3人で東へ向かう。今日も気持ちいいくらいの晴天で、ハルラサンもくっきりと見える。慎さんの故郷の金寧里の海岸に五日市が開かれていた。いかにも田舎風ののどかな市で、思わず「ファゲチャント」を口ずさんでしまったよ。 市場のハルモニも、何となく仕事半分遊び半分という感じで、日本から来たというと、大喜びしてくれた。もっとゆっくりしたかったのだが、そうもいかない。 近くの砂浜の海水浴場に回る。すごい風で砂が吹き上げられて目を開けることができないくらいだった。 F.H.Dustinというアメリカ人が経営する、迷路公園を見物。実際の樹木(カイヅカイブキ?)で作られた迷路は結構楽しめた。 すぐ近くの有名な火山洞窟「マンジャングル-万丈窟」へ。ここは済州島最大の溶岩洞窟で見物できるのは1kmくらいだが、規模が壮大で、なかなか見甲斐があった。途中に亀石という名所、見学できる一番奥の溶岩柱など見どころも多いが、ヒョンミさんはだらだら歩くのにちょっと飽きてたみたいだった。 そして今日の眼目「日出峰」ここは、済州島東端にある一種の半島だが、噴火口がそのまま山を形成してる体の不思議な形状をしている。頂上まで石段が設けられているので20分もあれば登れるのだが、ヒョンミさんがかなりばてばてで、頂上まで40分近くかかってしまった。 噴火口は本当に絵に描いたみたいにすばらしいし、頂上から見る海と山の景観は、本当に見事としか言いようがない。デジカメのパノラマ写真を試みたが結果はどうだろう?(噴火口はわりと上手く行ってるが、水平線がおかしいぞ(^_^;)) 3時発のフェリーでMorris.一人牛島(ウド)へ向かう。この島でイパクサ夫人の弟が「ソムサランリゾート」という食堂に勤務してるので一度行ってみたかったのだ。 3時発のフェリーの料金は2,000ウォン。船内で、大邱からサイクリングに来ている若者二人と話す。大学卒業したばかりで、最後の休みを利用して、釜山まで汽車、船で済州港まで来て、後はマウンテンバイクで走りまわるつもりらしい。 牛島までは15分くらいしかからないのだが、帰りの便の最終便がなんと4時50分だった。正味1時間半もない。 とりあえず、店に電話して、車で迎えに来てもらい、ソムサランへ走り、イパクサ夫人の弟と、店の主人に挨拶して、刺身を注文。 イカ、蛸、サザエの新鮮な刺身がどさっと出て、これにソジュ「ハルラサン」を頼んで、昼から宴会。弟は飲めないというので、主人と指しつ指されつで、ちびくろノレバンをフル活用して、結局店内ノレバン状態。 店の前に、海に切り立った断崖があり、海面と接する部分に洞穴があった。なかなか景観に恵まれた島で、今度は泊りがけでゆっくり来たいものだ。、 ぎりぎりまで飲んで歌って食って、4時50分のフェリーで日出峰まで戻り、直行バスで済州市へ戻る。済州の市外バスターミナルで降りて、市内バスで新済州へ戻る。グランドホテルのPCでメールチェック。 ファピョンさんのチャグンアボジに電話したが、今夜は忙しいとのことで、また10時頃連絡することにした。 屋台のおでんなど食べて、昨日気に入った「カントンジャズライブレストラン」へ。ここで、済州在住のアガシ3人と意気投合して、一緒にビール飲む。10時に彼女の携帯で電話してもらい、チャグンアボジを店に呼び出す。しかし、彼は日本から帰ったばかりでいろいろ忙しくて、ノレバンに行く元気がないとのこと。ちょっとがっかり。別の店でコーヒー飲んで、また大阪での再会を約束して別れる。 11時半にホテルに戻り、ヒョンミさんの部屋に電話連絡したが彼女は寝ていたらしい。起こしてしまって申しわけなかった。
明朝8時の便で済州島を去ることになるので、実質的に今日は最後の一日。 幸い、今日も悪魔も遠慮しそうな青空が広がっている。 南済州群南原の済州オレンジチョコレート工場取材。 工場前からのハルラサンの眺望が素晴らしい。うーーん、次回は是非ハルラサンに登らなくては。 99年会社創立で、工場は2001年に建てられたばかりの立派なもので、済州特産の蜜柑とチョコレートを合体させた製品の製造過程をつぶさに見学。ベルトコンベアーの流れ作業で製品が作られている様はとてもわかりやすかった。お土産にオレンジチョコレートと、インサムチョコレート貰う。Morris.はオレンジより、インサムチョコレートの方がインパクトあった。 その後済州申栄映画博物館へ。海岸に建てられた韓国映画中心の博物館で、映画の歴史、機械、ポスター、撮影小道具など、映画に関するありとあらゆる物が並べられている。 最近の韓国映画ブームを反映して、活気があるし客も多かった。チングのサイン入りポスターや、主演4人の人形もあった。 海岸にはジョーズやジェラシックパークの恐竜などが配してあり、海岸の散歩道路もデートには最適だ。同じ敷地内の「監督の椅子」というレストランでカルビンタン食べる。ここは内装もおしゃれだし、料理も実にしっかりしている。 午後3時半に「済州民俗村」に行き、2時間ほど見学。とにかく広くて草家の数も多く見甲斐がある。サムルノリの公演も定期的に行われているらしいが、今回は時間が合わず断念。これはちょっぴり口惜しかった。 シャーマニズムのコーナーもあり、木の枝に女性の肌着の端切れみたいなものがぶらさがっていて、不気味なムードを醸し出していた。同じ所に、男根石などもあった。 結局ここには閉館時間過ぎるまでいた事になるらしい。それでも、担当のソンスンウプさんは、愛想よく対応してくれたし、Morris.がポンチャク好きだというとえらく面白がってくれた。 6時半に済州市に戻り、最後の晩餐は、慎さんの家族といっしょに「オントリテジカルビ」。ここは慎さん、ヒョンミさん共にお勧めの店で、タレ付とそのままの豚肉それぞれに味わいがあって絶品だった。 それからいよいよ待望の最終回ノレバンへ。はじめから2時間予約。済州島なので「カムスガン」から始めて、歌いまくった。ノレバンのアジョシがサービスで40分ほど延長してくれたので、かなり楽しむことができた。 いちおうこれで慎さんとはお別れ、ヒョンミさんも部屋に戻ったので、Morris.はしつこく例の「カントンJAZZ LIVE RESTAURANT」に行き、名残を惜しむ。やっぱり一週間というのは短か過ぎる。 1時にホテルにもどり、これを打って寝ることにする。
お土産というか、自分用に焼酎「ハルラサン」買おうと空港の売店に行ったら、2本で5,500ウォンの値札が付いてたので、あきれて買わずにすました。コンビニなら一本1,000ウォンするかしないかなのに(*_*) 釜山までの便は国内便なので、検査も簡単で9時前に金海空港に到着。離陸直後にハルラサンが雲の中から顔を覗かせた。雲海もなかなか美しかった。リムジンバスで国際線ターミナルまで移動。大阪行きKE731は11時5分発で、2時間近く待ち時間がある。 折角だからバスで適当なところに出て、見物と食事しようと思い、307番バスに乗る。なかなか繁華街がなくて20分以上かかってクッポ市場というところで下車。まあ小さな市場だがそれなりに風情はある。スーパーで焼酎「ハルラサン」を買おうとしたのだが、無い。考えてみればあれは済州島の特産物だった。しかたないのでC-1を2本買う。 その後近くのチンジュジャンという食堂で、最後のスンドゥブチゲ食べようとしたのだが、メニューに無くて、これまたしかたなく、キムチチゲでがまんすることにした。 その後307番バスで空港に戻ろうとしたがなかなかバスが来ない。結局タクシーで空港に戻ったが、結構ぎりぎりで、パスポート審査中に名前をアナウンスされてしまったよ(^_^;)ちょっと余裕こきすぎだったな。 機内でこれを打っている。ああ、今回はまさに偶然棚ボタ式にやって来た済州島の旅だった。贅沢も出来たし、ノレバンもよく通ったし、色んなところを見て回る事も出来た。人生50年と思っていたので、今は余生のつもりなのだが、こんな楽しい経験ができて、これは良い冥途の土産になったとも言えるかなあ(^o^)
終
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