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2007年11月21日(水)●ノクチョン発見!!-夜・雪・灯の幻景●

今日は朝の汽車でウィジョンブ(議政府)に向かった。地下鉄1号線と国鉄が乗り入れしている、というか、地下鉄1号線は国鉄の一部といった感じなのだが、ソッケから先は乗ったことのない路線だった。ソッケ(石渓)からソンブク(城北)、ウォルゲ(月渓)と過ぎて次の駅に着く直前電車の西向きの窓から古いしもた屋の密集する集落が見えた。一目見たとたん、Morris.はドキンとしてしまった。これは、絶対見に行かなくてはと即座に決心した。次の駅ノクチョン(鹿川)で下車して、そのまま見に行くことも考えたが、まだ早い時間だし、ウィジョンブをさっと、流して、折り返して見に来ることにした。ウィジョンブでは得がたい楽しい経験することが出来て(ソウル篇その2参照)それは良かったのだが、ノクチョンに着いたらもう薄暗くなってる上に、Morris.はふるまい酒で、すっかりいい気分になっていた。
それでも、期待満々でノクチョン駅で下車し、朝見た部落方面に向かって歩く。Morris.は駅の北口から降りたが、部落に行くのなら南口の方がうんと近かったようだ。
昨日からの雪がかなり残っていて、裏山はほとんど雪山、足場は悪かったものの、これがノクチョンの古い粗末な家並みを程よく雪化粧してくれたうえに、オレンジ色の街灯の光が雪に反射して、本当に現実世界とはかけ離れた雰囲気を醸し出していた。
カバンとミニギター肩にしょって、デジカメにこの前龍山で買った三脚装着して撮影したのだが、おいおい、三脚がまた壊れてしまった(>_<)。買ったときから、以前のものより華奢な感じはしてたのだが、いくらなんでも1週間たらずで壊れるというのはあんまりではないか。とりあえず、高さの微調整をしなければ使えなくも無かったので、最後まで使ったが、後でみたら、大半が左右に傾いでいた(>_<)今日の画像の半分ほどはPCで左右に回転して微調整せざるを得なかった。暗い場所での撮影、三脚の不調、酒の酔いといったこともあるが、つまりはMorris.の未熟としかいいようがない。
しかし、それを補って余りある画像が撮れたのではないかと、すっかりのぼせてしまった。一つ一つの建物なら、これまで、ソウルや、そのほかの町でも見かけたことがあるが、これだけ密集してるのは初めてだし、ソウル市内、それも国鉄沿線にこういったところが残っているというだけでも、ちょっと信じられなかった。
線路を隔てた向こう側には新しい高層アパートが林立し、工場の煙突が煙を吐いていた。中天にはちょっとおぼろな月が出ていた。
2時間ほどさまよったが、とてもこのまま済ますことはできない。
明日また来ることにして鍾路に戻る。


村の入口にある小屋

招きよせられる

人跡未踏

異次元感覚だ

空にはおぼろ月

懐かしさ溢れる

デジャヴ?

何処までも歩き続けたい

どんな暮らしだろう

傾いてもかまわない

吸い込まれる

突き当たりの家

すでに住居跡地

帆布がぴったり

妖しいたたずまい

憩いの場?

この家は堂々としてた

雪にも感謝

屋根越しに工場の煙突を望む

壁は沈黙にして雄弁

滅びの美しさというもの

再見!!

駅前の屋台

鹿川駅南口
2007年11月22日(木)●薬水の里-風前の灯火-ノクチョンを見て死ね●

今日は朝からノクチョンに行くつもりだったが、新しい三脚を南大門市場で買ったり、実は今日が竣工だったソウル中央郵便局を見たりして、ノクチョンに着いたのは、昼過ぎだった。
ウォルゲからノクチョンに向かう電車の中で、Morris.は西側の窓にへばりついて、ノクチョン部落の概観を連続撮影することにした。昨日の雪がまだ残ってることもあって、電車がのろのろ運転してくれたのも幸いして、100枚(@_@)近く撮ることが出来た(@_@)。
下のパノラマ画像はその連続撮影から合成したものだが、撮影の形態や物理的事情もあって、パノラマ画像としては不完全(屋根がダブっていたり、境目が異常だったり)だが、全体の雰囲気を感じてもらえればそれでよしということで、理解願いたい。画像の上でクリックすると、拡大画像を見ることが出来る。




ノクチョンの石碑今日はもちろんノクチョン駅南口から下車。部落の入り口に、ノクチョンの由来を記述した石碑があった。

ノクチョンマウル(鹿川村) チュンナン川が氾濫して洪水になり、この村が破壊されたとき、青い鹿が現われ、この鹿が川で沐浴したあとは、豊年が続いた、と言う伝説に基づいてこの村の名を「鹿川」とした。

おお、なかなか由緒のある村名ではないか。道路の雪はかなり溶けてるし、昨夜と違って明るいから、歩きやすい。新しい三脚は、以前のよりちょっと大きめで、使いやすかった。これで前の半額なら、初めからこっちを買うんだったと、今さら悔やんでもしかたがないか(^_^;)
実は昨日は夜の暗さと、酒の酔いと、オレンジ街灯の魔術であれほどまでに幻想的だったので、明るい白昼に見たら意外と平凡な街並みではないかと、一抹の不安を抱いていたのだが、そんなことはなかった。夜には夜の、昼には昼の魅力があった。
韓屋というのもはばかられそうな、モルタル造りの粗末な家が多いし、ベニヤや帆布や看板などでボロ隠ししてるわ、家具を道路に置いたまま、倉庫代わりに使ってるわ、路地がそのままガラクタ置き場になってるわと、環境保全組合的視点から見たらぼろくそだろうし、1/4くらいは既に空き家なのかもしれない。それでも、Morris.はこの一画を歩きながら、ずーーーっと夢見心地だった。
保育園らしい建物もあった。お寺も一つだけあって、ここには親子の猫がいたし、本堂に上らせて貰い、お祈りして仏像の撮影も許してもらった。ただし、韓国のお寺の仏像は金ぴかで、あまりありがたみがない(^_^;)境内にはキムチ甕がいくつも並んでいたし、大きな糸瓜に白い文字でお寺の名前が名前が書いてあった。「チョアンサン ファンニョンサ 肖安山? 黄龍寺?」というお寺らしい。裏手には、子供が作ったような稚拙な石仏が祀ってあったし、なかなか稚気のある和尚さんらしかった。
村のちょっと山手に小さな公園があって、ここは薬水場になっているらしく、石垣で囲った水汲場があった。ここのベンチで一休みして、ちょこっとギターなど弾いてたら、ひとりのアジョシがやってきた。この村の住民らしい。Morris.が日本人で、韓国歌謡が好きで、この村の風情がすごく気に入ったと言うと、喜んでくれて、いろいろ話してくれた。
この部落も、ずいぶん前から再開発指定になっていて、いつつぶされてもおかしくないとのこと。おおまかな想像はつくが、再開発となれば、一気にブルドーザーで押しつぶして、サラ地にして、後には、高層アパートや工場が建つのだろう。歴史のある文化財や、芸術的建築なら、隔離したり、移築するなりして保存する方法もあるだろうが、こういった古い庶民の住まいなどは、保存等、初めから考慮の外である。再開発が来年か再来年か3年先かわからないが、この風景が遅かれ早かれ消滅してしまうのはまず間違いあるまい。
家の壁には多くの貼り紙があったが、ほとんどが「イサッチム 引越し屋」のものだった。要するに話がついた住人にはどんどん引越して出て行ってもらい、ある程度過疎になったところで、一気につぶしてしまおうという役所側の腹なのだろう。
今度ソウルに来るときには、必ず再訪するつもりだが、そのままの姿を再び見ることができるだろうか?
今回の韓国旅行記は、番外篇が多かったが、特にこのノクチョン篇に限っては、デジカメ画像が多すぎるうえに、どれもこれも是非見てもらいたい画像だらけだったので、とても日記の中に挿入するのは不可能だったのだ。
このページでもかなりのチビ画像掲載しているが、やっぱり、スライドショーをじっくり鑑賞してもらいたい。
いや、今回は、ノクチョンのアルバムページを開いて、興味を覚えた画像だけでも大きなサイズ(幅1024ピクセル)で見てもらうことを切に願いたい。
そして、これからソウルに行かれる予定があって、こういった方面に関心ある方は是非、ノクチョンを訪れて、Morris.に現況報告願いたい。

ノクチョンを見て死ね!!

これはMorris.の心からの叫びである。


裏山は雪山

夜とは違う趣、これもまた佳し

生活の場であることは紛れも無い

ちょっと高台にある

ぶっきらぼうな感じがまた良い

土壁みたいだが違う

長田っぽい
(^_^;)

色合せもグー

野外箪笥

覗き見御免

ネコ(一輪車)にリヤカー

倉庫かな、配色が絶妙

ゴミ捨て場

たぶん保育園

線路の向こうは高層アパート群

何度も壊されたらしいカギ

住まいというより作業場

すぐ近くに工場の煙突

波板をブロックで押さえてる

鶏頭の花

ノクチョンでもキムジャン(^_^)

プルーシートはわびしい

屋根の上のキムチ甕

前の鉄骨は何だろう

引越屋の貼り紙だらけ

不思議な壁の模様

昼見ても堂々としてる

雪黄葉道

パッチワーク屋根

公園或は休憩所

休憩所の端にある薬水汲場

デコラチブ
(^_^)

廃屋かも

カササギとカササギの巣

ノクチョンアジョシと2ショット

調理場?

フラフープは現役玩具

猛犬注意

立派な門構え

唯一のお寺らしい

寺の親子猫

床下に逃げ込んだ子猫

玩具みたいな祭壇

寺でもキムチは必須

本堂の三体佛

糸瓜表札(^_^)

午後のお勤め

ナイスカーブ

引越し屋のTELはたいてい2424

練炭は主要燃料?

青いボンベが気になる

タブロー?

藤棚?糸瓜棚?

石畳の名残り…

静謐

壁と自転車の調和

マダン代わり

雪だるまの残骸

Morris.好みの風景

黄緑のガラスがそそる

入れ子状態

唯一の雑貨店

隣は練炭屋?

だんだん日も暮れてきた

門灯がともる

大胆な看板リサイクル

トワイライトタイム

残照

雪をかぶったキムチ甕

名残は尽きないが

また逢う日まで

安寧ヒケセヨ
!!
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