で朝までノレバンで歌いまくるだけのはずだったのが、勢いで関西韓国歌謡オフみたいになりそうだ。
六甲道駅南の並木、Morris.がWhite-Fieldと呼んでる、白い桃の花が満開になってた。初めてこの花を見たときには感動したものだが、最近はそれほどでもなくなってしまった。Morris.が見慣れて見飽きた、のではなく、花自体が最初のころ持っていた花弁の繊細さを無くしているように思われる。
朝なのにイルミネーション?? |
日進市岩崎町の鶴亀堂 |
夜のホワイトフィールド |
2006/04/04(火)●動悸の桜(^^;)● |
ちょっと早出して西根君と京都嵯峨野のイギリス向け荷物のピックアップ現場。住所が常寂光寺となっていたので、あの寺の付近なのだろうと思ってたら、まさにこの寺の境内にある家だった。
大きな枝垂れ桜が美しかった。それは良かったのだが、現場までの横もちが、長い上に変則的石段の坂道になっている。風情はあるが、ここを荷物もって運ぶのはかなり厳しい。
航空便が400kg近く、船便が8M3とそこそこの荷物量で、これを二人で運ぶのはかなりつらい。本の箱なんか40kg近いものもあって、坂の途中で溜め息が出た。そして見上げると枝垂桜(^^;) 嬉しいような辛いような、人生の縮図みたいである。
昼休みは朝コンビニで買った弁当と、お客さんが作ってくれた汁と野菜サラダを花見弁当にして心ゆくまで桜を鑑賞することができた。
Morris.は結構嵐山方面には来ているのだが、この寺に入ったのは初めてだった。やはり紅葉が売りで、桜の季節はそれほどの人出はない。この桜は彼岸枝垂桜で、咲き始めは濃いめのピンクでだんだん色が淡くなり散り際は白くなるらしい。花の色からしても今日が今年最高の見頃だったことは間違いないだろう。
5時までかかって、やっとのことで荷物をトラックに積み終え、帰途についたら雨になった。それもかなり激しい。作業中に降らなくて良かった。
名神で事故渋滞に巻き込まれ、帰宅は9時過ぎになった。背中、肩、腕、脚がぱんぱんに張っている。そして明日はまた名古屋で5時起きだ。身体もつだろうか(>_<)
今日の画像だけ見る人はMorris.はお気楽な花見に行ったと思うかもしれない。
嵯峨野寂光寺彼岸枝垂桜 |
まさに満開 |
接近撮影 |
風情ある坂道だけど(^^;) |
山躑躅と多宝塔 |
小さな滝も |
これ名前何だったっけ? |
竹林もある |
水に映る枝垂桜 |
2006/04/03(月)●名古屋は八部咲き● |
4時起床。矢谷君、オーガスタ3人で愛知県江南市、春日井市のデリバリと名古屋市内の家具引取り現場。
長距離で現場3件というのはかなりハードスケジュールだが、割りと今日はスムーズに作業がはかどった。
でも、昼食は2件目の配達の後で、名古屋の現場に向かう途中に食堂探したのだが見つからない(>_<) 月曜休みの店が多いし2時過ぎて定食屋も休憩時間だったり、結局現場近くの八事でcoco壱番屋のカレーになってしまった。チキン煮込み400gというのを食べたがここのカレーはあまり好みではない。
名神高速の途中でも、江南でも春日井でも名古屋でも、桜はもうすぐ見頃という感じだった。Stonesの名古屋公演は明後日らしいがちょうどそのころが一番の見頃ということになるだろう。
6時過ぎに倉庫到着。名古屋現場にしてはかなり早い。
昨日見ることのできなかった、KOBE TV、IEで再チャレンジしたら今度はソフトウエアダウンロードできて「神戸インディーズ」コーナーのStarting Overのオリジナル2曲「君の寂しさ」「みなとまち」を視聴することができた(^o^) 「みなとまち」はちょっとレトロ歌謡っぽくて好きである。
しかし、もう一度見直そうとしたら、音だけ聞こえて映像が出なくなってしまった。もうしばらく様子を見ることにしよう。
未知のbiliさんという方からメールもらう。イパクサ関連で検索してMorris.部屋を見て、その後川原泉で検索してまたMorris.部屋にたどり着いたとのこと。イジヨン部屋の「ナンアジクサランウルモルラ」を試聴して、ムングニョンがカバーしてたとわかるくらいだからかなり韓国ドラマにも詳しそうだ。東方神起や神話などのK-POPグループファンらしいが、韓国映画やK-P0PS関連の彼女のブログCAMP-Bili's blogも覗いてみたがいかにも今風の作りである。
KOBE TV 神戸インディーズタイトル |
Starthing Overの演奏風景 |
夜の石楠花 スローシャッター |
2006/04/02(日)●Bookmark消失(>_<)● |
朝から雨。矢谷君ら4人で吹田の上海向け荷物のピックアップ。すごく綺麗に片付いた家で、仕事はスムーズに進んだのだが、トラック停めるスペースがなく、途中管理会社から文句が入るわ、昼から別の引越し作業とパッチングするわで結構大変なことになってた。
昼食は「希望軒」でラーメン。この店は西宮が本店でピリ辛ラーメンが売りらしいが、Morris.は一回も食べたことがない。今日は「豊中とんこつ」というのを頼む。希望軒とんこつという定番よりあっさりめの白湯スープということだったが、これでも充分こってりしていた。不味くはないが、がつんと来るものがない。というか、最近、ラーメンへの熱がめっきり落ち込んでいるのかもしれない。
ムックさんの掲示板に昨日からKOBE TVというインターネットTVがスタートしたというニュースがあった。ムックさんのバンド「Starting Over」も神戸インディーズというコーナーで紹介され2曲の映像が見られるとのことだったので、さっそく覗いてみたが、映像見るのにはActiveXとかいうソフトウエアがのインストールが必要らしい。しかしMorris.のブラウザFirefoxでは対応していないようだった。ブラウザをIEに切り替えてみたが結局駄目。最初にアクセスしたときに簡単にソフトインストールするように作ってあるらしいが、Morris.の場合先にFirefoxでアクセスしたのが良くなかったのかもしれない。未練たらたらであちこち触ってたら、いつの間にかFirefoxのbookmark(お気に入り)が消えてしまってる(>_<) 何が何だか良くわからない。IEからインポートという手もあるのだが、Morris.は二つのブラウザはほとんど別々に使ってたから、ブックマークは全く別ものというくらいにちがってた。ついこの前Morris.部屋のリンクページをブックマークみたいに作り変えておいたの幸いだった。
神宮では野球やってたらしく、夜のニュースで阪神の快勝を知る。3連敗にならなかったのは嬉しい。
明日は名古屋の現場で、4時起床である(>_<)
2006/04/01(土)●押し出しサヨナラ負け(>_<)● |
今日はそれほど寒くはない。
今日は「横浜ジャグバンドフェスティバル」の日である。今年で5回目となり、春待ちファミリーBANDも毎回出演してるのだが、残念ながらMorris.はまだ一度も行く機会を得ない。引越し屋にとってこの時期は一番の繁忙期であるし、このところの手許不如意もあって今年ははなから諦めていた。
としろう、小川さんと西宮のシンガポール向け荷物のピックアップ。昼食は現場近くのカラオケスナック(^^;)のランチ。五目飯と温麺にコーヒー付で\600とえらく安かったが、カウンタだけで、たぶんカラオケ常連みたいなお客さんばかりだったのでちょっと違和感があった。
3時過ぎに倉庫到着。倉庫作業しばらくして今日は珍しく早めに帰宅することができた。土曜日だものね、しかも明日の日曜日も仕事だ(>_<)
今日の阪神はデイゲームで8回で3-3の同点。9回表にもチャンスはあったものの無得点でその裏二死満塁で久保田が押し出しの四球でサヨナラ負け。これはいかん(>_<)
【韓国の若者を知りたい】水野俊平 ★★★ 岩波ジュニア新書の一冊。著者は68年生れで全南大学で日本語講師しながらKBSの番組でコメンテータなどもやってるらしい。本書は日本の中高生向けに、韓国の学生の実態を知らせるという目的で書かれたものだが、韓国おたくを自称してるMorris.にとっても、なかなか知る機会のない若者の生態や特殊事情などがやさしく解説してあっていろいろ教えられることが多かった。
学制の仕組みの違い、韓国高校の時間割、日本を上回る受験熱、詰め込み教育、徴兵の影響、日韓学生のお互いへの認知度、両国若者の気性の違い、などなど、一般論としては知っていても、細かいところがわかりにくかったが、著者の教えてる学生を中心としたアンケートの内容やグラフでいくらか理解できたような気になった。
たとえば大学入試は各高校ごとに父兄や後輩が応援団よろしく繰り出して、応援歌を歌ったり、休憩時間にはコーヒーなどのサービスをするとか、高校生の大部分は朝早くから夜遅くまで学校に拘束されるということなどは興味深かった。
著者は「韓国・反日小説の書きかた」という本も書いてるようだが、やや韓国人の対日感を図式的に捉えすぎてところがあるようだ。
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