ここは、Morris.の日記です。読書記録(★=20点、☆=5点、これはあくまでMorris.の独断、気紛れ、いい加減です)、オフ宴会の報告、友人知人の動向など、気まぐれに書き付けるつもりです。新着/更新ページの告知もここでやります。下線引いてある部分はリンクしているので、クリックすれば、直行できます。
1999/04/29(木)
Morris.にしては異例の休日の仕事。長田区の中国人のピックアップ。帰りに三宮のタワーレコードに寄って、イパクサのCD注文したが連休の関係で、早くても5月6日くらいになるとのこと。
松尾のりひこと、海南の友滝ひこがデュオを組んでライブをやるらしい。簡単な日程をメールでもらったので。松尾のりひこの部屋に貼りつけておく。伊藤からも原稿もらい、伊藤時治の部屋更新。
7時ごろ帰宅したら社長から留守録で、今日はひろこ(社長令嬢/中3)の誕生パーティやってるからおいでとのこと。あじゃじゃ、何かお菓子でも買っていこう。
8時前に社長宅に行く。客は斉藤一家、伊藤時治&えっちゃん、井山で、斉藤さんの長男能斗也は順調に大きくなってる。今日で15歳になったひろこは、小さいときから子供の面倒見のいい子で、能斗也もすっかりなついているようだ。今夜はさりーちゃんも久々に母性本能をかきたてられたのごとく、能斗也をあやし、取り合いになってた。斉藤さんから写真を借りたので、久しぶりに能斗也の部屋を更新。
10時に社長宅を出て、伊藤、えっちゃんと、井山の部屋に行き、11時まで飲む。
1999/04/28(水)
西根と二人で近江八幡、伏見のデリバリ。トラックの中で昨日矢谷からもらった「カタカナ語辭典」で遊ぶ。デリバリに「配達」以外に「出産、分娩」の意味があり、「デリバリ・ルーム」が「分娩室」のことだ、なんてのは結構受けてたが、スパゲッティ・ウエスタンと言うのを出題したら、西根はそもそも「マカロニウエスタン」の存在すら知らなかった!!エンリオ・モリコーネとか「夕陽のガンマン」などと説明しても全く反応無し。考えてみればイタリア製の西部劇ってのは、相当に不思議な産物だったよな。
帰りに板宿のヴィジョンメガネに寄って眼鏡を発注し、中央図書館に回り制限一杯の7冊借りて帰る。
【血と骨】梁石日★★★☆「タクシードライバー日誌」以来、彼の作品はほとんど読んでる。一年ちょっと前に出た本書はかなり話題になったので、ぜひ読みたいと思いながらも、図書館では見当たらなくて結局例のセンターの古本市で見つけて300円で買ってしまった。2段組500ページのボリュームある力作だが、彼と凄い父親との隔週話はいいかげん勘弁してもらいたいという感じになった。もし、本書で初めて彼の作品に接したのだったらもっと評価も高くなったかもしれないが、すでに散々彼の父親の凄まじさを読ませてもらった後では、多少辟易させられる。表現力、描写の巧みさはいつもながらうならされるのだが、「夜を賭けて」のような客観的描写に比べると、ややしんどかった。梁石日個人にとっては父の存在はいくら書いても書ききれないだろうが、Morris.は、彼の父の話は、もういいよ!!って言ってしまおう。この本は金曜日にまたセンターの古本市に並ぶことになるはずだ。
1999/04/27(火)
昨日と同じ現場。なんか疲れる現場だった。矢谷が貰ってきた「ビジネスマンのためのカタカナ語辭典」というクソ辭典を横取りして、しばらくクイズのネタ本にする。外来語でなくカタカナ語というところが眼目だが、現在の日本語の文章中カタカナ語の占める割合は相当なものだから、こんなチャチな辞書には1%も掲載できないだろうが、時々面白い語に見つかることもある。辞書を読むのが好きなMorris.だがこの辭典なら4日もあれば読み通せそうだ。
【しゃべる唯幻論者】岸田秀対談集★★「ものぐさ精神分析」は衝撃的だった。「二番煎じ−−」「出がらし−−」「保育機の中の大人」くらいまでは、ほとんど熱中してた。それから20年以上もたつ。「人間は本能の壊れた動物」「愛情も理想もすべて幻想である」「日本は黒船によって強姦されてその後遺症を抜けられずにいる」などは、すでに一般論として定着した観すらある。しかしいまの時点では、新鮮さを失ってる気がする。処女作が出来すぎでこれをを超えられないタイプかもしれない。「甘えの構造?」の作者土居某が同じケースだ。二人とも心理学者というのもなにか符合するものがある。本対談集の相手のなかにはMorris.の好きな橋本治も含まれているのだが、これが一向に面白くない。岸田秀は、本当に「出がらし」になってしまったのじゃないか。巻頭にある写真を見て直観的にそう思った。集中唯一見所があったのが岡田斗司夫との対談の一部でタイトルが「精神分析はもういらない」で、Morris.はこれを「岸田秀はもういらない」と読み替えていた。
1999/04/26(月)
矢谷、西根と住吉区の韓国人の現場。矢谷の話によると昨夜はヒアカムで、Morris.が帰った後、秋本たかしの弾き語りがあって、すごく良かったとのこと。もうちょっと粘るんだった。ぐやじいーーっ!!
7時頃事務所に戻ったら、マレーシアクラウンで仕事してるはずのみかちゃんが来ていた。お払い箱になったのではなく、日本出張だと。噂の100M3の豪邸の写真を見せてもらったが、確かに女の子ひとりで住むような部屋じゃない。羨ましすぎる。今日はばたばたしてゆっくり話す暇も無かったけど、30日にマレーシアに戻るそうなので、それまでに、一度ゆっくり飲みながら、話を聞きたいものだ。
1999/04/25(日)
やはり世界の壁は厚かった、というべきか、ユースサッカーはスペインの圧勝(4-0)日本の完敗に終った。相手がスペインだけにMorris.は「マドリッドで乾杯」という映画を思い出したよ(^o^)
日本は指令塔の小野を欠いていたこともあるが、スピード、パス回し、決定力のすべてにおいて完全に後れをとっていた。ついつい、夜更かししてしまい5時過ぎ就寝。目が覚めたのは12時前だった。
昼から「のど自慢」の連チャンを楽しむ。NHKの「のど自慢」に続いて、1時からKNETV「全国ノレチャラン」という番組があるのだが、これが全く韓国版のど自慢で、Morris.は韓国旅行中もしばしば食堂などでこれを楽しんだ。実はMorris.はのど自慢大好きで、日曜昼間部屋にいるときはたいていチャンネルをこれに合わしている。KNTVのおかげで、楽しみが倍増したことになる。とは言っても、日曜の昼間部屋にいることはあまりないから、月に1回くらいの楽しみか。今日は、日本は富山県氷見市、韓国はカンウォンド、ヨンウォル郡からの中継で、お国自慢の映像ながしたり、ゲスト歌手出演したり、司会者が出演者いじったり、と、映像だけ見るとどっちがどっちかわからないくらい。歌はこういう番組だから巧いのと下手なのと面白いのと取り揃えているが、こと踊りに関しては圧倒的に韓国版が上手い。あ、それから、韓国版は賞金(最優秀賞=50万ウォン)が出るんだ。
光化荘の仲間で、このところちょっとごぶさただった、あしやんが再婚(まだ入籍だけど)したらしい。相手は韓国からの留学生アンヘスンさん。彼女はMorris.も数回会ったことがある。明るくて歌も上手いし、楽しい家庭を作ってくれるにちがいない。祝賀ハプシダ!!
夜はヒアカムでのライブ。FQUEEZEと、社長&井山のポールマッカートニーライブ。客はあまり多くなかったが、楽しいライブだった。でもわざわざカメラ持っていってビデオ撮影するほどのことはなかったかな??
【菊地君の本屋−ヴィレッジヴァンガード物語】永江朗★★★☆神戸ハーバーランドの情報ビル3Fの本屋「ヴィレッジヴァンガード」に初めて行ったときのことは忘れられない。とにかく一般の本屋とは全くちがうレイアウト、天井まである本棚、わけのわからない小物類、おしゃれなBGM、マニアックな本揃え、いっぺんにファンになり、定期的に覗くことにした。この店を名古屋で開いた菊地敬一の語りおろしを中心にまとめられた本書は、ヴィレッジヴァンガードへの認識を新たにさせてくれるとともに、菊地敬一本人の、意外にしたたかな商才と、クールでシニカルな面を発見させてくれた。綜合書店の隙間を縫ってのおいしいとこどりの若者向け本のコンビニエンスストアと片づけることもできるが、あれだけ楽しめる空間を演出してくれれば充分だ。近辺の方は一度訪ねて、体感してほしい。巻末に店の定番1,300の一覧があるのもうれしい。この本全体がヴィレッジヴァンガードのPRだが、神戸店以外の店、特に名古屋の1,2号店は、一度覗いて見たくなる。
1999/04/24(土)
西根と初顔のバイトと3人で加古川配達、西神のピックアップ。このバイト君、競馬ファンそれも穴党だそうで、西根とえらく話が合った。門外漢のMorris.にはちんぷんかんで、まるでオタク同士の話を聞いてるみたいだった。それにしてもバイト君の去年の競馬の水揚げ(黒字)は300万円で、これで引越した、今年の水揚げで車を買う予定とか。うーーん、やるもんだなあ。
世間は宇多田ヒカルにいれあげてるようだが、Morris.の高尚な??な耳にはイマイチで、先月末に偶然見たともさかりえの「カプチーノ」のビデオクリップに参ってる。それ以後なかなかお目にかかれなくて、残念に思っていたのが、なんとスタープラスアジアのスターインビテーションでこれが映ってた。あわてて途中から録画したが、これは中国語字幕付というおいしいバージョンだった。これは完全版を録画せねば。Morris.はとりたてて、ともさかファンではないのだが、この曲と特にビデオは相当にいやらしいぞ。ほとんどソフトポルノののり(^o^)じゃ。フィニッシュの顰めっ面も見逃せない。
夜中にイパクサから電話。本当にひさしぶりだ。Morris.が5月にソウルに出かける予定を知ってるかのようなタイミングで、その時に以前日本で出したパクサのCDをプロモーション用に買って来て欲しいとの依頼。お安い御用、とは思ったものの、まだ在庫あるんだろうか?
タワーかヴァージンで問い合わせてみねば。
今夜は午前1時からユースサッカー決勝戦見るため夜更かしするつもりだが、このところの仕事ラッシュで不本意ながら早寝早起きしてるためちょっと辛い。
松尾のりひこのCD案内コーナーにピンクフロイドの「原子心母」を追加。これもちょっとMorris.の高尚な(^o^)耳には馴染まない、というより、ちゃんと聞いたことが無いのだ(>_<)。
1999/04/23(金)
休みだというのに7時に目が覚めてしまった。もちろんすぐには起き出さず、ベッドで軽い本読んで、CD聞いて、珈琲飲んで、お粥食べて、昼過ぎまでホルスタイン柄のパジャマ脱がず、キャロルキングのビデオ見たりして、ご機嫌な半日を過ごす。身体の疲労(一番のネックはやはり右目の不調)は残っているが、それより自分の時間を無くしていたことが、応えていたようだ。今夜はセンターの授業と、「六甲ユニットライブ」が重なってしまい、授業早退してヒアカムにビデオ撮影に行く予定。
授業では、新任のキム先生が1ヶ月前くらいから、韓国の男性と恋愛関係に陥り、毎日の国際電話代がはんぱじゃないと発表。生徒一同、唖然としてた。開放的というか、国民性というか、軽いカルチャーショックをうける。
ライブは2部構成で一部のバラードはよかったのだが、2部になると、1曲ごとに息継ぎの連続でその間にMCがあるでなし、ちょっとテンポの悪いライブとなった。演奏自体は悪くなかっただけに残念。タブベースの伊藤時治にとってはやや苛酷なプログラムだったようだ。春待ちファミリーBANDでもいいかげん疲れる楽器なのに、このバンドでは、ずーっと、全力疾走だもんな。でも確実にうまくなってるぞ。
小谷君の音楽室裏倉庫に連載第7回「Gibson
MB-O(1910年代)」を更新。前回Morris.が間違えて写真を使ってしまった「バンジョリン」の巻。何人かはこの写真すでに見たことになるんだよなあ(^_^;)しかし不思議な楽器ではある。
【追跡者の血統】大沢在昌★★★一時期大沢ものを読み漁ってた。特に「新宿鮫」シリーズ。漫画みたいなものだが、面白いのだからしかたがない。本書は15年ほど前の作品だが、それなりに楽しめた。国際諜報機関に拉致された親友を追って、主人公の法律事務所付探偵が痛めつけられながら、しぶとく食い下がり、目的を達するという、マカロニウエスタンならぬ「タクワンハードボイルド」で、本格ファンはハナもひっかけないだろうが、たまにはこんなので息抜きしたくなることもあるさ。娯楽度は高いし。
【罪と罰−ナニワ人生学】青木雄二★★「ナニワ金融道」の作者が、漫画家やめてから数冊書いたエッセー集の1冊。なんでこんな本借りてきたのかよくわからない。やっぱり疲れてたのだろう(^_^;)。本人は成り金になったマルキストと自称してるし、ドストエフスキーに触発されて例の漫画を書いたということで、本書のタイトルとしたようだ。しかし、漫画の10分の1も面白くないぞ。やっぱり彼には漫画家復帰を願いたいものだ。
【新星十人−現代短歌ニューウェーブ】★★★歌人を標榜していたこともある(^o^)Morris.なのだが、本書に収められている10人中二人しか知らなかった(^_^;)。それぞれ、ミニ作家論+新作30首+自選100首+エッセイという構成で、とにもかくにもトータル1,300首を猛スピードで読み飛ばしてみた。エッセイなどは読んだり読まなかったり。コンピュータ関連の作品も複数あったが、あまり興味を覚えなかった。タイトルは「新風十人」にあやかろうとしたものだろうが、彼此の作品の差は歴然で、比較すること自体、先達に失礼というものだ。読後感として、やはりこの形式には調べが不可欠だな、と再確認した。前から知ってた紀野恵と今回初めて知った水原紫苑、この二人が印象に残った。ランダムに数首を引いておく。
・大粒の真珠失ひ夏はただ海のつめたさあしたのくらさ
・ゆめにあふひとのまなじりわたくしがゆめよりほかの何であらうか
・わたくしはどちらも好きよミカエルの右の翼と左の翼
紀野恵
・科学者も科学も人をほろぼさぬ十九世紀をわが嘲笑す
・天涯といふはいかなる崖(きりぎし)や空蝉の目に雨はふりつつ
坂井修一
・たのしいね、みんなわらってないてるね、海月になつて唄ふゆふぐれ
・今生と謂ふべく昏るる白粉花(おしろい)の胸には柩、あなたを挽いて
辰巳泰子
・くちびるでくちびるつつむ
はじめから成立しない誓はたてず 林あまり
・嫉みもつ人の頭(かうべ)よ一羽づつ極楽鳥のとまりてゐたる
・美しき脚折るときに哲学は流れいでたり 劫初馬より
・天球に薔薇座あるべしかがやきにはつかおくれて匂ひはとどく
水原紫苑
・週末に銀曜日あり みっしりと桜木ならぶ舗道を抜けて 吉川宏志
・合歓よ合歓いく度眠らば澄み果つるまで滅びし百済 米川千嘉子
1999/04/22(木)
箕面の現場で四国へ送る荷物の梱包搬出。このところ枚方や箕面など北摂方面の現場が続いている。なぜかこのあたりでは鉢植えの桜草がやたら目に付く。それも一鉢や二鉢ではなく、植木蜂を何段にも重ねてまるでピンクの塀みたいにしてるのが特徴だ。Morris.はこの花は基本的に一輪だけがひっそりと自生してるのが好ましいと思うのだが、いまどき自生地は天然記念物指定だろうし、本家の桜の満開を必死に模倣しようとしているのかもしれないし、他人がとやかくいうことではないだろう。
フランシス・ジャムが愛せし櫻草プリムラを母の忌日に手た折らず帰る
(歌集「櫻−はな」より)
それはいいとして、やっぱり最近のオーバーワークは、Morris.のキャパシティを超えそうなので、明日か明後日休めないかと打診するもNOと言われて、げんなりしながら、帰りに地下鉄で中央図書館まわって、(大倉山駅で仕事帰りの青年(尾西)に会った)いいかげんふらふらになって9時頃帰宅。なぜか脱症状まで起こして、これじゃ明日は無断欠勤かも、と本気でおもったのだが、留守電にランプが点いてて確認したら、古田さんから「明日はお休みされて結構です」の連絡。まさに「わあおう!!」で、嬉しくて3回も聞き直した(^o^)。しかも付け足しに「これは夢ではありません」という意味深のフレーズが。実は以前、やっぱり忙しいとき、Morris.は酔っ払って寢てて、古田さんから「明日は休みです」の電話をもらった夢を見て、すっかり安心してしまい、事務所から朝の電話で起こされて、休みだと電話したじゃないかといきまいたという、大ボケかました前科があるからだ(^_^;)
【軽いめまい】金井美恵子★★★☆☆ 彼女が詩集「マダムジュジュの家」で登場した時から、ファンで、すぐに小説に転向してからも割と熱心に読み続けてきたが、途中評論やエッセイでちょっと離れたりもしたが、前作「恋愛太平記」2巻が豪快に面白くて本書がその流れの作だったので、楽しく読ませてもらった。平凡(とも言えないが)な主婦が身の回りでの出来事を語るともなく記述していくスタイルで、とりたててドラマチックな事件が起こるのでもないが、この語り口(つまり文体)が絶妙でついつい、ひきこまれる。「恋愛太平記」の後書きに、谷崎の「台所太平記」を意識したとあったが 、平安女流文学の、連綿としてとぎれない語り口なのだ。段落内には読点「。」がほとんどない。長いときにはこれが數ページも続くのだが、ハイフン「−」つかったり、曖昧な接続語を駆使して、意味は通じるのが日本語の面白いところで、彼女はそれなりにスタイリストなわけで、その芸も楽しめる。ついでに言えば、前作からの特徴だが、服飾や食品等の固有名詞がばんばん出てくるのも、変にリアリティがあり(これはまあ「何となくクリスタル」みたいでもあるが)、更に写真や映画、文学などに関するうがった論考が、登場人物の意見として疲勞され、それをまた否定したり、曲解したりして、作者自身の意見や辛辣な批評をミスティフイケイトするやりかたは、なかなかの発明であると思う。これが「家庭画報」に連載されたというのも、笑えるよな。
19999/04/21(水)
矢谷、清水と昨日の枚方の現場。このところ仕事続いてちょっと過労気味。
昼休み中華料理屋で、矢谷が新聞見てて大声あげた。何かと思ったら、読売新聞、「こどもTODAY」の3部が始まってて津吉ゆう子のイラストがカットに使われていた。今日のが7回目で、例のあっけらかんとした彼女のキャラクターが笑っていた。こんな情報こそ能斗也の部屋に載せなくちゃ<<斉藤さん
冗談抜きで最近、本読む時間が無い。まあ酒飲む時間だけはあるみたいで、午後の紅茶と二階堂の消費量は個人レベルでは、かなり上位に位置していると思う。
KNTV「開かれた音樂会」で、久しぶりでペティキムを見た。韓国最初の国際的女性歌手ということになるのだろうが、さすがに貫禄充分。「ニムンモンゴセ--あなたはとおいところに」の熱唱にはしびれてしまった。某韓国メーリングリストでは、シンスンフンやDJ,DOCが過去の歌手とする発言があって、Morris.はもうお呼びじゃないなと思ってしまった。
みっちゃんのFOLKY-NIGHTに「春一番コンサート'99」のスケジュールを掲載。今年はやっぱり西岡恭蔵追悼イベントになるのだろうか?
1999/04/20(火)
西根と茨木に配達した後、枚方の現場のヘルプ。
稲田さんから先週末退院した由のメール。予定より退院が遅れたのは、担当医師が風邪にかかって休んだためだとか(おいおい)。退院したとは言っても、これからは週に3回透析の必要があるとかで、大変だなあ。
Morris.の蒟蒻好きは一部では有名だが、今日生協で「こんにゃく餃子」と言うのを見つけて買って来た。結果は、まずくはないがとりわけうまくもなかった。
1999/04/19(月)
結局Morris.が一番先に酔いつぶれてしまったらしい。途中香介に電話で馬鹿話をしたのは覚えてるのだがその後は記憶喪失(なんて便利なんだろう(^o^))朝5時半になおちゃんに起こされて、満園と共に叩き出され(ウソ)神戸に戻る。満園はいったん帰宅したが、Morris.は面倒臭いのでそのまま鷹取まで出てモーニングサービスで時間潰し。今日はとしろう、常見と3人で、西宮の配達。雨だったが、入口に横付けできたし、エレベーターもあったので助かった。もちろん一日中宿酔。帰宅したら留守録に斉藤さんから伝言で、昨日の夜、斉藤宅で開かれたお好み焼きパーティへのお誘いだった。そうか、これもちょっと惜しかった気がする。身体はひとつしかないのだからいたしかたない。
秋本たかしからMORGAN'S BARの5月のツアースケジュールが届いたので秋本たかしのWORKSHOPに掲載しておく。
稲田さんは今日あたり退院のはずだが、検査の結果など気がかりである。
1999.04/18(日)
昨夜、あれから、なおちゃん起こしてまた飲む。いいかげん泥酔。満園はちゃっかりベッドを占領して寢ていた。
とりあえず3人とも宿酔気味で8時起床。実は昼から芦屋精道小学校で春待ちファミリーBAND演奏があるはずだった。でも雨天のため8時半に中止が決定。久しぶりのオフ日になったので、3人で六甲の東亜食堂まで出て昼食。雨が降ってるけど、ちょうど造幣局の通り抜けやってるから見に行こうと酔狂な(漢字そのまんま状態)話がまとまり、天満橋松坂屋でカップ酒買い込んで、小雨の中造幣局へ。雨でも最終日曜だけにそこそこの人出。Morris.は2,3年に1回くらいの割で来ているが、雨の日は初めて。そりゃあ、快晴のほうがいいし、夜のライトアップも奇麗だけど、傘がうっとうしいのと、濡れることさえ我慢すれば、雨に濡れて重くなり普段より枝垂れ気味の八重櫻の風情もそれなりに良い。「今年の桜」は「鬱金」だったが、Morris.のお目当ては鬱金よりさらに緑色の桜「御衣黄」。ほとんど造幣局にはこの花をのみ鑑賞に来ると言っても過言ではない。というわけで、今年も傘を畳んでゆっくり眺めた。見物人の大部分はこの花に気付くことも無く通り過ぎて行く。よく見ないと真実緑色の花弁は、花の散った後だと思われがちだ。このページの読者諸賢にもデジカメ写真を御披露しよう、と思ったらありゃりゃ、しっかりデジカメ部屋に忘れてきてしまった(>_<)
こうなったら実力行使、と、こっそり一輪だけ摘み取って手帳に挾む。右の写真はそれを直接スキャンしたもの(^_^;)
座興として、御衣黄を主題にしたMorris.の旧作(歌集「櫻--はな」から)を
一首
葉に紛ふ花瓣はなびら愛かなし遅咲の天子の産着鬱金の櫻
「花見て一杯」ですっかり気分をよくしたわしらは、鶴橋ノレの穴「ユウ」になだれ込み2時間カラオケ三昧。韓国歌謡は禁じ手になったので、苦しい戦い??を強いられたが、歌ってるより、飲んでる時間が多いのだからかまうことはない。満園はポピュラー攻勢、なおちゃんは風邪で声が出ないと言いながらも悲恋ものを熱唱。Morris.はやっぱり音痴であることが発覚した。ユウを出たのがまだ8時半。ずるずると「不愛想」で飲み、またまたなおちゃんの部屋に押し掛け今夜はもう、初めから帰る気なくて、3人でまたまた飲む(ほんまに限度と言うものをわきまえない輩である)。酒の上の不埒という狂歌師もいたが、Morris.なんか完全に酒に飲まれる状態で、この夜も色いろ失態を演じたのだが、詳細は割愛させて頂く(^_^;)
1999/04/17(土)
昼前社長の車に便乗して夙川のお弁当屋「銀匙」の開店1周年記念店頭前ライブ。この店は、学童保育はらっぱ保育所のメンバーが始めた店で、1年前の開店時にも店前でライブやった。常連のお客さんや、学童保育の子供たちも来て交通の邪魔をしながらも楽しいライブになった。
夜は六甲ヒアカムでの春待ちファミリーBANDライブ。思ったよりお客さんが来なくて焦ってしまったが、そのぶんメンバーがリラックスしてめったにないいいライブになったと思う。斉藤さんがひとりで来てたので能斗也の新しい写真頼んでおいた。まもなく能斗也部屋も更新できるだろう。
ライブのあと満園、なおちゃんとミンミンで食事して、3人でMorris.の独房へ。満園が買って来たエルビスの68年カムバックスペシャルのビデオを見るも、なおちゃんはさっさと寢てしまった。
1999/04/16(金)
矢谷、清水と芦屋、尼崎、宝塚の小口現場。授業はキムヨンジュ先生の初講座。授業後先生と、松下さんと平衛六へ行ったが、満員で焼き鳥屋に変更。
稲田さんは今週末に退院予定とのこと。
【男もの女もの】丸谷才一★★★☆当代きっての随筆の達人丸谷才一だけに、あいかわらず、達者だしとりあげらている話題も、バラエティに富み、遊びとけれんのある文章も流石なのだが、何か、年取ったなと思ってしまった。装丁とイラスト担当の和田誠は、あいかわず素晴らしい。今回も007の作者イアンフレミングの愛人ミュをネタに、絶妙の書き分けの名人芸を見せてくれてる(75pと79p)。
【引越ー日本の名随筆】中村武志編 ★★★☆☆ いやいやながら引越せざるをえながった人。ほとんど引越が趣味みたいな人。自分の理想を実現すべく新居を注文建築する人。引越と言うより家を新築しまくる人。さまざまな引越に関するエッセイ28編が収められている。作品社のこのテーマ別随筆シリーズは好評で、第1期100冊に続いて続編、別巻と継続してる。ひ越し願望の割に一向に実践に移せないでいるMorris.は「イメージトレーニング」の教材としてこれを読んだ。わけではない(^o^) この「引越」編集にあたった目白三平モノの中村武志は本書編纂中に病没。此岸から彼岸への引越の記念の書となったというのも皮肉である。「貸し間あります」の札が日常的に見られた古き良き時代の引越が懐かしく思い出される。
1999/04/15(木)
昨日の「ギャンブル」の結果は今のところ△。とりあえずCDROMドライブとしては認識するのだが、いろいろ変な警告が出るし、ドライブがEからFに代わり、Eドライブにはリムーバブルディスクというのが新たに出来てるし、適当に手持ちのCDROM入れたら「Xドライブが読み取れません」と表示される。これじゃまるで×だなと悲観してたが、ノレバン(カラオケ)CDROMを入れたら、とにかく、初期設定の画面になり、それをいじってたらとりあえず起動した。2ヶ月ぶりのノレバン復活でノレバン1号(Morris.のパソコンの愛称)が、その本来の機能を回復したことは、喜ばしいことには違いなく、そのままひとりノレバン三昧。酒も飲んで結局そのまま寢てしまった(^_^;)
今日は仕事の後、神戸駅地下メトロの北海ラーメンで、久しぶりに大谷と会う。小谷君から知らされた、メール問題は何とか解決したとのこと。
8時から楽屋で井山あきのり&島田和夫のブギウギピアノライブ。ゲストにサックスの藤野美由紀、ボーカルの大西ゆかり(なんと彼女はてっちゃんの前の奥さんだった)。演奏は充実してたのに客の入りが悪かった(10人ちょい)のが残念。
1999/04/14(水)
4月25日のヒアカムでの社長&井山のエンターテインメント企画「ポールマッカートニーを歌う」のチラシが送られてきたので社長の部屋に貼りつけておく。
京都の芭雨ちゃんからメール。Morris.のホームページとリンクさせて欲しいとの依頼。もちろんOKする。ついでに彼女と百濟大王(二人は結婚一周年−−祝賀ハプシダ!!)の部屋を覗く。やっぱりホームページって、性格が出るんだな。とにかく、明るい、楽しい、元気がいい。(それにひきかえうちはちょっと、おとなしすぎるかな)サッカー、ポンチャク、風俗資料館、交友関係などテーマも多彩だし、何と言ってもキャラクターがいい。名前も秀逸。芭雨ちゃんの部屋が「バウハウス」、大王の部屋が「百済んルーム」。と言うわけで、アドレスを紹介。
芭雨犬URL:http://www.ne.jp/asahi/bau/dog/
百濟大王URL:http://www3.famille.ne.jp/~bird7/index.html
今日は、昼から日本橋に出る予定。ひょっとしたらCDR買ってくるかもしれない。(まだ大いに迷ってる)
水曜日は日本橋も休みが多い。ソフマップ、スタンバイなど見てまわって、結局フレンズと言うちっこい店で、キャラベルというメーカーの内臓タイプのCDRドライブ買って来た。これが一番安かったからというのが購入の理由だが、それでも3万円はMorris.には結構大きな投資で、しかも、これが使えるかどうかはギャンブル!!なわけで、まだ怖くて触っていない。
松尾のりひこのCD案内コーナーに記事追加。今回はサンタナの「キャラバンサライ」確かに懐かしいよなあ。
1999/04/13(火)
高平さんと大阪3件の小口現場。まだ右目の調子が思わしくなくて、コンタクト片方は、やはり不自由だし、頭が痛くなる。本気で眼鏡に切り替える時期なのかもしれない。
明日はオフなので、今夜は久久にMorris.秘伝の肉団子作り(ぎょうさん作って冷凍して色いろ活用、めっちゃ重宝)しようと思い、六甲道駅地下の生鮮館で、ニラやらネギやら生姜に卵買い込んで、肉売り場に行ったら何とミンチが無い!!
しかたなく野菜だけ買って、隣の3階のダイエーに行ったら、ここもミンチ品切れ。どうなってるんじゃと、呪いながら生協に回ってやっと手に入れた。せっかくだからミンチを流用してお得意の麻婆豆腐も作ることにした(^o^)。
福岡の大塚さんからクリスマスローズの奇麗なイラストの葉書届く。あいかわらず花に圍まれて暮らしているらしい。クリスマスローズはキンポウゲ科の多年草でヨーロッパでは野生してるらしいが、日本では専ら園芸品。名前の割に渋い花で、茶花にも使えそうだ。
1999/04/11(日)
今日は、春待ちファミリーBAND甲南ハイボールライブ。心配なお天気も昼前には晴れ渡った。アンケート用紙など印刷して昼過ぎには現場に向かう。
選挙投票済まして12時半にハイボール着。セッティング、リハーサル済まして、4時から本番。PAは矢谷、受付はえっちゃんがやってくれた。客は30人前後でまずまずの入り。新曲、とちり、笑い、しらけ(^_^;)などもあって、和気藹々の雰囲気で楽しいライブになったと思う。堀さんや、タイから一時帰国の浜田も来てくれて懐かしかった。二次会はハイボール2階の居酒屋。その後更にMorris.は秋本母とその友人なべさんと3人でカラオケへ。年齢合計180歳になんなんとするトリオで、たっぷり2時間、歌いまくったかな?へろへろになって0時半帰宅。
1999/04/12(月)
宿酔のところを西根に迎えに来てもらい、早出で愛知県大府市のピックアップ。やっぱりトヨタ関係者だった。ところが、中国向けで、書類がややこしいところに、事務所との連絡が不十分で、ちょっとすっきりしないことになってしまった。7時半帰宅。
1999/04/10(土)
朝から雨で、こんな日にローカル(国内引越)の仕事はえらいな、と思ってたら、巧い具合に作業中だけは雨が止んで、予定より早目に終了した。
夜はパーフェクTV導入してから録り貯めしてたビデオをチェックしてみた。もともと韓国語放送KNTVだけが目的だったはずなのに、カラオケやらスポーツやらに浮気して、一番よく見てるのがスタープラスアジアの「チャイニーズトップ20」だったりするわけだが、Music
Airで放映したキャロルキングのライブが、やっぱり抜群だな。割と最近のライブなのに彼女の若々しいこと。Morris.は惚れ直したよ。伊藤時治が前のバンドやってたとき「ああ、うちのバンドに、キャロルキングみたいなボーカルがいればなあ」というトンデモ発言をして、それを聞いた当時のボーカル秋月が悲観してメンバーを降りたというのは、有名な話(Morris.が脚色したという声もあるが)である。
【時代人の詩】生田春月★☆☆以前梅田大丸の古書店で買った「生田春月全集第3巻」である。予想を上回る(下回るというべきか)作品(いや作品とはいいがたい)だった。これは承知の上で買ったし、途中で止めず読み通したのも、この詩人とは腐れ縁みたいなものがあって、ついつい気にかかるからだった。春月を知ってる人の方が少ないと思うので、改造社版の詩人全集中の小傳からダイジェストすると
明治25年島根県生。14歳で家族とともに朝鮮釜山に移転、世間の辛酸を舐める。16歳で上京し生田長江の書生をしながら詩作に励む。大正6年新潮社から発行の詩集「霊魂の秋」がちょっとしたベストセラーになり、続編「感傷の春」も版を重ね、一躍叙情詩人としての地位を確立する。翻訳、感想、小説などにも手を広げたが、技術上の行き詰まりと、女性問題のもつれから厭世的になり、昭和5年5月19日、菫丸船上より瀬戸内海に、悩み多き一生を自らなげうった。死後1ヶ月目に刊行された詩集「象徴の烏賊」が彼の頂点をしめすものとされる。
Morris.は初期の抒情詩集、就中「小唄」のような小曲を愛好していた。マイナーポエットという言葉をそのまま体現してるみたいな、大正時代−日本のベルエポック(幻想としても)を彩る詩人として、個人的な思い入れの強い存在だったわけだ。「時代人の詩」というのは、彼が自殺する直前1年あまりの詩稿ということになるのだが、先に書いたように、作品以前のメモ、覚え書き、繰り言、感想が中心で、これが二段組600ページ近くも続くのだから、読みとおすのも一種の難行だった。これを書き始める前に、彼は芦屋と神奈川の二人の女性(どちらも有夫)と、恋愛関係にあり、どちらとも会ったり別れたりを繰り返していたようで、本書の大部分もこの女性との葛藤に割かれている。まあ熱に浮かされての囈語みたいなものだから、理論の整合性などあるはずもなく、振り子のように揺り揺られする感情をこれでもかと、言うように垂れ流し状態で、これをそのまま刊行すること自体、ちょっと異常に感じられて。それも全集の1冊全部を費やすなんて、と思ってしまう。ちなみにこの第三巻には末尾に春月の遺書(十通もある)まで併載されている。新潮社の春月への義侠心(残された親族への経済的援助)の発露のようだが、結果的に死者を辱めることになったのではないだろうか。心の弱さを責める気はない。Morris.こそ人後に落ちない小心者だし、同病相憐れむで、春月への共感もある。それはそれとして痛まし過ぎるこの本は、近いうちに火葬しようかと本気で考えている。本書からの引用は止めて代わりにMorris.の好きな彼の詩句を引用しておこう。「霊魂の秋」の冒頭に小文字で付されたため息のようなことば
あこがれは
我が手の玉、
地に落し、
うち砕くとも、
なほ我がものぞ。
1999/04/09(金)
矢谷と二人で仕事だった。明石の配達と、通関が早目に済んだので昼食はひさしぶりに、しょうちゃんでテールスープ定食。やっぱりうまいや。
阪神理容で散髮してから授業へ。今日から新学期ということで見学者が4人も来ていた。新任のキムヨンジュ先生はおばあさんの容態が思わしくないということでソウルに気製のため、今日は代理で趙子衡先生だったので、実質的には今日が最後の授業となった。この3年間、Morris.には勿体無いくらい優秀な先生だった。感謝!!!
どうもMorris.は授業の足を引っ張ったり、腰を折ったりすることが多かったようだ。今更反省しても遅い(^_^;)
1999/04/08(木)
うららかな晴天で、としろうと北葛城郡河合町、岸和田とドライブよろしく現場を回る。櫻より桃が奇麗だった。
矢谷と帰宅途中、JR高取駅前の植え込みに座り込んでた酔っ払いの労務者風のおっちゃんが、札束(少なくとも300万円くらいはあった)をもてあそんでいた。な、なんなんだと思いながら通りすぎる。パフォーマンスなのか??
先日更新した小谷君の音楽室裏倉庫第六回の記事中で楽器の写真が間違っていた!!
小谷君からのメールで気付いたものだが、これは完全にMorris.のチェックミス(>_<)
小谷君ならびに、覗かれた方ごめんなさい。更に、みっちゃんのFolky-nightの訂正も、更新されていなかったというダブルミスで、これまたみっちゃんのメールであわてて更新した。重ねてごめんなさい。間違いはMorris.のことだからあって当たり前(^_^;)なのだが、ホームページでは、その時点ですぐ訂正できるというのがありがたい。前に紙メディアのサンボ通信作ってたときは、出来上がった後、間違いに気が付いても訂正はほとんど不可能だったのと比べると、まさに天国と地獄。でも、この簡単に変更できる「危うさ」「不安定さ」も、併せ持ってる媒体であることを再確認した。奥泉が小説でしつこくデジタル日記の改変にこだわるのも、分からないではないな(^o^)。
【江戸っ子だってねえ−−浪曲師廣澤虎造一代記】吉川潮 ★★☆☆☆先々月読んだ「浪花節繁盛記」大西信行が力作だったので、これに触発されて浪花節のことをもう少し知りたいと思ってたのでタイトルを見て迷わず手に取った。副題にあるとおり浪花節界最後のスーパースター廣澤虎造の伝記小説である。虎造といえば森の石松「馬鹿は死ななきゃなおらない」の「石松代參」だが、この名調子をラジオで聞けなくなって四半世紀近く過ぎたのではないだろうか。東京生まれの虎造が関西で浪曲師となり、帰京して大看板になるまでの苦労話、とりわけ友人で理解者の白井新一、講談の神田ろ山、落語の司馬龍生らとの友情。女房で曲師を兼ねたとみ子との愛憎などが、まさに「なにわぶし的」に語られていくあたりは、分かりやすくて面白かったが、小説としては態をなしていない。まあ、Morris.も初めから虎造の活動を総括してみるのが目的だったから不満はないが、やや安手の読物となった感は否めない。ともかくもテープかCDで虎造の「石松代參」と勝太郎の「天保水滸伝」だけは聞いてみたい。
1999/04/07(水)
目覚ましでいったん7時に起きたものの、昨日の3階階段上げが応えたらしく、結局11時過ぎまでベッドで寢っ転がってた。
堀さんから初めてのメール來る。差出人が法人名になってるから会社からだが、内容は西岡恭蔵さんの話題でちょっと悲しいメールだった。
今日は部屋の掃除してから中央図書館に出かけようと思ってるのだが、まだ身体の節々が痛む(;_;)
ずっと以前、ソウルで会った中央日報の記者ヤン君から電話。2ヶ月前から東京に赴任して、今京都に取材に来ているとのこと。光化荘(Niftyの韓国歌謡同好会)のつてでMorris.の電話番号を知り、さっそく電話したとのこと。義理堅い男である。日本語もだいぶ上達していたが、電話だとやっぱり自由にというわけには行かない。Morris.の韓国語もおっつかっつなので、日韓混交の会話となり、時間は掛かったがこちらの住所やホームページを通して連絡することを約束した。
東京から戻った秋本たかしから電話。やっぱり気落ちしてるみたいだ。3月末に西岡恭蔵さんと新開地の地下でリハーサルをして、自殺の当日、その場所で春待ちファミリーBANDの練習をしたのが、何か暗合めいているとも言ってた。
1999/04/06(火)
昼前に突然空が真っ暗になり、もの凄い風と共に雹まじりの雨が降り、雷まで鳴り響いた。雹と雷、雨はしばらくして収まったが、突風だけは夜になるまで吹き荒れていた。西岡恭蔵さんの魂はこの風に吹かれて彼岸へ行ってしまったんだ。そう思うことにした。
5時までみっちり航空便荷物梱包した後、保管荷物の配達先が階段の3階で、いいかげん疲れてしまう。
昨夜神奈川のぽんちゃんから電話があった。どうもかけ間違い電話だったようだ。こんな間違いなら歓迎だ。声は元気そうで、5月の連休には神戸に来るとのこと。韓国旅行はちょっとだけ延期することにしよう。
アパートの前に赤い首輪をした三毛猫がいた。廊下には例のトラ猫がいつものように待機している。別に恋人(猫)同士でもなさそうだ。ひょっとするとトラのライバルかも??
昨日四国のコンビニの駐車場で、中型の日本犬が近づいてきて、本当にすがるような目つきでヴァン車後部座席のMorris.をじっと見続けて微動だにしない。ちゃんと首輪してるから飼い犬なんだろうが、愛玩犬ならぬ「哀願犬」という言葉が頭に浮かんだ。。
小谷君の音樂室裏倉庫に「B&D Silver
Bell No.1(1920年代)」を追加。今回はなんとバンジョーである。考えてみると小谷君とバンジョーの取り合わせは、合いそうで合わない。が、一度くらいはステージでこの楽器の披露してもらいたい気もする。
【プラトン学園】奥泉光★★☆☆期待して読んだのに、ああ、これも「バナール−−」の流れをくむ、ちょっと退屈な作品だった。導入部は良かったのに、だんだん、テレビゲーム風バーチャルワールド、そしてデジタル日記のアナーキー性の繰り返し。最終章のタイトルがそのまま「バナールな現象」。うーーん、頼むからこのてのはなしは勘弁して欲しい。97年発行だから、割と近作のはず。文芸界の動向にも疎いMorris.はこれ以後の作があるかどうかもしらないが、このところずっとイチ押ししてた奥泉熱が少し冷めかけている。この作品は新聞連載だったらしい。それが敗因(Morris.の評価での)なのか。それにしてもいまどき新聞小説を楽しみにしてる読者なんてどのくらいいるんだろう。本書の文体(「かように」とか「さように」を多用する)も、これまでの作より、一段落ちる気がした。
【日本のレトリック】尼ケ崎彬★★★★ちくまライブラリー88年発行。あーあ。これこそ発行された時点で読んどきゃ良かった。当時は日本語のレトリック関係の本が割と頻繁に出てて、そのうちのいくらかはMorris.も熱心に読んだものだ。10年後に読んだ本書は、レトリックはレトリックでも、ほとんど和歌、短歌の技法事典みたいなもので、それも万葉、古今、新古今の錚錚たる名歌を明晰に技術分析してくれてるじゃないか。そのころから歌を作り出したMorris.は、ほとんど手探りでつたない歌をでっち上げてきたが、この本を先に読んでたらずいぶん、参考になったはずなのに。どうもMorris.は歌人の歌論に偏していたきらいがある。本書の著者は凡庸に見える文章のくせにポイントは的確に押えて、Morris.にもよくわかる分析がすごく面白かった。引用の的確さも筆者の底力を感じさせる。・仕立て・見立て・姿・対句・寄物陳思・掛詞・縁語・本歌取の8章に分かたれていて、それぞれ興味深いが、各時代の歌論を比較評価しながら、現実世界とは独立して成立している和歌の世界の豊穣が、日本文芸の拠って立つところであるというあたりは、思わず膝をたたいて同感してしまった。
縁語の章における、定家の絶唱
来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くや藻塩の身もこがれつつ
に関する分析は圧巻だが、以前のMorris.の歌集「消息」(サンボ通信27号)の冒頭歌がこの定家作のパロディだと気付いた読者は一体何人いたことだろう?
来ぬ文を待つ仄暗き夕間暮白夜の城のミモザ枯れつつ
1999/04/05(月)
朝5時に市川さんに迎えに来てもらい、総勢5人で四国阿南市の現場に。四国なんて本当に久しぶりで、明石海峡大橋渡るのも初めてだった。でも車で渡ると、あっという間に渡りきってしまう。四国も櫻満開で、それは良かったのだが、朝は吉野家、昼は長崎チャンポン(他の4人は博多ラーメン)というのが情けなかった。讃岐ではない(阿南市は徳島県−阿波)とはいえ、四国に来たからにはやっぱりうどんが食べたかった。
8時過ぎに帰宅したら社長からファックスが入っていて、なんと歌手の西岡恭蔵さんが亡くなった(それも自殺)との知らせ。しばらく信じられなかった。亡くなったのは一昨日の夜のことらしい。彼は70年代にディランセカンドというフォークグループを結成して、「サーカスにはピエロが」や「プカプカ」などの名曲を発表、Morris.も大好きなミュージシャンだった。それが20年後に、秋本たかし、井山あきのりとの交流を通じて、春待ちファミリーBANDと共演したり、色々な催しで一緒に行動したり、飲んだりして、すっかり顔なじみになっていた。秋本などは、彼のバックミュージシャンとしての活動が大きな部分を占めてライブやレコーディングには常時参加していたし、一昨年クロさん(奥さん)が亡くなってからは、関西では一番の相談相手になってたようなので、秋本自身のショックと落胆も心配になる。秋本、井山は、すでに上京して、今夜は通夜に出席しているはず。社長も明日の葬儀には参列するとのこと。とりあえず、残されたものは、冥福を祈る他ない。合掌
1999/04/04(日)
完全な宿酔(当たり前だ)。和歌山に桃見に行く予定の奈緒ちゃんにちゃんと詫びも入れず、9時ごろ部屋を出て、ふらふらとJR、阪神乗り継いで帰宅して、倒れ込むようにベッドで死んでた(>_<)
脇薗裕子さんから手紙と「釘煮」が届いた。感謝
1999/04/03(土)
ひさびさの仕事休みで、午前中洗濯掃除すまして、午後1時半から5時まで新開地アートビレッジで、春待ちファミリーBANDのリハーサル(つまり練習)。今日は神田修作も参加。新曲やあまり普段やらない曲も練習したので、個人的に面白かった。伊藤から原稿貰ったので、伊藤時治の鶏籠に追加。
三宮図書館に寄って、鶴橋に出て奈緒ちゃん誘い、究極の韓国料理屋「ぱんだ」に行ったが、今日も満員で涙を飲む。結局ありらん食堂で、サムゲタンとチャプチェとビールを頼み、いい加減醉ってるのに、酒屋で二階堂の一升瓶、コンビニで午後の紅茶と紙コップ買って、東小橋公園で、夜桜見物と洒落込む。小さな公園ながら紅いぼんぼりの照明もあってなかなかいい感じじゃ、とついつい飲んでほとんどへべれけ状態で奈緒ちゃんの部屋にたどり着き更に飲み続けて、完全に泥酔(>_<)
トイレでゲロゲロゲロッピー状態(>_<)。すっかり奈緒ちゃんに迷惑かけてしまった。とても帰れる状態じゃなくてそのまま泊まり込み。
1999/04/02(金)
常見と高槻、京都のデリバリで、生憎小雨だったが、鴨川河畔の見事に満開の桜並木を鑑賞することが出来た。夜は心斎橋「コルモクチブ=横丁屋」でセンター朝鮮語講座の宴会。趙子衡先生のお別れ会と、キムヨンジュ先生の歓迎会を兼ねるもので、鹿嶋、信長、松下、寺岡、水間、小西、村津の生徒のほか、趙先生の旦那、その友達、信長さんの知り合いのなる君などなかなかの盛会だった。ヘムルチジミ、スンデ、カオリフェ、カムジャタン、ピビンパ、タクトリタン、とどめのプデチゲと食いまくり、飲みまくり、恆例のノレバン二次会は6人が参加。呼び込みに誘われて入った地下の店はえらく広い部屋に案内されて、結構高くついたが、その分、思いっくそ騒ぎまくったので、まあいいかと(^_^;)
0時26分の最終に、本当にぎりぎりで間に合って1時半帰宅。
1999/04/01(木)
エイプリルフールなんて廃れてしまったようだ。と、思ってたら朝日新聞が「小渕総理、閣僚に外国人を起用か」なんて冗談を掲載したらしい(^○^)。Morris.はこのニュースをKNTVで見てたので、「在日韓国・朝鮮人を登用するのか??」と誤解しかけてしまった。しかし「萬愚節」なんて言葉はすでに死語になったのだろうな。西東三鬼の生誕日がたしかこの日だったように記憶している。Morris.は今日も嘘を付かなかった。
突然暖かくなったり、時ならぬ寒波が来たりと、不順な天候だが、気が付けばやはり今年も桜の季節。どこにいってもこの花が目を奪う。この季を逸してはならじと、サンボ部屋に歌集「櫻(はな)」を追加。これは1995年の春の作、神戸地震直後のどさくさの中で作ったもので、今でも一入の思いがある。
【漣健児と60年代ポップス】高護監修★★★★60年代といえばMorris.はティーンエージャーまっさかり??だった。64年の東京オリンピックに象徴される、高度経済成長の胎動期で、実際には貧しい生活のなかにも、将来に夢と希望があるように思われた時代。そのBGMとして一番相応しかったのが洋楽(主にアメリカンポップス=オールディーズ)を日本語の歌詞をつけてうたわれるカヴァーポップスだった。弘田三枝子の「ヴァケーション」「子供ぢゃないの」、飯田久彦の「ルイジアナナママ」、田代みどりの「パイナップルプリンセス」、中尾ミエの「可愛いペイビー」、坂本九の「すてきなタイミング」、パラキンの「電話でキッス」等々、今でもフレーズが口をついて出てくるこれらの訳詞を一手に引き受けていたのが漣健児(本名草野昌一現在シンコーミュージック代表)で、本書は彼の作品の詳細なディスコグラフィ、カラー写真満載のオリジナルシングル紹介、漣健児インタビュー、フリークたちのコラム、極めつけ10曲の楽譜まで掲載されたカヴァーポップスの世界てんこ盛の、いわばカヴァーポップス大全と言える嬉しくなる作物だ。漣の訳詞(彼自身のいうアダプテーション)の素晴らしさは、ノリのよさと、常識にとらわれない(ぶっ飛んだ)語彙の選択にある。英語の押韻を魅力的な日本語に移したり、個性的擬音の使い方など、いろいろあるが、要はセンシティヴィティに集約されるのだろう。とにかく懐かしくて、面白くて、目から鱗の裏話も満載で、Morris.も大満足の1冊。