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Morris.日乘2004年6月 
ここは、Morris.の日記です。読書記録、夢のメモ、宴会の報告、友人知人の動向など、気まぐれに書き付けるつもりです。新着/更新ページの告知もここでやります。下線引いてある部分はリンクしているので、クリックすれば、直行できます。  
今月の標語 

六月は狼狽する

Morris. personal calender

【2004年】 5月 4月 3月 2月 1月
2004/06/30(水)●Cane Chair●

午前中は奥井、小川さんと豊中の保管荷物ピックアップ現場。
午後は芦屋の大きな現場のヘルプ。倉庫でもコンテナ詰めがあって結局7時までかかった。
Morris.お気に入りの籐の椅子清水君の車でJR灘駅まで送ってもらう。その時、籐の椅子をいっしょに便乗させてもらうことにした。
この椅子は数ヶ月前に現場の処分品として誰かが持ち帰りそのままロッカールームに置いてあったのだが、他の椅子の中でえらく浮いてた。籐の丸いストールに半円柱状に背もたれをつけたみたいなシンプルな奴で、最初はそれほどでもなかったのだが、毎日見ているうちにだんだん愛着が湧いてきて、とうとうもらうことにしたのだった。実は昨日j帰りに西根君の車に乗せてもらおうとしたのだが、露骨に嫌な顔をされたのであきらめたのだった。JR車内で椅子など持ってると人目を惹くのではないかと心配されたが、Morris.はそんなこと全く気にかからないたちである。持ち帰って部屋に置いてみたら、モリス亭でもちょっと浮いてる感じがするのは否めない。でも何か嬉しい。
阪神-巨人戦は、巨人のリードを阪神が追いかけるゲーム展開だったが、9回裏金本のサヨナラヒットで連勝。勝率も5割に復帰、明日勝てばひさびさに2位に返り咲くことになる。
今日で6月も終り。今年の6月はMorris.にとっては嫌なことや辛いことが多く、遅々としていっこうに終らないような気がしてた。明日からは7月である。ちょっとほっとしている。

2004/06/29(火)●月遅れの祝賀●

[トラック荷台から転落の夢]としろうらとトラックで現場に向かう。座席が無くて、Morris.は荷台で寝転がっていたが、トンネルを出てすぐのカーブでジャンプして跳ね落とされたらしい。気丈にも走って追いかけて行く。道路が二股になってるが、迷うこと無く片の道を走る。やがて前方にトラック発見。しかし運転席からは武器が覗いていて、Morris.の乗車を拒んでいる。何度か飛び乗ろうとするがそのたびに、急に曲がったり、バックしたりして乗ることができない。これから本格的戦いになりそうだという予感。

西根君らと西宮アメリカ領事館住宅のピックアップ現場。家具はほとんど住宅の常備品なので、とにかく小物の梱包ばかりで、なかなか量があがらない。午前中で済ますつもりのダイニングの食器棚の中身だけで2時半までかかってしまい、結局台所を終らせることはできなかった。
甲子園の阪神-巨人の緒戦は、8-5で阪神が勝って、ほっと一息。中日は絶好調で単独首位をひた走っている。
伊藤夫妻からメールで、男児誕生の知らせがあった。矢谷君から聞いてはいたのだが、Morris.がソウルに到着した日(5月25日)の夜に生れたとは知らなかった。予定より2ヶ月も早い帝王切開出産で、まだ入院中(NICU)らしいが、元気に成長しているそうだし、母体はすでに退院したとのことで一安心である。名前は「弦」。遅まきながら祝賀ハムニダ!!

【廃虚の歩き方2 潜入篇】栗原亨 ★★★☆ 前作「探索篇」もそれなりに楽しめたが、本書でも30件の廃虚が画像付で紹介されている。流石に手慣れたもので、簡潔でポイントを押さえた紹介文も見事だし、写真も全容から細部まで、わかりやすく配置されている。本書では探索地が関東地方に限定されてるだけに、身近な物件がないのが物足りない感じもしたが、正真正銘の現物の力には圧倒させられる。
病院、学校、工場、商店、レストラン、研究所、寮、銀行、軍事施設、遊戯施設、鉱山、レジャー施設、宗教施設、廃城など多岐にわたっているが、Morris.にはとりわけ旅館やホテルなどの宿泊施設の廃虚が印象的だった。
前にも書いたが、Morris.は、危険をおかしてまで廃虚を探索するタイプではない。しかし廃虚という言葉にも、存在にも不思議な魅力を感じるのは事実で、安易に見ることのできる、学校跡や、廃屋などは覗いて見たくなるし、じっさい、これまでに何度か内部に入ったこともある。
廃虚マニアにもさまざまなタイプがあって、ゲストの黒魔氏によると「調査・探索系、写真芸術系、破壊系、落書き系、サバゲ(サバイバルゲーム)系、肝試し系、心霊系などに」分類されるらしい。Morris.はこのなかには含まれないようだ。単なる好奇心+ノスタルジーといったところだろうか。
ここで、ふと、思い当たったのだが、実はMorris.は幼少のみぎり、廃虚生活を体験していたのではないか、ということだった。Morris.が戦災孤児(^_^;)で、廃屋に棲みついたというわけではない。
Morris.の生地は佐賀県武雄温泉で、家業は温泉旅館だった。木造ながら表は3階建てで、坂道沿いに建っていたため、奥に行くに連れて2階、1階になる構造で、比較的大きな旅館だった。部屋数はよく覚えてないが客室だけで20は超えてたと思うし、一番奥の広間は百畳いじょうあって舞台もついていた。
だからそれなりに裕福な少年時代を送ったはずなのが、ちょうどMorris.が小学校に入った頃から左前になり、結局廃業して、客室は下宿に、広間は遊興施設に改装したりもしたようだが、これもうまく行かず、完全に機能は停止。いつのまにか住居空間は建物の前半分くらいに限定され、奥の方はそのまま放置され、雨漏りしてもほったらかし、窓は割れても修理する気もなく、どんどん、荒れる一方だった。下宿人も減る一方だったし、生計は火の車どころか借金に追いまくられていたようだが、子供のMorris.はそういうことにはあまり関心もなく、当然のように奥の荒れた部屋をこっそり探検して回っていたことは言うまでもない。
結局高校時代まではとにかく、この廃虚化していく元旅館、に住んでいたが、小倉で学生時代を送る間にとうとう放逐されてしまったようだ。隣の温泉会社が借金のかたに取り上げ、しばらくは改装して宿泊施設として使ったようだが、数年後に取り壊され、しばらく更地状態だったが、現在では「楼門亭」という、温泉センター件宿泊施設に生まれ変わっているらしい。
閑話休題。ともかくも、そんな過去を引き摺っているMorris.が、宿泊施設の廃虚に興味を覚えるのも当然の成り行きかもしれない。
本書の著者栗原氏は、「冒険」的スタンスから廃虚探訪を始めたタイプとのことだが、何よりも廃虚を愛する姿勢が全面に出ていて、Morris.は好意を覚える。

2004/06/28(月)●ドラマ泥沼化●

土曜日と同じ現場。昼食は自然食レストランで肉団子酢あんかけ、これはとりわけ上品で美味しかった。
4時から近所の矢谷君らの現場のヘルプ。
夜、徳山のボクシングがあったので、楽しみに見ることにしたのだが、何と1RであっけないKO負け。ボクシングにはありがちなことかもしれないが、やっぱりもうちょっと見たかったな。
仕方なく??土曜日に録画しておいた「冬のソナタ」12話を韓国語で見る。いよいよミニョン=チュンサンという事実が明らかになり、サンヒョクはミニョンにそれが事実としてもユジンに近づかないよう、跪いて!!懇願する。なんてこったい。サンヒョクは懲りずにどこまでも自分でドツボを掘り続けている。ミニョンはちゃっかりそのことをネタに、昔の同窓生に自分がチュンサンであることをほのめかす。ユジンはサンヒョク宅ですっかりサンヒョクの救いの神みたいな扱い受けながら、ミニョンと会っては思いを募らせる。Morris.好みのチェリンまで、結果的にユジンとミニョンの橋渡しみたいな役割をしてしまうし、もうわやくちゃである。サンヒョク役のパクヨンハも先日来日して、おばさまたちにえらい人気だったらしい。

【よくわかる最新&次世代 デジタルカメラの基本と仕組み】吉澤士郎 天野光法 ★★☆☆
Morris.が最初にデジカメを買ったのは1996年、カシオのQV100だった。比較的早い導入だが、これが95年のQV10だったら自慢できるのだが、二番煎じではあまりさまにならない。ともかく35万画素、本体メモリのみで100枚ほど保存できた。Morris.は最初から半分サイズで200枚近く撮影して、韓国旅行でもこれですべてまかなった。これを2002年6月にCanonのPowerShot40を買うまで6年間酷使したことになる。この間ざっと1万枚くらいは撮ったのではなかろうか。この機種は光学ファインダなかったので、ずっと液晶画面つけっぱなしだから電池の消耗が激しく、多分電池代だけでデジカメ数台買えたことになるだろう。
前置きが長くなったが、本書の発行は2001年3月だから、当然商品情報としては使い物にならない。それでも借りて来たのは、著者の一人(古澤)がカメラマンで、露出や、絞り、シャッタースピード、ホワイトバランス、j被写界深度などについて、簡単に説明してくれてるようだったからだ。カメラに付いてきたマニュアルではそこらあたりの説明があまりにも簡単というか、ほとんど説明不足だったので、その補足になるかと思ったのだが、大した違いはなかった(^_^;)
ただホワイトバランスはそのつど、マニュアルで白い紙で最適なホワイトバランスを設定するという指摘は実用に価しそうだ。スローシャッターなどマニュアル機構を効果的に使うには、今持ってる極小三脚ではなく、もうちょっと大き目の中型三脚を入手する必要がありそうだ。逆光補正で、デジカメの機能を使うより、レフ板使うと良いなどというところは、カメラマンならではの発想だと思った。
それとは別に本書はあまりにも、誤植やデータの不揃いが多い。グラフの縦軸横軸の名前が逆だったり、コラムのタイトルが全く別だったりするし、グラフや図表自体が無意味だったり、見にくかったりする。

2004/06/27(日)●日曜なのに●

主のいないゆうさんのデスクまわり日曜というのに今日も仕事。荻野君ら3人で鈴鹿の振興住宅地現場に保管荷物の配達。
7時出発9、時半前に現場近くに到着した。表札のない未入居の住宅があり、たぶんこれがそうなのだろうと思う。客も生駒の実家から現場に来ることになってるらしい。10時の約束だからしばらく待つが誰も現れない。電話がないので連絡も取れないので、11時まで待ったが埒があかないので近所を回って、住宅案内事務所を見つけて聞いたら、別の建物だった(^_^;)
作業終了は2時まえで、伊賀のSAで遅いめの昼食。焼き魚定食\500というのはえらく安い。
4時半倉庫に戻る。日曜だが今夜のゆうさんの通夜に参列するため社員が集合。
通夜は6時から、新在家駅南西のシティホール灘4Fで開かれた。突然の死だったが、参列者300人を越え、Morris.らは後ろの壁際に立っていたが、入りきれない参列者が多数いたようだ。半分近くが外国人というのも、いかにもゆうさんらしかった。散会のあと、棺のゆうさんに名残りを告げる。化粧もほどこされているのだろうが、本当に眠っているようだった。
阪神は中日に連敗。

2004/06/26(土)●ゆうさんの訃報●

昨夜、矢谷君から電話で、ゆうさん(杉岡裕次)が亡くなったらしいとの連絡が入る。詳細は分からないながら、どうやら死亡の事実だけは間違いないようだとのこと。一昨日帰り際に挨拶したときもふだんと変わらないようだったのに---。信じられなくて、何か悶々として寝付かれなかった。
今日は六甲アイランド高層マンション、韓国人の3日取り現場の初日だったが、現場直行の秋本君に話したらやはり信じられないという表情だった。
ゆうさんとはかれこれ20年近い付き合いで、仕事の面でもいろいろ世話になりっぱなしだった。Morris.と同じ1949年生まれで、学年でいうと一つ上だが、同世代ということで、共通の話題も多かった。ラグビーファンで、自分でもゲームに出たりしてたし、神鋼の外人選手との付き合いが多かったこともあって、Morris.も誘われていっしょに花園に行ったことも何度かある。数年前に首筋の難病で入院して、再帰が危ぶまれたが、それも克服して、すっかり健康を取り戻したと思っていたのだが。ともかくも、冥福を祈るしかない。合掌
島田和夫部屋スケジュール更新。

2004/06/25(金)● Morris.日乗再開●

7時起床。実に久しぶりの休日である。韓国から帰って、何だかえらく忙しかった。10日以上連続して仕事に出てるし、明日土曜日も明後日日曜日も仕事である。まあ、韓国旅行の心労を忘れるためにも、出費の補填という意味ではいいことかもしれない。
朝から雨が降り続いている。一昨日録画しておいた「韓流2」を見る。リーチェ(イサンウン)の曲が良かった。261chでは7月に韓国映画4本が放映されるらしい。せっかくだからこれもみることにしよう。
ダイナミックに唐辛子粉投入こうやって見ると普通のホームカレーだけど今日6月25日は1950年に朝鮮戦争が勃発した日である。韓国では「ユギオ(625の韓国語読み)」と呼んでいる。この戦争はまだ終っていない。同じ民族同士の戦争が半世紀以上継続してることになる。
明日から日本で公開される韓国映画「ブラザーフッド」もこの戦争を主題にしたものだが、韓国人にとってこの戦争くらい、やりきれないものはないようだ。
韓国出発前日の先月24日から、更新していなかったこの日記だが、実は帰国の日からも継続して入力はしていたのだ。
ただ今回の韓国旅行日記を先にアップするまでは、公開しないことにした。韓国でちびくろが使えなかったので、記憶が風化する前に旅日記を優先しようということもあったし、しばらく精神安定期間をおきたかったからでもある。
ちょうど1ヶ月ぶりの再開というのもきりがいいので、今日からまた毎日更新していくことにしよう。
昼から、灘図書館、銀行、灘区役所など回り、帰ってからホームカレー作る。今日もお手軽メニューだったが、やっぱり市販のルーでは辛さが物足りない。SBのカレー粉入れたが、まだまだで、韓国産の唐辛子粉を大さじ山盛りぶち込んだら結構な辛さになった。

2004/06/24(木)●阪神五割復帰\(^o^)/●

4時半起床。5時にとしろうに迎えに来てもらい、秋本君拾って愛知県三好町の中国広州向け荷物の引き取り現場へ。荷物は思ったより少なくて2時過ぎには作業完了。
帰路のトラックで、偶然、NHKとKBSの海外向けラジオRKI二元生放送「広がる日韓文化交流」を聴くことが出来た。韓国側の司会はコアラことキムヘヨンさんで、彼女とは去年ヨイドのKBSの日本語放送班見学の際会ったことがある。4時から6時までたっぷり2時間楽しませてもらった。まあ、番組自体はRKIのホームページでアーカイブで聴くことが出来るのだが、やっぱり生で聞くというのは一味違った臨場感がある。
「っポイ!」24巻勢揃い内容は「冬のソナタ」ブームに代表される韓国ドラマや映画の日本での突然ブレイクを中心に、さまざまな文化の交流を、インタビューを交えて構成したもの。いかにもNHK的(KBS的?)な、お上品さは否めないが、何となく前回より、スタッフが高揚してる気がしたのも、やはり最近の韓国ブームが原因なんだろうな。「冬のソナタ」はKBSドラマで、NHKが日本で放映してるわけだから完全に手前味噌だし(^_^;)
帰り三宮のジュンクで「っポイ!」の23,24巻買う。23が出てるのはうっかりして気付かずにいたのだった。4ヶ月ごとに発行されてるから、年に3回のペースだ。しっかし、ほんとうによくもまあひっぱるもんだなあ。第1巻は1992年2月発行だぜ。それから12年間ずーーーっと中学3年受験生活進行形だあ。Morris.は全巻揃えてるが、18巻だけは、何故か韓国語版(^_^;)である。ずらっと床に並べてみるとそれなりに壮観である。このシリーズは表紙も凝ってて、奇数巻は主人公天野平のクローズアップ、偶数巻は群像、しかも、2巻は2人、4巻は3人、6巻は4人と一人ずつ増えていってる。だから24巻には何と13人が配されている。それでさっき気付いたのだが16巻は9人になるはずだがなぜか8人しか顔が見えない。マコトの後ろに迷彩模様の椅子みたいなのがあるが、これが9人目なのだろうか??疑問である。
阪神-広島戦、先発薮が先頭打者の打球で指間の裂傷で退場、これは大変だと思ったが、緊急発進の新人桟原が何とか踏ん張り、終ってみれば、8-2の快勝。これでひさびさの4連勝で勝率も5割復帰。ええど、ええどおーっ\(^o^)/

【アトム今昔物語 復刻版】手塚治虫 ★★★☆☆ 1967年1月24日から69年2月28日までサンケイ新聞に連載された全646話をすべて復刻したもの。2003年に発行された「鉄腕アトムコンプリートブック別冊」である。横長340pで1pに2回分ずつ掲載されているので、ちょっと見づらいが、これは1冊にまとめるために仕方が無かったのだろう。
アトムとスカラこの作品は過去に2回単行本化されているらしいが、Morris.は未見だったし、一部省略や変更がおこなわれているらしく、一気に完全な復刻を読むことが出来るというのはありがたかった。
ちょうどTVアニメ版アトムが放送終了した直後に連載開始だったらしく、アニメでは太陽に飛び込んで死んでしまったアトムが、他の星のイナゴ型宇宙人に回収されて再生するところから始まり、過去の東京に戻り、さらに近未来すなわち、アトム誕生の時期に接続するという、アクロバチックな構成である。
過去の時代では、天馬博士、御茶水博士などの若い頃の姿が出てくるし、アトムファンならずとも、いろいろ興味深いエピソードが多い。また本書ではアトム誕生は2013年となってる。2003年説より10年間の猶予がある方がいいと思う。
発表時がちょうどベトナム戦争に重なるだけに、それを反映したエピソードも多く、当時の世相と手塚の社会観、戦争観も伺える。
タイムパラドックスやロボットの人権問題?への取り上げかたも、今見るとちょっと杜撰なところもあるが、手塚の才能は随所に遺憾無く発揮されていると思う。つくづくすごい才能である。
イナゴ星人の女性スカラが、地球人に姿を変えて、アトムと共に過去の日本に赴き、さまざまなカルチャーショックを覚える場面が印象的だったし、全篇を通じて彼女の存在が本書の最大の魅力と思うのはMorris.一人だろうか。彼女はイナゴというより、イソップの「蟻とキリギリス」のキリギリス的性格のようで、あっけらかんとした快楽主義者だ。そして時々やたら色っぽい。虫マニアでもあった手塚の作品中に頻出する、昆虫を素材にした登場人物には、不思議に中世的でセクシーなキャラクタが多いが、スカラもその一人だ。

2004/06/23(水)●遅まきに韓流●

昨夜11時から261ch(channel neco)で「韓流1.」というのを見る。2003年12月に放映された番組の再放送だが、韓国の映画的なミュージックビデオを特集するもので、いくつか見たことがあるものもあった。以前巻田さんが見せてくれた「恋歌」(DVD5枚組)の中に入ってるようだ。Morris.もよく知ってる「カスムアリ-胸の痛み」は「チョッサラン-初恋」という映画のサウンドトラックだったらしい。これに出てくる少女役の女優がムングニョンで、この前の韓国旅行中にイジヨンの新人賞受賞曲「ナンサランウンアジンモルラ」を彼女がカバーしてることを知った。今夜も続編があるらしいので録画しておこう。
昨日と同じ現場。午前中はアティック(屋根裏部屋)の荷物下ろして選り分けて梱包するのにえらく手間取った。矢鱈空箱が多く、すでに中身の大部分が梱包済みだったから、半分以上は処分ということになった。段取り悪過ぎである。
「幻のロシア絵本」「12インチのギャラリー」の沼辺さんから励ましのメール(^_^;)が来た。すっかり沼辺フリークになってるMorris.だけに、このメールは嬉しかった。7月3日から東京都庭園美術館で開催される「幻のロシア絵本 1920-30年代展」に合わせて、明後日6/25発売の「芸術新潮」は、この「ロシア絵本」が巻頭特集とのこと。沼辺さんの10時間にわたる、インタビュー構成記事も掲載されているらしい、これは見逃せない。展示会は9月5日までと、結構長期の開催なので、関東在住の方は、是非一度足を運んでもらいたい。
出来ることならMorris.も、もういちど見に行きたいくらいである。
阪神-広島。今日は下柳が何とかのらりくらりとかわして、7回まで初回の2点だけに押さえ、打線もふんばって、5-2で3連勝。3位を維持できた。この調子で、頼むぞっ!!

【よみがえる百舌】逢坂剛 ★★☆ 百舌シリーズ第4作で、Morris.はたぶん3冊目になると思う。殺し屋百舌が復活、といっても、当人は死んでるから、当然スタイルを踏襲した別人ということになり、それが誰かということが本書の一番の謎らしいが、Morris.はヒロインである、夫を前作で亡くした倉木美希警部と、元刑事の大杉のもどかしい「純愛??」の方が、メインになってるような気になってしまった。それにしても、逢坂剛にしては、あまりに手抜きというか、杜撰な作品である。もともとこの作家は、出来不出来の差が激しいところがある。本書は「梅」以下ということになるだろう。
50男と40女の「純愛」というだけでも、うざったいのに、ヒロインのあまりの非力さ+迂闊さ+が際立つ。「百舌」に襲われ陵辱されながら、自分が絶頂に至らないことで面目をほどこすというのも、馬鹿馬鹿しいが、懲りずに??同じ状況に陥り(^_^;)今度は前もって陰部にカッターの刃を仕込んでおくなんてのは、噴飯ものとしかいいようがない。
もともと逢坂も、女を描くのが下手な方だとは思っていたが、あまりにひどすぎる。警察とは別に治安組織を作ろうと目論む政治家と、警察の官房監査官であるヒロインや上司とのやりとりも、図式的かつご都合主義である。何度もいうが、御都合主義だって面白ければいいのであるが、それが、鼻につくばかりでは、仕方が無い。95年頃に「週刊ポスト」に連載されたものらしいが、その読者層に迎合しようとしたのが敗因だったのかもしれない。

2004/06/22(火)●ベトナム春巻●

[生花プレゼントの夢]宅急便でプレゼントが届く。白い花(芍薬?)と、花器のセットが入っている。引き出しから剣山を取り出し、何とか活けようとしてみるがうまく行かない。そのうち仕掛けてあった爆弾が破裂してしまう。博物館の金色の仏像が目の前にあり、閉館時間間近を告げるアナウンスで、焦って見て回る。地下鉄で新村へ向かうがどうしてもたどり着けない。

矢谷君らと御影のドイツ領事館職員の現場。4日取りの二日目。Morris.は昼過ぎまで、庭の植木蜂と倉庫の荷物梱包。台風一過の晴天で、気持ちよかった。
モリス亭に持ち帰った揚げ春巻。皿がベトナム製というのがグー(^_^;)午後ベトナム人のメイド手作りの揚げ春巻(チャージョー)をふるまってくれた。熱々で、とても美味しかった。えらくたくさん出てきて食べきれなかったので残りは持ち帰ることにした。
夕食はこれで代用することにした。やっぱり冷えてしまうと出来立ての感動はないが、それでも充分美味しい。Morris.は前にライスペーパー買って、春巻作ろうとしたことがあるのに結局作らず仕舞いだった。今度は是非作ってみよう。
阪神-広島戦は、阪神先制したもののすぐひっくり返され、再逆転して7-4になったときは楽勝と思ったのに、じわじわと差を詰められとうとう7-7に追いつかれたが、8回裏に今岡の二塁打で勝ち越し、ウィリアムズがちょっと冷やっとしながら何とか押さえて辛勝。これで阪神は僅差ながら3位に浮上したらしい(^_^;)
夜おそくに、有田の和子さん(熊さんの娘)から電話がある。熊さんはぎっくり腰でしばらく寝込んでいたらしい。今は何とか回復したらしいが、やっぱりあの年で腰など痛めると時間かかるし、下手すると寝たきりになりかねないもんなあ。

2004/06/21(月)●台風が来たっ!!●

台風6号が近畿地方を直撃するということで、ちょっと興奮気味で仕事に向かう。
奥井さんと貝塚市のインドネシア向け荷物のピックアップ。午前中は普通の雨降りだったが、昼食に出た所で暴風雨状態。午後の積み込み時は雨は止んだが強風にあおられてなかなかスリリングだった。
台風は四国から明石に上陸して北陸に抜けたらしい。
実は台風大好きなMorris.なので、久しぶりに直に台風を体感できて嬉しかった(^_^;)
掲示板に、きよみさんと宮崎さんから昨日アップした韓国旅行記をさっそく読んだという発言があったし、信長たか子さんからも読後感のメールをもらった。半月近く全くネット書き込みしないでいたのに、ちゃんとチェックしてもらっているというのは、嬉しいような申し訳ないような気がする。
宮崎さんの発言中「今回のMorris.さんのビジュアル体験はMorris.さんだけのものとして記憶に残るんですよね。何でもかんでも記録できる今の時代だからこそ、そんな自分だけの記録もたまにはイイかもしれないですよ。」という指摘はまさに、我が意を得たりであった。最近の旅行や、日記は、あまりにデジカメに依存しすぎていると、薄々感じていたのだ。

【俳句発見】坪内稔典 ★★☆☆ 俳句雑誌に書き散らかした雑文を集めたもので、著者の俳句感や、句評、子規、虚子、誓子に関する文章などもあるが、どうもMorris.にはぴんとこないものが多かった。特に子供俳句に関するあたりは、読むのが嫌になってすっ飛ばしてしまった。Morris.は子供が嫌いだ、子供の俳句はもっと嫌いである。
えらい文句たらたらの感想だが、結局この著者の作品が、Morris.好みでないというのが、一番の理由らしい。
唯一、杉山平一の詩論集『窓開けて』の中からの引用が目を引いた。

我が国の人々の「新しがり」「珍しがり」が、文明文化を早く推しすすめたのだった。
私なども、百何歳の姉妹がテレビに出てくるのを見ると、汚ないなあ、と顔をそむけてしまう。
真惟新という言葉もあるようだが、本物は新鮮を胎んでいるからこそ本物なのである。私は、昔、ヴァレリーの「新しさは物の古びる部分である」という言葉に自戒して、流行の新しさに乗るまいと心掛けたが、軽薄な軽薄な新しさにも、ピカピカ光るものが含まれていることが多い。
詩というものには、つねにこの新というエスプリが含まれていなければなるまい。むしろ、新というものが詩そのものではないかとさえ思える。詩を評されて、下手だといわれても恥ずかしくはないが、古いといわれるのは致命的である。常套とかルーティンほど詩から遠いものはない。


【テロリストが夢見た桜】大石直紀 ★★★ 新幹線乗っ取り事件である。イラクの元将校でアルカイダのテロリストになった男の娘と結ばれた日本人男性が、一人でことを運ぶという、かなり無理な設定ながら、とりあえず、納得できるストーリーに仕上げてることは評価できる。日本で逮捕されたテロリストの解放でなく、米国の国務長官とTVで対談してそれを全世界に放映するというのが人質解放の条件というのはおかしいし、もう一つの目的が娘の手術費用だったというのも、どうかと思う。本筋とは別に、さえない家族崩壊に近い状況にある車掌が、この事件をきっかけに生まれ変わるという裏筋(実はこっちを作者は重視してるのかも)も、中途半端な結末になっている。結末といえば、本筋のラストもあまりに御都合主義であるな。
しかし、こういった、始めからエンターテインメントを狙う作品は、そういった齟齬はあまり気にせず、読んでる間だけ物語の進行を楽しめればそれでいいのだ。そういう意味では本書はまずまずの出来と言えるかもしれない。

2004/06/20(日)●やっと「涙の旅行記」アップ●

奥井さんらと豊中の香港行き荷物ピックアップの現場。
今日は絶対雨の中の作業と覚悟してたのに、何と昼間は晴れ間が出るくらいのいい天気だった。台風6号は沖縄、奄美あたりで足踏みしてるらしい。
でも、明日は午前中に四国に上陸する可能性が高くなってる。神戸も昼間は大荒れだろう。
昼食は「だいこん屋」で、焼き魚定食食べる。えらくでかいトロアジが出て御満悦だった。ただ、この店は屋号に反して、大根おろしがひどすぎる。
昨日録画しておいた「冬のソナタ」11話見る。またもユジンはサンヒョクのもとに戻りながらも、ぐちゃぐちゃとミニョンにこだわる。ああ、歯痒いぞ、Morris.は。チェリンは、ミニョンにしかとされながらも、彼のためにユジンが何とかするよう頼み込む。これもなんだかなあ、である。チェリンにはもっと我意を通してもらいたい。どうでもいいことだが、世界的ピアニストという設定のミニョンの母親役の女優は、あまりにも大根である。
今日は阪神、井川の好投と打線のひさびさの復活で7-2と快勝、3連敗は免れた。やっぱり先頭打者今岡というのが阪神らしくていいと思う。
明日の台風6号、大げさに言えば「恍惚と不安」で待っている。
ずいぶんおそくなってしまったが、どうにかこうにか、今回の韓国旅行記「そしてソウル(;_;) 泣いてどうなるのか」をアップ。画像がないので、淋しいことは言うまでもない。

2004/06/19(土)●4時間半の熱戦●

[カラオケの夢]なかば公式の集まりで会合がそのままカラオケになる。Morris.のために韓国歌謡の多いという話で、たしかにハングルの曲目表もあって、曲数も多いのに、何故かMorris.が歌おうとする歌に限って載っていない。1時間近くなるのに1曲も歌えず、いらいらがつのるMorris.。誰かが気をまぎらわせようと、木版の暦を持ってくる。扇に貼るためのものらしく、孤を描いた紙に各月ごとの版画が素朴で素晴らしい。

西根君ら4人で西淀川区のシンガポール向け荷物ピックアップ現場。今日は何とか定時に帰ることが出来たが、明日の日曜も仕事である(+_+)おまけに台風6号の影響でかなり雨降りそうだ。
今日の阪神-巨人戦は福原、上原の投手選で見ごたえがあった。福原は7回無失点で降板、8回から引き継いだウィリアムスも好投で9回0-0で延長線という、見ごたえのある試合となった。4時間半の熱戦で、結局は11回裏、安藤の押し出しで、試合終了。負けたのは口惜しいが、久しぶりに堪能した。

2004/06/18(金)●名古屋も暑かった●

6時起床。インターネットはやっぱり繋がらない。5時半に西根君に迎えに来てもらい、矢谷君と3人で名古屋の現場。名古屋も久しぶりだが、蒸し暑いっ(+_+)
作業は4時半終了。倉庫には7時半到着したが、荷物の積み込みなどがあって、連日帰宅は9時過ぎ。
今日から、東京ドームで阪神-巨人三連戦、金沢が好投したのに、打線が応えきれず0-1で負けてしまった。
インターネットは、モデムとルータの電源のon,offを繰り返したらつながるようになった。

2004/06/17(木)●働き過ぎぢゃあ●

一昨日までの現場の最終日。作業は4時過ぎに終ったが、倉庫に戻ってからのコンテナ詰めが無茶苦茶手間取り、帰宅したら9時過ぎてた。考えてみれば、韓国から戻っていらい、ずっと仕事忙しい。明日は5時出発名古屋である。さすがに、ふらふらだ。
今日は矢谷君の誕生日だ。知り合った時まだ高校生だったこともあり、童顔とあいまって、ついついいつまでも20代くらいに思っていたが、いよいよ三十代最後の年を迎えると聞いて、驚いてしまった。来年は「不惑」である。今年を最後の「美しい惑いの年」にしてもらいたい。とにかく、祝賀ハムニダ!!
夜にインターネット接続しようとしても何故か繋がらない。明日は早いので、放っておく。

2004/06/16(水)●何をやっているのか●

[新幹線の夢]駅の窓口で切符を買うと、お釣の500円をすべて1円玉で支払われて、Morris.は目茶苦茶腹を立てる。同じ列車に浜松の一木良治が乗ることになり、旧交を温める。新幹線の中が階層的に分かれていて、上の階に行くごとに設備やサービスが良くなる。どんどん昇って最上階で宴会になる。先のお釣の話をぶりかえしたら、一木君がその裏に隠された深い事情を説明してくれて、Morris.もそのときは納得してしまった。

今日もいい天気である。今年の梅雨は空梅雨なのだろうか。としろうらと、六甲アイランド高層住宅26Fの現場。昼食は今日もまたオーガニックの店で、梅しそトンカツ。これはいまいちだった。
ヤタニドットコムのアルバムは順調に仕上がりつつあるらしい。今日はジャケットの見本を見せてもらったが、シンプルなデザインでなかなか良かった。
阪神は、2安打で、相手のエラーで貰った2点を投手5人の完封リレーで守り切って連勝。こんな勝ち方もある。
韓国旅行日記。いちおう形は出来上がり、校正のため読み直してみたが、何か「歯抜け」という感が否めない。記憶はどんどん風化してるし、メモの不備というか、デジカメ画像をメモ代わりに使うことが多かったから、完全に飛んでる部分もありそうだ。

2004/06/15(火)●隠棲?!●

昨日と同じ現場。今日も梅雨とは思われない、ピーカンだった。
昼食は例の自然食品の店で酢豚定食。この店は本当にいつ行っても、丁寧な家庭料理といった感じが良い。
今日の阪神-ヤクルト戦は阪神ペースで8-3で快勝。杉山プロ初勝利と言うおまけ付きだ。
韓国から戻って10日過ぎた。仕事が忙しいこともあって、なかなか旅行日記がアップできないでいる。
いちおうこの日乗も、旅日記をアップするまでは、更新しないでいるので、中にはMorris.が落ち込んで何も出来ずにいると思ってる人もいるようだ。そろそろ何とかしなくては、と、思うのだが、時間が無さ過ぎる。

【昭和詩集】 ★★★☆☆ 角川版昭和文学全集の47巻(昭和29年10月30日発行)である。定価\290と言うのも時代を感じさせる。これは先週月曜日の朝のゴミの中から拾ってきたものだが、結局ほぼ1週間かけて読み終えた。ちょうど半世紀前の日本の詩壇?の全貌を伺うのにこれほど適したアンソロジーはないかもしれない。
三段組み382pに、103人の詩人が、五十音順に並べられている。安西冬衛に始まり、吉田一穂に終り、巻末の「昭和詩史」を書いているのが吉田精一と言うのも、平仄が合っている。
一人あたり2pから6p、平均10篇が掲載されているとして、ざっと1000篇の詩を読んだことになる。名前すらしらない詩人も数人いたし、小説家としてしか知らない作家の詩もあった。
各詩人の長楕円形の写真(ほとんど新聞写真)が附されているのもいかにも時代を感じさせるし、名前にふりがながあるのもありがたかった。小野十三郎が「をのとをさぶらう」で中原中也が「なかはらなかや」、上林猷夫が「かんばやしみちお」、逸見猶吉が「へんみいうきち」など、言われてみればそうなんだろうが、Morris.はずっと間違った読み方をしていたことが分かった。
しかし本書の一番の特長は、作品発表時の形のまま、旧仮名遣いと新仮名遣いを使い分けていることだ。
仮に現在、こういった過去の詩のアンソロジーが編まれるとしても、たいていが新仮名遣いに改変されるだろう。これは作品への冒涜ではないかと思う。そういう意味でも本書の意義は大きい。
30pで昭和詩史を総括した、吉田精一の解説もなかなかの力作だった。末尾にある、当時最新の「荒地」に触れたところを引用しておく。

この現実派と主知派の中間に位置するものに、「荒地」グループがある。英国の詩人エリオットの詩集の名をとつたもので、現代を荒地と見る意識に立つ。鮎川信夫、黒田三郎、北村太郎、木原孝一、田村隆一、高橋宗一、中桐雅夫、三次豊一郎等を同人とし、年刊「荒地詩集」(昭和26年〜)に詩と詩論をのせてゐる。苦しい現実といやおうなしに対決し、この現実と世界に即して、生きる地盤をいかにして獲得するかに苦闘してゐるので、一種の原罪的な考へ方に於いて共通し詩風は暗い。三好豊一郎の詩集「囚人」(24年6月)は「極度の神経の露出と緊張とからくる弛緩と衰弱、焦燥と見えざる恐怖、過大な自我愛と嫌悪の中に成つた」(跋)もので、イマジスムの手法をわがものにしながら、荒廃した感情と肉体の切実な表現となつてゐる。ここには、現実の平面的な把握を越える形而上的なものがあるが、この傾向はひとり「荒地」にかぎらず、戦後に生れた新しい詩の特色としてあげることができるのである。

2004/06/14(月)●徹夜明け●

昨夜は零時過ぎに寝床に入ったのに何故か寝付かれず、音楽聞いて本読んでたらますます目が冴えて、とうとう3時過ぎに起き出して、韓国旅日記など打ちながら、結局徹夜してしまった。
毎度お馴染みの中華鍋中の麻婆豆腐これを読んだら、きっとMorris.はサッカーユーロ2004のフランス-イングランド戦をTVで見るために徹夜したのだと思う人が多いかも知れない。すっごく良い試合だったから見甲斐があった、と、言いたいところだが、Morris.は全くこの事は頭に無かった。仕事に行って朝、西根君から結果を聞いて臍を噬んだが、後の祭り。寝てたのならともかく、わざわざ起きてるのに、見なかったと言うのが悲しい。
矢谷、西根君らと六甲アイランドのアメリカ向けピックアップ4日取り現場の初日。本当に仕事するのが勿体無いくらいの晴天だった。
昨夜の頑張りで、とりあえず、韓国旅行日記一通り打ち終えたが、プリントアウトして読み直すと、記憶の曖昧さと、抜けや間違いが多い。
夕食は困ったときの麻婆豆腐。特に今夜は胡瓜も青菜もなしで、代わりに茄子やニンニクの芽と、冷蔵庫の残り物ぶち込んで中華鍋でとろとろにする。
何度作って食べたことか数知れないだろうな。
流石に10時になると眠くなってしまう。

2004/06/13(日)●横浜アレルギー●

9時起床。帰国してから仕事が混んでたこともあって、かなり疲れていたらしい。「冬のソナタ」見るつもりがそのまま寝てしまった。でも、録画はばっちりである。
ということで、朝から「冬のソナタ」10話見る。ああ、どこまでも、どこまでもユジンの優柔不断である。さらにはサンヒョクの情けなさったらありゃしない。全20話だから、これでちょうど半分か。ぞっとする展開であはるが、見てしまうんだろうなあ。ミニョンの別荘の朝のシーンのハイキーな画面はMorris.好みだった。でも今回チェリンの出番がほとんど無いというのが一番残念であった。
昼間灘図書館に行ったら、稲田さんが来ていたので、久しぶりにちょっと話しが出来た。韓国旅行の愚痴ばかり話したような気がする。
午後2時から阪神-横浜のデイゲームをTVで見る。昨日は頑張ったのに今日はぴりっとしないで、2-7の敗戦。これでまた最下位にもどったのではなかろうか?
近鉄とオリックスが合併するとかの寝耳に水のニュースが入って来た。身売りならまだわかるが球団合併とはどういう事なのだろう。

2004/06/12(土)●シンプルタイカレー●

矢谷君らと4人で、本山北町の現場、ローカル荷物引き取りで、雨模様の中、Morris.は庭の石やら瓦やら、ややこしいものの梱包でびしょ濡れ+泥だらけになってしまった。
シンプル(というか手抜きの)タイカレー深鍋で調理中昼食はスシローという回転寿司屋に行く。百円寿司としてなら美味しい方なのだろうが、仕事中の昼食に回転寿司というのは、どうもMorris.の性に合わない。4時過ぎに倉庫に戻ったが、仕事がどっさり残っていて、帰宅は7時過ぎになった。
甲子園の阪神-横浜は、4時試合開始で、終ったのが8時過ぎという長い試合。6-6の均衡を破ったのが今岡のホームラン。今季苦手の横浜から2勝目をあげて、何とか最下位脱出。
昨日の現場でオーガストが、階段で箪笥を足に落としてえらく痛がってたが、何と医者に行ったら骨折で全治2週間とのことらしい。彼はめったに弱音を吐くタイプではないのだが、昨日はそう言えばかなり痛そうな顔をしながら、作業続けてた。心配だが、驚異の回復力で早く全快復帰することを祈りたい。
夕食は久しぶりにタイカレー(グリンカレー)作る。相当の手抜きで、チキン、茄子、筍だけだったが結構美味しかった。

2004/06/11(金)●レイ・チャールズ●

朝のTV番組(エンタメ??か)で、レイ・チャールズの訃報を知らされた。享年73。とりたてて大ファンというわけでもないが、Morris.くらいの年代にとっては、とてつもなく大きな存在だったことはまちがいない。それはいいのだが、この番組での紹介のされ方というのが「「いとしのエリー」などのヒットで知られるアメリカの黒人歌手レイ・チャールズさんが亡くなりました」だもんなあ。いくらなんでもそれはないだろうと、突っ込んでしまった。今日は彼のMDを聴きながら仕事に向かう。
予想通り朝から雨で、ほぼ一日降っていた。仕事は御影の現場のフィニッシュで、やっぱり大変だった。荷物の数が630を超えた。トラックに荷物を積もうとすると雨脚が急に強くなるような感じで、なかなか仕事が進まない。やっと倉庫に戻ったら6時過ぎていた。また雨の中をコンテナ詰めと、あらゴミの処理で、ずぶ濡れになった。

2004/06/10(木)●時の記念日●

今日は時の記念日である。確かそうだったと思うのだが、誰もそんなこと話題にもしない。
「時は金なり」という有名な言葉がある。たしかフランクリンが言い出したはずだが、Morris.は昔からこの言葉には胡散臭いものを感じていた。以前「評伝 エリック・ギル」(河野三男)という本を読んで、その中でこの金言?への反論の根拠を得たような気がする。
今日も昨日と同じ現場。そろそろ飽きてきた。昼食も3日続けて「あさひ」となると流石にちょっと食傷気味である。
台風4号が近づいて、明日はちょい荒れの天気になるらしい。いつもなら「台風来ないかな」モードだが、今の現場のフィニッシュなので、心配である。

2004/06/09(水)●インドには勝ったものの●

昨日と同じ現場。昼食も同じ「あさひ」。今日は青空が広がっていた。しかし蒸し暑い。
昨日は結局薮の完投勝利だったが、今日は先発の井川が、コントロール不調で初回から3点失うというきつい立ち上がり。7時からは日本-インドのサッカーがあるのでTVでサッカー見ながらラジオで野球聞くと言う忙しいことになりそうだ。
サッカーは中澤の2ゴールを始め、7-l0でインドに快勝。ということになるのだろうが、アナウンサーも解説者も、オマーンとの得失点差のために、どうのこうのと、うるさいことこの上ない。
阪神は初回の失点が効いて、2-3で負けてしまった。

2004/06/08(火)●ひさびさの阪神楽勝●

としろうたちと御影の大きな現場。今日は二日目で、ひさしぶりに仕事復帰のMorris.は午前中はリビングの割れ物、午後はキッチンに入ったがさすがに多い。明日いっぱいかかるだろう。
昼食は西根君と「朝日食堂」で、だし巻+チキンの定食。ここのだし巻は数年前は驚くほど大きかったのに、だんだん小さくなって、今では、普通のだし巻よりはちょっと大きいくらいでしかない。まあ\600だから文句を言えた義理ではない。
矢谷ドットコムのアルバムは今月中には完成する運びらしい。
神戸は一日中雨模様だったので、今日の阪神ー広島戦は中止だろうと思ってたが、福井でちゃんと試合やってて、5回を終って8-0の大量リードだ。Morris.の韓国旅行中に負けがこんで、いつのまにか借金生活で5位あたりに低迷していた。今日は安心して見ていられそうだ。

2004/06/07(月)●児島未散●

[拘置所の夢]拘置所らしい広場のあちこちに拘置人が立っている。刑が決まる瞬間に地面に足が付いていなければ放免されるらしい。片手を怪我している思想犯とおぼしい男は松の枝に下がってる鉄鉤に片手でぶら下がるが、力尽きて付添人に連れられて行く。鳥居にぶら下がった親子はOKだったようだ。Morris.は同級生の女子と、小学校への抜け道である狭い岩場の隙間からこれを見物していた。翌朝親子が出ていくのを楼門の上から見送るMorris.は子供に飴をやろうと、紙包みを投げようとしたが、飴が水飴のように溶けて地面に垂れる。包みごとほうるつもりが、やっぱり垂れて地面に飴の塔ができる。父親がどうしようかと近寄ったら飴の塔が倒れて父親の革靴とズボンが飴の中に埋没する。逃げようとすると飴はどんどん増幅して身動き取れなくなる。後ろで笑って見ていた男もついうっかり飴に手をふれてしまい肘まで飴の中に埋まってしまい、飴引きゲームの様相。あまり面白くて大笑いしたMorris.は、その自分の笑いで目が覚めてしまった。

昨夜も2時ごろまで起きていたのに、変な夢のおかげで6時前に起床。雨はすっかり上がっている。ゴミ捨てに行ったら、昭和29年頃発行の昭和文学全集の端本が20冊くらい捨ててある。その中の「昭和詩集」と言う巻だけ持ち帰る。あいうえお順に100人余りの詩人の作品が並べてある。一人4p足らずだが三段組だから平均10篇程はあるだろう。半世紀前の日本の詩のアンソロジーとして見るのも面白かろう。この前の大岡信編のアンソロジーが確か四半世紀前だったからインターバルとしては悪くない。
ぐいぐい酒場(Morris.掲示板)に、風俗業者らしい者の書き込みがあったので削除。
パクサ宅で紹介された演歌歌手オセグンとマネージャーから頼まれた日本の演歌のテープを作るため、423ch,424chの演歌チャンネルを4時間近くエアチェック。さすがにこれは久々で、韓国では完全にポンチャクアジョシ化してるMorris.と言えども、まだまだ日本の演歌親父にはなれそうにない。
もちろん他のことやりながらいい加減に聞いていたのだが、途中女性の歌でおしまいの歌詞が「なんたらの、悲しい理想主義」と聞こえるのがあって、ふーむ最近の演歌の歌詞もなかなかに哲学的なんだな、と変に感心したのだが、これは川中美幸の「いそしぎ」という歌だった、というのがオチである(^_^;)
午後は260chで懐かしい韓国映画「馬鹿どもの行進」を見る。やはり今おお流行りの韓国映画とはまるで違ったタイプの映画だが、Morris.はこれにもかなり思い入れがある。ヒョンテとヨンジョという男女の主人公の名前もチェイノの脚本では良く使われる名称だし、しきりにコレサニャン(鯨獲り)の歌が使われるのもMorris.には近しいものだった。ラストシーン、汽車で入営地に向かうヒョンテに車窓の前で別れを告げるヨンジャが、キスしようとして届かず、見かねた後ろの憲兵がヨンジャが抱え上げて二人のキスを叶えるところではついまた涙してしまったよ。
午後買い物に出て戻ったら、宮崎さんから児島未散という90年代初頭のアイドル歌手の「ジプシー」というアルバムが届いていた。
この前Morris.が作ったイジヨン部屋に関連して、流れ星のように消え去ったアイドル歌手で、宮崎さんにとってはイジヨンと同類のテイストを感じる歌手らしい。Morris.は全く未知の歌手だった。名前だって「misa」と思ってたくらいだ。ほんとは「michiru」ね。代表曲らしい1曲目のタイトル曲からしていかにも正統派アイドルらしい歌いぶりで、当然アイドルに弱いMorris.は気に入ってしまった。「異邦人」を思わせるようなエキゾチシズムを薬味に使った曲作りも、アイドル路線では定番と言える。力みのないところも好感大である。柏原芳恵の10年後れくらいと言うことになるし、何となく声質や発声法も芳恵に通じるようで、心が和んでしまった。宮崎さんに感謝m(__)m

2004/06/06(日)●強引にリバイバル●

[サッカーの夢]数人で遊びのサッカーやってる。ボールがえらくいっぱいあって、どれ一つとしてまともなサッカーボールはない。西瓜や南瓜みたいな果物、野菜から、中に水が入ってるヨーヨーみたいな奴、蹴ると足がずぼっと突き刺さるやわらかな奴。どうもこれはちょっとヤバイことしてるよな、って気になる。他の連中が今日の獲物を抱えて帰ってくる、村ではこれから酒盛りになる模様だ。Morris.らガキたちもそれなりのお零れにあずかれそうでそわそわしている。

9時起床。曇空だが、昨夜セットしておいた洗濯物干してまたごろごろ。しかしくさっていてもしかたない。
午後から元町出て阪神理容で散髪。今回は手慣れたおっちゃんで良かった。かなり短めにしたらちょっとすっきりした気分。とりあえず小銭入れがないのは不便なので、東急ハンズとそごう別館のLoftに行って吉田カバンの小さな小銭入れ探したが見当たらない。こうなったら大阪まで行ってしまえ、ということで、茶屋町のLoftに行ったら。青い色違いのものはあったが、Morris.好みのカーキ色の奴は赤ラベルのタイプしかない。\100くらいのちがいなのに何となく安っぽく見えるので青ラベルのものはないかと聞いたが在庫無しで、取り寄せも難しいと言う。いちおう心斎橋と阿倍野の店にも確認したがやっぱりないというので諦めてこれを買うことにする。デジカメのことばかり腹立てていたが、この財布だってこんなに苦労するとなるとまた怒りがぶり返してきた。
新デジカメによるマクロ撮影見本こうなったらついでだと、ヨドバシカメラでMorris.が盗られたデジカメの後継機「PowerShotA70」というのが既にもう型落ちで\34,000で出ていた。それでも今はちょっと手が出ない。駅西のソフマップに行ったら同じ機種が\27,800だ。かなり安いのでちょっと迷ってしまった。どうしようかと思いながら店内冷やかしてたら中古品の棚に一つランク下の「PowerShotA60」が純正のケース付で1万円台で出ていた。「いまどき」200万画素というのは人気薄なのだろうが、この値段ならあまり負担かからないし、Morris.の盗られた機種も200万画素だったが、ほとんどすべて100万画素でしか撮らなかったからこれで充分だ。操作もあまり違わないだろうし、コンパクトフラッシュもソフトウエアも流用できる。何よりも形が同じだからデジカメ無くしたことを忘れられそうな気がする。ということで、結局これを購入することにした。16MBのメモリも付録に付いてたから早速使ってみる。操作というかボタンの位置や順序がかなり変わっているが基本的には同じ機種だからややこしいことはない。前の機種で一番気になってた接写のピントの甘さも、大分改良されているようだ。前機はマクロでも15cmがぎりぎりでそれでもまるでピント合わなかったもんなあ。今度のはいちおう5cmで撮れることになってる。ピントも前よりは良さそうで、これは結果的には良かったと言うことにしておこう(^^;)
6時過ぎに帰宅。夕方から雨になった。横浜球場での阪神は今日は中止。あちらはすでに梅雨入り。こちらも半分入ったようなものだろう。

12インチのギャラリー】沼辺信一編著 ★★★★ 副題に「LP時代を装ったレコードジャケットたち」とある。良くある、レコードジャケット写真集のカタログみたいな本くらいに思ってこれまで手にしないでいたのだが、ふと編著者の名に見覚えがあるということで借りてきたのだが、いやもうこれは、見事なLPジャケットデザイン大全というか、見て楽しく読んで面白くて、さらにMorris.が知らなかったデザイナーや演奏家、タイポグラファーなどの紹介が、わんさとあって、ひさびさに興奮しながら、時間を忘れさせてもらった。
こんな経験は例の「幻のロシア絵本」展のカタログ以来ではなかろうか。などと、しらじらしく言挙げするのも、タネをあかせば、あの展示会の仕掛人でもあり、カタログでも作品解説や総括文を書いていたのが、本書の編著者沼辺信一その人だったのだ。
もともとはCDジャーナル別冊の季刊誌「Listen View」に連載されたものを増補、改訂、追加したものらしい。発行されて10年以上になるのにこれまで知らずにいたのはいかにも勿体ないことであった。
何と言っても厳選されたジャケットのデザインは見事である。編著者の好みか雑誌の傾向のせいか、クラシック音楽が半分以上を占めているが、Morris.はほとんど無知な領域だけにこれまでに見たこともなかったジャケットがほとんどで、逆に新鮮に思えた。
B5版160pだが、そのうちの1/3ほどは、1pにジャケット1点というレイアウトにも、LPジャケットの大きさへの執念が表れているようだ。それでも実寸には程遠い大きさであることを嘆いている言葉が頻出する。
草創期のLPレコード会社の騒動やシェア争いなども興味深いが、ポスター画家としてしか知らなかった、A・M・カッサンドルが多くのレコードジャケットを手がけており、それもほとんどタイポグラフィのみで構成されていて、それがまた途方もなく美しく素晴らしいというのにも驚かされた。当然というか、フォントも作成していて紹介されていた、いかにもオシャレなペーニョ体などはたしかに、あちこちで見かけたような気もするし、1960年頃に例のイヴ・サンローランのロゴタイプを作ったのが彼の最後の仕事なんていう、美味しいネタまで添えてある。
さらに、ロシアバレーに君臨したディアギレフとその愛弟子(というか寵童)マルケヴィッチが指揮したアルバムへの微に入り細を穿ったエピソード、コクトーとその仲間であるフランス6人組との睦まじい芸術世界、先のマルケヴィッチとコクトーの老後の交友、アメリカンカルチャーとしてのジャケットデザインとポートレート、日本のジャケットデザインで異彩をはなっている松本侑三の懐に食い入っての作品論、作曲家、楽器を主題にした傑作ジャケット群、遊びの極致の仕掛けジャケットなどなど、とにかく、各章ごとに、恐ろしいほどの思い入れと愛着の詰まった、オマージュと分析が開陳されている。こんな中身の濃いカタログは無いな。
Morris.好みのストーンズの本物ファスナー付の「スティッキー・フィンガー」や憂歌団の「ショーボート」などがあるのも嬉しかった。
最終章「夏の歌」でのディリアスという盲目の作曲家と若い採譜者の物語などは、名画座で息を詰めて映画見てる気分を髣髴させるものだが、これがまたちゃんと、ラッセル監督の「夏の歌」という作品にインスパイアされたという楽屋落ちまでつけてあるあたりが、著者の一筋縄で行かないところだろう。ユージン・スミスの有名な写真「楽園への歩み」がディーリアスの「村のロミオとジュリエット」からの引用であるという指摘も実に美味しい(^^)
本書に掲載されたジャケットのほとんどすべてが編著者の所蔵と書いてあるから、彼はやはりかなりのおたくでもあるにちがいない。
一部ではアナログ盤再発の気運無きにしもあらずだが、趨勢はとっくの昔にCDの時代に成り代わっている。そういう中でこういったLPジャケット愛好家や収集家は、消えた文化を哀悼するあまり、それらに取って代わった現在の媒体を馬鹿にしたり、貶めたりする傾向があるものなのだが、本書の編著者はそういった弊害に陥ることなく、いや、却ってCDジャケットにはそれ独自の美の世界があるはずだと揚言している。

LPジャケットに注がれる視線もまた、懐古趣味のフィルターを通したものがほとんどである。このところ雑誌の特集などでアルバム・カヴァーが採り上げられる機会が多いのだが、ともすればあからさまな礼賛ばかりが先立ち、時代と作品を批評的に検証する姿勢が欠如している。

そうそう、たしかに本書の意義深さは、専門的かつ一般的にも妥当と思われる時間的、分類的な整理がなされ、各々に適切な分析批評がきちんとなされていることに言及するべきだった。でも、それはMorris.には向いてないんだよね(^^;)

確かに、LPジャケットの魅力はその大きさにあった。ミュージシャンの表情を原寸大で再現することも、楽器の細部を超拡大して見せることも、12インチの正方形なればこそ可能だったのであり、そうした魅力はCDのパッケージからは完全に失われてしまった。色彩の微妙なニュアンスやディテールの質感表現も、あのLPサイズを前提にしていた。
しかし、だからといってCDの小さな正方形がデザイン媒体として不向きと考えるのは、余りにも短絡的すぎる。小さいということならば、例えばタバコやマッチのデザインはどうなのか。それらは視覚的に劣るものだろうか。郵便切手のように、その小ささこそが魅力であるメディアであることも存在するのだ。


「マッチラベル」愛好家のMorris.(でも収集家ではない)は、ここの所で思わず快哉をあげてしまったよ。そうさ、そうだよ、そうなんだよね。金は財布に、神は細部に宿り給うんだもんんね。マッチラベルや切手と比べれば12cm平方のCDジャケットも、でっかく見えてきた。

もはや結論は明らかだろう。デザイン媒体としてのLPとCDの優劣を問うことには、何の意味もない。LPにはLP、CDにはCDそれぞれの大きさにふさわしいデザインがあるだけなのである(だからこそ、LPジャケットをそのまま縮小したCDは決定的に魅力を欠いてしまう)。CDパッケージにとって何よりも肝心なのは、そのサイズから発想することである。12cm四方の正方形ならではの「音楽の視覚化」は充分可能なはずだ。そのことはすでに個々のCD作品を通して実証されつつあるのではなかろうか。

パチ、パチ、パチ、パチである。
書き忘れてたが、本書はオールカラーで、これはこういった著作では必須条件だと思う。1p1作品のページ以外のページでも、レイアウトはそれぞれのジャケットの関連付けがわかるように、大きさや並べ方も趣向をこらし、実に丹念に、そして完璧に美的に処理されている。
重箱の隅を突つくことの好きなMorris.だが、本書のどのページをとってみても完成した一つのデザインとして成立していてけちのつけようもない。
それだけに、この表紙(カヴァー表紙)のデザインだけは、どうにかならなかったんだろうか?LPレコード盤を単純にデザイン化したものだが、ジャケットの本としてのインパクトを徹底的に欠いている。もしも、本書のどのページでもいいから、ぱっと開いてそれをそのまま表紙のデザインとして流用していたら、必ずや本書は格段に人目を惹き、Morris.も発売当時リアルタイムで手にしていた可能性大だったと思うのだがどうだろう。
「羊頭狗肉」の正反対で、あまりに勿体なさ過ぎると思ってしまった。なんて、結局重箱の隅をつついてしまった。怒らないでね沼辺さん(^^:)
評点の高さはヴィジュアルに弱いMorris.だからというだけでは絶対にないことを、ここに明言しておく。

2004/06/05(土)●涙の帰国●

部屋に着いたのが午後11時過ぎ。郵便受けにも大したものは来ていない。
VCR見たらちゃんと予約録画のマークが点いていて10分から作動しはじめた。「冬のソナタ」9話の録画だ。この分なら先週の8話も録画されていそうだ。先に9話から見るのもなんだなと思いつつ、荷物の整理しながら半分くらい見る。あいかわらずユジンのどっちつかずの態度にいらつく。さらにはミニョンは、えらく優位な形で事を進めていく。サンヒョクはどんどん自分で墓穴を掘って行く。風呂をつかってから、結局8話、9話と続けて見てから3時過ぎ就寝。デジカメのことより、もう戻ることのない200枚余の画像のうちのいくつかが頭に浮かんで、なかなか寝付かれない。


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