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2005年初夏Morris.ソウル滞在記

テキスト篇
2005/05/24〜06/10
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2005/05/24(火)●初日から2回乗り越し^^;●

5時起床。メールの確認して、珈琲飲んで、6時前に家を出る。

大阪で関空快速接続で、乗り換え1回だけで関空まで行く事が出来た。関空快速で向いの席のおばさんが、韓国のガイドブックを広げたので尋ねたら、やっぱり冬のソナタで韓国ブームにはまったタイプだった。その新しいガイドブックをちょっと見せてもらったら、中央国立博物館は今年の10月まで休館だと書いてある。があぁん、去年行ったとき係員に聞いたら、龍山近くに移転して年末にでもオープンみたいなこと言ってたのにい。それとも今年の年末と言うのを聞き損ねてたのかな、まあ次回に期待ということにしておこう。

9時40分発のJL961便11Kという席は窓際で見晴らしがよい。今日はちょっと雲があるくらいで、Morris.には絶好の飛行日和だ。

飛行機から雲を見るのが異常に好きなMorris.は、ピーカンの晴天だとがっかりしてしまう。それに今日の窓は掃除したばかりなのかえらく奇麗である。いつもいつも飛行機に乗るたび思うことだが、半世紀まえまではほとんど登山家のみの独占物だった雲海を、何の苦労もなく、真上から見下ろす形で、それもとっかえひっかえ、たっぷりのんびり眺めることができるようになった、というそのことだけで、宙に浮いたような気分になる(その通りだけど)Morris.だった。例によってソウル便は機内食省略だが、缶ビール片手に「雲見ていっぱい」を存分に楽しむ事が出来た。

11時半インチョン到着、機内にバッグ持ち込んだからちゃかちゃかと検査も済んで12時前には解放された。

今日のレートは100円=905ウォン。あれれ、最近では一番低いレートである。このところ、ずっと百円=千ウォン体制がつづいていて、10倍と言うのは計算もしやすいし、今回もてっきり、そのつもりでいたのだが、1割ほど換金率が下がっているというのは、Morris.のようなぎりぎり予算旅行者にはかなりいたい。

602リムジンバス(7,000w)で鍾閣まで出て、まっすぐ東山旅館へ。アジュマもMorris.のこと覚えててくれて。定番の狭い階段上がった2階の109号室(といっても2階は二部屋しかない)に落ち着く。珍しくとなり部屋は別の客がいるようだった。初日の旅館到着がお昼1時半というのは、Morris.にしては異例の早さである。

今日は24日だから、4と9の日に市が立つ、ソウル南の牡丹市場(モランシジャン)に向かうことにする。鍾閣から1号線で鍾路3街で8号線に、教大前で4号線に、蚕室で8号線に乗り換えて終点が牡丹である。すごい遠回りであるが3時前には到着することが出来た。地下鉄バス共用の磁気カードはたっぷり残量があって、嬉しかった。

地下鉄のシートがすべて硬い合金製になってるのにちょっと驚いた。長いシートに7人分の窪みがあって、据わりごこちは悪くない。(後注:すべてではなく旧いクッションタイプの座席もいくらか残っていた)終点の牡丹で、無人の車内でこのシートをデジカメに収めていたら、ドアが閉まって、列車はそのまま前方に進みはじめた。このまま車庫に入るとやばいな、と思ったが、運転士がすぐ折り返すと言ったので安心。

牡丹市場は3回目で、去年の6月には旅の最終日に駆け抜けたのだが、その前日に例のデジカメ盗難事件にあったばかりだったので、まるで楽しめなかった。

今日は初日でもあり絶好調である。この市場の看板でもある狗肉市場は相変わらずの賑わいで、無慮千頭以上の食用犬が檻の中にうじゃじゃいて、檻の上には丸焼きの犬の姿も多く見られたし、解体された狗肉はそこら中に並んでいる。やっぱり写真撮影は嫌がられるようだった。

何でも市場の先にある一段低くなった広場では、カクソリ芸人風の飴売りが二つも出て賑やかに歌ったり踊ったりしてた。女装の歌手の人だかりの輪の中に座り込んでついつい1時間近くポンチャックのリズムに溺れていた。アジュマ、アジョシが踊り出そうとするのをリーダーが制止するのがちょっと物足りなかった。

全員で踊りまくればいいんじゃないかと思ったのだが、商売上からのことだろう。もう一つの集まりはナンタの真似っぽかったが、こちらはそこそこである。

そのあと市場をふらふらと回遊して、テープ売り場のアジョシにイウナのトロットメドレーテープは無いか尋ねる。これは前々回この市場で見つけながら、CDがあったらそちらを買おうと思って、結局見つからず、そのあとテープを探し回ったもののとうとう買えずじまいだったといういわくつきのもので、前回の旅行では10数カ所で尋ねまわっても手に入らなかった。

だから今回もあまり期待はせずに念のために聞いてみたのだが、アジョシは無造作に、ほいと手渡してくれた(@_@) カセットテープ2本組で4,000w、Morris.は中身も確かめずに即買ったことは言うまでもない。

道端に座り込んでじっくり見る。95年の制作とジャケットには記されてるから10年前のもので、当然曲目もそのころのヒット曲ばかりである。どちらも20曲ずつ入ってるがえらく重複してるのがおおい。数えたら8曲重複である。トータル32曲ということになる。タイトルがそれぞれ「熱風トロット」「最新歌謡イウナディスコ」とあるから、同じ頃に出た2本のテープをセットにしたのだろう。バージョンが違うと嬉しいなと思う。しかしその前にちゃんとまともな音が鳴るかどうかが心配でもある。なんせ10年前のテープでずっと日向でならべられてた可能性もあるもんなあ。それはともかく、旅の初日で念願のお宝テープ入手できるなんて、今回の旅は幸先がいいぞ。

すっかりご機嫌になって、屋台でパジョン2,000wとマッコリ1,000wを頼む。屋台のアジュマや隣席の韓国人たちとの話もはずんだ。

今回は鈴木深良著「旅の指さし会話帳5 韓国編」を携帯している。これはうり丸さんからもらったもので、うり丸さんは著者とは知りあいらしい。それにこれは後から気づいたのだが、協力者にMorris.の韓国語の恩師でもある趙子衡先生の名前もある。それはともかく、これが実によく出来ていて、本当に韓国語何も知らない日本人が韓国で、これ一冊あればなんとか意志の疎通ができるし、簡単な会話もできかねない^^;くらいの、スグレ物である。

もちろん入門書以前くらいの基本語が中心で、韓国語万年中級クラスのMorris.でも、さすがに知らない単語はそれほどない、くらいの内容だが、今回はこれを韓国人との会話のきっかけにできるんじゃないかという目論見で持参してみたのだった。初日の結果は上々みたいだ。

帰りは地下鉄盆唐線(ブンダンソン)水西で3号線に乗り換えて鍾路3街まで出ることができた。今朝のとんでもない乗り換えに比べると2/3くらいの省力化である。これから牡丹市場に行くときはこれを利用しなくては。といいながら、実はMorris.はまたも寝過ごして気が付いたら慶福宮まで行ってたのだった。

7時半過ぎてたので大慌てで、韓国観光公社地下の案内所に走り込んだのだが、あれれ?Morris.御用達のインターネットコーナーが消滅してる。良く見たら案内カウンタの脇の別の場所ににPCが4台だけ並んでる上に「このPCは観光目的インターネットのみの使用で、娯楽や個人サイトの使用を禁じる。個人の利用時間は30分に限る」との貼り紙がある。利用者は一々カウンタで手続きする必要があるらしい。もう15分も無かったので、とりあえず、メールの確認だけはすることができた。

これまで散々利用しまくったMorris.は、長いときは2時間近く居座ってたこともあるから、こういった常習者を排除したいという意向かもしれない。ともかくも、これでMorris.の韓国内でのネット利用はかなり制限されることは間違いない。時間取られすぎだったから、良い面もあるだろう。

特に前回は初日にちびくろが煙り吐いて使えなくなり、観光公社のPCへの依存度が高くなったとったという事情もあった。

8時過ぎからインサドンを流す。この前工事中だった地域は、「サムジギル」というショッピングビルになっていた。長方形の中庭を巡る螺旋階段形式で、陶磁器、韓服、アクセサリー、キャラクタ商品、喫茶店や食堂などお洒落な店がおおい。韓国古風な街並みを誇るインサドンだけに、こういったモダンなビルに建て替えられること自体はあまり嬉しくないことなのだが、このビルは随所に遊びがあり、各店も雰囲気を出そうと努力してるから、評価できると思う。便所の壁の落書き風イラストもそれなりに面白くて、Morris.は男用便所は全て覗いてみた。さすがに女性用は見ることはできなかった(^^;)

ホバンヨッ(南瓜飴)売り屋台でイパクサのクムパムタリョン(焼栗打令)が流れてたので、嬉しくなって売り子二人に話し掛ける。客寄せのはさみは、10年ほど前に知り合いの鍛冶屋で作ってもらったという。その直後に、偶然露店でこのはさみが売りに出ていた。30,000wというのが高いのか安いのかわからない。こちらはかなり古そうだったが、さきの飴売りのものと比べるとちょっとチャチである。それでも散々迷った末、我慢することにした。

近所のクモンカゲ(小店)でソジュを買い、部屋に戻って市場で買ってきたチャメ(真桑瓜)スルメなどつまみにして、今日の日記を打ちながら、そのまま寝入ってしまったらしい^^;。
 
2005/05/25(水)●戦争記念館●

7時半に目覚ましに起こされたものの、また寝て、結局10時半過ぎまで寝てた。11時半頃近くの軽食堂「タングン=にんじん」でスンドゥブチゲ4,000w食べる。この店は去年見つけて気に入った。母娘でやってるこじんまりした店だが、Morris.のこともすぐ覚えてくれて親切である。昨日牡丹市場で買ったチャムウェ一つ持っていき、皮剥いてもらって一緒に食べる。

観光公社でメールチェック。何も無し^^;

チョンゲチョン資料館に立ち寄って話を聞く。10月ごろ完成?とのことだったが、眉に唾をつけて聞いておくことにした。

午後から龍山にでも行こうかと思ったが、地下鉄逆に乗ってしまった^^;ので、大回りして三角地で下車。突然思い出したようにここにある戦争記念館に行くことにした。10年くらいまえだろうか、この米軍基地跡地に記念館ができたときに一度行ったことがあるので2回目ということになるのだが、今回は以前とは何か全く違った印象を受けた。Morris.の中で、戦争や軍隊に対しての見方が少し変化したからかもしれない。


天安の独立記念館とは違って、こちらはユギオ(625=朝鮮戦争)の展示がメインなので、日本人も客観的に観覧することができる。数年前に朝鮮戦争関連の本を何冊か読んで、戦争の推移や、原因、それに付随する国際情勢などを知ることができたし、昨今のイラクとアメリカの関係などを重ねあわせて見ることで、前とは別の感興を覚えたのかもしれない。Morris.はもちろん軍事おたくではないし、どちらかというと軍事関係の施設や展示には嫌悪感を持つタイプだったが、武器や装備にはついつい見入ってしまう。

この展示館の眼目はジオラマというか、当時の模様の原寸復刻模型で、ついついデジカメで撮りまくった。

屋外には戦車、飛行機、潜水艦から高射砲まで現物が多数展示されているし、機内に入れる展示物もある。迷彩服の若い軍人も多く、記念写真撮らせてもらったりもする。平日というのに観覧者は多く、岐阜県から修学旅行で来たという高校生もいたし、中国人ツアーも多かった。地下では光復60周年記念「オモニの生活」と題して、当時の生活用品や古い町並みの1/2くらいの復元などがあったが、別料金だったし、時間も無かったので、上階から見下ろすだけにした。

三角地から、歩いてイテウォンへ行く。平日と言うこともあって人は少ない。一番南側の店にアロハシャツが安くで出ていたので買おうかとも思ったがやめておく。裏道に入った坂道で黒人が座ってウイスキーのポケット瓶を飲んでいた。周りの風景とあまりにマッチしてるので写真撮っても言いかと訊いたら断れた。それでも一緒に並んでしばらく話す。米黒人だと思ってたが、実はガーナ人でWiseと言うらしい。今日は休みとか言ってた割に、携帯電話で商用っぽい話をちょくちょくしている。ウィスキー手渡して飲ましてくれた。

案内所に「 陶器ビエンナーレ」のパンフレットがあった。イチョンと近郊の2都市の3会場に分散して開かれるらしい。しかしパンフレットには、あまりに大雑把なことしか書いてない。まず、会場への交通手段すら書いてない。観光案内嬢に訊ねたら、PCで探したり、あちこち電話したりして、とりあえず、サムソンのCOEX前からシャトルバスがでることがわかった。

それにしてもイテウォンの案内所は何となくみすぼらしくてPCもめちゃ古い型でCRT画面もすごく写りが悪いので、ちょっと可哀想だった。彼女の努力に報いるためにもこの催しに出かけてみようかと思う。それにしても ひどいパンフレットである。

そのまま地下鉄で市庁に戻ったら、市庁舎がライトアップされていた。前の広場は芝生で、絶好のカップルデートスポットになっているようだ。三脚使ってデジカメ撮影。前回韓国ートルコのサッカー試合の中継をみんなで見たあと、このライトアップが美しくて、かなり写したのにデジカメ盗難でふいになったことを思い出す。

そのあとこれまた前回見つけたキョウボ文庫脇のカムジャタン店に行く。カムジャタンは普通3人くらいで食べるもので、一人だとなかなか食べることができないが、この店は定食みたいな形の5,000wで味も量も見た目も満点である。しっかり満腹して宿に戻りソジュひっかけて寝る。ソウルに来たとたん、あっさり酒飲みに逆戻りしてるぞ(^^;)
 
2005/05/26(木)●臨津江へ●

7時起床。神戸での朝鮮語講座の夢を見た。年賀状の話題が出て、帰りのバスで信長さんと一緒に座席に座りプリンタの話が出る。座席に椅子の脚に付けるネジ式のゴムの部品が落ちていた。夢判断ではどういう卦が出るのだろう?

8時にソウル駅に行き、都羅山までの切符(1,400w)を買う。前回DMZ見学したとき、都羅山がえらく気に入って、無性に登りたくなったのだった。ソウル駅8時50分発臨津江(イムジンガン)行き普通列車に乗る。隣席に途中のイルサン在住のアジュマが座って、話が弾む。日刊の無料タウン誌に南大門(崇礼門)が明日から解放されるというニュースが載っていた。臨津江駅には10時半に着いたが、ここから都羅山への便は正午発とのことだった。

しばらくの間、臨津江と自由の橋など見物する。途中大田から来たアジュマ連に写真写してくれと頼まれたり、警察関連親睦団体の子供達の記念写真に混ぜてもらったりする。

11時半に臨津江駅に戻り、「追憶の鍋うどん」3,000w食べる。朝鮮戦争当時の名物だが、いかにも粗末な鍋うどんなのだが、デジカメで撮ったらそのままポスターに使えそうな画像が撮れた。

改札口では兵隊がパスポートチェック、手荷物のX線検査、Morris.のカバンに入ってたソジュもきっちりチェックされて、絶対飲まないよう注意される。
都羅山駅までは10分足らずで着くのだが、途中臨津江の破壊された橋桁などをデジカメに収める。

都羅山駅で降りて、都羅山方面に向かおうとしたら、制止される。勝手に動き回るのは禁止らしい(@ @) 考えてみれば、前回も臨津江の川辺でひと時を過ごすなんて考えてたのが、あっさり禁止された情況を鑑みれば、勝手に歩き回れるわけがないことに気づくべきだった。でもとりあえず、都羅山に再会できただけでも、満足である(ちょっと口惜しいけど)。1時間無為な時間を過ごす(^^;)

1時43分発のソウル行きに乗車したら、10人くらいのアジュマ連が乗り込んで、発車前から勝手に歌って踊り出す。Morris.がこれをほっとく訳はなくて、玉子マラカスで参加。アジュマ連よろこぶまいことか。列車が動き出したらMorris.にも何か歌えというので、「南行列車」フルコーラス歌ってしまった^^;

おかげで臨津江の北側の画像を撮り損なってしまったが、ポンチャックには勝てんもんね^^;

途中の花田駅近くには航空大学があり、広場に小型飛行機がずらりと並んでいた。

新村で下車。ここの駅はこじんまりして可愛い。現在駅舎の改築工事中のようだが、この駅舎は、ソウル駅の旧駅舎とは別の意味で、何らかの形で残しておいて欲しいものである

例のPCハンコ屋は儲かったのか、2階に移転していた。

巨大なチャンチョンメソシスト教会堂を覗いてみる。中でアンプ通した音楽が聞こえたので、受付に聞いて2階の礼拝堂に行ったら、PAと照明がリハ中だった。何があるか訊ねたら7時半から子どものためのコンサートがあるとのこと。時間があれば見物に来よう。

久しぶりに延世大学の博物館を見物。やっぱりここの展示物は充実している。博物館の前の中庭がこれまた素晴らしい。昔の由緒ありそうな建物二つが資料館として利用され、石像や石塔などがある。ここをふらふらしてたら、女の子二人が縁台に座ってたので話する。

延世大学の英文学部のユジンと史学部のチョンジンでどちらも22歳、生っ粋のソウルっ子だった。なんか話がはずんで記念撮影して、夕食に行こうということになり、前に一人で行ったサンドンイ(双子)カルビへ向かう。この前美味しかったテジカルビ(豚の骨付焼肉)たのむ。やっぱり焼肉は一人で食べるよりみんなで食べるのが美味しい。もちろんビールも頼んで、すっかり気分良くなったMorris.は、強引に二人を誘ってノレバンへ。1時間が30分サービス延長。Morris.は20曲近く歌ったような気がする(^^;)

二人と別れてしばらく新村徘徊。さっきの焼肉の店を撮影に戻ったら、前に可愛い犬がいた。白茶のブチだが顔立ちが良い。近くの店の前に、この犬の写真が大きなパネルになって飾られていた。

気がついたら、8時半過ぎてたのでコンサートに間に合うかどうかわからないが、教会堂に行ってみた。まだやってて、教会らしく不幸な人々を助けようという主旨の画像がバックに流されたり、子どもとの合唱、身障者グループと声楽家の合唱などがあり、音楽的にはMorris.の好みとはかけ離れているが、こういった場所での催しを見ることができたということに意義がある?と思う。人によっては異議があるかもしれないが(^^;)

またまた宿に帰って晩酌しながら寝入ってしまった。
 
2005/05/27(金)●南大門開放祭典●

10時起床。「にんじん」でトンカス食べる。これはいまいちか。

観光公社地下でメールチェック、留学中のひろちゃんからメールあり、ぐいぐい酒場に巻田さんと杉山さんから書き込みがあった。杉山さんには一度は連絡とらねばと思っていたのだが、掲示板や日記見ればソウルにいることは、とっくにわかっていたはずだもんなあ。

外換銀行で換金と預金。今日のレートは\100=909w。今日は2時から南大門解放式典を見ることに決めていた。

お昼に市庁舎前のステージでハーモニカトリオの演奏やってた。60cmくらいありそうな長いハーモニカと二つの大きなハーモニカを蝶番で繋いだベース用があって珍しかった。ここでは平日の昼休みにときどきこういったライブをやっているらしい。

南大門に1時半頃行ったらすでに相当の観客が芝生に座っていた、Morris.は一番前に陣取る。

最初は「KATA」というバンド演奏。モダンなサムルノリといった感じで女性2人男性4人、さすが韓国人というのりで、Morris.は玉子マラカスで客席から参加?した。

そのあと中学生くらいの国楽隊の演奏、ソウル市長の挨拶、テープカット、風船飛翔で式典は終了。南大門の中には入れないが、これだけ近くで南大門を見ることが出来て嬉しい。韓国に来はじめたころ、強引に車道を横断して南大門真下まで行こうとして、警官にえらく叱られたという前科(^^;)のあるMorris.だけに感慨一入である。

式典のあとKATAのメンバーと話して、記念写真も撮る。ホームページもあるからぜひ見るようにといわれた。

そのあと南大門市場うろついて、地下鉄で龍山へ。去年完成した駅ビルは流石に奇麗で、以前からあった電子ランドやターミナル電子商街が色褪せて見える。ここでデジカメ用のコンパクトメモリ買う。256MBで一番安いLG製が3,000wだった。これは安い。日本だと128MBでもこれより高かったと思う。

韓国では日本より普及している、というか、韓国こそ本場であるMP3携帯機器のコーナーを冷かす。しかし、価格的には日本とほとんど変わりないようだ。

中庭の広場もすごい大掛かりな施設みたいになっている。霧みたいな噴水があり、これも市庁前噴水と同じで、通行人がわざと濡れて戯れるような造りだ。最近の韓国の流行らしい。

31アイスクリームの前に行列ができている。日本では滅多に行列に並んだりしないMorris.だが、ここは話のタネに並んで、隣の男性に尋ねたら、一年に一度2時から5時まで全てのアイスクリームを一つ100wでサービスしているとのことだった。もちろん、Morris.も100wでペパーミントアイスクリームを注文した。普段なら2,500w以上するらしいからほとんど無料サービスである。

駅ビルには、SPACE9というショッピング館や、CGVという映画館スペース、そしてさっきのE-MARTという電子街が複合した形で、若者の溜まり場になりそうである。

映画は今回雨が降ったら見ようと思うのだが、特に見たいのがない。「恋愛の目的」というのがちょっと面白そうだが、10日封切だから、間に合うかどうかわからない。

映画コーナーは照明も凝っていて、PCコーナーもある。

電子街ビルの、吹抜けになってるエスカレータの最上階から真下を写したり、1階から真上を写したりして遊ぶ。また、龍山駅は操車場でもあるので、これをバックに夕景を写したりもした。前から龍山は好きで、良く来るのだが、これからは、ますます色んな意味で楽しめそうだ。

昔ながらの電子ランドの方も覗いてみる。それなりに客も多い。通り全部が携帯専門店というのもあり、日本に勝るとも劣らない携帯の売り込み合戦である。

ビル前のCD安売りコーナーでさんざん粘って、ナムインス、ユンボキ、キムサンヒの3枚を買う。全部知ってる人は何人くらいいるだろう?

市庁に戻り、近くの交番撮影してたら、警官が不審顔で質問するので、日本にいる警察オタクの友人に見せるためと、うそついてしまった(^^;)。

昼間にえらく流行っていたベトナム料理店「ホビン」でサルグッス5,900wという麺類を注文。不思議な味の出汁そうめんみたいな奴で、不味くはなかったが、わざわざ韓国で食うほどのものではない。でも店内の雰囲気は良かったし、韓国人にとってはエスニック料理を味わうのが眼目なんだろう。

9時過ぎに、東山旅館近くのお気に入りコルモッキルを三脚でスロー撮影してみる。しかし以前撮ったものと大して変わり映えはしないだろう。

アジュマの部屋で娘のウォンヒちゃん、日本人の小林さん、娘令奈ちゃん、と歓談して記念撮影。ウォンヒは去年と比べるとすっかり大きくなっておてんばである。壁に写真館撮影の晴れ姿?があったのでこれもデジカメに収める。

小林さんは韓国人と結婚してもう10年近く韓国在住とのことだが、娘は日本語がメインみたいだ。2階からちびくろもって降りて、Morris.部屋みせびらかしたり、カラオケソフトを立ち上げたりしたが、あまり子どもらは関心なさそうで、ちょっとがっかり。

適当に切り上げて、部屋で晩酌しながら、寝入ってしまう。
 
2005/05/28(土)●ソウル吟行●

10時半起床。にんじんは休みだった。観光公社でメールチェックしたら、杉山さんのメールで今日ソウル句会の吟行があると書いてあったので、電話してMorris.も参加させてもらうことにした。

昼食は公社近くでユッケジャン5,000w、まあ普通に美味しかった

午後1時にキョンヒグン正門前に集合。ここで2時間ほどそれぞれ勝手に取材(吟行)して、3時にプレスセンタービル8階の日本人クラブで一人3句ずつ投稿して相互に点を入れることになる。

日曜日で、宮内では、ソウル市民文化ハンマダンの催しがあって女子高生の太鼓演奏などやってたので、Morris.は吟行そっちのけでこの舞台を見物、またスタッフの女の子が可愛くていろいろ話してツーショットの撮影にも成功した(^。^)

キョンヒグンは日帝時代にほとんど破壊されたものを最近復元したらしい。小学生の一団が写生に来ていた。あまり上手くはないと思う。人のことはいえないが(^^;)

王宮の屋根にカッチが止まってるのをデジカメに収めようとしたがなかなか難しい。

帰りにまたまた見物に来た小学生の記念写真に混じる(^。^)

句会は14人が参加で、韓国人は3人くらいだった。Morris.は句会に参加するのは初めてで、ちょっととまどったが、とりあえずでっち上げた三句を投稿。

アカシヤの石鹸(シャボン)の香り運ぶ風
五月闇見えずとも在り風媒花
石畳空き間空き間の胡瓜花


「ぐいぐい俳句」なんてのをやってた頃はまだましだったかもしれないが、今や「廃人」Morris.だけに、いまいちの句ばかりである。
それでもそれぞれ1点ずつ獲得したので、何か得した感じである。

Morris.が選んだ5句は

薔薇盛り目に新たなる紅交へ 桃丘子
ヘテの目の喜雨乞ふ如く媚びにけり 洋
竹夫人天突きて風受けとめず 杉久
木々の葉の葉ごとに揺らぎ風光る 礼子
杉久のスーツ姿や五月尽 たけし


である。最後の句は、杉山さんが珍しくスーツにネクタイをしている姿を活写した挨拶句である。

二次会は南営の「つくし」という店で、ここは西川という日本人が経営してる店らしい。俳句会員のオジョンエさんは日本に8年留学していて日本語はほぼ完璧である。彼女とノレバンに行こうと約束したのに、杉山さんがノレバンは嫌だと言うので結局駄目になった、残念。

そのあと鍾閣に戻り、「にんじん」前の道端のテーブルで杉山さんとビール飲んでいろいろ話す。Morris.の韓国語が品位に欠けるとの指摘にはちょっとがっくりしてしまった。

更に宿に帰って晩酌(^^;)
 
2005/05/29(日)●インサドンラジオ中継●

10時起床。何となく宿酔気味である。

午後サムソンのCOEXのアートフェアの近藤夕夏子さんの作品を見に行く。COEXあたりも、先日の龍山といっしょで、色んなビルが複合して、賑わっていた。

以前の内臓を思わせる作風とはかなり変わっていて、それなりに悪くはないのだがMorris.はやっぱり 前の作風の方が好きだったかな。

他では古い講堂の内部を克明に描いたものや、林檎などの静物をリアルに描きながら細い線でイラスト風にアレンジしたもの、花を並べたデザイン風のものなど、結構面白いものがあったが、とりわけイホジュンという画家の韓国の田舎の風景を描いた作品がことのほか気に入った。「ファントッピップンギョン」いわゆる黄土色の風景画である。画家本人もいたので作品前で記念撮影させてもらう。明日まで、別の画廊で個展やっているとのことなので、明日見に行くことにする。

その後、インサドンのサムジギル4Fでの、NHKラジオ公開放送を見に行く。昨日のソウル句会の神山さん、礼子さん、間宮さん、オジョンエさんが出演することになっているからだ。ほとんど半日連続の特番で、俳句会の部は、ソウルの日本人と韓国人が俳句を通じて、お互いの親交の深め、韓国人に日本語の深さと良さを味わっててもらいたい、といった内容だった。

歩いて韓国まで来た間宮さんも出演していた。

ラジオの後4人で食事することになり、Morris.お気に入りの風流茶廊に行こうと思ったのだが、あいにく日曜定休だった。近くの「寺同麺食」という店に行き、結局神山さんにビールとマンドゥクッ御馳走になってしまった。感謝m(__)m

この店のママがすごくかっこ良かったので一緒に写真とってもらう。

そのあと、オジョンエさんを誘って、ピマッコルのノレバンへ。ここは前回デジカメと財布盗難にあったいわくの店だが、韓国では珍しくビール飲める。1時間の予約だが、お約束みたいに30分延長してくれて2人でたっぷり歌うことができた。

東山に帰って、焼酎2本空けてすっかり酔っ払ってしまった(^^;)
 
2005/05/30(月)●青瓦台●

11時半起床^^;完全に宿酔である。

シャワー浴びて、12時過ぎに宿を出る。

にんじんでカレー食べる。これははっきり言ってメチャ不味だった。イウナのテープをチェックしてもらう。ちゃんと聴けるようだ。

観光公社でメールチェック。ぐいぐい酒場に神戸のムックさんという未知の人からの書き込みがあり、明日から韓国に行くので、会えないかとのことだった。

全然宿酔がおさまらない。昨日COEXで気に入った、イホジュンさんの個展をやってる、DOLL画廊に行くことにしたのだが、これが結構遠い。慶福宮の裏をずんずん北上してやっとたどり着いた。画家はいなかったが、10数点の作品はやっぱり素晴らしかった。特に川辺に黄色い花が咲き、全体に霧がかかって霞んでる大作は見応えがあって、またもMorris.は三脚セルフタイマーで、この絵の前で記念撮影してしまった。

そのまま青瓦台まで歩く。さすがに大統領官邸だけあって、警備は厳重で、目立つ格好してるMorris.はやたら訊問された。

慶福宮の裏手に当たり、ちょうど裏門から正面に青瓦台が望める。ここは記念撮影スポットらしく、中国人の団体が、代わり番こに撮影しつづけていた。

裏門の蔦の繁った風景はなかなか良かったし、ここから慶福宮に下る並木道も感じが良かった。

歩いて世宗文化会館あたりまで戻り、懐かしの大元旅館や光化荘旅館を訪ねる。光化荘は、大掛りな改装工事中だった。エレベータ設置と、浴場を改装するとのことで、6月末に完成するらしい。

通りのあちこちに青いポスターが貼ってあり「テマドヌンウリタン-対馬はわが領土」と書いてある。何のこったい、と、読んでみたら、「対馬を取り戻そう、独島(竹島)を護ろう」という主旨で、6月4日に西大門で集会があると書いてある。これは面白そう(アブナそうでもあるが)なので、行きたいと思ったが、この日はノレチャランの録画を見物に行く日である。それは、ノレチャラン取るよなあ。

6時から文化会館前の野外ステージで、韓国人のカヤ琴や一弦琴などの演奏、ペルーのフォルクローレなどを見る。Morris.はあまりフォルクローレには興味がないが、ちゃんとした演奏であることはわかった。

インサドンの観光公社コーナーでメールチェックする。ここは日本語がローマ字入力する方法がわからないので不便だが、10時まで使えるらしいから、チェックには便利である。

遅めの夕食は、Morris.一押しの風流茶廊でオルゲンイクッ=コディクッ(小さな巻き貝のスープ)5,000w食べる。もうこの店は何度来てもそのたびに大満足である。女主人も感じが良く、Morris.は半分彼女に会いにこの店に来てるような気もする。今日もしばらく話することが出来た。でもオルゲンイクッの味が前と少し変わってたような気がするのが気がかりである。今日のでも充分美味しいんだけどね。

今日は休肝日にしようと決めて、宿に戻る途中、飴売りのあんちゃんに声を掛けられ、そのまま飲みに行くことになる^^;

ちょっと肥った兄貴分がワンフンヨン、眼鏡をかけた細身の弟分がキムヒギョンというそうだ。

ソウルチブという楽園市場脇道の店で「長寿」というマッコリ、スンデなどをあてにしての飲み会。パクチョンエというまだ若い女の子もいっしょで盛り上る。盛り上がりついでに、大学路の「東学」という民俗酒場に行こうと、タクシーで移動。この店の主人は伝統音楽の作曲家らしい。本人はいなかったが奥さんが応対してくれてまたまたトンドン酒を飲む。シムスボンやアンチファン、イムンセ、イナニョンなどの古い韓国歌謡をかけてくれて楽しかった。この店の黒白猫「ネロ」がなかなかの美猫だった。でもなかなかデジカメに収まってくれない。こちらもいいかげん酔ってたからなあ。

さらに、今度は踊りに行こうということになって、こうなったらとことん付き合うぞと、またまたタクシーで、イテウォンのInternational(本当はロシア文字)というダンスホールへ。

ロシア人のホステスがいて、ここでビール飲んで、踊りまくる^^;

結局旅館に戻ったのは午前4時近くだった^^; 門は閉まっていて、アジュマをたたき起こす羽目になってしまった。それでもえらく充実した一夜だったな。
 
2005/05/31(火)●老人天国●

11時起床^^; 昨日飲んだのがマッコリとビールだけだったせいか宿酔ではない。

シャワー浴びて昼過ぎに宿を出る。アジュマはいなかったので、料金は後払いである。

留学中のひろちゃんに電話したら、今週も色々忙しいとのこと。

観光公社でメールチェックして、シフン(始興)市までの交通手段を尋ねる。4号線下りの終点からバスで行く必要があるということがわかった。

昼食は去年から贔屓にしてるスンドゥブチゲ専門店に行こうとしたが、どこかわからなくなった。通りかかった女性2人連れに聞いたら、自分たちもちょうどそこに行くところだという、ラッキー。ということで、その店「ウリチプ」で、同席していろいろ話しすることができた。ここのスンドゥブ4,500wの特徴は、チゲとご飯のほかもう一つの器に海苔とナムルが入っていることで、この器で思い切り混ぜご飯にして食べる。もちろん今日も大満足である。

両替するのに古い建物のウリ銀行に行く。ここはもと「朝鮮商業銀行ソウル支店」で、1909年に立てられた「廣通館」が始まりで、1914年に火事で消失したものを翌年に復興した建物で、かなり古い。ソウルの記念物第19号に指定されている。

ふらふらと鍾路を東に歩き、宋廟前公園で一休み。平日というのに、相変わらずここは老人天国である。ざっと千人以上はいると思う。ベンチに座ったり、地面にシート敷いて野遊会やったり、韓国将棋や碁を打ったり、太極拳やったり、てんでにのんびりと時を過ごしている。すでにしてMorris.もこの風景に馴染んでしまっているかもしれない。

そのあと東大門まで行ったら、足場組んで修理中だった。

東大門運動場中の泥棒市を覗く。グランドの半分は屋根も設置されて、かなり定着してるみたいだ。これはこれなりに楽しめる。昨日「東学」で教えてもらった古い女性歌手イナニョンのCD探すも見つからない。

ドンサンビル前のミレニアムステージで、若い歌手が歌ってる。今夜8時からMBCの公開コンサートがあるらしく、今はリハーサルだった。出演者の名前見てもほとんど知らない若手歌手やダンスグループで、パンミギョンだけは見たいと思ったが、このまま10時までいるのはしんどいので、リハーサルをちょっとだけ見ることにした。ユイナという女性歌手がえらくセクシーでかっこ良かったので、リハーサルの後、声をかけてデジカメ撮影して、サンボ通信にサインしてもらう。

地下鉄で鍾閣に戻る。ミレニアムタワーの地下が様変わりしてるのに気づいて行ってみたら、「BANDI & LUNI'S BOOK STORE」という、でかい本屋が出来ていた。鍾路書籍が無くなって、ちょっと淋しい思いをしてただけに嬉しくなった。PC検索も、コーナーの番号で何段目に並んでいるかまでわかるようになってる。去年買った「ART BOOK ART」もこの店にはまだ置いてあった。その他チェミンシクの白黒写真集も良さそうである。

ぐいぐい酒場の「韓国ことわざ」のネタ探しの為に、ことわざ辞典を探したが、これというのは無かった。韓国ではことわざより謎かけの方が人気があるようで、やたらススケギ本が目に付いた。

7時に宿に戻り、荷物の整理などする。かなり身体が参ってるから、本当に今日は休肝日にしよう。明日は早起きして、京畿道世界陶磁ビエンナーレ見に行こうと思っているからだ。

9時半頃からまたインサドンをふらつく。飴売りの兄ちゃんらにまたマッコリ誘われたが今日は断る。

途中、日本人と見て、金某氏から声を掛けられる。おごりたいが今日は金が無いから後日連絡したら食事に招待するとか、京都の祇園で芸者あげて遊んだなどという。どうも胡散臭いので相手にしなかった。もしかして良い人で、親切で話しかけたのかもしれないが、前回の失敗を思い出して、危うきに近寄らずに徹したのである。

インサドンのコルモッキルや韓屋などをデジカメに収める。途中、数人の若者と、老夫婦が往来で口喧嘩してるのをしばらく見物。

夕食食べてなかったので、「ナサルドンコヒャン」という店で冷麺5,000w食べる。この店は民俗酒場も兼ねていて、内装が凝ってたし、BGMが懐かしのフォークソングで感じが良かった。チャップンハナというグループの「ナンアジクトノル」なんか、久しぶりに聞いたら目茶苦茶いい曲である。
 
2005/06/01(水)●世界陶磁ビエンナーレ●

5時起床^^; というか、昨日は久しぶりに酒を抜いたので、なかなか寝付かれない上に、蚊に悩まされてしまった。とうとう2時ごろ電気付けてモギ(蚊)退治。いたのは2匹だけだったが、1匹はMorris.の血をたらふく吸っててひっぱたいたら血が飛び散った。

そのまま寝たり起きたりしてて結局5時に起き出してしまった。

今日は陶磁器ビエンナーレに行くつもりだが、その前に南大門のセビョク(早朝)市場でも見ようということにしたのだが、これはやっぱり遅すぎた。歩いていけるのだから、セビョクシジャンに行くなら、遅くとも3時くらいまでに行く必要がありそうだ。

それはともかく、今回の韓国旅行で一番の早起きである。旅館前でキュートなドラ猫見つけて3カットほど撮ることができたし、清渓川通りに水が流れるのを大多数のソウル市民より先に確認することが出来た。明洞聖堂も全貌を撮影することができたし、南大門もあの解放以来直接歩道から真ん前まで歩けるのは気持ちいい。

市庁に回って2号線でサムソンまで出たのが7時半。シャトルバスは9時からの運行らしいのだが、乗場がわからない。案内はまだ業務してないので、警備員に尋ねたら、あちこち電話して、やっと見つかった。時間があるので食事して置こうとまた地下に潜る。これという店は開いてなくて、しかたなくサンドイッチを買ったが、これがまた、これまでたべたサンドイッチの中で一番まずいサンドイッチだった。これを食べた直後にスーパーのセルフ食堂みたいなのが見つかったので尚更情けなかった。

9時発のシャトルバスはがらがらで、ビエンナーレの人気のなさを予感させる。それでも考えてみると今回Morris.は地下鉄ばっかり利用して、バスに乗るのは今回始めてだ。それも高速道路に入ってから後はずっと田舎の風景と言うのは嬉しかった。

1時間足らずで、カンジュ(広州)会場に到着。この催しは正式には2005第3回京畿道世界陶磁ビエンナーレといって、京畿道の陶磁器生産地、イチョン(利川)、ヨジュ(驪州)、カンジュ(広州)の3会場で開かれるもので、結構見て回るのがややこしい。Morris.は先日イテウォンの観光案内所のアガシが、あちこち電話して調べてくれた恩義に報いるためにも行くことにしたのだが内実それほどは期待していなかった。

エキジビションならともかくビエンナーレというのがそもそもMorris.の好みではない。それにMorris.の好きな韓国陶器は粉青沙器と白磁に限られていて、去年イチョンに行ったとき、青磁が中心、それも何となく面白味に欠けたからだ。

カンジュのメイン展示は高麗青磁と中国の青磁の比較ということで、それなりに楽しめた。退場するとき抽選があって、1等から4等まであり、Morris.には珍しく2等を引いたのだがこの賞品というのが、小さ目の丼みたいな奴で、出来が良ければともかく、ひどい代物で、係の女性がこっそり「大したものではないし、荷物になるので、4等のワンショット杯と換えてもいいですよ」というので、そうしてもらう。

催し物会場で子供向けの陶磁器人形劇やってたので冷やかしたら、絵付けのアガシが、子供達に花模様のフェイスペインティングやってた。Morris.も一つ描いてもらい、昼前に、シャトルバスでイチョン会場へ向かう。

イチョンの会場では現代陶磁器作家の作品がメインでこれはもうMorris.の理解の外にある作品ばかりだった。その少し下にある、イチョンの焼き物市というか、大きなテントの中でブースに分かれて常設販売やってるみたいなのも覗いたが、これもまあ、退屈だった。

ここはのぼり窯がいちおう稼動していて、煙突から黒煙吐いてるのがまだしもだった。ここでキョンヒ小学校の団体が記念写真撮ってたのに混ぜてもらう。

最後の会場ヨジュに着いたらすぐにお馴染みのサムルノリの音が聞こえて、催し会場に走る。今回初めてのサムルノリで高校生くらいだったがそれなりに熱演していた。現代陶磁器より、こちらの方が絶対楽しいと、Morris.は演奏終わるまでかじり付いてた。

肝腎の展示物は、いかにものものだったが、1階のティーポット展では18世紀ドイツの青絵ポットがとても気に入ったのでこっそりデジカメに収める。2階では、韓国伝統茶を韓服の上品な女性からふるまってもらい少し気分を直す。緑茶とオクチャマという花を合わせたものと言われ、手帖にハングルで書いて貰ったが、後で辞書で調べたら、どうやら擬宝珠の花のようだった

しかしこのヨジュの展示館の建物は、今日の三館の中で一番良かった。

近くにシルルクサ(新鞍寺)という名勝があるというので脚を伸ばす。

大きな川のそばにあり、多くの堂があり、石造物も多いようだが生憎工事中で、チケットに載ってた大きな石塔は解体されていた。本殿内部と数種の石塔、寺のマダンの犬など写す。自慢の赤い三脚が酷使に耐え兼ねてとうとう脚の一部に罅が入ってしまった。使えないこともないが、不安定だし、せっかくだから一つ買うべきだろう。緑に恵まれた川岸風景も良かったが、あまりゆっくりは出来ない。4時10分のバスに乗ったらすぐ雨が降り出した。

イチョンに戻り雨の中20分まってカンジュに戻り、COEXにたどり着いたのが7時前。地下に例のBANDI & LUNI'S Book Centerがあった。あちこちに支店を持つ大きなチェーン店らしい。ついついまたしばらく本棚の間を回遊してしまった。

3号線で安国まで戻り、案内センターでメールチェック。

昨日と同じ店でピビンパ食べる。いやあこの店のBGMの選曲は本当に素晴らしい。今日もノサヨンの「トルゴトラカヌンギル」なんていう渋い曲が流れてMorris.感激だった。

 
2005/06/02(木)●0212バスの旅●

8時起床。
雨は降ってないようだが今にも降りそうでもある。この日の為に日本から持ってきた折り畳み傘携行することにする。9時過ぎに「にんじん」に行ったらアジュマはいなくてアガシだけがいた。アジュマは10時半くらいから来るらしい。「今日はえらく早いですね」と言われてしまったよ^^;

今日はオジンオトッパプ頼む。烏賊の辛煮をご飯にかけた奴で、先日のカレーの20倍くらい美味しかった。って、カレーが不味かっただけ、かもしれない。しかしこれなら神戸でも作れそうだ。イカのぶつ切りをキムチと適当な野菜とコチュジャン+タシダで炒めるだけだ。まあホバク(ズッキーニ)があると無いとではずいぶんポイントが違う。日本ではズッキーニ1本\100以上するもんなあ。こちらでは3本1,000wくらいだ。

観光公社でメールチェック、清渓川は今日は水流れてなかった。昨日の放水は工事途中のデモンストレーションだったみたいだ。

三脚を探しに東大門運動場の泥棒市場に行くことにする。昨日のシャトルバスで、バスの魅力を再確認したので、今日はバスを使って楽しむ事にする。とりあえず0212番バスで運動場に向かう。東大門は先日足場組んでた前に等身大写真パネル!!が掲げられていた。何だかなあである^^;

泥棒市は平日の正午前ということで、開いてない屋台もあったが、トロットテープ屋(最近はCDがメイン)に、イナニョンのCDあったので購入。三脚はMorris.の赤い三脚と色違いの黒い奴の、台座の壊れた奴を10,000wで売ってたので、文句を言ったが、もう一つHANSAというメーカーの小さな三脚はなかなか良さそうだったので値段聞いたら20,000wという。中古ではちょっと高いよなと交渉して、Morris.の赤い三脚を下取り交換という条件で10,000wで手に入れることが出来た。うーーむ、これはなかなか良い。まあ、もともとあの赤い三脚は中古で\500で手に入れたものだから、良く活躍してくれたと、感謝するほかはない。捨てるより、泥棒市場で再生の道を歩むことを期待したい。

隣の東大門野球場では昨日から韓国高校野球選手権が開かれている。冷やかしで観戦しようかと思ったが、こちらは一般入場券5,000wだというので、見るのは止める。甲子園なら外野席は無料なのに^^;

同じ0212バスで終点のオクス(玉水)アパートまで行く。途中クムホ(金湖)あたりの風景が気に入り、雨も小降りになったし、引き返して見物。煉瓦造りの建物が多く、Morris.好みのコルモッキルが多かったので、さっき手に入れたばかりの三脚の使い心地のテストも兼ねて、張り切ってデジカメ撮影。

近所のクムナム(金南)市場は小さな市場だったが、このあたりは区画整理か都市開発かで、やたら工事中だった。すごく惜しいというか、もったいないと思い工事現場を写してたらハラボジが何で写真写すんだと文句言ってくる。説明したら納得してくれた。

ここから少し外れた通りからずっと上がった高台の方面に、ちょっと異常にそびえたつような感じの白い建物があり、どうしても気になったので、そこまで行ってみることにする。「トンホヴィラ」という集合住宅だったが、目の前で見るとそれほど変でもない。これは下の道路から仰ぎ見るためのデザインだな。

ここを降りたら、道端の角っこで、子供ら3人がジャンケン遊びしてた。ちょっと話してデジカメ撮らせてもらう。

近所の大きなスーパー冷やかしたら、タシダのスティックあったので一つ買う。タシダは鶴橋にでも、普通に売ってあるが、同じセコギタシダでもちょっと高級な「Gold」はあまり日本では見かけない。そのスティックタイプは、Morris.のような一人暮らしで、韓国料理好きな人間にとって、とても使いやすい。タシダは結構湿気ですぐ固まるから袋入りの奴は保存が難しいのだ。

また同じ0212バスで引き返す。途中でうたた寝したらしく、気が付いたらえらい山の中を走ってる。こうなったら終点まで行ってしまうことにした。終点イブクオドチョンキジョムは、北韓山への登山口らしい。

登山する格好ではないし、元気も無いが、近くにクムソンサ(金仙寺)というお寺があると書いてあったので、そこまで行ってみることにする。

1kmくらい岩場の道を上がり不思議な洞窟にたどりついた。ガラスの扉があり覗くと祭壇に石仏が安置されている、ドアが閉まってるので帰ろうかと思ったが、登山者が降りてきてドアを開けてくれたので中に入る。石仏は新しいものだったが、ここから石段を上がったら、そこがお寺の境内だった。帰らなくて良かった。なかなか素敵な山寺で、お堂も山の勾配を活かして上手く按配してあり、気持いい景色だった。おとなしい犬が2匹いた。山寺に犬は似合ってると思う。

しばらくお寺を見て、大雄殿で瞑想^^;する。雨上がりということもあって、空気は澄んでとてもいい気分になった。

登山口に回ったら可愛い童子の石像があり、大きな平たい岩があったので、しばらく休んで、登山帰りのアジュマ2人と、一緒に下山して、またまたバスに乗って鍾路2街にもどり、一旦宿に戻る。

9時半頃食事でもしようとインサドンに出たら、例の飴売りあんちゃんがいて、またまた一緒に飲もうということになり、楽園市場近くの歌声喫茶?みたいな店で、知り合いの画家らとビール飲む。店のママがオルガンで「死の讃美」を弾いたのでびっくりして一緒に歌う。持参してたちびくろのノレバン機能でみんなで何曲か歌ったようだが、このへんからだんだん記憶が薄れてしまった^^;

その後、近くの店の前のテーブルで飲み、Morris.はホルロアリランなど歌ったようだが、その後どうやって宿に帰ったか記憶が無い。後でデジカメ画像みると、まあ楽しくやってたようだ^^;
 
2005/06/03(金)●夜遊びは続くよ

正午起床(> <)それほど宿酔いではないが、やっぱりだるい。

シャワーを浴びて、インサドンに出る。

新新園という中華屋でムルマンドゥ頼む。要するに水餃子である。もともとこれはMorris.の好物で不味いのには当たったことがない。ここのもまずまず美味しかった。

案内所でメールチェックしてから、プールギャラリーの写真展を見に行く。先日ポスター見て気にかかってたのだ。

「クチプクサラム(その家その人)」というタイトルで、これはシムスボンの名曲「クテクサラム(その時その人)」のもじりだろう。古い家の前を通る人を写した連作で、一見パノラマ写真風に見えるが、実は全く同じ場所で、通行人だけが違っている。いわば定点観測だが、なかなか計算された構図の作品が多く、感心した。

作家はイジンファという若い女性で、しばらく話してみた。こういった町と人の配合は、4回のインド旅行で啓発されたとのこと。今回の撮影場所は、巨済島やヘナム(海南)など、韓国南部の海岸近くの田舎らしい。海が綺麗だから、ぜひ一度訪れるよう勧められた。でもその割にこれらの写真には海は出てこない。連作の前で一緒に記念撮影。

今日もバストレッキングしようと思ったのだが、インサドン広場で女子中学生がたむろしてたので記念撮影(^。^)した後、えらく話が弾んで、時間が過ぎてしまったし、昨日飲み屋でいっしょだった、クロッキー似顔絵描きのシオン君に呼び止められて、似顔絵を描いてもらい、色々話したりして、すっかり時間を食ってしまった。

結局5時半頃、一旦宿に戻り、一休みを兼ねて、上着を引っ掛けてムックさんと待ち合わせに向かう。昨日今日と朝夕はちょっと肌寒いくらいである。

7時にパゴダ公園前で、ムックさんと待ちあわせ。ムックさんは、昨日ソウルに来てチョンヤンリの旅館に泊まり、今日は荷物持って出てきたとのこと。今日の宿は決めていないというので、東山旅館を紹介することにしたが、アジュマがいない。とりあえずMorris.の部屋に荷物置いて、出かけることにした。途中、日本人妻(^。^)の小林さん母娘に会い、彼女は、これから東山に行くところというので、アジュマに部屋をキープしておくよう頼む。

彼はコルモッキルが好きだと言うので、しばらくインサドンの食堂街を散策した後、前から気になっていた、伝統茶店「フルンセサン」に入る。ここはテーブル4つくらいしかない小さな店で、古いピアノと韓紙の照明が決まっている。

トンドン酒とカムジャジョン(ジャガイモのチヂミ)頼む。ムックさんとは初対面だが、ネットで共通の知り合いがいるということで、前から知ってるような感じで話すことができた。途中シャンソンみたいな曲がBGMになったので、ママに韓国の歌をたのんだら、キムクヮンソクをかけてくれた。「二等兵の手紙」くらいしか知らなかったが、やっぱりこの歌手は要チェックである。特にアンチファンも歌っている「クヮンヤエソ」がびっくりするくらい格好良かった。

店の壁は落書きだらけだったので、Morris.の小さなサンボシールをサイン代わりに貼っておいた。これは我ながらさまになってると思う。

9時半くらいに店を出て、旅館に戻る途中、またまた、例の飴売りの兄ちゃんに会い、今日はもう仕事終えるというので、そのまま一緒に飲みに行く。

Morris.が率先してノレバンに行くことにする。7人くらいいたのでVIPルームという、広い部屋で、当然Morris.は、歌って踊って大騒ぎである(^^;)このノレバンはビールも飲めたし、盛り上ったがちょっと値段が高かったのが玉に瑕である。

さらにそのあともはしごして、屋外のテーブルで飲んで盛り上ったようだが、この辺から記憶が薄れてしまってる。デジカメの画像を見て、「東学」の主人が来たことを思い出したくらいである。

3時頃ムックさんと東山旅館に戻ったはずだが、後は朧である(>_<)
 
2005/06/04(土)●ノレチャランと自然公園●

9時起床。何だか顔がひりひりするぞ、あぢゃぢゃぢゃあっ、右目の横と額に傷が出来てる(@ @)。横の傷は結構ひどそうだ。

昨夜飲んで転んだか、ぶつけたかしたに違いない。眼鏡は鏡台の上に置いてあり無事だったから、例の恐怖の怪談、じゃなかった階段を転げ落ちた可能性が高いな(>_<) これは、Morris.韓国旅行のお約束みたいな気がする^^;

今日はシフン市でノレチャランの録画がある。今回の旅の目的の一つがこれの見物で、出発前から、ネットで録画の日にちと場所をチェックしておいたのだった。5月末に2回あったのだが、慶尚南道の郡部だったので、今日に焦点を定めていた。シフン市というのがどこにあるのかも知らなかったが、ソウルからそれほど遠くないということはわかっていたので、観光公社で聞いたら、地下鉄4号線下りの終点オイド(関西人はつい笑ってしまう地名だが漢字で書くと「烏耳島」)からバスで行けるらしい。

ソウル駅で乗り換えて、1時間半くらいでオイドに着いた。とりあえずサインペンを買わなくては^^;と文具屋をさがす。駅近くに「ハンヒョン中学校」があって、運動場で学生がてんでに遊んでたので、金網越しに女の子に声をかけて文具店を尋ねる。可愛い子だったので、ついでに一枚デジカメに収める^^;

ちょうど文具店の前がバス停だった。30-2バスで会場のオックド公園に向かう。アドバルーンが上がり、白いテントの群れがあったので、すぐわかった。

大きな公園で、すでにかなりの客が椅子に陣取っていた。Morris.も座席確保して、席取りの印に「指差し会話帳」を置いて、ソンヘさんに会いに行く。KBSのスタッフに話して、楽屋で待機してたソンヘさんと再会できた。大阪ノレチャランのことを言ったらMorris.のこと思い出してくれたようだ。お土産の風鈴(神戸祭りの郵便局コーナーで抽選でもらった奴)を渡し、韓国歌サイン帖と化しているサンボ通信の表紙のソンヘさんのサインの下に「トマンナンネ(又会いましたね)05年6月4日」と書いてもらう。審査員の作曲家2人にもサインもらった。

しかも今日のゲストに我等がキムヘヨン嬢が出るらしいと聞いたので目茶嬉しくなった。

とりあえず食事しようと食堂探す。テントでテンジャンチゲを食べてるところがあったので、Morris.も席に座ったらすぐ、料理が運ばれてきて「オルマエヨ?(なんぼですか?)」と聞いたら、不審な顔をされた。どうやらここは、ノレチャラン関係者のための飲食施設だったらしい^^; まあ、この際わざわざ日本から来たノレチャランフリークへのサービスということにしてもらうことにした(^o^)

録画30分前に座席に戻ったら、あぢゃぢゃ、本が無くなってる。ちょっとがっくりしたが、これもMorris.の不注意であるな。椅子席の前にシートが敷かれていたので、ほとんどかぶりつきの場所を強引に確保する。

10分くらい前からソンヘさんが登場して、拍手や応援のリハーサル。ああ、Morris.も出場したかったよ。録画は1時開始で、最初のゲストは、テジナだった。Morris.の思ってた通り、放映時はたいてい1曲だけだが、録画ではサービスで2,3曲歌うようだ。Morris.の好きな「オッキョンイ」を歌ってくれたので嬉しかった。

本番になると当然、数人が立って踊りはじめる。Morris.も始めは、手拍子の代りに玉子マラカスで歌に合わせてたのだが、舞台からソンヘさんが、Morris.を指差して立ち上がるようにうながすので、結局踊りまくることになったのは言うまでもない^^;

隣のハルモニが持っていた今日のチラシ(後でもらった)には、キムヘヨンとチャンユンジュンとキムクッカンの写真もあったので、とんでもなくラッキーと思ったのだが、結果的にこの3人は出演しなかった。まあ、そんなもんだろう^^;

ハネジン、パクヘジュン??他数人のゲストが出演。Morris.は途中何回か立って踊ったりしたからシフン市のノレチャランの放映では、Morris.のパボな踊りの画像が見られると思う。楽しみ??である。

ノレチャラン終ってから、すぐ近くの山、オックト(玉鉤島)に登る。100mあるか無いかくらいのなだらかな山だがこれが、とんでもなく良く出来た園だった。

高台から臨むと、海と荒野が百八十度広がってるのにまず驚かされた。Morris.はシフンが海沿いの町ということすらしらなかったのだ。名前からすると、きっとこの山も昔は島だったんだろう。

そして山の麓にもうけられた見事な池庭、これだけでもニ百坪くらいありそうだ。池面には睡蓮が白やピンクの花を開いていて、風情があった。水鳥が飛び立つ姿なども見られたが、嬉しい驚きは、青い宝石のような翡翠が池をかすめていき、睡蓮の間を飛び交うのをしばし観察できたことだった。
池の端には赤みの強い奇岩があり、これだけでも充分名勝といえるだろう。

登山路(というより遊歩路)の途中にはいかにも素朴な小屋の民具館があったり、伝統的な遊具があって、子供が遊べるようになってたり、古い石塔置いたり、もちろんあちこちに休憩用のベンチやテーブル、休憩用の亭も数カ所ある。とにかく、本当に良く作られた「人工的」自然公園だった。

何よりもMorris.を喜ばせたのは、これまたいかにも自然に見えるお花畑で、季節がもう少し早ければ、ほとんど全山花盛り状態だったと思われる。

栗鼠もあちこちで走り回っていた。カッチ(かささぎ)も、ここでは比較的安全だと思うのか、割と近くまで来て、何枚かカッチの画像を撮影することが出来た。

展望台からの見晴らしの良さは抜群、というか、要するに360度である。本当ならかなりの登山熟練者でないと登れないような高い断崖絶壁の上に位置しているのだが、金属製の手すり付き階段が設えてあるので、老若男女誰でもが容易に頂上まで登れるようになっている。一番急なというかほとんど直立した絶壁から30mくらい下の岩場を見下ろすとさすがに足がすくんでしまう。でもデジカメに撮ったらまるでこの怖さがわからない。

ここから眺めて驚くのは、この町の見事な区画分離である。先にいった、海岸と荒野が180度として、残りの1/4は工業団地、もう1/4は高層住宅密集地だ。その間に幅50mくらいはありそうなグリーンベルトが、長く延びている。いかにも、人工的だが、よく頑張ってると、思わざるを得ない。

来るときはバスで10分かからなかったから、オイド駅まで歩くことにしたが、結構遠くて1時間近くかかってしまった^^;

オイド駅はかなり辺鄙な場所にあるようだ。せっかくだから駅舎と、夕空が綺麗だったので真下から魚眼で撮る。

来るときはわからなかったが、ソウル中心まではかなり時間がかかる。宿についたら9時近かった。

今日は酒抜きにしようと、カバンも持たず、サンダル姿でインサドンに出たら、またまた飴屋の兄ちゃん2人組みに捕まる(^^;) 今日は他に全州から来た2人と一緒に、ビール飲みに行くことになる。しかしこの全州の2人というのが、どうもたちが良くない(>_<) すでに酔ってるということもあるが、態度が横柄で無礼なのだ。そのうちの一人とはビール飲んで別れたが、もう一人はそのままくっついている。

ヒギョンがすごくムックさんに会いたがるので、11時ごろ東山旅館に戻り、朝からモラン市場に行って疲れて寝ているのをたたき起こして、結局5人でタクシーでイテウォンに出る。

フンヨンが、またこの前のロシアダンスクラブに行こうという。Morris.はああいうのは一度でいいよなと思う。うまい具合に土曜日で値段が高いので、パスになった。夜中の12時近いというのに、灯りは煌煌と輝いてるし、回りは外人だらけである。

外人向けの「golden fish」というバーでビール呑む。ここでも全州の男の態度は変わらない。いいかげんにしろよな、と思う。

フンヨンが持ってた図書館の本にあった松とつつじの絵が気に入ったので、三脚で接写する。イホシンという画家の作品である。主に韓国の寺や、石塔、風景などを描いているようだ。

外人バーを出て、さらに、近くのアジュマがやってるフンヨン馴染みのチヂミ屋に行き、店の前でビール飲む。ところがチヂミの醤油タレを全州の男がひっくり返して、Morris.のTシャツとジーンズに、ど派手に染みをつけてくれた(>_<) わざとではないのだろうが、謝りもしない。これですっかりMorris.は気分を悪くしたね、最低である。もともとMorris.は全州贔屓で、美人は大邱でなくて全州に多いと言って来たのだが、これで全州の男には偏見が生れたぞ。

結局その後いいかげんに切りあげ、タクシーで2時前にインサドンに戻る。

宿で、とりあえずTシャツは洗うことにしたが、ジーンズの替えが昨日洗濯してもらったばかりで乾いていないので、染みの部分だけを仮洗いする。これにはちょっと参ってしまった。
 
2005/06/05(日)●夏の夜のコンサート●

9時起床。昨夜3時過ぎに寝たわりには早起きである。

観光公社でメールチェックした後、オヌンジョンという食堂で炒め混ぜご飯みたいなのを頼む。店の奥の超大型液晶TVでちょうどのどじまんやってたので、席を移させてもらう。こんな大きなTVの美しい画像で韓国のどじまん見るのは初めてである。途中からで、会場の場所はわからないが、昨日の中継でないことは確かである。(後で確認できたことだが、全羅南道のヘナム(海南)だった)

店を出てからバス停のベンチでちょっと横になったらそのまま寝入ってしまったらしい^^; 白昼堂々の顰蹙ものである。

挨拶回りみたいに、今日も市庁前広場に行ったら、大きなステージが組まれ、「夏の夜の音楽旅行」というコンサートが7時から始まるらしい。アンチファンが出ると誰かが言ってたので、絶対見ることにした。

広場ではアジア各国のブースが設けられて、ネパール人男性と韓国女性の結婚式や、民俗衣装での撮影会、民族楽器展示と試用、農楽など、何かと賑やかだった。Morris.はミャンマーやタイやベトナムの女性と記念写真撮った。

噴水は多くの子供が水浴びしてたが、タイの水かけ祭りそのままに誰もが水をかけられていた。Morris.もちょっとかけられたが、カメラはケースに入れてかばんにしまっておくべきだと思った。

6時には戻るつもりで、南に向かったら、あるビルの前に人だかりがしている。SBSのTVドラマロケらしい。当然見物する。題名は「何とかのシングル」とかいうもので、男優はキムソンテク、女優はキムジホとか言ってたようだ。男優はなかなか男前だった。でも何か、今風ではない。ロケはレールも使ってた格的なもので、Morris.は30分くらい見てた。何か韓国ドラマの撮影の癖がいくつかわかったような気がする。韓国ドラマの台詞のやり取りは、高校の演劇部みたいでもある。

6時にステージに行ったら、すでに椅子席は満席だったが、椅子の並べ方が大雑把だったので、しっかり前まで行って椅子と椅子のすきまの地面に座り込んだ。

コンサートはかなり大掛りなもので、朝から「外国人労働者文化祝祭」というイベントが催され、コンサートはそのフィナーレに当たるらしい。韓国文化観光部の主催である。ネパール、スリランカ、ミャンマー、ベトナムなどのグループや歌手も出演する。ネパールの打楽器演奏はすごい迫力だったし、ベトナムの女性歌手KHANH NGOCの色っぽいこと。しかも彼女は舞台から降りてちょうどMorris.の目の前で歌ったりもしたので、近いところからすごくいいショットを撮影することが出来た。これは夢に出てきそうだ。

韓国歌手陣もなかなか豪華で、女性ではチョンジャ、sugar、男性ではイギチャン、アンチファン、カンインファン。途中クラシック声楽家のキムジョンゴンとイチョネが「オーソレミオ」をデュエットしたりもしたな。

アンチファンはやっぱり最高だった。2曲歌ったあと、きっちりMorris.の予想通り「サラミコッポダアルムダウォ(人は花より美しい)」を大熱唱してくれた。

そうしておしまいに出てきたのが、「チェハリョンサンサンノリダン(再活用創造遊戯団)」というグループ、というか団体で、まず観客にポリ容器を二つずつわたして、これで一緒にリズムを叩かせる。ステージ上では、太いホースやガラクタを改造した楽器で演奏する。舞台の下ではオレンジの衣装にポリ容器を身に付けた一団が踊りリズムをとる。そうして最後は花火が打ち上げられ、団員、観客全員総立ちで踊りまくる。Morris.は、カメラがあるので、玉子マラカスでリズム参加、でもおしまいにはカメラも収めて、一緒に踊りの輪に加わったことは言うまでもない。

いやあ3時間半にわたる、充実した濃い、素晴らしいコンサートだったあ。これを見るだけでもソウルに来た甲斐があった、と、いつもの貧乏症が出てしまう。

ところで、Morris.のデジカメがまたまたちょっと異常である。時々作動が変で「E-18」というエラー表示が出る。旅行前に買ったばかりなのに、ちと不安である。ネットオークションで格安中古だから、あまり文句は言えないが、とりあえず、この旅行終るまではもって欲しいものである。

夜はキムパを買って、宿で食べる。
 
2005/06/06(月)●パクサとノレバン●

今日は韓国はヒョンチュンイル(顕忠日)という記念日で公休日である。朝鮮戦争、ベトナム戦争などで亡くなった軍人の慰霊日みたいなものらしい。

何故か6時起床。洗濯して、7時半に宿を出る。

市庁から徳寿宮に回ったら、ここの大門も移築工事か何かで、原寸写真パネルである。流石にこれはもう撮影する気も失せた。すぐ隣にえらく雰囲気のあるカトリック教会があるのに気づいて入って見る。「大韓聖公会」で1926年に米人の設計で建てられたものを、96年に復元したとパネルに記してあった。民主運動の基点となったこともあるらしく、写真撮影する人が絶えなかった。教会の裏の韓洋折衷みたいな横長の建物もいい感じだった。本当にソウルには、Morris.の知らない見所が、まだまだいくらでもありそうだ。しばらくここでくつろぐ。

その後、コレアナホテル近くでオートトイレがあったので、冷やかしで入ってみることにした。前に南大門市場で見かけて気にかかっていたのだ。100wで10分間使えて、10分後に、自動でドアが開くという、便座に座ってうたた寝したら大笑い(^^;)の施設だが、Morris.はやっぱり落ち着かなかった。途中「後5分でドアが開きます」とアナウンスがあったから、10分の直前にはカウントダウンがあるのかもしれない。でも、Morris.は6分足らずで出てしまった。って、別に長く入ってる必要も無い。

観光公社でメールチェックして、ロッテデパートに寄ったがまだ開いてない。ミョンドンで軽い朝食をと思い「明洞チャンマッ栄養粥専門店」で野菜粥5,000w頼む。日本のガイドブックに載ってるのを謳い文句にしてる店で、店内にもやたら日本語の貼り紙があり、インターネットも日本語で使えるということだった。味はまあまあだった。

ロッテで菓子など土産に買って、2号線6号線乗り継いでウォルゴクに出る。パクサの新しいアパートは良く覚えてないので、近くで電話。なかなか繋がらなくて、時間潰しに近所を探索。白い壁の続く素敵に安っぽい通りを見つける。

やっと繋がったパクサは、クリーニングに寄ってから、新しい事務所に連れていいってくれた。キムチョンヨンという若くはない新人歌手がいた。パクサは最近プロデューサーみたいなことをやってるみたいだ。彼としばらく話して、記念撮影して、彼の新曲練習のために近くの「パンパンノレバン」に行くことになる。

あまりノレバン好きでないパクサとノレバンに行ける機会を逃すわけはない。新曲はもちろんノレバンにないので、CDをかけるためマイクロステレオ持参である。自転車の荷台に乗せるには大きすぎるステレオを無理して乗っけて、ふらふらしながら走っていくパクサの自転車姿はみものだった。

ノレバンでは顔馴染みたいで、何の問題もなく、ステレオつないで練習始まる。だんだんMorris.が飽きてきたのを感じたらしいパクサが、Morris.に一つ歌うように言う。突然だったので何するか決めてなかったが、ヒョンチョルの「シルタシロ」歌う。何でこれを選んだのか良くわからない。キムチョンヨンさんは、ちょっと驚いたみたいだが、とりあえず拍手してくれた。そのあとまたリクエストあったので、最近良く歌うヘウニの「ヨルジョン熱情」歌ったら、パクサがどんどんキーを上げる。あまり高くて裏声になったところでキーを下げる。これを5,6回やられて、やっとのことで歌い終えたが、それはないやろという気分。終りにもう一曲というので「トクトヌンウリタン」でお開きにした。

食堂からテンジャンチゲとおかずなど出前たのみ、ノレバンの床で選曲本尻に敷いて食事するというのも、変な感じだが、パクサなら絵になる。

結局5時にパクサ宅を出て、163バスで東大門市場に戻り、タイガーバウムなど買って、ぷらぷらと市場冷やかしながら、一旦宿に戻り、一休みして、8時過ぎに夕食に出る。旅のはじめに食べたカムジャタンをもう一度食べたくなり、キョーボ文庫近くまで出かけたが、閉まっていた。しかたないので引き返したが、どうもこの時間になるとたいていの食堂は半分居酒屋になってる。結局インサドンまで戻るが、広場で歌ってたので、2,3曲だけ見物。

そのあとピマッコルの近くにあった、軽食堂に入る。ここの売りはクッパプらしいので、ソコギコンナムルクッパプ4,500wたのんだら、これがまたとんでもなく美味かった。これも帰ってから作らねば。もやしが新鮮なのと、スープの味が絶妙。アミの塩辛がかなり効いている。

10時に宿に戻り、シャワー浴びようとしたら、1階に泊まってるインド人が洗い場(兼シャワー室)に洗濯物水につけたままほったらかしてる。文句行ったら端によけたが、洗って絞ったものもそのままである。シャワー使うとまたびしょ濡れになるかもしれないと思いながら、結局シャワー浴びる。

今日もデジカメの調子良くなかったというか、どんどん悪くなってるようだ。レンズ回りを良く見ると、小さな凹みがあって、これがレンズの前後移動を妨害しているようだ。まあ、派手に転んだりしてるようだから、ジーンズにぶら下げてるデジカメは、ケースの上からとはいえかなりぶつかったりしたのだろう。
 
2005/06/07(火)●デジカメお亡くなりに(^^;)●

9時起床。「にんじん」に行ってキムパ頼む。今日はアジュマもいる。新聞を見てたら先日のTVドラマロケ、そのときの写真が出ている。あわててデジカメで接写する。アガシに聞いたら、これは「ファッション70年代」というドラマで、男優はチュジンモ、女優はイヨウォンとのこと?? 今夜10時頃から放映されるというので、絶対見ることにした。(しかし、これはMorris.の思い違いで、ロケとは別のドラマだった)

今回の旅のことなどアジュマに話して、実に良い旅だったというと、アジュマがえらく喜んで、そのためかどうか、ニラのチヂミをサービスに焼いてくれた。これがまた、めちゃ美味で、ああ、これもまた帰ってから作ってみなくては、である^^;

本当にそろそろ帰国の準備しなくてはということで、旅行社でソウル-大阪とプサン-大阪の航空チケットの値段を尋ねる。往復だとソウル-大阪よりプサン-大阪の方が高い、それも50万w台という高さである。これにはちょっとびびってしまった。

今回は円のレートが予想外に低くて、予定より1割くらい両替利率が悪かったうえに、航空運賃の高騰で、ほとんど予算が無くなってしまった。すでに往復運賃払う余裕はなく、片道でもソウル-大阪が22,000w以上するということで、完全にお手上げである。仕方なく、10日昼のANA便を予約して、帰りの足だけは確保したが、残金はかなりお寒い状態である。

観光公社でメールチェックして、260バスでチョンヤンリへ向かう。

夜の町の昼の風景と、子犬や兎などををちょこっとだけ撮影して、歩いて京東市場と韓薬市場にまわり、市場を冷やかして回る。やっぱりこの市場は、南大門や東大門より、観光臭の少ないこととと、地域に密着した雰囲気が好ましい。前々回の旅でここの画像はかなり紹介したので今回は少数に留める。

前々回のときにキャンペーンガールが宣伝してたロッテのビルはまだまだ基礎工事という感じだった。コンクリートポンプ車が大型クレーンのような巨大な腕を空に伸ばしてるところに行き当たり、これもしばらく見物する。

263バスでヨイドに行くことにしたのだが、途中サンワンシムニ(上往十里)あたりで小さな鉄工所の密集地帯を見つけたので、途中下車して、引き返すことに。

バストレッキングはこうやって、興味あるところで降りて見物することが出来るので、Morris.にはすごくありがたい。

うーーん、前にソウル駅近くの鉄工所地域を撮影したこともあるのだが、何故かこういう風景はMorris.のメチャ好みである。工場の主人と話すことが出来て、Morris.がこういった風景がとても気に入ってると言ったら、いくらでも写してかまわないと言ってくれた。

ヨンドゥンポ駅の南のほうにある、中小鉄工所地域より、さらに小規模な町工場が並んでいる。気に入った工場をカウントするようにデジカメに収める。それはいいのだが、デジカメ、相変わらず不調が続く、と言うか、一時完全にダウンしてしまった。休憩所でいろいろ触って何とか回復したが、かなり不安である。

近くの中央市場は去年来たときは工事中でいたるところ掘り返して、それでも空いた路上で商売やって、まるで戦後の闇市みたいで興味深かったのだが、工事も終り、広いアーケイドの奇麗な市場に変身していた。これはこれでいいことなんだろうが、Morris.には何となく残念な気がする。ここで、タシダのスティックタイプを探したが見つからなかった。この前オクスアパート近くのスーパーでもう少し買っておくんだったな。

クロコダイルの男性衣料店が今日オープンセールということで、長い髪の若い女性2人が青い扇情的な衣装で、車道まで出て踊っていたので、デジカメで写そうとしたら制止された。それでも後でこっそり後ろから写しておいた^^;

化粧品店のドアに貼ってあったポスターが、ソルミンみたいなので、路上の雑貨売りのアジュマに聞いたが、邪険に知らないと言われてしまった。でもまあ記録しておこう^^;

さらにKFCの店前のポスターがオモナのチャンユンジョンみたいだったので、通りかかった高校生3人組(男1女2)に聞いたらこれは、はっきり違うといわれた。ちょっとだけ彼等と話したが、別れ際に「トクトヌンウリタン!!」といわれたので、Morris.が例によって「鬱陵島東南側百km、二百里淋しい島ひとつ鳥たちの故郷」と歌ったら、びっくりしてた(^。^)

そのあとおなじ263バスでヨイドに行く。途中のマポ市場あたりも面白そうだったので、後日行こうと思う。

ヨイドの船着き場で降りてMorris.の大好きな漢江の川辺でしばしのんびりすることにした。ちょうど真下には植物公園があり、種類別に植え分けられ、それぞ植物名が表記してあって、Morris.にはこれだけでもすごく嬉しい。花壇の中央を背景に記念写真を撮ろうとしたのだが、ここでデジカメが完全に動かなくなった(><) これはもう、どうしようもない。

漢江で酒でも飲みながら気持ち良いひとときを過ごそうと思ってたのが、ちょっぴり自棄酒になりそうだったが、まあ、旅にはこういったこともあるさと諦めることにした。

でもやっぱり、漢江は良い。コンビニで買ったマッコリ「長寿」をちびちびやりながら小一時間ぼーっとしてた。

でも漢江での記念写真が欲しいと、近くの売店(これがまたいい風情である)で使い捨てカメラを買い、近くにいたグループの女性に頼んで一枚写してもらった

同じバスで明洞で降りてしばらく徘徊するが、やはりこの街はMorris.向きではないな^^;

鍾閣に戻り、ソルロンタン5,000w食べて、宿に戻る。例のSBSドラマを見なくてはと思ったからだが、うーーん、どうもこのドラマは日曜のロケとは全然違うぞ(^^;)、まあいいかと、とりあえず最後まで見た。今日はソジュでなく、マッコリ「長寿」をナイトキャップに寝ることにする。
 
2005/06/08(水)●骨折り損の●

8時半起床。髭剃ったり、日記打ったりして10時過ぎに宿を出る。昨日飲み残したマッコリを意地汚く朝から飲んでしまった。どうもこれが良くなかったようだ。酔っ払ったたわけでもないのだが、体調が良くない。観光公社でメールチェックして、刺繍博物館の場所を尋ねる。後から行くことにしたのだが、観光公社の案内係が、今からすぐ行くと伝えていたらしい。

それに気づかなかったMorris.は、ヨンプン文庫とバンディBOOK CENTERを冷やかして、トロット歌本と、チェミンシクの写真集、そして「ポップス考古学70年代」というすごく楽しそうな本を買う。日本でもMorris.がいっぺんに本を3冊買うなんてめったに無いことだ。何故か前に買っておいたことわざの本もカバンに入っていて重くなったので、一旦旅館に戻って置いてから出かけるつもりでいたのだが、ついそのまま地下鉄に乗ってしまった。これこそ今日の一番のミスだったと思う。

1号線3号線7号線と乗り継いで、ハクトン(鶴洞)という駅で降り、教えられた8番出口から地上に上がる。歩いてすぐとのことだったが、表示もないし、数人に尋ねたが誰も知らない。

親切な女性が、住所を見て一緒に探してくれてやっと見つかった。歯科医のビルの2階にあって看板も見にくいし、普段は閉まっていて、ビルの管理人アジョシが、そのつど、鍵を開けて見せるシステムらしい。管理人は観光公社から電話があったので、すぐ来ると思いずっと待っていてくれたらしい。こんなことなら、本屋は後にして、すぐに来るべきだった。

刺繍の展示場も歯科医が個人的に収集したものを展示しているらしい。それほど大規模でもないし、収蔵品もあまり多くはない。それでも古いポジャギ(パッチワーク風呂敷)やコルムウ(指貫)、シンバル(韓靴)など由緒ありそうなものが揃っていて、楽しめた。ここは無料だが、隣室にカタログや刺繍のグラフィック本が並べて売ってあり、たいてい入場料の代わりに観覧者は本を買うようになってるらしい。さすがにカバンの重さを思うと手が出ない。それに刺繍は、テクスチュアが命で、紙に印刷された写真ではほとんど魅力が感じられないので、何も買わずにしまった。それでもアジョシは愛想よくいろいろ説明してくれた。

近くの食堂でユッケジャン食べながらスポーツソウルを見てたら、キムヘヨンの記事が出ている。あわてて読んだら、「ガラスの靴」がかなり人気を呼び、新しいアルバムが出たということだ。そして4日にはチュンチョン北道のモジュというところの催しで祝賀公演をやったそうだ。4日といえばMorris.がシフン市のノレチャランに行った日で、彼女はそういうわけでノレチャランのゲスト出演をキャンセルしたのだろう。

それにしてもキムヘヨンが相変わらず人気トロット歌手として活躍してることは、KBSのアーカイブでチェックしてわかっているものの、こうやって新聞記事になってると、改めて嬉しくなる。食堂のアジュマに頼んでこの記事の載ってるページだけもらって帰ることにした。

本当ならそのまま旅館に戻れば良かったのだが、今日のMorris.はまるで魔が差したみたいに、しんどい方、しんどい方を選んでしまう。

地図を見て、東南方向に三陵公園というのがあり、地図の縮尺で見ると1kmちょっとだから、歩いて行くことにしたのだ。実はこの縮尺はkmでなくmile表示の方を見ていたので、たっぷり2kmはあった。しかもかなり広い公園の入口は南側にあり、結果的に公園の外側を半周して入場した時には、いい加減ふらふらになってた。

公園に来る途中にスーパーでタシダスティックを見つけたのでラッキーと思い、数袋買ったのだが、おかげでカバンはさらにふくれて重くなってる。
とにかくこの公園はだだっ広い。名前の通り三人の王様の陵があり、それぞれを結ぶ回遊路があり、芝生と林にアップダウンがあって、一種の森林公園みたいなものだ。Morris.はすでにカバンの重さと、蓄積疲労とで、ノックダウン状態。ベンチでカバンを枕にしばし昼寝をむさぼる。

そうこうしてる間に5時半になってしまった。6時からインサドンのギャラリーで近藤さんの出展してる展示会のオープニングがあるので、それに行こうと出口まで戻るのにまた1km以上歩かなくてはならなかった。

この公園は身軽で落ち着いて回ればとても良い場所だし、カッチも多く、何と目の前に雉子が歩いてたりするので、また次回にでも出直すことにしよう。

地下鉄はラッシュアワーで、久しぶりにすし詰め電車を体験させられてしまった。3号線に乗り換えたら、敬老席に座ってた二人連れの婦人が、Morris.のカバンと、しっかり疲れた様子を見て席を譲ってくれた。ふだんなら断るのだが今回は感謝して座らせてもらう。

宣陵(先の三陵公園入口)に住んでいて、今日はインサドンで同窓会があり、30年ぶりにアメリカから帰って来たチングに会えると嬉しそうに話してくれた。安国で下車し、一緒にインサドンまで歩き、記念写真も撮る。

展示会のあるカイアギャラリーが分からなかったので、画筆屋のハラボジに尋ねたら、日本語で教えてくれた。

クラウンベーカリーの前とのことだったが、ベーカリーが多角形をしているのでどちらが正面なのか、分かりにくかったのだ。ビルの2F3Fが展示室で、2階には妙齢の女性15人ほどが談笑していた。近藤さんもいるかと思ったが、彼女は多分大学の教授らと食事に出かけたのだろう。作品だけ見られればいいや、と彼女の二点(連作?)をカメラに収める。

例によって彼女らが記念撮影してるところに混ぜてもらってこれもちゃっかり使い捨てカメラで一枚撮ってもらった。デジカメと違って、すぐ確認できないのがつらいところである。

キュレータのジョンスンヒョンさんが話し掛けてくれたので、しばらく話す。話の途中で、わからない単語があったので、古い電子辞書で調べようとカバンのなかを探ったが、無い(**) きっと公園で昼寝したとき、カバンの口が開いていて滑り落ちてしまったのに違いない。すべてはあの重い本を持ったまま動き回ったのが原因だと後悔しても後の祭りである。かなり気落ちしたMorris.を見てスンヒョンさんが、えらく心配してくれた。とりあえず、ケンチャナヨと行ってビルを出る。でもやっぱり落胆は隠し切れない。かなり旧式ながら、それなりに使い馴れてたし、現在ではすでに会社自体が潰れて、後継機も無いようだ。

こうなると、いい機会でもあるし、SharpかCasioの新型の電子辞書を買いたいのはやまやまだが、すでに持ち金は底をつきかけている。20万wは高値の花(うまいっ!!ちびくろに座布団一枚っ(^^;))である。これも次回の楽しみということにしておこう。

しかし、今日一日の疲労が、これで倍加してしまったような気がする。

飴売りの二人組にも、今日は疲れてるから明日の晩会おうと約束して、宿に戻ったのが8時過ぎで、それからもう1時間以上日記打ってしまった。今回の旅行はずっと楽しいばっかりだったのが、昨日のデジカメ、今日の電子辞書と、故障や紛失で、影が射してきたようである。「2度あることは3度ある」というから、実質的最終日である明日は、精神を締め直して、落ち着いて行動しよう、といいながら明晩は例の二人組といっしょだからなあ^^;

とにかく、今夜は休肝日だ。寝よう。
 
2005/06/09(木)●The Last Night●
何となく昨夜は寝付かれなかった。朝4時に目を覚まし、しばらく昨日買った本をパラパラと見てたが、結局それから寝付いて、8時起床。

今日も天気は良さそうだ。本当に今回の旅程中雨が降ったのは陶磁ビエンナーレに行った日の夕方からと、その翌日だけで、それも、うまい具合にバスに乗ってるときに強く降ったりで、持参した折畳傘は使わず終いだった。

前回は結構雨にたたられて、それでも荷物になると傘は持ってこなかったし、買うのも業腹だと、結局ズブ濡れになってしまったことを思うと、持って来て使わなかったというのは、保険が効いたというべきかもしれない。

今日は昨日みたいな無理はするまい、それでも、やっぱり電子辞書のことが未練で、とりあえず駄目もとで、宣陵公園に行って確かめとこうかと思う。2号線で行けばすぐ入口があるしそれほど時間はかかるまい。何なら今日はせっかくだから、あの公園をゆっくり見物するのもいいかもしれない。

その前に、とりあえず恒例の観光公社メールチェックに赴く。受付の女性が、Morris.の顔を見るなり声をかけてきた。さすがに顔馴染になったもんだと、挨拶を返したら、右手に茶色いものを持って、これこれ、と指し示す。おお、Morris.の電子辞書ではないか\(^o^)/昨日の朝、PCが満員だったので、待つ間、受付女性といろいろ話し、Morris.部屋を紹介、あまつさえカウンタの中のPCでMorris.部屋を開いて韓国ページを見せびらかしたりしてたが、知らない単語があったので辞書を使って説明していて、途中にPCが空いたので、移動するとき、辞書はカウンタに置き忘れていたらしい。

いかにもMorris.らしい粗忽ぶりだが、何はともあれ、辞書が出てきたのは嬉しかった。万歳マンセーッ\(^o^)/である。

これで、宣陵に行く必要も無くなったし、昨日までの鬱屈はきれいさっぱり消えてしまった。現金なものである。

さわやかな足取りで、今回なんかえらく足繁く通った市庁前広場に出る。ついでだから、市庁の中も見物しておこうと、門番にことわって入る。2回目だからそれほどの感慨はない。PCがあったので、昨日の日本と北朝鮮のサッカーの結果を見る。2-0で日本が勝ち、予選突破を決めたよし。結果オーライである。

先日初めて行った徳寿宮横の大韓聖公会にまた立ち寄る。今日はほとんど誰もいない。裏手のベンチに座り、向いの韓風の資料室を眺める。見るほどに雰囲気が良い。この広場自体が良く計算された構図になっていて、樹木や石垣などもさりげないなかに、韓国人ならではのセンスが光っている。今回の旅ではソウルの一番のお気に入りの場所かもしれない。無料の駅前新聞を読みながら1時間くらい座っていた。

そのあと、徳寿宮の反対側の路を通って、以前何度か行った農業博物館にでも行ってみようと思う。徳寿宮大門前では、李朝時代の衣服を着た武官たちが恒例のセレモニーを行っていた。儀式を終えた彼等を追うように付いていったら右手に市立美術館があった。むかし市立美術館はキョンヒ宮にあって、一度行って貧弱だったイメージがあるし、いまさら美術館でもなかろうと思いながら、古そうな洋風建物に惹かれて前まで行く。大した展示もやってないみたいだったが、せっかくだから入ることにした。これは結果的に大正解だった。

個人展では千鏡子という女性画家の作品展があっていて、Morris.好みではないが、えらく多様な表現洋式を駆使し、図案から油絵、水彩、実験的な作品までバラエティに富んでいた。日帝時代の作品には「千田鏡子」という署名があった。

もう一つの特別展は、建物の中に自然を再現するといったテーマで、Morris.にはいまいちぴんとこなかった。案内をやってるソンジョンアという女の子としばらく話す。本当に今回の旅ではMorris.は多くの韓国人と話すことが出来た。これは自分を誉めてやりたい^^;

展示場一画に、ざら紙に印刷した白黒写真のカタログみたいなのがあった。めくってみたら、これが、Morris.の大好きなコルモッキル、というか、一つの地域全体が貧しいコルモッキルだけで出来たようなところの写真集だった。タイトルは「nakgol(落骨)2001-2002」。Morris.は何度も見返して、すっかり気に入るというより、参ってしまい、スタッフらしい男性に、買えないものか尋ねたが、これは作家たちが、自分で製本したもので、売り物ではないという。解説によると、柳賢民を初めとする10人近くの写真家が、この地域の特殊性とその記録のため、近く都市開発計画で消え去る前の姿を写真に記録したものとある。

うーーーん、これは、絶対今日にでも見に行かなくては、とスタッフに場所を聞く。適当な感じだったが地下鉄新林で降りたらいいということだけは分かった。カタログに住所は新林7洞で、現在は「nangok蘭谷」という呼び名に変わってることだけを確認する。

美術館を出る前に受付にこの建物の由来を聞いたら親切なアジュマが詳しく教えてくれたが、あいにくMorris.にはほとんど聞き取れなかった^^; ともかくも大法院か何かの建物だったらしい。

先の「落骨」地域のことも尋ねたが、あまり詳しくは知らないようだった。それでも、Morris.が建物に興味をもってると思ったのか、1冊の本を贈呈してくれた「プクチョン 北村」という本で、韓屋のカラー写真多数とそれぞれの平面図側面図、写真には工事前、工事後の記載されてるから、そういった類の本で、ありがたいが、重いのが玉に瑕だなと思ったが、ありがたく頂戴する。外でコーヒー飲みながら、ぱらぱらとみてたら、北村というのは地域の名前で、ソウル髄一の韓屋密集地帯と書いてある。しかも、なんとインサドンのすぐ北一帯ではないか。これは旅の終りの散策にもってこいだと思った。

ともかく、まずは新林に出る。小腹が空いたので近くの粉食屋でキムパとおでん頼む。お、ちょうど、韓国ークウエートのサッカーやってる。後半5分で2-0で韓国がリード、これなら余裕で観戦できる。それにしてもいいタイミングである。20分ほど見ていたがその間に、韓国は駄目押しの3点目、4点目を入れる。これなら大丈夫と店を出る。

詳しい地図が無いので新林7洞が良くわからないが、距離的には新林駅より隣のシンテバン駅の方が近そうでもある。良くわからないながらそちら方面に向かいそうなマウルバスに乗るが、これは完全に失敗だった。そのまま、折り返して、今度は普通のバス「蘭谷団地基点」行きに乗る。

終点が新林7洞だったが、がーーん、目の前には20棟近くの巨大な高層アパートが工事中だった。とりあえず、あたりを徘徊するも、それらしい雰囲気の建物はない。諦めて折り返しのバスに乗る。

ところが、

反対側の商店の裏手にそれらしい家並がちらっと見えた。あわてて、次の停留所で降りて引き返す。

おお、やっぱりそうだ。あのカタログで見たそのままの風景が、小規模であるが残っていた。百米四方くらいの中に数十軒の家がかたまっている。縦横に巡る道ともいいがたいコルモッキル。だが、悲しくなるほど美しい。この一帯も来年まで残ってるかどうかわからない。ある意味ではMorris.はぎりぎりで、落骨の残滓を見ることができたのかもしれない。市立美術館に行かなかったら、そのまま知らずに終った可能性も高い。それにしてもあのカタログは、欲しいぞ。

バスで、ヨンドンポ駅まで戻り、地下鉄で安国に出る。昨日のカイア画廊に寄って、スンヒョンさんに辞書が出てきたことを報告しとこうと思ったが、今日は来ないというので、別の子に伝言を頼む。

「北村」というのは、慶福宮、昌徳宮、宋廟に挟まれた地帯で、李朝時代から、政府高官や役人の邸宅が多かった、いわば昔からの高級住宅地帯だが、日帝時代に分割され、現在の小住宅の街並みになったのは1930年代らしい。それも太平洋戦争、朝鮮戦争などで破壊されたり、傷んだりしていたが、ソウル市が梃入れして、昔の街並みを復元しようという運動を進め、今ではかなりそれらしい街並みを取り戻したようだ。Morris.がもらった本は、その成果を紹介するためのものだったらしい。

かなり広域だが、本の巻末に観光ルートマップが付いていたので、今日はMorris.にはめずらしく、このルートに沿って歩いてみることにした。大まかに東西二つのルートで、Morris.は西側から攻めてみた。

いや、大したもんである。灯台下暗しとはこのことである。数年前からインサンドンをねぐらにして、うろうろしまわってたのに近くにこんないいとこがあるなんて、全く知らずにいた。これはもしかして知らぬはMorris.ばかりなりだったのかもしれない。

途中ちょっと横道に入ったり迷ったりもしながら楽しい2時間ほどの散策を終える。

道端で小学生の女の子二人に声をかけられたり、坂道でちょっと迷ったと言ったら道案内してくれた9歳と6歳の男の子、ペヨンジュングッズを売ってた土産屋のアジュマとの馬鹿ばなしなど、人との触れ合いもあって、なかなか良い最後の日の散策になった。

アルムダウンカゲという、リサイクル屋も覗いたが、大して見る者はなかった。

8時ごろ一旦宿に戻り、一休みしながら日記つけて、10時前にインサドンの飴売り屋へ。最後の夜は、一杯やろうと約束してたのだ。今日はヒギョンのギターと歌を聞きたいから、そういう店に連れて行ってくれるように頼む。またタクシーでテハンノに出、例の「東学」に挨拶に立ち寄る。主人はいたが、すっかり酔っ払ってた。

その後、ライブハウスに連れて行かれる。ビルの2階にあるこの店は、レコードマニアの店主が作ったみたいで、いちおうドラムセットなど置いてはあるものの、ずっとレコードがかかるばかり、それも洋楽である。Morris.は洋楽が嫌いというわけではないのだが、こちらに来たときは韓国語の音楽が聞きたいし、今日は最後の夜なのだ。ヒギョンがギター弾けるような雰囲気でもないので、文句を言ったら、別の店に行こうと言う。

タクシーでインサドンに戻り、さっきよりはちょっとくだけた感じの店に入る。ここならまだましかなと思ったのだが、またまたかかるのは洋楽が多い。韓国の歌をかけるように頼んでもすぐに洋楽にもどる。だんだん腹が立ってきた。

そんなMorris.の様子に気がついたのか、やっとヒギョンが主人に話してギターを出してもらい、チャンナラの「コベク-告白」とソンチャンシクの「コレサニャン-鯨狩り」の2曲を歌ってくれた。ギターはそこそこだが、唄はなかなか上手い。でも、それだけで終わりで、またレコードがかかる。外はいつの間にか雨が降ってる。もう1時回ってるが、あと一軒くらいは行けるだろうと、移動することにした。

インサドンの一番北側、クラウンベーカリーの前の三角公園に、前に一緒に飲んで顔なじみになったアジョシが軒下にマットを敷いて雨宿りしていた。もちろんフンヨンらの仲間だ。Morris.らも一緒に座り込み、前のコンビニでソジュを買ってきて、飲む事にする。ヒギョンがコンビニで最近人気の、どでかいカップラーメンを買ってきて、それが肴である。てんでに箸を持って回し食いだ。

雨だから、公園には誰もいない。4人で飲んで話して、ちょうど手元にあった歌本を回して歌い始める。Morris.は玉子マラカスで合わせる。もちろんMorris.も知ってる歌を歌った、ような気がする(^^;)。そうだよ、はじめからこうすれば良かったんだ。ここにギターでもあれば申し分無かったのだが、ともかくも、この旅の最後の夜の有終の美?を飾ることができて何ともめでたい祝着である。

3時にお開きにして、宿に戻る。アジュマは起きていたので、先に挨拶を済ましておく。今度はいつ来るかと訊かれたので、たぶん来年だろうと言うと、もしかしたら、来年までいるかどうかわからないと、ちょっと淋しそうな顔をされた。契約があるんだろう。Morris.が最初にこの宿に来たときは違うアジュマがいたもんな。

ともかくまた会えることを願って別れを告げる。アジュマが「百歳酒」という小さな瓶の薬用酒を二つくれた。これは記念に神戸に持って帰ることにする。そういえば、ずっと以前、近くのウォルガン旅館に泊まっているとき、バスにシステム手帳と大金(Morris.にとっては)を落としたとき、宿のアジュマが「冬蟲夏草」ドリンクくれて励ましてくれたことを思い出した。

荷物の整理もそこそこに、目覚まし9時にかけて眠りにつく。
 
2005/06/10(金)●帰国●

8時半起床。ちょっと宿酔気味だが、それはいたしかたない。

部屋をさっと片づけて、忘れ物ないかチェックして、かばんに荷物ほとんど詰め込む。本が5冊にCD10枚以上あるし、カタログ、パンフレット、捨てるに忍びないデジカメに、三脚、傘に衣類、何やかやで結構な重さである。

9時半に宿を出る。アジュマにも挨拶することができた。

「にんじん」で食事とっておくことにした。もちろん最後のスンドゥブチゲである。去年初めてここで食べたスンドゥブは、安い割に結構美味しかった気がするが、今回はちょっと味が落ちてる。というか、朝はアジュモニがいなくて娘が作るので、その腕の差が出てるのかもしれない。今日は宿酔だけに、ちょっと食べるのがきつかった。

アジュモニにもよろしくと伝言して10時前に店を出て、YMCA前から空港バスに乗る。えらく混んでいる。今日は金曜日だから出発客が多いのかとも思ったが、客の格好からするとそうでもなさそうだ。

空港についたのが11時前で、えらく早い。でも、Morris.はこの空港で、のんびり待つ時間というのは結構好きだ。

重いバッグは預けてチェックイン済まし、地下におりて、本屋とレコード屋を冷かす。本屋では巻田さん用に映画雑誌「SCREEN」買う。シンナラレコードは、町で買うより高いのでいつも見るだけだ。った、はずなのに、チャンユンジョン表紙の最新トロット2枚組見て、ああ、市場で買っとくんだったと後悔した。市場価格の倍くらいの値札が付いてるが、残ってるウォンで思い切って買うことにした。「オモナ」とキムヘヨンの「ユリクドゥ(ガラスの靴)」も入ってるから、良いことにしよう。

コンビニでサイダー買って、早めに入場し、搭乗口の椅子に座ってぼんやりしてたら、突然「Morris.さん」と呼びかけられた。ちょっと思い出せなかったが、10年程前ニフティの光化荘のメンバーだった鈴木さんで、一度だけ鶴橋のアリラン食堂オフで会ったと言われた。よくMorris.のことわかりましたね、と言ったら、特徴があるのと、Morris.部屋はときどき覗いてるからとのことだった(^^;)

彼は現在東京在住で、名古屋の弟とネット関係の仕事してて、今回は取材も兼ねての1ヶ月の滞在だったと言うことである。それにしても偶然こういうところで会えるというのも、面白いものである。メールのやり取りを約束して別れる。

今日の席は右側のちょうど翼の真横だった。1時20分のフライトのはずが、客が一人荷物を預けたまま、時間に遅れてしまったという理由で、待たされる。結局キャンセルになったらしいが、荷物を探すのに手間取り、さらに、離陸の順番待ちもあって40分くらい遅れてしまった。その頃には雨は止んでいたが、今日はえらく雲が厚く空からの景色もいまいちだった。

結局関空到着が3時半過ぎ、JRで乗り継いで部屋に戻ったら6時過ぎてた。食堂出てから8時間というのは、いくらなんでも時間かかり過ぎである。

やっぱり18日間、歩きまくり、飲みまくり、歌いまくりで、結構疲れてる。

でも何はともあれ、ちびくろの日記ファイルをアップしてhigashi4号に取り込み。さらにデジカメのメモリカードを、以前のデジカメ(こちらは壊れているが、読み込み、表示はできる)を使って、higashi4号に取り込む作業。結局全部で850枚くらいあったようで、結構時間がかかった。それでも、この作業が済んで、一安心である。

阪神がMorris.の旅行中も好調を維持してるというのは、掲示板などで知っていたが、今日の対日ハム戦も、4-4の同点で延長になったものの、金本のサヨナラホームランで4連勝ということになった。

遅めに風呂に入る。考えてみると今回は一度も風呂行かなかった。毎日宿のシャワー使ってたからだ。

取り込んだ画像をスライドショーで見て、旅の思い出を反芻しながら、イウナのテープを聞く。なかなか良かったのだが、2本のうちの片方はイウナではなかった(>_<) 「熱風トロット」には、確かにイウナとはどこにも書いてない。「にんじん」でチェックしたはちゃんとテープが鳴るかどうかだけに気がいってたので、気づかなかった。、ちょっととだまされた気もするが、こちらはぼけた感じの男性歌手である。見事にチープな演奏なので、これはこれで面白いということにしておこう。

ちびくろ持参で、現地でほぼ毎日日記は打ってたから、本文はほぼ打ち上がっている。1行40字詰めで1,200行超えてるなあ。今回は韓国滞在18日と、いつもよりちょっと長かったこともあるが、四百字詰原稿用紙で軽く百枚は超えてることになる。

はたして何人がこれを読むんだろう。大半は、さっと、写真に目を通すのだろう。でも、今回は写真がメインだから、それでいいのだ。

これからその画像の整理にかからねばならないが、800枚からの画像の中から選択したり加工したり、キャプションつけたりとなると大変だろうな。ちょっとぞっとしてきた。ぼーっとスライドショー観てる方が楽しそうである(^^;)
 

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