・想念の花も紅葉も掻き曇る
・濡れむとて翔ばむず秋の鱗翅目
・舌足らず擦音愛
かなし夢に歌
・雨上り水も滴 したたる常春藤 きづた哉
・中村や湯気に隠れし親父の背 NHKTVで讃岐うどん「中村」生中継
・はんなりと受話器の中の韓国語 光州のハンナちゃんからtel
・手土産の欧羅火
orraqua呷
あふりポルトガル
PONちゃんが鹿児島産米焼酎持ってくる
・特異日の雲の通ひ路観測す 11月3日)
・上海は蟹の季節か租界愛 はし
・菊花の茶閑人二人夜寒哉
・言葉言葉沙翁戯曲のことごとし
・冬隣おでんもうどんも韓国語 韓国人の大半はそう思っている
・野分過ぐ三島徳利の肌理 きめの優
・南天や紅数点の置き所
・襷継ぐ黒き肌
はだへに神渡し
伊勢路大学駅伝
・秋風を春風に変ふバカラツク
・眼 まなこ病む閨秀の詩繙く夜 茨木のり子詩集「倚りかかるな」
・牛スジを抓む鍋底後の宴
・半月の朧と成るぞ温かき
・誇張法地球規格の種明し
・難易度は大気圏外宇宙吟
・酒無くてなんでMorris.がぐい句かな
・反時間火薬は甘しマドレエヌ
・黒耀の鏃隱して間氷期
・フルーツとバニラ、ハーブの三つ巴
・冬立つや蜜蜂家に入て去る
・ぐい句危ふし?危ふきことの面白き
・銀杏葉の鈍 にび色に散る世紀末
・冬始め白磁に抱かるるアツサム茶
・票読みの右往左往や花半島 米大統領選)
・セロ弾きの国籍問はず指の冷え
(ヨー・ヨーマ
・蘇る変声期の怖蛇 じやの目蝶
・五十雀飲み打ち買ひて飽きて消ゆ
・棘籠に含羞草の実の肥りかな
・PCの辻占流行る二者択一
・新来の故郷は済州島 チエジュド和語流暢 難波「武橋洞」のニューカマー
・蟹浅蜊鱈烏賊鍋に緑豆麺 ヘムルタン(海物湯)
・晩秋の銀盤空に冴えてパボ パボ=馬鹿
・粘りある糸を走るや秋の蜘蛛
ねばりなき空をはしるやあきの雲 丈草
・肥前路のことの序でや紅葉狩 佐賀県武雄温泉行
・茱萸残る此地を故郷と思ふまじ
・鄙にも稀な酒場ありけり夜鳴鶯 よなきどり
・銀杏のありて安堵す茶碗蒸
・朝冷えの露天風呂の上 へ湯気走る 武雄温泉「鷺の湯、楼門亭」
・三角田落ち穂拾ふや群 むら雀
・濃紺の粒蛇の髭の目玉哉
・渓流の括
くびれを領す小白鷺
・湯の香立つ武陵の里や石蕗の花
・桜紅葉踏みつつ昔語りかな
・秋茜鐘に校歌の節憶 おぼゆ 市立武雄小学校
・山寺に同朋
はらからの裔蟻地獄
蓬莱山 広福寺
・草稿のつまらぬぐい句小春凪
・微動だにせず葉虫居る泡立草
・見せ消 けちに降るとソウルの雪便り
・音の壁谺
こだま往還冬近し
フィルスペクター
・針の穴通す如くに露時雨
・陰の声声帯模写師カケスの巣
・鳩尾 みづおちや昨日の烏賊の在り所
・忘却
レテの川紅茶は苦くなりにけり
・全羅道 ぜんらだう鶴橋駅の秋桜 韓国国鉄湖南線
・千歳飴倭 わの鶴橋は韓 からの学校
・雑炊の机を焦がす熱さ哉
・迂闊
うかつやな十日も前の夢枯野
・式内社黐の実鵯を誘惑す 敏馬神社
・風止みて枯葉の中の人丸碑 (同上)
・死期といふ季語有るや無し道険し
・男爵の帰属は知らずカムジャタン
カムジャタン じゃが芋鍋
・半世紀冬籠経し線路草 大坂北中道小学校民族学級50周年記念式典
・豊穣の告発されてサムルノリ サムルノリ 打楽器4種による朝鮮の農楽
・昨日今日三つ星宙を壟断す オリオン座
・枯野行「忘レ物ハ何デスカ?」
・檻 をり見えず王子の森に帰り花 王子動物園
・畸形とは目出度きものか椿図譜 宮内庁蔵物「椿花図譜」
・北風を背中 せなに落行く湊川 湊川神社
・鬼をろし水に降る雪須臾
しゆゆの恋
(鬼をろし=大根おろし)
・冬花火蚊帳吊草は夏の季語
・空耳に狂言季語と秋さらば
・神農祭蛇腹の如き雲の帯 11月23日
・来年のこと思ひ出す歌留多哉
・大毛蓼 おほけたで立つや須磨路の切通し
・手結びに松茸狩の遊び哉
・のの字描くマイクコードに風の花
・団栗の降るや三つ四つ五毛坂
naddism主催 カメラ散歩
・冬めくやBlues恋し豆を挽く
・初霜や六地蔵悉皆薄化粧 灘区篠原墓地
・e-mail冬告 つぐる如思ひ絶つ
・寒ければ逆引大辞林を愛
めづ
・遠ざかる句会浄土や蕎麦の花
・来ぬ人を弔ふべきや夜這星
・八手の葉概 おほむね奇数に裂けて居り
・あらまほしき思ひの丈や猪子槌
・盤谷 バンコクは暑さの冬ぞカレー汁 ゲーン・ペッド タイ風の赤カレー
・寒風を鍋に閉ぢ込め後生楽
・星冷たし南へ走る救急車
・玄海の海月を案ず海鼠哉